JPS6347965B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、点火体を備えた点火ホルダーの取付
構造に関し、石油ストーブやガス器具等において
利用される。

（従来の技術） 従来、例えば石油ストーブにおける点火ホルダ
ーは、芯を包囲してなる芯外筒の上端に形成され
たフランジ部に、ビス締めによつて固定されてい
る。ところで、このビスの径は通常約１mm〜２mm
からなる極小ビスが用いられている。

（発明が解決しようとする問題点） 点火ホルダーを極小ビスによつて取付けるので
は、生産ラインにおいて作業しにくく作業効率が
悪くなり、しかも、家庭においては、一般に極小
ビスに合う工具はなく、上記点火ホルダーの清掃
あるいは交換を行うことができない。

（問題点を解決するための手段） 点火ホルダーは、点火体を備えたホルダー本体
に挿入体を突設し、挿入体の基端には段部が形成
されている。挿入体は燃焼部近傍に設けた取付板
に形成された開孔に挿入され、該開孔の縁部と前
記段部とが係合される。挿入体の相対向する側面
の前記段部から所定距離離れた位置に形成した溝
間をわたしてクリツプを押圧状に挾み込み、該ク
リツプと前記段部とによつて取付板が挾圧される
ようになしている。

（作用） 挿入体が取付板に形成された開孔に挿入される
と、段部と開孔の縁部とが係合され、ついで挿入
体に形成された溝にクリツプを嵌め入れると該ク
リツプと前記段部とで取付板を挾圧して点火ホル
ダーの固定がなされる。

（実施例） 本発明の実施例を、石油ストーブについて説明
する。

第１図に示す点火ホルダー１には、白金フイラ
メント３、ヒータガード４、電極５，５が設けら
れている。点火ホルダー１は、セラミツク等の耐
熱材からなり、ホルダー本体６の下端に挿入体７
が一体成形によつて形成されたもので、芯外筒８
の上端に形成されたフランジ部９に沿つて取付け
られている。挿入体７の基端には外面１０側を除
いて段部１１が形成されている。また、点火ホル
ダー１の外面１０側は、前記フランジ部９の外周
の曲率に略等しく湾曲形状になされている。

ホルダー本体６は、基部１２の両側部にガード
柱１３，１３が立設され、上向き「コ」字状にな
されている。

前記電極５，５は基部１２と前記挿入体７を貫
通して固着されており、電極５，５の基端部１
４，１４は挿入体７の下端面１５から下方に突出
し直角外方へ折曲げ形成され、先端部１６は基部
１２から上方へ突出されている。電極５，５の基
端部１４，１４は点火スイツチ４２、電源４３に
接続されている。なお、本例では先端部１６は中
央部で互いに隔離するように折曲形成されて、先
端部１６の上部１６ａにおける電極５，５間の間
隔は下部１６ｂにおける間隔より広くなされ、前
記フイラメント３は上部１６ａ側に固定されてい
る。前記ヒータガード４は、丸棒の両端部１７，
１７を下方に折曲げて、把手形状になされたもの
で、前記ガード柱１３，１３の上端面に固着され
ている。

挿入体７は、断面形状が前記フランジ部９に形
成された開孔１８と略同じ形状になされたもの
で、挿入体７の両側面には内面側から外面側にか
けて半円形状の溝１９が形成されている。該溝１
９の上端２０は、前記ホルダー本体６の段部１１
からフランジ部９の厚み分離れている。なお、溝
１９は断面形状がＶ字形、Ｕ字形、正方形、矩形
形状であつてもよい。

クリツプ２１は、ステンレス材等のバネ用線材
からなる丸棒を折曲げて形成したもので、両端部
が前記溝１９に嵌め込まれる嵌入部２１ａ，２１
ａになされ、それら嵌入部２１ａ，２１ａからそ
れぞれ把持部２１ｂ，２１ｂを介して湾曲部２１
ｃで連結されている。そして嵌入部２１ａ，２１
ａの間隔は弾性的に拡がることができるようにな
されている。

第２図および第３図は、前記点火ホルダー１が
取付けられる燃焼部周辺の構造を示し、２２は芯
内筒、２３は芯天、２４は内炎筒、２５は外炎
筒、２６は芯である。

しかして、前記挿入体７を前記開孔１８に挿入
させると、該開孔１８の周縁と前記段部１１とが
係合される。ついで、前記クリツプ２１の把持部
２１ｂ，２１ｂを把持して、嵌入部２１ａ，２１
ａを押し拡げ、前記挿入体７の溝１９に嵌め込む
と、ホルダー本体６の段部１１とクリツプ２１の
嵌入部２１ａ，２１ａとによつて前記フランジ部
９が挾圧される（第４図参照）。

一方、点火ヒータ１の交換および清掃の際には
クリツプ２１の嵌入部２１ａ，２１ａ間を押し拡
げてクリツプ２１をとりはずし点火ホルダー１を
開孔１８から抜く。

第５図Ａ〜Ｆに前記クリツプ２１の形状の変形
実施例を示す。図中、矢印は嵌入時の作用方向を
示す。

同図Ａに示すクリツプ２８は嵌入部２９ａ，２
９ａが把持部を兼ねたものである。

同図Ｂに示すクリツプ３０は嵌入部３１ａ，３
１ａ間の略中央に湾曲部３２が形成されたもので
ある。

同図Ｃに示すクリツプ３３は、嵌入部３４ａ，
３４ａ間の間隔の先端側が狭くなされたもので、
溝の形状も当該嵌入部３４ａ，３４ａの形状に適
合するようになされている。

同図Ｄに示すクリツプ３５は、一方の嵌入部３
６ｂに把持部３７が連続形成されたものである。

同図Ｅに示すクリツプ３８は、同図Ｄに示すク
リツプの他方の嵌入部３６ａが「コ」字状に折曲
形成されたものである。

同図Ｆに示すクリツプ３９は、把持部４０ａ，
４０ｂが開放されたもので、把持部４０ａ，４０
ｂを近接させると、嵌入部４１ａ，４１ｂ間が拡
げられるようになされている。

（発明の効果） 本発明によれば、点火ホルダーを取付板にクリ
ツプを嵌め込んでワンタツチで固定させることが
でき、何ら特別な工具を必要としない。よつて、
生産ラインにおける作業効率が向上するととも
に、家庭においても点火ホルダーの着脱を容易に
行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を石油ストーブに適用した実施
例を示す一部破断斜視図、第２図は同石油ストー
ブの点火ホルダーの近設部分を示す一部省略平面
図、第３図は第２図における切断線−で切断
した断面図、第４図は点火ホルダーとフランジ部
とクリツプとの位置関係を示す断面図、第５図は
クリツプの変形例を示す平面図である。 １……点火ホルダー、６……ホルダー本体、７
……挿入体、９……フランジ部、１１……段部、
１８……開孔、１９……溝、２１……クリツプ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 点火ホルダーを燃焼部近傍に設けた取付板に
   取付ける構造であつて、点火ホルダーは、点火体
   を備えたホルダー本体に挿入体を突設し挿入体の
   基端には段部が形成されたもので、挿入体は前記
   取付板に形成された開孔に挿入され、該開孔の縁
   部と前記段部とが係合され、挿入体の、相対向す
   る側面の前記段部から所定距離離れた位置に溝が
   形成され、該両溝間をわたして、挿入体を押圧状
   に挾み込むクリツプが設けられ、該クリツプと前
   記段部とによつて取付板が挾圧されてなることを
   特徴とする点火ホルダーの取付構造。