JPS6345525B2 - - Google Patents

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JPS6345525B2
JPS6345525B2 JP56051326A JP5132681A JPS6345525B2 JP S6345525 B2 JPS6345525 B2 JP S6345525B2 JP 56051326 A JP56051326 A JP 56051326A JP 5132681 A JP5132681 A JP 5132681A JP S6345525 B2 JPS6345525 B2 JP S6345525B2
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JP
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engine
vibration sensor
magnetic field
vibrating body
vibration
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JP56051326A
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JPS57165721A (en
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Haruyoshi Kondo
Masaharu Takeuchi
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
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Publication of JPS6345525B2 publication Critical patent/JPS6345525B2/ja
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L23/00Devices or apparatus for measuring or indicating or recording rapid changes, such as oscillations, in the pressure of steam, gas, or liquid; Indicators for determining work or energy of steam, internal-combustion, or other fluid-pressure engines from the condition of the working fluid
    • G01L23/22Devices or apparatus for measuring or indicating or recording rapid changes, such as oscillations, in the pressure of steam, gas, or liquid; Indicators for determining work or energy of steam, internal-combustion, or other fluid-pressure engines from the condition of the working fluid for detecting or indicating knocks in internal-combustion engines; Units comprising pressure-sensitive members combined with ignitors for firing internal-combustion engines
    • G01L23/221Devices or apparatus for measuring or indicating or recording rapid changes, such as oscillations, in the pressure of steam, gas, or liquid; Indicators for determining work or energy of steam, internal-combustion, or other fluid-pressure engines from the condition of the working fluid for detecting or indicating knocks in internal-combustion engines; Units comprising pressure-sensitive members combined with ignitors for firing internal-combustion engines for detecting or indicating knocks in internal combustion engines
    • G01L23/222Devices or apparatus for measuring or indicating or recording rapid changes, such as oscillations, in the pressure of steam, gas, or liquid; Indicators for determining work or energy of steam, internal-combustion, or other fluid-pressure engines from the condition of the working fluid for detecting or indicating knocks in internal-combustion engines; Units comprising pressure-sensitive members combined with ignitors for firing internal-combustion engines for detecting or indicating knocks in internal combustion engines using piezoelectric devices
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01HMEASUREMENT OF MECHANICAL VIBRATIONS OR ULTRASONIC, SONIC OR INFRASONIC WAVES
    • G01H11/00Measuring mechanical vibrations or ultrasonic, sonic or infrasonic waves by detecting changes in electric or magnetic properties
    • G01H11/02Measuring mechanical vibrations or ultrasonic, sonic or infrasonic waves by detecting changes in electric or magnetic properties by magnetic means, e.g. reluctance
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
    • G01P15/08Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
    • G01P15/11Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values by inductive pick-up

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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はエンジンの振動センサ、特にエンジン
に取付けられエンジン振動の特定周波数と共振す
る共振周波数に設定された振動体を含み、この振
動体の振動を電気信号に変換して前記エンジンの
振動検出を行なうエンジンの振動センサに関す
る。
今日、一般に、船舶用、自動車用等に多くのエ
ンジンが実用されており様々な形で我々の生活に
貢献している。これらのエンジンでは、運転条件
が適切でないと、出力が低下したり、ノツキング
による異常振動や異常損耗を発生し、更にその燃
費効率が低下する。
従つて、前述した最適な運転条件を得るために
は、エンジンの運転状態を正確に把握することが
要求され、このための有益な装置としてエンジン
の振動センサが知られており、エンジンの特定周
波数における振動がエンジンの運転状態を正しく
反映していることから、この特定周波数における
振動の大きさあるいは特定を測定することにより
運転条件を最適化するための多くの情報を得るこ
とができる。前記特定周波数は種々の運転状態に
応じて各種選択されるが以下にはエンジンのノツ
キング振動周波数を例に採り説明する。
一般に、エンジンの点火進角が過大(点火時期
が早い)な時にはノツキングおよび出力低下が引
きおこされ、同様に前記点火進角が過少(点火時
期が遅い)な時にも出力の低下が引きおこされ
る。それ故、ノツキングを避けつつ最大出力、最
大効率を得るためにはエンジンの点火進角の最適
化を図る必要がある。しかし、点火進角の最適な
値は、エンジン型式、エンジン個体差、エンジン
各気筒回転数、吸気圧においてそれぞれ異なり、
予め最適値に設定しておくことは容易でない。従
来、このような点火進角の設定は、エンジン回転
数および吸気圧に対応して機械的又は電気的に行
なつていたが、必ずしも完全に最適値に制御する
ことはできなかつた。このため、点火進角を最適
値よりも小さく設定しておき、最高出力を犠牲に
してノツキングの発生を生じにくくするのが常で
あつた。
ところが、最近、エンジンには低燃費化および
高効率化の要請が高まり、前述した安易な対処法
では時代の要請に充分対処しきれなくなつてき
た。特に近年、低燃費化、高出力化を目指して開
発されつつある過給機(ターボチヤージヤ)付エ
ンジン等においては、最適点火進角化の要請が強
い。これらの要請に応えるための一方法として、
最高効率の得られるトレースノツク(微弱なノツ
キング)状態を指標として点火進角を自動制御す
る手法(ノツクコントロールシステム)が開発さ
れた。そして、このようなノツクコントロールシ
ステムを効果的に作動させるためにはエンジンの
トレースノツクを正確にかつ迅速に検出すること
が要求される。この要求を満たすため従来から数
種類のエンジン用振動センサが用いられていた。
このような従来の振動センサとして、例えば、
磁歪型、圧電円板型、圧電片持梁型等の振動セン
サが知られているが、これらの各振動センサはい
ずれも性能が充分でないため、例えば温度変化、
エンジン回転数等の測定条件が変化すると正確な
測定が行なえず、その結果エンジンのノツクコン
トロールにも支障が生じていた。このため、充分
な性能を有する振動センサ、すなわち、エンジン
回転数、温度変化等の測定条件の変化に関係なく
エンジンのノツキング特有の振動を他の雑振動と
正確に区別して検出する振動センサの開発が望ま
れていた。また、一般にエンジンは多気筒からな
りこれら各気筒を最適点火進角に制御するため、
1個で多数の気筒のノツキング振動を検出可能な
振動センサの開発も望まれていた。
第1図は、周波数特性がフラツトな非共振型振
動体をエンジンに取付け、この振動体を介して得
られるエンジン振動を電気信号に変換して検出し
たエンジンの振動波形であり、第1A図はノツキ
ングを発生しない通常燃焼状態での振動波形、第
1B図はノツキングを伴なう異常な燃焼状態での
振動波形を示すものである。同各図に示す如く、
燃焼のタイミングと同期して周期的にレベルの高
い大きな振動波形が双方の状態に見られるが、第
1B図に示すノツキングを伴なう異常燃焼状態の
場合には、前述した周期的な波形に加えて多少振
動のピークのタイミングからはずれたレベルの大
きな振動波形が認められる。
第2図は、第1図の振動波形の周波数スペクト
ルを示すものである。第1図の場合と同様、第2
A図にはノツキングを発生しない通常の燃焼状態
での周波数スペクトルが示され、第2B図にはノ
ツキングを伴なう異常な燃焼状態での周波数スペ
クトルが示されている。これら第2図から明らか
な如く、ノツキングを発生しない通常の燃焼状態
では、略平担なスペクトルであるのに対し、ノツ
キングを伴なう異常な燃焼状態では特定周波数に
ピークを有する特徴あるスペクトル特性を示す。
このように、ノツキングによる振動は6〜8
〔KHz〕程度の特定周波数であるのに対し、ノツ
キング以外の雑振動は広範囲の周波数にわたつて
存在する。それ故、例えば第3図に示す如く、ノ
ツキング振動周波数と一致する共振周波数特性を
有する振動体を備えた振動センサを用い、エンジ
ンの振動を検出すれば、ノツキング振動を他の雑
振動から確実に分離し検出することができる。
ところが、従来用いられていた振動センサで
は、前述した共振周波数をノツキング振動周波数
と常に一致させておくことが困難であり、測定条
件の変動により前記振動センサの共振周波数とノ
ツキング振動周波数とがずれる場合が生ずる。こ
のようなずれにより前記両周波数に不一致が生ず
ると、振動センサはエンジン各部から発生する雑
振動とノツキング特有の振動との区別を正確に行
なうことができなくなり検出特性が悪化する。
このような特性悪化を引き起こす原因として
は、大きく分けて振動センサ側の原因とエンジン
側の原因とがある。
まず、振動センサ側の原因について検討する
と、第1の原因として、振動センサの品質および
固定条件の不揃が挙げられる。すなわち、振動セ
ンサの共振周波数は、振動センサの素材、寸法お
よび固定条件に強く影響され、たとえ現行の工程
で極めて注意深く振動センサを製造しても1〔K
Hz〕程度の不揃が生ずるのは避けられない。従つ
て、これによつて引き起こされる共振周波数とノ
ツキング振動周波数との不一致が振動センサの特
性悪化の大きな原因となつていた。
振動センサ側の第2の原因として、振動センサ
の共振周波数が温度によつて変動することが挙げ
られる。すなわち、振動センサにあつては、振動
体のヤング率や固定条件が温度により変化するた
め、温度の変化に伴ない共振周波数も変動する。
一般に、エンジンは−30〔℃〕〜120〔℃〕程度の
広い温度範囲での使用を要求される。このためエ
ンジン用の振動センサにおいては、温度変化によ
る共振周波数の変動も特性悪化の大きな原因とな
つていた。
振動センサ側の第3の原因として、使用による
特性劣化の問題が挙げられる。すなわち、エンジ
ンへの取付け時においてはノツキング振動周波数
と一致するよう共振周波数が調整された振動セン
サであつても、その後の使用により振動体や固定
条件が変化し、共振周波数が変動する。従つて、
これによつて引き起こされる共振周波数とノツキ
ング振動周波数との不一致も特性悪化の大きな原
因となつていた。
次に、振動センサの共振周波数とノツキング振
動周波数とのずれを引きおこすエンジン側の原因
としては次のような原因が挙げられる。すなわ
ち、エンジンのノツキング振動周波数は、エンジ
ンの温度、吸気圧、回転数に応じて変化し、また
同型のエンジンでもエンジン毎にあるいは同一の
エンジンでも各気筒毎に異なる。従つて、これに
より引き起こされる共振周波数とノツキング振動
周波数との不一致も特性悪化の大きな原因となつ
ていた。
また、従来の振動センサにあつては、前述した
如くエンジン各気筒のノツキング振動周波数が異
なるため、1個の振動センサでは各気筒のノツキ
ング振動を正確に検出できない欠点もあつた。従
つて、従来のトレースノツクを指標としたノツク
コントロールシステムでは、振動センサに取付け
ない気筒の点火進角を振動センサを取付けた気筒
の点火進角より少し小さくしておき、振動センサ
を取付けた気筒のトレースノツクを指標として点
火進角を間接的に自動制御することにより、振動
センサを取付けない気筒におけるノツキングの発
生を防止していた。すなわち、従来の振動センサ
ではノツクコントロールシステムの効果を全気筒
にわたり充分に発揮できない欠点があつた。
本発明はこのような従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、エンジンの特定周波数
の振動、例えばノツキング振動を雑振動から確実
に分離して正確に検出することができ、最適な条
件でエンジンを制御することを可能とするエンジ
ンの振動センサを提供するものである。
本発明の振動センサは、エンジンに取付けられ
エンジンの特定周波数の振動に応じて共振振動す
るとともに、共振周波数がそのヤング率によつて
変化する振動体を含み、この振動体の振動を電気
信号に変換して前記エンジンの振動検出を行なう
振動センサにおいて、前記振動体を印加される磁
界の強さによつてヤング率の変化する磁性材料を
もつて形成するとともに、永久磁石または電磁石
による磁界発生手段とこの磁界発生手段により発
生された磁界の強さを制御する手段を有し所定の
強さに制御された磁界を前記振動体に印加する磁
界印加装置を設け、印加磁界を変化することによ
り前記振動体の共振周波数を変更し、この共振周
波数を前記エンジンの特定振動周波数に調整でき
ることを特徴とする。
次に、本発明の好適な実施例を図面に基づき説
明する。
前述した如く、エンジンの特定周波数における
振動がエンジンの運転状態を正しく反映している
ことから、この振動の大きさあるいは特定を測定
することにより運転条件を最適化するための多く
の情報を得ることができる。本発明に係るエンジ
ンの振動センサはエンジンのこれら特定周波数に
おける振動を検出し、エンジンの運転を最適に制
御するものである。後述する本発明の各実施例に
あつては特にエンジンのノツキングに係る振動を
他の雑振動から正確に分離して検出し、エンジン
の点火進角を最適に制御することの可能な振動セ
ンサを例にとり説明する。
第4A図は、本発明の一実施例を示す振動セン
サである。
この振動センサ10は、エンジン本体に一体的
に取付けられるベース12と、エンジンの振動に
同期して振動する振動体14と、振動体14の機
械的振動を電気信号に変換する検出部16とを含
み、振動体14の共振周波数をエンジンのノツキ
ング振動周波数に設定することによつてノツキン
グ状態を電気的に検出することができる。そし
て、ベース12は、図示していない緊結手段によ
りエンジン本体にしつかり固定され、またベース
12には、振動体14がその根元部14aにて密
着積層され、押え金具18、ビス20によりベー
ス12の一端側に片持状態で支持固定されてい
る。この振動体14は、ベース12上に密着積層
されている根元部14aが太く形成されておりか
つその根元部14aから振動部14bへの境界部
分14cが円弧状に形成され、振動体14がベー
ス12に片持状態で支持固定されることにより引
き起される固定力の変動を抑制し、固定力変動に
係る振動体14の有効な固定端および実効長の変
動を防止している。更に、検出部16は圧電体か
らなり、振動体14の振動部14bの側面に貼着
され、振動体14がエンジン振動と共振して振動
する際にその機械的振動が電気信号として出力さ
れる。
本発明において特徴的なことは、前記振動体1
4をΔE効果の大きな磁性材料を用いて形成した
ことであり、この磁性材料からなる振動体14に
外部から適当な強さの磁界を与えることにより、
振動体14の共振周波数を所望の値、すなわち実
施例における共振周波数に容易に調整することを
可能とし、振動体14自体の共振周波数にばらつ
きがあり、また外乱によつて共振周波数あるいは
エンジン本体の特定周波数に変動があつた場合に
もこれらを容易に補償することを可能とする。
一般にΔE効果とは磁化の程度に応じてヤング
率が変化する性質をいう。そして、物体の共振周
波数は、ヤング率Eの1/2乗に比例するという特
性があるため、本発明の如く振動体14をΔE効
果の大きな磁性材料をもつて形成しこの振動体1
4に印加する磁界の強さを制御して振動体14の
磁化の程度を調整することにより、振動体14の
共振周波数を常にエンジン振動の特定周波数、実
施例においてはノツキング振動周波数と一致させ
ノツキングを正確に検出することができる。この
ような磁性材料として、例えばニツケル、68パー
マロイ(68Ni−Fe)および45パーマロイ等のニ
ツケル合金、アルフエル(13Al−Fe)等の鉄ア
ルミ合金、Fe78Si12B10やFe80P13C7等の鉄系アモ
ルフアスやフエライト等が挙げられる。
第5図および第6図は、ニツケルのヤング率E
の特性図であり、800〔℃〕の焼鈍処理を施したニ
ツケルの特性を示したものである。第5図は前記
ニツケルの磁化の強さI/Isとヤング率Eとの関
係を50〔℃〕の温度条件の下で測定した特性図で
あり、磁化の強さが増大するとヤング率Eも変化
し増大することが理解される。同図において、磁
化の強さI/Isは、飽和磁化Isを用いて任意の磁
場をかけたときの磁化Iを規格化して表わしてい
る。第6図は、前記ニツケルの温度条件の変化と
ヤング率Eの変化との関係をニツケルの磁化の強
さI/Isをパラメータにして示した特性図であ
る。これを第7図の純鉄の特性図と対比すると、
強磁性材料でも、ΔE効果の大きなニツケルはΔE
効果が小さい純鉄に比し、磁比の強さを変化させ
るとヤング率Eは大幅に変化することが理解され
る。
また、1300〔℃〕焼鈍ニツケルは800〔℃〕焼鈍
ニツケルに比し、ヤング率Eの磁化依存特性が2
倍程度の大きさとなる。このため、第8図に示す
如く、1300〔℃〕焼鈍ニツケルの共振周波数f0
800〔℃〕焼鈍ニツケルの共振周波数f0に比し、約
2倍程度の磁化依存特性を有している。
また、第9図は同様にして表わされたΔE効果
を有する磁性材料としての42パーマロイの特性図
であり、この42パーマロイは第6図に示すニツケ
ルに比しヤング率Eの磁化依存特性は幾分小さい
が、ニツケルの場合はヤング率の温度依存特性が
負であるのに対しこの42パーマロイはヤング率E
の温度依存特性は正であるという特徴を有する。
ところで、このような磁性材料で形成された振
動体14の磁化の強さを調整するため、本発明に
おいては、この振動体14へ所望の値に調整され
た磁界を供給する磁界印加装置22が設けられ、
実施例における磁界印加装置22は、ベース12
の一端側に設けられている。すなわち、ベース1
2は振動体14の支持固定部と反対側がL字状に
延設され、その延設端が振動体14の先端にギヤ
ツプGを介して近接対向配置されている。そし
て、前記延設された鉄芯部24にはコイル25が
巻回されて電磁石26が形成されている。従つ
て、コイル25に所望の励磁電流を供給すること
により、電磁石26はその磁界を任意に変化させ
ることができ、実施例における電磁石26はその
鉄芯部24からギヤツプG、振動体14、ベース
12を通る磁気回路Mを形成するので、磁界によ
る磁束は磁性材料よりなる振動体14に導かれそ
の共振周波数を調整することが可能となる。な
お、実施例においては、電磁石26の鉄芯部24
がベース12と一体的に形成されており、ベース
12は電磁軟鉄の如き軟質磁性材をもつて形成す
ることが好適である。
本発明は以上の構成からなり、次にその作用を
説明する。
本発明の振動センサ10は、電磁石26の励磁
電流を制御して振動体14に印加する磁界の強さ
を調整し振動体14の共振周波数を一定の範囲で
任意に調整できるよう形成されている。従つて、
この振動体14の共振周波数を、選択的に特定さ
れたエンジン振動の特定周波数、本実施例にあつ
てはノツキング振動周波数と一致するよう制御す
れば、この振動体14は前記特定周波数、本実施
例にあつてはノツキング振動周波数に共振しこの
特定周波数に係るエンジン振動をエンジンの他の
雑振動と明確に区別して検出することが可能とな
る。
次に前記振動体14の共振周波数と前記エンジ
ン振動の特定周波数との間に不一致が生ずる各種
の要因に対して、本発明の振動センサ10を用い
て前記各種の要因に対処するための使用例を以下
に説明する。
第1の使用例は、振動センサ10の品質および
固定条件が不揃な場合であり、このような要因に
よつて振動体14の共振周波数にばらつきがある
場合であつても、振動センサ10をエンジンに取
付けた後その共振周波数がエンジンのノツキング
振動周波数と一致するように振動体14に印加す
る磁界の強さを調整すればエンジンのノツキング
振動を他の雑振動と明確に区別して検出すること
が可能となる。従つて、本発明によれば、振動セ
ンサ10はそれ自体、材質、寸法等の品質や固定
条件を厳格に管理する必要はなく、その価格およ
び組立工数を従来に比し著しく減少することが可
能となる。
第2の使用例は、振動体14の共振周波数ある
いはエンジンのノツキング振動周波数が温度変化
により変動し両周波数が不一致となつた場合であ
り、この場合においても、電磁石26の励磁電流
を制御し振動体14に印加する磁界の強さを調整
すれば両周波数を一致させることができ、温度変
化にかかわりなくエンジンのノツキング振動を他
の雑振動から明確に区別して検出することが可能
となる。
第10図ないし第14図は、このような温度変
化を検出し電磁石26の励磁電流を自動的に制御
する振動センサ10の各種実施例の説明図であ
る。
第10図に示す振動センサ10は、鉄芯部24
の温度変化を検出する温度検出器30を有し、こ
の温度検出器30の検出温度に基づいて制御回路
32を用いて電磁石26の励磁電流が自動的に制
御される。なお、エンジン振動に対応する検出信
号は増幅器34により増幅され図示していない後
段の処理回路へ供給される。
そして、そのような振動センサ10では、温度
の変化に応じ振動体14の共振周波数は次のよう
に調整される。例えば、振動体14が第6図に示
す温度特性を有するニツケルで形成されている場
合(0〜200℃)を考えると、等磁化状態におけ
る振動体14の共振周波数は負の温度係数を有す
る温度依存特性を示す。第11図はこのニツケル
で形成された振動体14の共振周波数f0変化と温
度変化との関係を振動体14の磁化の強さI/Is
をパラメータにとつて表した特性図であり、第1
2図はこのような特性を有する振動体14の温度
変化と磁化の強さとの関係を共振周波数の温度係
数を正、零または負の任意の値にした場合の特性
図である。図に示したニツケルからなる振動体1
4は、それ自体負の温度係数を有し等磁化状態に
おいては温度の上昇に応じて共振周波数が減少す
る特性を有する。従つて、エンジン本体のノツキ
ング振動周波数がこれと同様の温度特性を有する
場合には磁界を一定に保つのみでノツキング振動
周波数の変化に応じて変化する共振周波数を得る
ことができる。
一方、エンジン本体のノツキング振動周波数が
温度変化によつても変わらない場合あるいは正の
温度特性を有する場合には、第11,12図で示
す如く、磁界の強さを調整し振動体14の磁化の
強さを温度の変化に合わせて一点鎖線あるいは二
点鎖線で示す如く変化させれば、前述したエンジ
ン本体側の周波数特性と合致した温度特性を有す
る共振周波数特性を得ることが可能となる。もち
ろん、負の温度係数の場合にあつても、振動体1
4の共振周波数特性とエンジン本体のノツキング
振動周波数特性とが一致しない場合には、前述と
同様の任意の特性を磁界の強さを調整することに
よつて得ることができ、予じめ測定されているエ
ンジン本体側の周波数特性に合致する共振周波数
特性を所望の温度範囲全域にわたつて設定するこ
とが可能となる。
しかし、以上説明した振動センサ10は温度検
出器30を用い温度を常に検出しこの検出温度に
基づいて制御回路32により電磁石26の励磁電
流を制御しなければならなかつた。
第13図に示す振動センサ10は、このような
温度検出および検出温度に基づいた励磁電流の制
御を行なうことなく、コイル25の材料である銅
の抵抗温度係数が正の大きな値であることを利用
し、振動体14の共振周波数の温度係数を特定の
値に設定することを可能とした振動センサであ
る。すなわち、電磁石26のコイル25に直流電
源30および可変抵抗32を直列に接続してなる
励磁回路Fを設け、この励磁回路Fに流れる励磁
電流を温度上昇に伴ない増加するコイル25の抵
抗変化により制御するものである。従つて、この
振動センサ10は、コイル25の温度が上昇する
とコイル25の抵抗が増大し励磁電流を制限して
電磁石26の磁界の強さを弱めるよう作用し、こ
れにより振動体14の共振周波数は小さくなる。
つまり、共振周波数は負の温度係数を示すことに
なる。そして、この温度係数は励磁回路Fの可変
抵抗42の値を調整することにより一定の範囲で
任意の負の値に設定することが可能であり、この
ため、エンジン本体の周波数特性が負の温度係数
である場合にはこの共振周波数の温度係数を任意
の値に調整することにより、所望の温度範囲全域
にわたりエンジン本体の周波数特性に合致する共
振周波数特性を設定することが可能となる。
また、ベース12の全部または一部を永久磁石
で形成し、その磁界の一部を電磁石26の磁界で
打消す構造とすれば、温度が上昇すると電磁石2
6の磁界が低下するため磁気回路Mの磁界を全体
として増加させ、共振周波数の温度係数を正の随
意の値に調整することが可能となる。
また、第13図に示す励磁回路Fは、励磁用の
直流に微細な交流を重畳してこの光流分によりコ
イル25の抵抗値を実測し、この実測抵抗値から
コイル25の温度を逆算する構造とすることによ
り、単に温度検出器として用いることができる。
温度検出器をこのような構造とした場合には、特
別な感熱素子を必要としない利点がある。
ところで、前記第13図に示す振動センサ10
では振動体14の共振周波数の温度係数を正また
は負のいずれか一方に設定できるのみであり、正
から負までの広範囲にわたる調整ができない。第
14図に示す振動センサ10は、このような点を
改良したものであり、第13図に示す励磁回路F
に直列に負の抵抗温度係数をもつ感熱抵抗44、
例えばサーミスタを接続し、この感熱抵抗44に
並列に可変抵抗46を接続している。このような
構造とすれば、コイル25の抵抗値は温度の上昇
とともに増大し感熱抵抗44の抵抗値は温度の上
昇とともに低下するため、可変抵抗40,46の
値を調整することにより励磁回路F全体の合成抵
抗の抵抗温度係数を正から負にわたつて調整する
ことができ、その結果振動体14の共振周波数の
温度係数を正から負の任意の値とすることができ
る。従つて、エンジン本体の周波数特性が正また
は負のいずれであつても、この周波数特性と所望
の温度範囲全域において一致する共振周波数特性
を設定することが可能となる。
第3の使用例は、エンジンのノツキング振動周
波数あるいは振動体14の共振周波数が使用によ
る特性劣化により変動する場合であり、このよう
な場合にあつても、これら両周波数を定期的に検
査しあるいは何らかの手段により自動測定して両
者の不一致を検出し、この検出結果に基づいて振
動体14の共振周波数がエンジンのノツキング振
動周波数と一致するように振動体14に印加する
磁界の強さを調整すれば、振動センサ10はエン
ジンのノツキング振動を他の雑振動から明確に区
別して検出することが可能となる。従つて、本発
明の振動センサ10は、エンジンまたは振動セン
サ10の使用による特性劣化にかかわらずエンジ
ンのノツキング振動等を明確に区別して検出する
ことができる。
第4の使用例は、エンジンの回転数変化により
ノツキング振動周波数が変化する場合であり、こ
のような場合でも、本発明の振動センサ10によ
れば、予め前記回転数とノツキング振動周波数と
の相関関係を調べておき、エンジンの回転数が変
化した場合電磁石26の励磁電流を制御して振動
体14の共振周波数を新たな回転数から生ずるノ
ツキング振動周波数と一致させることにより、エ
ンジンの回転数にかかわりなくノツキング振動を
他の雑振動から明確に区別して検出することが可
能となる。
第15図はこのような励磁電流の制御を自動的
に行なうエンジンの振動センサ10の説明図であ
り、エンジン回転数は回転数検出器36で検出さ
れ、この検出回転数に基づき制御回路32を用い
励磁電流が制御される。この制御回路32には、
予めエンジン回転数とノツキング振動周波数との
関係を示すデータが入力されており、制御回路3
2は前記回転数検出器36の出力する検出回転数
に基づき励磁電流を当該回転数と対応して制御
し、エンジン回転数にかかわらず共振周波数をノ
ツキング振動周波数と一致するよう制御する。従
つて、本実施例の振動センサ10は、エンジン回
転数にかかわりなくエンジンのノツキング振動等
を他の雑振動から明確に区別して自動的に検出す
ることができる。
第5の使用例は、ノツキング振動周波数が異な
るエンジン各気筒のノツキングを1個の振動セン
サ10で検出する場合である。通常のエンジン
は、各気筒のクランク角が同一回転軸上に等間隔
に配置されていること、各気筒においてノツキン
グ振動を発生する可能性があるのは燃焼行程にお
いてピストンが上死点を少し過ぎた短い時間内に
限られていること、各気筒毎にノツキング振動周
波数が決まつていること、等の特徴がある。従つ
て、各気筒のクランク角からこれら各気筒の燃焼
行程におけるノツキング発生タイミングを判断
し、これら各ノツキングの発生タイミングに合せ
て振動体14の共振周波数を当該ノツキング振動
周波数に合致させるよう電磁石26の励磁電流を
制御することにより、振動センサ10はこれら各
気筒のノツキング振動を他の雑振動から明確に区
別して検出することができる。
例えば、4行程6気筒エンジンを例に採ると、
このエンジンは各気筒毎に圧縮行程の終りすなわ
ち燃焼行程の始まる上死点から120度分をその気
筒のノツキング検出用として利用することができ
る。従つて、各気筒のクランク角が120度進み新
たな気筒がノツキング発生領域になる度に、振動
体14共振周波数を対応する気筒のノツキング振
動周波数と一致するよう電磁石26の励磁電流を
切替制御すれば、1個の振動センサ10であつて
もエンジン各気筒のノツキング振動を他の雑振動
から明確に区別して検出することができ、本発明
の振動センサ10を近年開発されたノツクコント
ロールシステムに利用することによりノツクコン
トロールシステムの効果を充分に発揮させること
ができる。また、本実施例の振動センサ10はエ
ンジン各気筒毎に振動センサを取付けたと同様の
効果を有するため非常に経済的である。
第16図はこのようにしてエンジン各気筒のノ
ツキング振動を自動的に検出する振動センサ10
の実施例を示す説明図である。この振動センサ1
0は、エンジン各気筒のノツキング振動周波数が
設定されている周波数設定器50と、特定の気筒
のクランク角を検出するクランク角検出器52
と、この検出クランク角に基づいて各気筒のノツ
キング発生タイミングを判断するクランク角分割
器54と、このクランク角分割器54で判断され
た各気筒のノツキング発生タイミングに合わせて
該気筒のノツキング振動周波数を周波数設定器5
0から判断しこのノツキング振動周波数と合致す
る共振周波数となるよう電磁石26の励磁電流を
制御する制御回路32と、を含み、振動体14の
共振周波数をクランク角の移動に伴ない切替制御
していくことにより各気筒のノツキング振動を雑
振動から明確に区別して検出していく。なお、電
磁石26の励磁電流の切替に際しては、電磁石2
6のインダクタンスのため励磁電流の変更の若干
の時間遅れを伴なうため、予めこの時間遅れを見
込んで切替操作のタイミングを少し早める必要が
ある。また、クランク角検出器52によるクラン
ク角の検出は、検エンジンの点火信号を利用した
り、フライホイールの一部に電磁的又は光学的手
法で検出機械構を設けることにより簡単に行なう
ことができる。
以上のように、本発明の振動センサ10は、各
種の要因、例えば前述した第1ないし第5の使用
例に示す要因により振動体14の共振周波数とエ
ンジン振動の特定周波数、例えばノツキング振動
周波数とが不一致になつた場合であつても、共振
周波数を調整して両周波数を一致させることによ
り、エンジンの特定振動、例えばノツキング振動
を他の雑振動と明確に区別して検出することがで
きる。
なお、前述したこれら第1ないし第5の使用例
は、必要に応じ任意に組合せて使用することが可
能である。
また、前記実施例において、検出部16は圧電
型のものに限らず、必要に応じて、例えばピエゾ
抵抗素子、抵抗線、ひずみゲージ方式の装置、電
磁的または静電的装置、光学装置等のいずれを用
いて形成してもよい。
また、前記実施例において、磁界印加装置22
は、例えば第4B図に示す如く、振動体14に直
接コイル25を巻回し振動体14を鉄芯部とする
電磁石26としてもよい。この場合には、ベース
12を非磁性材料を用いて形成することも可能で
ある。
なお、以上述べた各実施例は、いずれも振動体
14の共振周波数が温度により変化するという温
度依存性のある振動センサである。しかし、この
ような振動センサでは、温度変化があつた場合に
共振周波数の変動分を補償するという作業が必要
である。
次に、このような温度補償の必要のない振動セ
ンサ、つまり共振周波数の温度係数が零である振
動センサについて説明する。このような振動セン
サは、振動体のヤング率温度係数と極性が反対の
温度係数のヤング率を有する部材と振動体と一体
的に貼合せ、これら両部材のヤング率の温度係数
を相殺する構造とすればよい。例えば、振動体1
4を等磁化状態でのヤング率の温度係数が負であ
る磁性材料例えばニツケル等により形成し、この
振動体14に等磁化状態でのヤング率の温度係数
が正である圧電材等の部材を積層固定することに
より、両部材の温度係数を相殺し振動体の共振周
波数を温度依存性のないものとすることができ
る。
第17図は、このような振動センサの実施例の
要部を示す説明図であり、これ以外の部分は例え
ば前述した第4A図に示す振動センサと同様に形
成されている。本実施例の振動センサ10にあつ
ては、振動体14と検出部16とは次のように積
層一体構造に形成されている。すなわち、分極方
向を対向させた2枚の圧電板17a,17bを貼
り合せて検出部16を形成し、この検出部16の
両面にニツケル等の磁性材料からなる一対の振動
板15a,15bを貼り合せて振動体14を形成
している。そして、圧電板17a,17bは材料
にチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が用いられ、
また振動板15a,15bは材料に800〔℃〕で焼
鈍したニツケルが用いられている。なお、第4A
図に示す実施例と同様の理由により、本実施例の
振動体14もその根元部14aが太く形成されて
おりかつその根元部14aから振動部14bへの
境界部分14cが円弧状に形成されている。
次に、このように形成された振動センサ10に
おける、振動体14の共振周波数f0の温度依存特
性について検討する。なお、計算上の都合によ
り、振動体14の境界部分14cに形成された円
弧状部を無視すると、振動体14は片手梁構造で
あるからその共振周波数f0は次式で表される。
但し、f0:共振周波数 l:片持梁の長さ b:片持梁の幅 E1:検出部16のヤング率 E2:振動体14のヤング率 h1:検出部16の厚さ h2:振動体14の厚さ ρ1:検出部16の密度 ρ2:振動体14の密度 である。
なお、本実施例においては、振動センサ10の
各寸法を、h1=0.28〔mm〕、h2=0.1〔mm〕、l=8.1
〔mm〕に設定して製作し、共振周波数f0=8〔K
Hz〕を得た。ここにおいて、振動体14の断面2
次係数(2h2・l)は検出部16の断面2次係数
(2h1・l)の約6倍となるため、前記第1式に示
す共振周波数f0には振動体14のヤング率が支配
的な影響を与えることとなる。従つて、本実施例
のように振動体14と検出部16とを積層構造と
しても、共振周波数f0は磁界の強さを制御するこ
とにより任意の値に調整可能であることが理解さ
れる。
また、振動体14の磁性材料にヤング率の温度
依存性の極めて小さいエリンバー等の材料を用い
ても、共振周波数の温度係数が零である振動セン
サ10を得ることができる。
また、前記各実施例においては、振動体14に
磁界を印加する磁界印加装置22として電磁石2
6を用いたものを示したが、電磁石26の代わり
に永久磁石を用いても何らさしつかえない。第1
8図ないし第21図は永久磁石28を用いて磁界
印加装置22を構成した振動センサ10の実施例
である。これら各実施例は、振動体14、ベース
12、永久磁石28およびギヤツプGにより形成
される磁気回路Mにおいて前記ギヤツプGの間隔
を調整することにより磁気回路Mの磁気抵抗を調
整し振動体14に印加される磁界の強さを制御す
る構造となつている。
第18図に示す振動センサ10は、ベース12
上に永久磁石28を密着積層しビス60によりベ
ース12の一端側に固定している。詳細には図示
していないが、永久磁石28はビス60が挿入さ
れる長溝を有し、永久磁石28がベース12と図
中右方向に移動可能に形成されている。そして、
このベース12の一側端部から上方に向けてビス
止用の壁61が延設され、この壁61には調整用
ビス62が螺合支持されており、このビス62の
先端は永久磁石28のギヤツプ反対面に当接しベ
ース12上における永久磁石28の位置決めを行
なつている。従つて、ギヤツプGの間隔の調整は
前記調整用ビス62を回動操作し永久磁石28の
位置を調整することにより行われる。
第19図に示す振動センサ10は、軟質磁性体
で形成した調整用ビス62の先端に棒状の永久磁
石28を一体的に取付け、この永久磁石28の先
端をギヤツプGを介して振動体14の先端に対向
近接配置したものである。そして、ギヤツプGの
間隔調整は、調整用ビス62を回動操作し、ビス
62の壁61への螺合深さを調整することにより
行われる。
第20図に示す振動センサ10は、永久磁石2
8の先端をギヤツプGを介して振動体14の根元
部14aに近接対向配置したものであり、他は第
19図に示す振動センサ10とほぼ同様である。
第21図に示す振動センサ10は、永久磁石2
8を振動体14先端に対向する代わりに、ベース
12の一端に固定された永久磁石28上に軟質磁
性体で形成された可動片64を設け、この可動片
64の先端を振動体14の先端にギヤツプGを介
して近接対向配置したものである。そして、この
ギヤツプGの調整は、永久磁石28上における可
動片64の取付け位置の調整により行なう。
以上第18図ないし第21図に示す永久磁石型
の振動センサ10は、いずれもギヤツプG長を調
整することにより振動体14に印加する磁界の強
さを制御しその共振周波数の調整を行なうことが
可能である。従つて、振動センサ10のエンジン
への取付け時における共振周波数の調整およびそ
の後の使用による特性劣化を原因とした共振周波
数変動に対する調整等に適している。なお、永久
磁石28の材料としてはSmCo5等の希土類磁石
が磁力も強く小型化可能なため適しているが、ア
ルニコまたはフエライト等の磁石でもよい。
また、振動体14に印加する磁界の強さを制御
するため、前記第18図ないし第21図に示す各
実施例の振動センサ10は磁気回路Mのギヤツプ
G間隔を調整L磁気抵抗を調整しているが、これ
に限らず、例えば磁気回路MのギヤツプGを介し
ての対向面積を調整して磁気抵抗を調整してもよ
く、また磁気抵抗を調整するかわりに複数個の永
久磁石を用いこれらの永久磁石の加減的な関係を
利用して総合的な磁界の強さを制御してもよい。
また、前記第18図ないし第21図に示す各実
施例の振動センサ10はギヤツプGの間隔長を手
動により調整しているが、これに限らず、温度変
化に応じた最適な磁気抵抗を自動的に設定するた
め、例えばワツクスアクチユエータのように液体
等の膨張を利用したものやバイメタル等を用いて
磁気回路MにおけるギヤツプGの間隔長あるいは
ギヤツプGを介した対向面積等を感温的に調整
し、最適な磁気抵抗、ひいては最適な共振周波数
を得る構造としてもよい。
なお、前記各実施例においては、振動体14が
いずれも片持梁構造のものを示したが、これに限
らず、両端支持梁、両端固定梁、片端固定他端支
持梁等の構造としてもよい。
また、前記各実施例においては、磁気回路Mの
ギヤツプGを振動体14の長手方向に設けたもの
を示したが、これに限らず、このギヤツプGを振
動体14の横手方向または上下方向に設ける構造
としてもよい。
以上各実施例においては、振動体に印加する磁
界の強さを制御することにより振動体の共振周波
数とエンジンのノツキング振動周波数とを一致さ
せ、ノツキング振動を確実に検出する振動センサ
を例に採り説明した。しかし、本発明に係る振動
センサはエンジンのノツキング振動に限らず他の
種類の振動も正確に検出できることはいうまでも
ない。
例えば、他の振動の例としては車両等におい
て、給気弁や排気弁の着座に伴なう振動あるいは
ピストンリングがシリンダ内面を打つ振動等があ
る。
本発明は、振動体を磁性材料をもつて形成しこ
の振動体に印加する磁界の強さを調整することに
より、振動体の共振周波数の値をエンジンの特定
種類の振動周波数、例えばノツキング周波数に一
致させることができ、その結果これら特定種類の
振動を他の雑振動から正確に区別して検出しエン
ジンを最適な条件で制御することを可能とするエ
ンジンの振動センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1A図は周波数特性の平担な振動センサによ
つて測定した通常燃焼状態でのエンジンの振動波
形図、第1B図は周波数特性の平担な振動センサ
によつて測定した異常な燃焼状態でのエンジンの
振動波形図、第2A図は第1A図の振動波形の周
波数スペクトル図、第2B図は第1B図の振動波
形の周波数スペクトル図、第3図は共振型振動セ
ンサにおける振動体の周波数特性図、第4A図は
本発明に係る振動センサの一実施例を示す説明
図、第4B図は第4A図の変形例を示す説明図、
第5図ないし第9図は各材料の特性図、第10図
は温度変化を検出しこの検出温度に基づき電磁石
の励磁電流を自動調整する振動センサの説明図、
第11図および第12図はニツケルの特性図、第
13図および第14図は第10図の振動センサの
応用例を示す説明図、第15図はエンジン回転数
を検出しこの検出回転数に基づき電磁石の励磁電
流を自動調整する振動センサの説明図、第16図
はエンジン各気筒のノツキング振動を検出する振
動センサの説明図、第17図は温度依存性のない
共振周波数を有する振動センサの説明図、第18
図ないし第21図は永久磁石を用いて磁界印加装
置を形成した振動センサの各種実施例を示す説明
図である。 各図中同一部材には同一符号を付し、10は振
動センサ、14は振動体、22は磁界印加装置、
26は電磁石、28は永久磁石である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エンジンに取付けられエンジンの特定周波数
    の振動に応じて共振振動するとともに、共振周波
    数がそのヤング率によつて変化する振動体を含
    み、この振動体の振動を電気信号に変換して前記
    エンジンの振動検出を行なう振動センサにおい
    て、前記振動体を印加される磁界の強さによつて
    ヤング率の変化する磁性材料をもつて形成すると
    ともに、永久磁石または電磁石による磁界発生手
    段とこの磁界発生手段により発生された磁界の強
    さを制御する手段を有し所定の強さに制御された
    磁界を前記振動体に印加する磁界印加装置を設
    け、印加磁界を変化することにより前記振動体の
    共振周波数を変更し、この共振周波数を前記エン
    ジンの特定振動周波数に調整できることを特徴と
    するエンジンの振動センサ。 2 特許請求の範囲1記載の振動センサにおい
    て、振動体は、ニツケル、鉄ニツケル合金、鉄ア
    ルミ合金、または鉄系アモルフアス、フエライト
    により形成されたことを特徴とするエンジンの振
    動センサ。 3 特許請求の範囲1、2のいずれかに記載の振
    動センサにおいて、磁界印加装置は、電磁石又は
    永久磁石により磁界を形成し、この磁界の強さを
    電磁石界磁電流または磁気回路の磁気抵抗を調整
    して所定の値に制御して振動体に印加することを
    特徴とするエンジンの振動センサ。 4 特許請求の範囲1、2、3のいずれかに記載
    の振動センサにおいて、磁界印加装置は、エンジ
    ンあるいは振動センサの温度を検出しこの検出温
    度に基づいて振動体に印加する磁界の強さを制御
    することを特徴とするエンジン振動センサ。 5 特許請求の範囲1、2、3のいずれかに記載
    の振動センサにおいて、磁界印加装置は、エンジ
    ンの回転数を検出しこの検出回転数に基づいて振
    動体に印加する磁界の強さを制御することを特徴
    とするエンジンの振動センサ。 6 特許請求の範囲1、2、3のいずれかに記載
    の振動センサにおいて、磁界印加装置は、エンジ
    ンあるいは振動センサの温度を検出するととも
    に、前記エンジンの回転数を検出し、これら検出
    温度及び検出回転数に基づいて振動体に印加する
    磁界の強さを制御することを特徴とするエンジン
    の振動センサ。 7 特許請求の範囲1、2、3、4、5、6のい
    ずれかに記載の振動センサにおいて、振動体の共
    振周波数はエンジンのノツキング振動周波数に設
    定されたことを特徴とするエンジンの振動セン
    サ。 8 特許請求の範囲7記載の振動センサにおい
    て、磁界印加装置は、エンジン各気筒のノツキン
    グ発生タイミングに合わせて振動体に印加する磁
    界の強さを切替制御することを特徴とするエンジ
    ンの振動センサ。
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