JPS6348505Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は不正開封防止可能なカートンで、特に
は糊付けされたフラツプから不正に開封されるの
を防止したカートンに関する。

（従来技術） 近来、菓子等の食品用カートンを不正に開封
し、毒物等を混入させ、再度封緘するという犯罪
が多発し、不正開封を防止する手段が開発されて
いるが、従来この種のカートンにおいては、不正
を防止する手段としては、カートンにプラスチツ
クフイルムの外装をし、さらにそのシール部に不
正判別ラベルを貼着するという手段があるが、こ
の場合には、外装フイルム、ラベル等の別部材を
使用するため包装工程も複雑で、しかもコスト高
になつてしまうという欠点があつた。

（解決しようとする問題点） 本考案は上記の点に鑑み、外装を必要とせず、
通常のブランクスの素材だけで形成でき、不正開
封の判別にできる不正開封防止可能なカートンを
堤供することを目的とする。

（問題点を解決する手段） 本考案は上記点に鑑み、開口部が天壁板および
差込フラツプで封緘されているカートンにおい
て、該天壁板と差込フラツプとの境界となる折目
の一部を外側にずらして平行に切目を設けること
により、封緘した状態で差込フラツプの一部が突
出部になるようにしたことを特徴とする不正使用
防止可能なカートンを堤供する。

（作用） 上記突出部により、差込フラツプの外面と側板
の内面との糊付部を剥せないようにし、不正開封
防止を可能とした。

（実施例） 以下、図面に示した実施例により本考案を詳細
に説明する。

第１図は本考案の封緘前の状態を示す斜視図で
あり、新面矩形の胴部１に折目ｌを介して連設さ
れた天壁板２の先端には差込フラツプ３が連設さ
れており、該天壁板２と差込フラツプ３との連設
部は前記折目ｌから開口部の巾ａの位置に折目ｍ
が設けられ、該折目ｍの両端から外側に向つて切
目ｎ，n′が設けられ、該切目ｎ，n′の上端から外
側端に向つて切目ｏ，o′が設けられている。ここ
で、ｐ，p′は消費者が開封するし易すいよう設け
た切目であつて、必ずしも設けねばならないもの
ではない。

次に封緘方法を説明すると、まず第２回に示す
ように前記天壁板２を折目ｌから内側に向つて折
込み、さらに差込フラツプ３を折目ｌから折曲げ
胴部１の内側に沿つて差し込み、胴部１内面と該
差込フラツプ３外面とを両側付近のｒ，r′の位置
で糊付けする。

このように封緘すると、前記切目ｎ，n′と切目
ｏ，o′で規定された部分が、第３図の如く開口部
の巾ａより長いので突出部４，４′となる。

したがつて、前記突出部４が邪魔となつてナイ
フ等により糊付部ｒ，r′を剥すことが困難であ
り、無理に剥そうとするとその突出部が切取られ
ることになり、不正に開封したことが判断でき
る。また、上記突出部４，４′と天壁板２として
デザイン処理又は表示を行えば、さらに効果的に
不正開封防止が実施できる。

さらに、他の実施例として、第４図に示す如
く、該突出部４，４′を胴部１の外面上端に糊付
けすることにより、開封をさらに困難にさせるこ
とも可能である。

（効果） 本考案は上記の如き構成であつて、差込フラツ
プの一部が天壁板の延長として突出しているの
で、差込フラツプと胴部内面との糊付部へナイフ
等が挿入できないので不正開封が防止でき、しか
もその突出部が切断されたとしても、天板部との
関連あるデザインを設けることで判別できるな
ど、不正開封防止可能なカートンに適している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の不正開封防止可能
なカートンの封緘前の状態を示す斜視図、第２図
は封緘後の状態を示す斜視図、第３図は第２図の
Ａ−Ａ断面図、第４図は突出部を胴部に糊付した
状態を示す斜視図である。 １……胴部、２……天壁板、３……差込フラツ
プ、４，４′……突出部、ｍ……折目、ｎ，n′…
…切目。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 開口部が天壁板および差込フラツプで封緘され
   ているカートンにおいて、該天壁板と差込ラツプ
   との境界となる折目の一部を外側にずらして平行
   に切目を設けることにより封緘した状態で差込フ
   ラツプの一部が突出部となるようにしたことを特
   徴とする不正開封防止可能なカートン。