JPS634624B2 - - Google Patents

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JPS634624B2
JPS634624B2 JP59004676A JP467684A JPS634624B2 JP S634624 B2 JPS634624 B2 JP S634624B2 JP 59004676 A JP59004676 A JP 59004676A JP 467684 A JP467684 A JP 467684A JP S634624 B2 JPS634624 B2 JP S634624B2
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JP
Japan
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gold
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alloys
indium
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JP59004676A
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JPS60149741A (ja
Inventor
Bunsaku Yoshida
Kyoshi Ikeno
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GC Corp
Original Assignee
GC Dental Industiral Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はインレー、クラウン、ブリツジ、バ
ー、床などの歯科補綴物を鋳造によつて作製する
ときに使用する歯科用金合金に関するものであ
る。 歯科において補綴物を作製するため使用されて
いる金属には金合金、金銀パラジウム合金、銀合
金、ニツケル・クロム合金などがあるが、物理的
性質、操作性、口腔内での耐蝕性、審美性の点か
ら金合金が最も賞用されている。即ち銀合金は引
張強さ、伸びなどの物理的性能が劣るばかりでな
く、銀の硫化に起因する口腔内での耐変色性、耐
蝕性に問題がある。一方、ニツケル・クロム合金
は溶融点が約1200℃程度であり、通常の歯科鋳造
で使用されている都市ガスやプロパンガスと空気
との混合炎では溶融出来ない点に問題がある。金
銀パラジウム合金は物理的性質、操作性、耐蝕有
性においては金合金と同様に優れた性能を有して
いるが、白金色であるため歯科特有の審美性の点
で金色を示す金合金より劣つている。 普通、金合金、金銀パラジウム合金には物性を
向上させ且つ熱処理効果を与える元素として銅が
含有されているが、この銅は非常に酸化し易いた
め鋳造時に選択的に酸化されて黒色の酸化皮膜を
形成する。そのため鋳造体は硫酸、塩酸或いは他
の処理剤によつて処理して黒色の酸化膜を取り除
いて合金本来の色調を発現させて後、研磨を行な
うのが歯科一般で通常行なわれている方法であ
る。しかしこの処理の際に酸類の蒸気によつて歯
科技工室内或いは診療室内の器物が腐蝕したり、
汚染されたり、また操作中に酸類や処理剤が衣服
や皮膚へ付着するなど衛生上或いは安全面から問
題があつた。 そこで従来このような黒色の酸化膜の発生を防
止する方法として、合金中に銅を含有させないも
の、合金にアルミニウムやシリコンのような脱酸
剤を添加したもの、鋳型となる埋没材中に酸化第
一銅や黒鉛のような還元剤を含有させたものなど
がある。しかし合金中に銅を含有させないものは
物性及び熱処理効果が不充分であり、また合金に
アルミニウムやシリコンのような脱酸剤を添加し
たものは圧延加工性が著しく低下して了う。一
方、鋳型となる埋没材中に酸化第一銅や黒鉛のよ
うな還元剤を含有させたものは合金の性能を低下
させない点では優れているが、埋没材の加熱時間
が長くなると還元剤の効果が薄れて了い黒色酸化
物の発生を完全に抑えることが出来ない。このた
め依然として鋳造体には酸処理を実施しており前
述の環境上の問題点は解決されていないのが現状
である。 そこで本発明者等は先に金合金や金銀パラジウ
ム合金の優れた性能を低下させることなく、鋳造
時の銅の選択酸化による黒色酸化皮膜を生じない
合金を創出することを目的として研究を重ねた結
果、特定範囲量のインジウムを効果的に使用する
ことによつて金合金、金銀パラジウム合金と同等
の優れた性能を有し、鋳造時に黒色酸化皮膜を発
生せず、酸処理を必要としない新しい金合金を作
製することに成功した(特願昭57―122995号、以
下、先の発明と言う)。この金合金は従来の金合
金の中で最も金量の少ない14カラツト金合金より
も更に金量が少なく経済的であるばかりでなく、
充分な黄金色を呈しており審美性の点においても
優れた合金と言うことが出来るものであつた。 しかしながら、先の発明は審美性に特に重点を
置いたものであつたため、その低い溶融点に基因
して鋳造体の軟化熱処理時に変形が生ずる恐れの
ある欠点があつた。本発明者らはその後の研究に
より、歯科材料としての審美性を許容できる範囲
までインジウムの含有量を低下せしめる代わりに
実用上合金の性能を何ら低下せしめることなく且
つ鋳造体の軟化熱処理時に問題となる溶融点を上
昇せしめ得ることに成功したのである。 以下、本発明の構成と数値限定を行なつた根拠
について詳述する。 本発明の金合金は、鋳造時の銅の選択酸化によ
る黒色酸化皮膜の発生を防止ししかも溶融点を適
切な温度とするための手段として特定範囲量のイ
ンジウムを使用するものであるが、インジウムの
含有量は3重量%以上9重量%未満と規定した。
インジウムは合金鋳造時における銅の選択酸化に
よる黒色酸化皮膜の発生を防止すると共に合の溶
融点を下げ鋳造性を改善し熱処理効果を助長する
成分であるが、9重量%以上含まれると合金の溶
融点が低くなり過ぎる傾向にあり、軟化熱処理の
際に鋳造体が変形したり一部溶融して了う恐れが
ある。更に鋳造時、鋳造温度は通常ワツクスの焼
去温度である650〜700℃のものを使用すると合金
と鋳型との温度差が小さくなり、鋳造体に結晶の
粗大化や凝固収縮による“ヒケ”が生じ易くな
る。一方、インジウム量が減少してくると、銅の
選択酸化による黒色酸化皮膜の発生防止効果が減
少し、鋳造体の色調が黄金色から灰黄色を径て黒
色が強くなる傾向がある。しかし、本発明におい
ては、先の発明に比べて銅の使用量を熱処理効果
に対して実用上差し支えない範囲で少なくするこ
とにより、インジウム量をより少量とすることが
可能となつた。すなわち、インジウムが3重量%
以上9重量%未満含まれるものは、9重量%以上
含まれるものに比べ黄金色ではなく灰黄色となる
が、実用上審美性において問題がなく且つ酸処理
を行わなくてもよい程度と判断できるためインジ
ウムの有効範囲量を3重量%以上9重量%未満と
規定した。また、インジウムが3重量%以上9重
量%未満の範囲にある合金は、軟化熱処理におい
て変形することがなく、熱処理温度も上昇させる
ことができるのである。更に、鋳造時の鋳型温度
が650〜700℃でも結晶の粗大化や鋳造収縮による
“ヒケ”を生じることのない鋳造体が得られるよ
うになり、ワツクスの焼去後に鋳型を冷却するこ
となく直ちに鋳造できるのである。 金は合金の耐蝕性を向上させると同時に合金に
金色を付与し更に銅と共にAuCu,Au2Cu3
AuCu3などの相を析出して合金の熱処理硬化性付
与に重要な成分であるが、その含有量が35重量%
未満であると合金の耐蝕性を劣下させる恐れがあ
り、45重量%を超えると合金の構成元素であるイ
ンジウムと金属間化合物を形成して合金が脆弱化
するため金の有効範囲を35重量%以上45重量%以
下と規定した。 パラジウムは合金の耐蝕性、耐変色性に効果を
有するが、その含有量が5重量%未満であると耐
蝕性、耐変色性に対する効果が明瞭でなく、逆に
15重量%を超えるとパラジウム、インジウム間で
強固な金属間化合物を形成し合金が脆弱化するの
みならず溶融点を著しく仕上げて鋳造性を阻害
し、しかも折角の金色も消失させるため、パラジ
ウムの有効範囲を5重量%以上15重量%以下と規
定した。 銅は合金に粘靭性及び熱処理硬化性を与える元
素であるが、その含有量が12重量%未満であると
粘靭性及び熱処理硬化性の効果が充分に発揮され
ず、また25重量%を超えると耐蝕性を劣化させる
と同時に黒色酸化皮膜の生成を助長させるが、21
重量%以下とすることによつてインジウムの使用
量を先の発明より少なくしてもそのような幣害を
防止できると共に銅含有の効果を充分に維持する
ため有効範囲を12重量%以上21重量%以下とし
た。 本発明に係る歯科用金合金は、上記の金、パラ
ジウム、銅及びインジウムと、残部の銀とから成
るものと、更に以下に説明する他の金属成分が含
有されているものである。 亜鉛、ゲルマニウムは脱酸剤として用いるもの
であるが、5重量%を超えて含有されると合金は
脆弱化し圧延加工性を低下させるので亜鉛及び/
又はゲルマニウムの合計含有量を5重量%以下と
規定した。 イリジウム、ロジウムは微量の添加によつて合
金の結晶粒を微細化する効果があるので、その目
的のために之等の元素を添加するが、10ppm未満
であると微結晶化の効果が少なく、また1000ppm
を超えても微結晶化の性能の増大が認められずむ
しろ硬さのみ増大させる恐れがあるため有効範囲
を10ppm以上1000ppm以下と規定した。 白金は上記亜鉛及び/又はゲルマニウムとイリ
ジウム及び/又はロジウムと共に含有されて合金
の耐蝕性を向上させると同時に熱処理硬化性を付
与する元素であるが、5重量%を超えて含有され
ると溶融点が上昇し鋳造性が阻害されるため含有
量を5重量%以下と規定した。 以下に実施例を挙げて本発明の効果を更に説明
する。 表に示した実施例の合金を製作した後、鋳造体
表面の色調についてはクリストバライト埋没材
(ジーシークリストバライト埋没材)から成る鋳
型を使用し、一般の歯科鋳造法に準じて作製した
鋳造体で比較した。 引張強さ及び伸びの値はJIS T6113歯科鋳造用
14カラツト金合金の試験方法に準じ直径2mmφ、
標点距離20mmの丸棒を鋳造し試験片を作製した
後、その試料を650℃の炉中で15分間加熱し水中
へ急冷する軟化熱処理と、軟化熱処理後更に350
℃炉中で30分間加熱後空冷する硬化熱処理を行な
つたものを引張速度1mm/分で引張りその最大抗
張力と破断時における伸びから求めた。 硬さは15mm×10mm×1.5mmの板を鋳造し試験片
を作製した時、引張試験体と同様の熱処理を行な
つたものをビツカース硬度計で測定した。 また変色試験は硫化ソーダ0.1%溶液中へ浸漬
し3日間37℃で保持する方法即ちJIS T6106歯科
鋳造用金銀パラジウム合金の変色試験に準じて行
なつた。 溶融点の測定はタンマン管に合金試料を入れ電
気加熱装置で溶融し熱電温度計を使用し放冷の際
における温度変化を自動記録計で読取り溶融点と
した。
【表】 鋳造体表面の色調は比較例1,2,4は黒色
(比較例3は銅を含まない)であり銅の酸化によ
る黒色皮膜が形成され酸処理が必要であつたが、
各実施例の本発明合金は合金自体の色調である灰
黄色を示しており酸処理を省略することが出来
た。この灰黄色は比較例5〜7(先の説明)及び
比較例3の黄金色に比べて若干劣るものの実用上
審美性において全く差し支えない程度であつた。
引張強度、伸び、硬さは表から明らかなように本
発明合金は軟化熱処理で引張強度49〜58Kgf/
mm2、伸び25〜32%、硬さ155〜178Hv、硬化熱処
理で引張強度73〜79Kgf/mm2、伸び3〜7%、硬
さ235〜267Hvとそれぞれ熱処理効果を示してお
り、上記物性について比較例1,2,3,4(金
銀パラジウム合金市販及び金合金市販品)や比較
例5〜7(先の発明)に比しても同等或いはそれ
以上の物性が得られた。合金の溶融点については
各実施例のそれは比較例5〜7(先の発明)に比
べて大幅に高くなつていて鋳造体の軟化熱処理時
での変形の恐れを全くなくしており、又比較例1
〜4と比べて平均的に低い溶融点となつていてそ
の鋳造性は実用上全く差し支えないものである。 以上、本発明に係る歯科用金合金は、金、パラ
ジウム、銅、インジウム、銀から成り、更にイリ
ジウム及び/又はロジウムや亜鉛及び/又はゲル
マニウムを含有し、更に加えて白金を含有せしめ
ることにより従来用いられている歯科用金合金、
金銀パラジウム合金に匹敵する性能を有してお
り、更に鋳造時に銅の酸化による黒色皮膜を生成
することが無く、色調は実用上審美性を損ねない
灰黄色の鋳造体となり酸処理を不要として環境上
の問題を解決し、軟化熱処理時に熱による変形の
恐れは全くなく、しかも高カラツト金合金に相応
する優れた物性を有する歯科用合金であり歯科臨
床は勿論、一般金合金としても寄与する処は極め
て大きいものと言える。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 35重量%以上45重量%以下の金、5重量%以
    上15重量%以下のパラジウム、12重量%以上21重
    量%以下の銅、3重量%以上9重量%未満のイン
    ジウム、残部の銀から成ることを特徴とする歯科
    用金合金。 2 35重量%以上45重量%以下の金、5重量%以
    上15重量%以下のパラジウム、12重量%以上21重
    量%以下の銅、3重量%以上9重量%未満のイン
    ジウム、合計量が5重量%以下の亜鉛とゲルマニ
    ウムとの一者以上、残部の銀から成ることを特徴
    とする歯科用金合金。 3 35重量%以上45重量%以下の金、5重量%以
    上15重量%以下のパラジウム、12重量%以上21重
    量%以下の銅、3重量%以上9重量%未満のイン
    ジウム、10ppm以上1000ppm以下のイリジウムと
    10ppm以上1000ppm以下のロジウムとの一者以
    上、残部の銀から成ることを特徴とする歯科用金
    合金。 4 35重量%以上45重量%以下の金、5重量%以
    上15重量%以下のパラジウム、12重量%以上21重
    量%以下の銅、3重量%以上9重量%未満のイン
    ジウム、5重量%以下の白金、合計量が5重量%
    以下の亜鉛とゲルマニウムとの一者以上、10ppm
    以上1000ppm以下のイリジウムと10ppm以上
    1000ppm以下のロジウムとの一者以上、残部の銀
    から成ることを特徴とする歯科用金合金。
JP59004676A 1984-01-17 1984-01-17 歯科用金合金 Granted JPS60149741A (ja)

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JPS60149741A JPS60149741A (ja) 1985-08-07
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