JPS6345283Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は竪型帯鋸盤における鋸刃の刃先角度を
変換せしめることにより長尺物の切断を可能なら
しめる様にした竪型帯鋸盤における刃先角度変換
用アタツチメントに関するものである。

従来竪型帯鋸盤は第１図、第２図に図示する様
に鋸刃は本体の胴部に対し並行状態に張設配置さ
れているので、長尺物の材料をテーブル上で帯鋸
盤の奥行寸法以上の寸法に切断しようとすると材
料の端部が本体の胴部に当接して材料をそれ以上
送り込むことが出来なくなるため、長尺物の切断
は構造上不可能であり、使用上甚だ不便な欠点を
有していた。

本考案はかかる欠点に鑑み、鋸刃を張設案内せ
しめるガイドインサートを上下の支持体に対しガ
イドピンを介して着脱自在に装着せしめて成る竪
型帯鋸盤において、インサートホルダー上に鋸刃
の方向を90度角度変換せしめた鋸刃の両側を挟持
状に案内せしめる一対のローラーを回動自在に並
列枢支せしめ、インサートホルダーの基部にはロ
ーラーの枢軸に対し直交する方向にガイドピンを
突設せしめ、該ガイドピンを介してインサートホ
ルダーを上下の支持体に着脱自在に装着せしめる
様にした竪型帯鋸盤における刃先角度変換用アタ
ツチメントを提供して上記欠点を解消せんとした
ものにして、以下本考案の一実施例を図面に基づ
いて説明すると、 １は竪型帯鋸盤の本体であり、胴部２の側方上
下位置に配設せしめた回転制御される２体のドラ
ム３，３ａの外周に鋸刃４を巻装せしめると共
に、材料Ｗを載置支持せしめるテーブル５を有し
て成り、該テーブル５の上下位置において鋸刃４
の後方対向位置には鋸刃４を案内支持せしめる支
持体６，７を配置せしめ、該支持体６，７の端部
には鋸刃４の方向へ向かつて鋸刃４の背部を支持
する支持棒８，９を夫々突設固定せしめると共
に、該支持棒８，９の上下隣接位置には支持棒
８，９に並行するガイド孔１０，１１を貫設せし
めている。

１２，１３は鋸刃４を挟持状に案内せしめるガ
イドインサートであり、該ガイドインサート１
２，１３の基部を成すブロツク１４，１５の上面
にはＶ字状の溝部１６を刻設せしめ、該溝部１６
には一対の爪片１７，１７ａを嵌装せしめると共
に、該爪片１７，１７ａ間にて鋸刃４を挟持状に
案内せしめる様に成し、又ブロツク１４，１５の
背面には支持体６，７に貫設せしめたガイド孔１
０，１１に対応するガイドピン１８，１９を突設
せしめると共に、支持体６，７に突設せしめた支
持棒８，９に対応する位置に挿通孔２０，２１を
貫設せしめ、支持体６，７に突設せしめた支持棒
８，９とブロツク１４，１５に突設せしめたガイ
ドピン１８，１９を夫々対応するガイド孔１０，
１１挿通孔２０，２１に挿通せしめる様にしてガ
イドインサート１２，１３を支持体６，７に夫々
着脱自在に装着せしめる様に成し、爪片１７，１
７ａ間にて鋸刃４の両側面を案内支持せしめるこ
とによりガイドインサート１２，１３間で鋸刃４
の刃先２２の方向を規制せしめると共に、ブロツ
ク１４，１５の挿通孔２０，２１より突出する支
持棒８，９の先端面により鋸刃４の背部を案内せ
しめる様に成している。

尚２３，２４はガイドインサート１２，１３を
固定せしめる緊締ネジであり、ガイド孔１０，１
１に挿通されるガイドピン１８，１９に対し支持
体６，７の側面から螺入せしめる様に成してい
る。

２５，２６は鋸刃４の刃先２２の方向を90度角
度変換せしめるアタツチメントであり、一対のイ
ンサートホルダー２７，２８の基部２９，３０の
側面に一体突設せしめた支持板３１，３２の上面
に鋸刃４の両側面を挟持状に案内する様に所定の
間隔を有せしめる様にして一対のローラー３３，
３３ａを枢軸３４，３４ａを介して夫々回動自在
に枢支せしめ、又支持板３１，３２にはローラー
３３，３３ａ間の接線方向の近接位置において枢
軸３４，３４ａに並行する様して鋸刃４の背部支
持杆３５，３６を出入り張設自在に螺入せしめる
と共に、ロツクナツト３７，３８により夫々固定
可能ならしめている。

又インサートホルダー２７，２８の基部２９，
３０の背面には支持体６，７のガイト孔１０，１
１に対応するガイドピン３９，４０をローラー３
３，３３ａの枢軸３４，３４ａに対し直交する方
向に突設固定せしめると共に、支持体６，７の支
持棒８，９に対応するガイド孔４１，４２をガイ
ドピン３９，４０に並行して貫設せしめ、支持体
６，７に対しガイドピン３９，４０とガイド孔４
１，４２を対応せしめることにより着脱自在に装
着可能ならしめている。

次に本考案に係る竪型帯鋸盤における刃先角度
変換用アタツチメントの作用について説明する
と、通常は第３図、第４図に図示する様に爪片１
７，１７ａを備えたガイドインサート１２，１３
により鋸刃４はドラム３，３ａの外周に沿つて刃
先２２がドラム３，３ａの軸心方向へ向く状態に
挟持案内されている。

次に長尺物の材料Ｗを切断せしめる場合は第７
図に図示する様に緊締ネジ２３，２４を緩めるこ
とによりガイドインサート１２，１３を上下の支
持体６，７から取り外し、かかる状態において今
度はアタツチメント２５，２６をそのインサート
ホルダー２７，２８に突設せしめたガイドピン３
９，４０を支持体６，７のガイド孔１０，１１内
に挿通せしめると共に、支持体６，７の支持棒
８，９がインサートホルダー２７，２８のガイド
孔４１，４２内に挿通される様にしてアタツチメ
ント２５，２６を上下の支持体６，７に装着せし
め、定位置にて緊締ネジ２３，２４を締付ること
によりアタツチメント２５，２６を固定せしめ
る。

かかる状態においてローラー３３，３３ａはそ
の枢軸３４，３４ａが鋸刃４の刃先２２の方向に
対し90度変角した状態に配置され、続いて鋸刃４
を第５図、第６図に図示する様に刃先２２を90度
捩つた状態で上下のアタツチメント２５，２６の
ローラー３３，３３ａ間に嵌装せしめて該ローラ
ー３３，３３ａ間にて鋸刃４の両側を挟持状に案
内せしめることにより第８図、第９図に図示する
様に鋸刃４の刃先２２が本体１の胴部２に対し手
前側に向く様に角度変換され、又使用する鋸刃４
の幅に応じて支持板３１，３２に出入り調節自在
に螺入せしめた背部支持杆３５，３６を調節せし
めることにより背部支持杆３５，３６の先端部に
て鋸刃４の背部が案内され、鋸刃４の刃先２２が
ローラー３３，３３ａ間に挟入されない程度にロ
ーラー３３，３３ａに対する鋸刃４の案内位置が
調整され、かかる状態で長尺の材料Ｗをテーブル
５上において刃先２２に対向する様に載置せしめ
れば材料Ｗは本体１の胴部２に干渉することなく
通常の操作に従つて切断されるのである。

要するに本考案は鋸刃を張設案内せしめるガイ
ドインサートを上下の支持体に対しガイドピンを
介して着脱自在に装着せしめて成る竪型帯鋸盤に
おいて、インサートホルダー２７，２８上に鋸刃
の方向を90度角度変換せしめた鋸刃の両側を挟持
状に案内せしめる一対のローラー３３，３３ａを
回動自在に並列枢支せしめ、インサートホルダー
２７，２８の基部２９，３０にはローラー３３，
３３ａの枢軸３４，３４ａに対し直交する方向に
ガイドピン３９，４０を突設せしめ、該ガイドピ
ン３９，４０を介してインサートホルダー２７，
２８を上下の支持体６，７に着脱自在に装着せし
める様にしたので、支持体６，７に装着せしめる
のみにて鋸刃４の刃先２２を90度角度変換せしめ
て長尺物の材料Ｗを本体１の胴部２に干渉するこ
となく切断方向に送つて切断せしめることが出
来、而もアタツチメント２５，２６の着脱はガイ
ドピン３９，４０の案内により容易且つ正確に操
作出来るため通常の切断操作と長尺物の切断操作
との間の切り換えを迅速に行わしめることが出
来、又鋸刃４はローラー３３，３３ａにより挟持
状に案内されるため鋸刃４を損傷せしめる恐れが
無く、通常の竪型帯鋸盤の機能を大幅に拡張せし
めることが出来る等その実用的効果甚だ大なるも
のである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものにて、第１図
は従来例を示す正面図、第２図は同上側面図、第
３図はガイドインサートの装着状態の正面図、第
４図は同上側面図、第５図はアタツチメントの装
着状態の正面図、第６図は同上側面図、第７図は
同上斜視図、第８図は鋸刃の捩り状態の斜視図、
第９図は使用状態の正面図、第１０図は同上側面
図である。 ２７，２８インサートホルダー、２９，３０基
部、３３，３３ａローラー、３９，４０ガイドピ
ン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鋸刃を張設案内せしめるガイドインサートを上
   下の支持体に対しガイドピンを介して着脱自在に
   装着せしめて成る竪型帯鋸盤において、インサー
   トホルダー上に鋸刃の方向を90度角度変換せしめ
   た鋸刃の両側を挟持状に案内せしめる一対のロー
   ラーを回動自在に並列枢支せしめ、インサートホ
   ルダーの基部にはローラーの枢軸に対し直交する
   方向にガイドピンを突設せしめ、該ガイドピンを
   介してインサートホルダーを上下の支持体に着脱
   自在に装着せしめる様にしたことを特徴とする竪
   型帯鋸盤における刃先角度変換用アタツチメン
   ト。