JPS6344863B2 - - Google Patents

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JPS6344863B2
JPS6344863B2 JP6514281A JP6514281A JPS6344863B2 JP S6344863 B2 JPS6344863 B2 JP S6344863B2 JP 6514281 A JP6514281 A JP 6514281A JP 6514281 A JP6514281 A JP 6514281A JP S6344863 B2 JPS6344863 B2 JP S6344863B2
Authority
JP
Japan
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fabric
fluoropolymer
roll
textile material
weight
Prior art date
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Expired
Application number
JP6514281A
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English (en)
Other versions
JPS5735079A (en
Inventor
Fuiritsupu Demotsuto Roi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Milliken Research Corp
Original Assignee
Milliken Research Corp
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Publication date
Priority claimed from US06/251,693 external-priority patent/US4355065A/en
Application filed by Milliken Research Corp filed Critical Milliken Research Corp
Publication of JPS5735079A publication Critical patent/JPS5735079A/ja
Publication of JPS6344863B2 publication Critical patent/JPS6344863B2/ja
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  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は難燃性織物の製造方法に係わり、特
に合成熱可塑性プラスチツクフアイバを含む織物
表面に均一に撥油、撥水フルオロポリマーを施す
方法および汚れ防止性および難燃性を有する自動
車室内装飾用フルオロポリマー変性織物の製造方
法に関する。 織物に撥水、撥油性を付与するためフルオロカ
ーボンポリマーを施すことが従来知られている
が、その処理は通常パジング法によりフルオロカ
ーボンポリマー液を織物に施す方法、あるいは上
記ポリマー液をスプレー法により施す方法などが
採用されていた。これらの従来法は織物に対し撥
水、撥油性を付与するうえでは特に問題がない
が、難燃性が損われるという問題があり、そのた
め、このような処理織物の用途が制限を受けると
いう欠点があつた。たとえば自動車内室内装飾用
織物については米国政府による耐火基準がある
が、上述の従来法による処理織物ではこの基準か
ら外れるものと考えられていた。 このように織物に難燃性を付与することはあら
ゆる分野から関心が寄せられ、この難燃性に対す
る基準が高められるにつれ、特に自動車室内用装
飾用として、難燃性および汚れ防止性を兼備した
織物を見出すことが困難となつている。 この発明は上記事情に鑑みてなされたものであ
つて、室内装飾用等の織物、特に自動車室内用織
物に対し汚れ防止性を付与するとともに、上述の
如き従来法による欠点を回避し得る方法を提供す
ることを目的とする。さらにこの発明の他の目的
は耐汚れ性が良好であるとともに難燃性の点で
も、あらゆる公の難燃性基準を凌ぐことができ、
自動車室内装飾用として極めて好ましい熱可塑性
樹脂繊維織物を提供することを目的とする。 すなわち、この発明は (a) 熱可塑性繊維からなる表面部および裏面部を
有する本体と、 (b) 該表面部に実質的に均一に塗布され、その塗
布量が汚れ防止性を付与するのに十分である
が、燃焼速度が2インチ/分又は燃焼維持時間
が1分を超えないような割合で塗布された撥
油、撥水性フルオロポリマーと、 (c) 該裏面部に織物の難燃性を促進し得る量にて
塗布された難燃剤と、 を具備してなる織物、特に自動車室内装飾用織物
を提供するものである。 この発明において、熱可塑性合成樹脂繊維たと
えばポリエステル繊維に難燃性を害することなく
汚れ防止性を付与する方法は以下のようにしてな
される。すなわち、0.3重量%、好ましくは0.25
重量%以下の含浸量(処理後の重量増加)となる
ような最小有効量の撥油、撥水フルオロポリマー
を織物表面に施し、ついで、このフルオロポリマ
ー変性織物を乾燥、キユアさせる方法におこなわ
れる。なお、この織物は上記処理に先立ち、予め
酸水溶液で織物のPHを7以下、一般には4.0ない
し6.5に下げるようにしてもよい。さらに織物の
裏面には難燃化剤を、上記フルオロポリマーの適
用前、適用と同時、又は好ましくは適用後に塗布
する。 本発明で適用し得る織物としてはたとえばナイ
ロン6,6、ナイロン6などのポリアミド繊維、
ポリエステル繊維、ポリアクリル繊維又はこれら
の組合せからなるものなど多くの熱可塑性樹脂繊
維からなるものについて適用し得る。特に、ポリ
エステル繊維は好ましいものである。また、織物
が実質的に熱可塑性樹脂繊維のみからなるものが
好ましいが、織物の基本的特性が実質的に害され
ない限り綿、羊毛等の天然繊維を約10%以下含む
ものであつてもよい。この発明における織物は織
布、編物、タフト織物、非タフト織物などを含
む。織布についてはたとえばナツピング(毛羽立
て)、シヤリング等の表面処理をおこない、自動
車用等の室内装飾用に適するようにすることが好
ましい。 このような所望の織物に対し、撥油、撥水性フ
ルオロポリマーの最小有効量を用いて織物表面又
はその近傍の繊維層に対し不連続的コート層を形
成させる。特にフルオロポリマーの塗布量が所望
の不連続的層を織物表面の繊維全体に形成するの
に十分であるようにすると、より好ましい結果が
得られる。このような不連続的フルオロポリマー
コート層はフルオロポリマーを0.3%以下、好ま
しくは0.25%以下(たとえば0.2%)(織物重量に
基づく処理後の重量増加)の含浸量となるように
施すことによつて得られる。なお、この含浸量が
0.01重量%以下であると、一般に汚れ防止性は十
分満足なものとならない。又、含浸量が0.3重量
%を超えると織物の難燃性が蓄るしく損われるの
で好ましくない。しかし、フルオロポリマーイク
ステンダ(増加剤)を0.1〜7.5重量%、好しくは
0.5〜1重量%(織物重量に基づいて)をフルオ
ロポリマーとの組合せで用いる場合は、そのフル
オロポリマーの量を0.15重量%、場合によつては
0.1重量%以下としてもフルオロポリマー変性織
物の汚れ防止性を実質的に阻害することはない。 この発明においてフルオロポリマーの適用は彫
刻ロールによつておこなわれる。この彫刻ロール
の形状は所望の特性を製品に付与するうえで大切
なものである。このロールの肉厚は3/4〜2イン
チの範囲のものとすることができる。このロール
は力学的にバランスさせ、無振動操作をおこない
得るようにしてもよい。一般にロールは心振れが
約0.005以下とする。この彫刻ロールはセルと呼
ばれる同じ形状の微細ポケツトをたとえば数百
万、形成させたものである。このロール表面は機
械的に彫刻して逆ピラミツド型、逆四角錐、逆三
角錐状の微細セルがロール軸に対し約45゜の角度
をなすようにしてロール表面に形成されている。
この彫刻セル構造はロール表面の単位面積当りの
織物表面に対する塗布量に応じて調整し得る。こ
れにより、織物に対するフルオロポリマーの所望
とする正確な量を決定し得るであろう。 このフルオロポリマーの適用量に影響を与える
他の要因はコート剤の粘度、適用温度、溶液中の
固体成分の比率である。上記セルのサイズは塗布
条件、使用するフルオロポリマー溶液の濃度、固
体成分比から決定される。 図示の如く、彫刻ロール装置は表面に多数の同
一微細セルを有し、トレイ中のフルオロポリマー
溶液中に一部が浸漬された状態で回転する底部ロ
ールを有する。この底部ロールの表面にはドクタ
ーブレード(ドクターナイフ)が短いストローク
で揺動するようになつていて、セル内にのみ溶液
を残すようにして余分の溶液をかきとるようにな
つている。このブレードの揺動はロール表面およ
びブレードの均一な摩耗を許容するものである。
セルの数又は深さが大きいほど、織物に対する塗
布量が大きくなる。織物上において、塗布された
フルオロポリマー溶液は直ちに互いに極めて接近
した一連の点として現われ、次第に互いに結合し
合つて、ウエブの全体に亘つて均一なフイルム状
となる。 ロールが上述の如く彫刻されているのでドクタ
ーブレードが有効に働いている限り、同一の厚み
の塗布層が連続的に形成される。しかし、ロール
上の塗布量はフルオロポリマー溶液の固形成分量
を変えることにより変えることができる。しか
し、一般にトレイ内のフルオロポリマー溶液の固
形成分比が一定の場合、彫刻ロールによつて所定
量の塗布層を織物上に連続的に施すことができ
る。 フルオロポリマーの所定量を織物上に施したの
ち、得られたフルオロポリマー変性織物を加熱し
乾燥およびキユアリングをおこなう。このフルオ
ロポリマー変性織物の乾燥およびキユアリング温
度、所定時間は適宜決定し得るであろう。しか
し、一般には200〓〜400〓、好ましくは250〓な
いし350〓の温度、約10秒ないし5分、好ましく
は約30秒ないし2分で容易に乾燥およびキユアリ
ングをおこなうことができよう。 このようにして乾燥およびキユアリングをおこ
なつたのち、ブラツシング、ナツピング、シヤリ
ング等の処理をおこなつてもよい。 本発明において、撥油、撥水性フルオロポリマ
ーの範囲については特に限定はない。しかし、一
般にはフルオロポリマーの弗素化連鎖が、織物の
繊維上にペルフルオロ基を正しく配向させた状態
で分配され、繊維上に実質的に弗素化表面を形成
させ得るものが好ましい。 本明細書で“ポリマー”とは同種又は異種のモ
ノマー単位の2以上の付加物、たとえばダイマ
ー、トリマーを含むものである。一般にフルオロ
ポリマーは綿状で弗化モノマーのホモポリマーあ
るいは弗化モノマーと無弗素有機モノマーとのコ
ポリマーである。このコポリマーは一般にはラン
ダムコポリマーである。本発明で用い得るフルオ
ロポリマーは分子の一端にペルフルオロカーボン
末端又はラジカルおよび分子の他端に反応性官能
基を有する弗素化有機先駆物質からつくられる。
この弗素化先駆物質はついでこれとの反応性官能
基を有する他の化合物と反応せしめ、付加物又は
ポリマーを形成する。弗素含有先駆物質はこれと
反応し得る官能基を有するエチレン性不飽和有機
化合物と交互に反応させてビニルモノマー、たと
えばアクリレート又はメタアクリレートを形成さ
せ、これをついでビニル付加により目的とするポ
リマーを得ることができる。このようなフルオロ
ポリマーの製造法についてはたとえば米国特許第
2642416号および第2803615号にも記載されてい
る。上記コポリマーはさらに上記弗素化モノマー
と、非弗素化エチレン性不飽和有機モノマー、た
とえばエチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリ
ル、アクリルアミド、スチレン、アクリル酸、メ
タクリル酸、アルキルエステル等と反応させて得
ることもできる。フルオロポリマー又は該ポリマ
ーを含む混合液で本発明において特に有用なもの
として、“Scotchgard”214,234(商標、ミネソ
タマイニング アンド マニフアクチユアリング
社製)、あるいは“Teflon”(商標、NPA&G汚
れ、しみ防止製品、E.K.duPont de Nemours&
Co.社製)が市販されている。 本明細書でフルオロポリマーイクステンダとは
弗素無含有潤滑剤であつてフルオロポリマーの織
物への適用性を高め、必要とするフルオロポリマ
ーの総量を減少させるためのものを意味する。こ
のイクステンダとしてはフルオロポリマーおよび
織物との相容性が良く、かつフルオロポリマーの
適用性を向上させ、汚れ防止に有効なフルオロポ
リマー量の減少を図り得るものであれば如何なる
潤滑剤をも使用することができよう。この潤滑剤
の例としてはカチオン性、非イオン性の界面活性
剤である。具体的にはHydronap 3A−FR(エト
キシル化脂肪族誘導体、商標、Hydrolabs社、米
国)およびAmpitol PE−30(ポリエチレン含有
物、商標、Dexterケミカル社、米国)がある。 上述の如きフルオロポリマーを単独又はイクス
テンダとの組合せで織物に施し、これをキユアし
たものは織物の非燃焼性を著るしく損うことな
く、汚れ防止効果を著るしく向上させることがで
きる。 この発明においてはフルオロポリマーを織物表
面上および近傍の繊維層に不連続のフルオロポリ
マー塗布層を施すものであるが、このフルオロポ
リマーを水溶液としてパジングあるいはスプレー
法によつて施した場合、汚れ防止を必要とする繊
維表面又はその近傍に十分に集中せずに、繊維の
厚み方向に亘つてほぼ均一的に分配されることが
見出された。そのため、このような従来法によれ
ば多量のフルオロポリマーを必要とし、これが費
用の増大を招くだけでなく、織物の耐燃性を低下
させるなどの問題を招くものであつた。しかる
に、この発明によれば、フルオロポリマー溶液を
彫刻ロールで織物に施し、これによつて織物の表
面又はその近傍にフルオロポリマーを集中的に塗
布し得るので、上述の如き従来法による欠点を回
避することができる。 フルオロポリマーを適当量、たとえば0.5〜10
重量%、好ましくは1〜5重量%含むエマルジヨ
ンを適当量の水と混合することにより適当な濃度
のフルオロポリマー水溶液とすることができる。
その1例を述べると、FC−214“Scotchgard”フ
ルオロポリマーエマルジヨンの適当量を適当量の
水と混合することにより、フルオロポリマーを
0.3〜1.5重量%含む混合液を得ることができる。
このFC−214“Scotchgard”は下記組成からな
り、撥油、撥水性付与および耐摩耗性付与を目的
として室内装飾用織物に用いるために市販されて
いる。 固体フルオロポリマー …30% メチルイソブチルケトン …11% エチレングリコール …6% 水 …53% このフルオロポリマーエマルジヨンはPHが2.0
〜3.0、カチオン性で密度は1.125Kg/である。 この市販のフルオロポリマーエマルジヨンはフ
ルオロポリマーを30%含有しているので水を添加
することにより該ポリマーを0.1〜3%含む混合
液とすることができる。 他の市販のフルオロポリマーエマルジヨンで本
発明に適用し得るものはFC−234“Scotchgard”
でこれは室内装飾用繊維用につくられている。そ
の組成は下記の通りである。 固体(フルオロポリマー) …30% メチルイソブチルケトン …35% グリコール …8% 水 …35% このエマルジヨンはPH:2.5〜3.5、カチオン性
であり、密度は1.05Kg/である。 このフルオロポリマーエマルジヨンは水で希釈
し、フルオロポリマーを0.1〜3重量%含み、又
メチルイソブチルケトンあるいはメチルエチルケ
トン等の有機担体を約0.10〜3.5重量%、グリコ
ール又はエチレングリコール等の安定化剤を0.02
〜0.8重量%含むものとすることができる。 その他のフルオロポリマーエマルジヨンでフル
オロカーボンを10〜30重量%含むものが
“Teflon”(商標、E.I.du Pont de Nemours
and Co.社)として市販されている。 その他、適当なフルオロポリマーエマルジヨン
を適宜使用し得るが、いずれにしても最終的に得
られる混合液はフルオロポリマーを10重量%以
下、好ましくは5重量%以下含むようにすること
である。なお、フルオロポリマーイクステンダを
使用する場合はフルオロポリマーの含量は3重量
%以下とすべきである。フルオロポリマーの含量
がこれより大きいと難燃性の十分な織物を得るこ
とができない。 処理浴中に存在させるフルオロカーボンの量も
処理されるべき織物の含浸性(濡れ性)によつて
変わるであろう。たとえば、本発明で処理される
一般の熱可塑性プラスチツク繊維は含浸率(濡れ
性)が5〜35%、好ましくは10〜30%のものが適
当である。 この発明による織物の汚れ防止性、さらに耐燃
性の改良は織物の洗滌処理によつてさらに促進さ
れる。この洗滌はフルオロポリマーの適用前(織
物の裏面処理の前後は問わない)におこない、織
物上に残留している酸、汚れ、油性物質を除き、
織物のPHを7以下、より好ましくは4〜6.5%の
範囲に調整する。この洗滌PH調整により、その後
のフルオロポリマーの適用、その他の処理におい
て良い結果がもたらされる。 この洗滌は温度100〓〜200〓に加熱した洗剤含
有洗滌液中に織物を通過させついで水ですすぎ洗
剤を除去することによつておこなわれる。この水
によるすすぎも温度100〓〜200〓でおこなうこと
が好ましい。 この洗滌液中の洗剤の添加量は洗剤の種類によ
つて左右される。一般には液全体に対し約0.25〜
1重量%程度が適当である。洗剤の種類について
は特に制限はない。洗剤の具体例はラウリルアル
コールエトキシレート、アルキルエーテルルフエ
ート、およびスルホン酸塩等である。 このように洗滌処理された織物はついで温度
100〓〜200〓の酸性水溶液中を通過させPHを7以
下、好ましくは4〜6.5に調整させる。この酸性
水溶液中に用いられる酸の量は特に酸の種類によ
つて異なる。この酸水溶液へ織物を通過させるこ
とにより、上記洗滌処理は完了するが、織物自体
が予め、酸、汚れ、油等による付着物を実質的に
有していないことが明らかであれば、上記洗滌液
による処理を省略し、上記PH調整のみをおこなつ
てもよい。なお、この洗滌処理された織物は濡れ
たまま、あるいは乾燥させたのち、フルオロポリ
マーを施してよい。しかし、濡れた状態でフルオ
ロポリマーを施すことがより好ましい。 酸性洗滌液に用いられる酸は織物に悪影響を与
えず、又フルオロポリマーの適用を妨害せず、さ
らに染色等の後処理を妨げないものであれば如何
なる酸であつてもよい。この酸の具体例としては
酢酸、ギ酸、酪酸、くえん酸、修酸等である。 上述の如く洗滌および酸浴処理をおこなつたの
ち、織物は濡れた状態で次の処理工程、すなわち
耐燃性付与のための裏面塗布処理又はフルオロポ
リマーの適用処理に付される。これらの処理は予
め織物を加熱乾燥処理してからおこなうことが好
ましい。 織物の耐燃性を付与するための裏面処理はフル
オロポリマーの適用量を多少多くしても織物の耐
燃性に著るしい影響させない効果を奏する。この
耐燃性付与処理は耐燃性をきびしく要求される織
物については特に有益であろう。この裏面塗布処
理は自動車室内装飾用織物についての他の好まし
い特性、すなわち、寸法安定性、引張り強度、耐
摩耗性、ぬい目ずれ防止、非損傷性等を向上させ
る効果も奏する。さらにラテツクスによる裏面処
理は織物に厚み、重質感を与え織物の手ざわりを
良好にさせるとともに、織物上の模様の歪みを減
少させる効果を奏する。この裏面処理は公知の適
当な手段、たとえばロール式ナイフコーター等に
よつておこなうことができる。この場合、コート
用ナイフは2又は3個の組合せによるものを用
い、被着、平滑化等を塗布剤が固る前に連続的又
は縦に並列的にしておこなうようにすることがで
きる。 その他の裏面塗布処理方法としては逆回転コー
テングロールを用いる方法である。この方法にお
いては織物への適用前にコート剤の量を掃除作用
により正確にコントロールすることが必要であ
る。精密コーテングロールの使用は塗布量を
0.002インチ以内の厚みにコントロールすること
を可能にする。 裏面塗布処理はさらに彫刻ロール又はロートグ
ラビア塗布装置を用いておこなうことができる。
この場合、織物への適用前に塗布剤の量を測る必
要はない。コート剤と織物の合計の厚みを逆回転
平滑化ロールとバツキングロールとのギヤツプで
適当に調整し得る。これにより織物の厚みを考慮
することにより、より濃くも、厚くもすることが
できよう。 上述のウエツトコーテング法のほか、ドライコ
ーテング法(100%固体)を採用することもでき
る。最も一般的なドライコーテング法はホツトメ
ルトコーテング法である。 上述の如く種々の裏面塗布処理法を任意に適用
し得るが、特に好ましい方法はロール式ナイフコ
ーテング法である。 この裏面塗布には耐燃性を付与し得るものであ
れば種々のエラストマーコーテング剤を用いるこ
とができる。具体例としてはスチレン−ブタジエ
ンゴム、アクリルエステルラテツクス、ポリウレ
タン、酢酸ビニルポリマー、塩化ビニルポリマ
ー、塩化ビニリデンポリマー等である。 この裏面処理用組成物がそれ自体では耐燃性を
有しない場合、又はさらに耐燃性を持たせたい場
合はさらに別の耐燃化剤を添加するようにしても
よい。たとえばアンチモン化合物、すなわち、酸
化アンチモン、シリケート、たとえばアルミニウ
ムシリケート、有機リン酸塩含有物質、ホウ酸亜
鉛等のホウ酸塩、アルミナ水和物等のアルミニウ
ム含有化合物、有機ハロゲン含有化合物、たとえ
ばデカブロモジフエニルオキシド、その他の織物
用耐燃化剤がある。このような耐燃化剤は裏面コ
ーテング用組成物中において、ラテツクス100重
量部に対し200重量部以下、好ましくは20〜60重
量部とする。 この裏面塗布用組成物の量について特に限定は
ないが、一般には織物1ヤード平方当り固体ベー
スで約2〜4オンスの割合で塗布される。このラ
テツクスコーテング剤は均一なコート層を織物上
に形成させるため固形分が5〜50重量%含むよう
にする。このようなラテツクスコーテング組成物
は粘度を比較的高くし(たとえば2000cps〜
50000cps)、このコーテング剤が織物を通して裏
抜けするのを防止する。また、充填剤、たとえば
粘土、ホワイチング(白亜)をラテツクス100重
量部に対し、50〜300重量部加え織物の脆化を防
止するようにしてもよい。 このような裏面塗布用組成物の典型的なものは
以下の組成を持つ水性エマルジヨンである。 組 成 重量部 ポリ塩化ビニルポリマー 100 デカブロモジフエニルオキシド 30 酸化アンチモン 14 水 125 組 成 重量部 アクリルポリマー 100 アルミナ水和物 53 ホウ酸亜鉛 26 酸化亜鉛 7 フイロールFR−2(Stauffer) 79 その他当該分野でよく知られている多くの難燃
性塗布用ラテツクス系組成物もこの発明の織物材
料の裏面塗布に使用できる。 塗布用ラテツクス系組成物を織物材料の裏面に
所望量塗布した後、ラテツクス系塗布用組成物を
実質的に硬化させかつ実質的に裏面塗布された織
物材料を提供するに効果的な温度に織物材料を熱
してもよい。その温度並びに塗布用ラテツクス系
組成物を硬化させかつその結果得られる織物材料
を乾燥させるに要する加熱時間は、織物材料の裏
面に塗布された塗布用組成物の量さらには該組成
物の一般的なタイプに大きく依存して、広く変え
ることができる。しかし、一般には、裏面塗布用
組成物の硬化およびその結果得られる織物材料の
乾燥は、裏面塗布された織物材料を約135℃(約
275〓)ないし約190.6℃(約375〓)で約30秒間
ないし約10分間熱することによつて容易に達成で
きることがわかつている。織物材料をこれにフル
オロポリマーを適用することによつて変性させ、
裏面塗布をおこなつた後、該織物材料を剪断して
不均一なヘアをその前面から除去しさらに均一な
表面を得るようにしてもよい。織物加工分野でよ
く知られているいずれの好適な剪断方法も使用で
きる。 この発明の織物材料に対してその他様々な加
工・処理をおこなつてもよい。例えば、織物材料
をジエツト式染色法、転写印刷法、スクリーン印
刷法等様々な好適な方法によつて染色してもよ
い。このような染色は通常織物材料にフルオロポ
リマーを適用する前におこなうことができる。あ
るいは、織物材料表面にプリント着色装飾を付与
しようとする場合もしくは一定の繰返し形状およ
び色を用いてパターンを形成する場合には特に、
該染色はフルオロポリマーの適用後におこなうこ
とができる。フルオロポリマーを適用した織物材
料を染色するための方法は例えば米国特許第
4131744号に記載されている。例えば米国特許第
4084615号、第4034585号、第3985006号、第
4059880号、第3937045号、第3894413号、第
3942342号、第3939675号、第3892109号、第
3942343号、第4033154号、第3969779号および第
4019353号並びに米国特許出願第686900号(1976
年5月17日出願)および第806783号(1977年6月
15日出願)に記載されているようなジエツト式染
色方法および装置を用いてフルオロポリマー変性
織物材料を染色することによつてことに望ましい
結果が得られる。 織物材料の汚れ防止性を改善するためのこの発
明の方法を次に図面に沿つてさらに詳しく説明す
る。 添付の図面特に第1図を参照すると、織物材料
12の供給ロール11が適当な支持体14上に設
置されている。裏面塗布装置16を通る織物材料
の進行はその方向を示す矢印を付した実線で示さ
れている。織物材料12は動力で駆動される引取
りロール17によつてロール11から連続的に引
取られ、複数個の支持ローラー例えばローラー1
8および19、遊びローラー20および21を通
り、裏面塗布装置16と接触する。裏面塗布装置
16は支持ローラー22、塗布用エラストマーも
しくはラテツクス系組成物を織物材料12に供給
するための供給源24、およびドクターナイフ2
5を有するものとして図示されている。ドクター
ナイフ25は、織物材料12から過剰の裏面塗布
用組成物を除去し、塗布用組成物を織物材料の裏
面に実質的に均一に塗布するように支持ローラー
22および織物材料から離れた位置に調節可能に
設置されている。 織物材料12の裏面に所望量の塗布用組成物が
適用された後は、該織物材料26は幅出機27へ
入り、そこで所望幅に整えられる。幅出機27は
硬化オーブン33内に延在し、裏面塗布物を硬化
させる間織物材料を所望幅に維持するようになつ
ている。裏面塗布された織物材料26は塗布され
た組成物が完全に乾燥し、硬化するに充分な速度
で硬化オーブン33内を通る。一般に、塗布され
た組成物は、オーブンが約121.1℃(約250〓)な
いし約190.6℃(約375〓)に維持され、かつ塗布
された織物材料が該オーブン中に約1.5ないし約
2分間保持されている場合、乾燥し硬化する。こ
の硬化した塗布組成物を有する織物材料34は適
当な支持体36上に設置された引取りロールへと
進行する。 第2図には、第1図に関して述べた方法によつ
て得た硬化塗布組成物によつて裏面が被覆されて
いる織物材料を精練するための装置が示されてい
る。第1図では引取りロール17であつた供給ロ
ール17′には硬化塗布組成物によつて裏面が被
覆されている織物材料34が巻回されている。供
給ロール17′は適当な支持体37上に設置され
ている。また、精練装置を通る織物材料の進行は
その方向を示す矢印を付した実線で示されてい
る。織物材料34はロール17′から引取られて
複数個のローラー例えばローラー38,39,4
1,42および43を通り、複数個の精練容器例
えば容器44,46,47および48内を通過
し、第2の複数個のローラー例えばローラー4
9,51および52を通り、ニツプローラー53
および54を通り、乾燥器56を通つて適当な支
持体58上に設置された引取りローラー57に至
る。引取りローラー57は織物材料34が精練容
器および乾燥器内を適切に進行するように動力駆
動タイプのものであつてよい。 図示のような複数個の精練容器を用いて織物材
料34を精練する場合、一連の容器のうち第1番
目の容器内で残留織物処理助剤、ほこり、および
油性沈着物を除去でき、織物材料のPHを調節でき
る。より具体的にいうと、精練容器44は既述の
水性洗浄液を、容器48は既述の水性酸性溶液を
それぞれ収容している。精練容器内の各水性内容
液は約37.8℃(約100〓)ないし約93.3℃(約200
〓)典型的には約48.9℃(約120〓)に維持され
ている。織物材料34は精練容器44,46,4
7および48を通過している際に複数個の支持ロ
ーラー例えばローラー59,61,62,63,
64,66,67,68,69,71,72,7
3,74および76によつて緊張状態に保たれて
いる。織物材料のPHを調節するために用いた水性
酸性溶液の過剰分は湿潤織物材料を乾燥器56内
に通す前にニツプローラー53および54間に通
すことによつて除去される。乾燥器56内で織物
材料は実質的にこれを乾燥するに充分な温度に熱
せられる。次に、PHの調節された織物材料は引取
りロール57に至り、そこから第3図に示すフル
オロポリマーの適用方法に用いるために貯蔵しあ
るいはその方法に直接供給することができる。 第3図にはPHが調節され裏面塗布された織物材
料にフルオロポリマーを適用するために好適な方
法および装置が示されている。第2図において引
取りロール57であつた供給ロール57′にはPH
が調節され、裏面塗布された乾燥織物材料が巻回
されている。供給ロール57′は適当な支持体8
2上に設置されている。また、織物材料の進行は
その方向を示す矢印を付した実線によつて示され
ている。織物材料81は動力駆動引取りロール8
7によつてロール57′から連続的に引取られ、
複数個の支持ローラー例えばローラー88および
89、遊びローラー90および91を通つて彫刻
ロール装置86に入る。彫刻ロール装置86は圧
力ローラー92、および彫刻ロール機構96にフ
ルオロポリマー組成物を供給するための供給溜め
94を有するものとして図示されている。過剰の
フルオロポリマー組成物95を彫刻ロール96を
除去して織物材料81に移行する量を所望のレベ
ルに調節できるように彫刻ロール機構96から離
れた位置に調節可能にドクターナイフ97が設け
られている。 織物材料に所望量のフルオロポリマー組成物が
適用された後、該織物材料は幅出機98に進んで
よく、そこで織物材料は所望の幅に整えられる。
そして、織物材料はその表面に適用されたフルオ
ロポリマーが完全に乾燥し、硬化するに充分な速
度で硬化オーブン103内を通る。一般に、フル
オロポリマーはオーブンが約93.3℃(約200〓)
ないし約204.4℃(約400〓)に維持されており、
織物材料が該オーブン中に約10秒間ないし約5分
間保持されていると乾燥し硬化する。ついで、硬
化、乾燥した織物材料は適当な支持体106上に
設置された引取りロール87に至る。引取りロー
ル87は駆動手段108によつて駆動される。 第4図は第3図に示した彫刻ロール機構86の
拡大図である。同一符号は第3図と同一部分を示
す。第4図は、織物材料に適用されるフルオロポ
リマーの量を規制し制御するドクターナイフ97
の作用をより明確に示している。また、この図
は、織物材料に適用されるフルオロポリマー組成
物の量を規定する彫刻ロールにおける彫刻の作用
も示している。第5図および第6図は彫刻ロール
機構の別の態様をそれぞれ示している。第3図お
よび第4図と同一部分は同一符号によつて表示さ
れている。第5図において、案内ロール110,
112,114および116は織物材料81を彫
刻ロール96の半径と直交しない方向で彫刻ロー
ル機構を通過させる。織物材料をこのように配置
すると、彫刻ロール96と織物材料81との接触
面積が増すことによつて該織物材料によるフルオ
ロポリマーのピツクアツプ量が規制される。第6
図では、彫刻ロールの垂直方向半径と直交する面
より下方に案内ロール114および116が配設
され、その結果、織物材料81は彫刻ロール96
とより長時間接触することとなる。 以上述べた工程、その順序および方法はこの発
明に従つて改善された織物製品を作るための最も
望ましい方法である。この発明をさらに充分に説
明するために以下実施例を記す。いうまでもな
く、それら実施例はこの発明を限定するものでは
ない。 実施例 1 この実施例では、50%ポリエステル50%ナイロ
ンの編んだ自動車シートの布張り地の相対可燃性
及び汚れ防止性を示すために4つの試験を行なつ
た。試験1では対照サンプルとして、フルオロカ
ーボンの汚れ防止性仕上げ剤が施されていない、
現在自動車産業に供給されている自動車シート布
張り地に対する試験を行なつた。試験2及び3で
は第1表第2欄のフルオロカーボン仕上げ剤はパ
ジング浴からのパジングによつて施した。試験4
ではフルオロカーボン仕上げ剤は彫刻ロールによ
つて施した。 試験2ないし4では、布地に施すための水溶液
は、第1表第2欄の乳化された陽イオン性フルオ
ロケミカルを1あたり30g(3.0重量%)含むよ
うにつくつた。すべての場合、水性混合物は約
0.9%のフルオロポリマーを含むようになつた。
試験2及び3では、布地に水溶液をパツドした場
合、乾燥した布地の重量に対する布地の溶液の含
浸量及び施されたフルオロカーボン固体の%は60
%であり、結局0.54%のフルオロポリマーが布地
に施されたことになる。サンプルは300〓で5分
間硬化させ、炉から取り出し室温まで冷却した。
試験4では第2欄に示されたフルオロポリマーは
50%ポリエステル50%ナイロンの編んだ自動車シ
ートの布張り地(試験1ないし3に用いたものと
同じ布地)の表面に施した。試験4ではこの施し
は第1図に示す装置によつて行なつた。乾燥した
布地の重量に対する布地の溶液の含浸量及び施さ
れたフルオロカーボン固体の%は20%であり、結
局0.18%のフルオロポリマーが布地に施されたこ
とになる。サンプルは300〓で5分間硬化させ、
炉から取り出し室温まで冷却した。 全てのサンプルを次に、縦糸及び横糸方向の炭
化長及び燃焼時間並びに車体内で使用される物質
の燃焼速度の決定に用いられる。米国輸送自動車
省標準試験No.302(United States Government
Department of Transportation Motor
Vehicle Standard TestNo.302)に従つて試験し
た。この試験に従うと、布地サンプルはU字形の
クランプ中に水平に据えられる。据えられたサン
プルは閉じたキヤビネツト内に置かれ、ブンセン
バーナーがクランプの開端下に置かれ、その炎の
高さは1.5インチに調節される。布地はバーナー
の炎に15秒間さらされ、このときのバーナーの先
端は布地から0.75インチ離れている。そして燃焼
時間、燃焼速度、及び炭化長を標準試験法に示さ
れた規準を用いて決定した。布地サンプルが試験
に合格し、その結果自動車内での使用が認められ
るためには、その燃焼速度は毎分2.4インチ未満
でなければならない。その結果を表にまとめた。 表に示すように、特定の布地に汚れ防止仕上げ
剤が施されていない場合は火はひとりでに消え
(自己消火)、簡単に試験に合格する。しかしなが
ら、このサンプルの耐油性及び噴霧評価値
(spray rating value)は共に0である(耐油性
値及び耐水性(噴霧評価)値はAATCC規準118
−1966及び22−1967を用いて決定した)。これら
の値はこのサンプルの汚れ防止性が極めて小さい
ことを示している。 試験2及び3では噴霧評価が100に、油評価
(oil rating)が5に上がつており、耐油性及び
耐水性が非常に大きく改善されていることがわか
る。一般的油評価が約5またはそれ以上のものが
自動車シートの張り布地として採用することがで
きると考えられている。布地の耐水性、すなわち
水による通過に対する抵抗性を測定する噴霧評価
では、自動車シートの布張り地に発生するしみや
汚れを防ぐためには、このような布地はこのよう
な通過を妨げるものでなくてはならない。噴霧評
価値が約70を越えるものが自動車シートの布張り
地として採用できると思われる。パツドされたサ
ンプルの汚れ防止性は対照サンプルに比べて非常
に改善されており、実際に自動車シートの布張り
地として採用することができるように思えるが、
試験2及び3における横糸方向の燃焼速度がそれ
ぞれ4.5及び4.81であることからわかるように、
不幸なことにこれらはその可燃性の故に自動車産
業に売ることはできない。 驚くべきことに試験4ではフルオロポリマーの
固体含浸量がはるかに小さいにもかかわらず、そ
の汚れ防止特性はフルオロカーボン処理がパジン
グによつてなされた試験2及び3のサンプルと実
質的に同じである。これらの値は自動車用の布地
として非常に満足できるものであると考えられ
る。さらにこの布地は水平DOT302試験における
燃焼速度が毎分わずか1.6インチであり、政府に
よつて定められたこの試験の合格規準は毎分2.4
インチ未満であるからこの試験に実際に合格す
る。
【表】
【表】 *** 含浸量
実施例 2 この実施例は第2表に結果をまとめてあるが、
まず実施例1と同様にしてフルオロケミカルを含
む水溶液をつくつた。試験1では汚れ防止仕上げ
剤が施されていない100%ポリエステルの編んだ
自動車シート布張り地の対照サンプルについて可
燃性と汚れ防止性を調べた。このサンプルは可燃
性試験を合格するが噴霧評価は低い。 試験2では対照サンプルと同一ロツトの布地か
らサンプルを取り、これにポリマー(FC−214)
の3%水溶液をパジングした(含浸量70%、布地
に施されたフルオロポリマーは0.63%)。表から
わかるように、噴霧評価(耐水性)は非常に改善
されているが、燃焼速度は規準ぎりぎりであり、
商品としては信頼できない。 試験3ではポリマーを施すのに第4図に示す装
置を用いた(含浸量20%、施されたフルオロポリ
マーは0.18%)。表からわかるように、施用速度
がずつと小さい場合でさえ、噴霧評価は非常に高
いレベルにとどまる。さらにサンプルは点火さえ
できず、可燃性は自動車用として許容できる。
【表】 実施例 3 この実施例は施用の方法が彫刻ロールによるも
のであつても布地基材に施すフルオロケミカルの
量を調節する必要があることを示すものである。
結果は第3表にまとめてある。表の第1欄には用
いた自動車用布地基材が示されている。第2欄に
は水溶液中のフルオロケミカル(すべての場合
FC−214)の濃度が示されている。水溶液中のフ
ルオロケミカルの濃度が4.5%のものを施した場
合、含浸量は20%であり、結局0.27%のフルオロ
ポリマーが布地に施されたことになる。6.0%の
場合は含浸量は同じ20%であり、0.36%のフルオ
ロポリマーが布地に施されたことになる。第3表
からわかるようにほとんどの例でその汚れ防止性
はほぼ同じであり等しく自動車用布地として採用
することができる。しかしながらフルオロケミカ
ルの施用が高濃度である場合には可燃性は一般的
に許容することができない。
【表】 実施例 4 この実施例はこの発明の概念に含まれるサンプ
ルに満足な燃焼速度特性を与えるために難燃剤を
裏面塗布することの意義を示すものである。試験
1はフルオロケミカルが施されていない対照であ
り、第4表に示すように許容できる燃焼速度特性
を示す。しかしながら6%のフルオロケミカルを
含む水槽からFC−214を布地に施すと(含浸量が
20%で、施されたフルオロケミカルは0.36%)、
試験2に示すように可燃性は、横糸方向の燃焼速
度が毎分2.9インチであり、DOT試験をパスする
ことができない。試験3に示すように、これをフ
レームリターダ−N(Flame Retarder N)組成
物で布地の重量に対して20重量%の含浸量で裏面
塗布すると、布地は対照の場合と同じように自己
消火性となる。フレームリターダーNはノースキ
ヤロライナのチヤーロツトにあるコンソス社によ
つて販売されている難燃性無機塩である。難燃剤
又は組成物は20重量%のフレームリターダーN、
結合剤として機能するポリ塩化ビニリデン約40
%、及び残りの充填材から成る。異なる難燃性裏
面塗布組成物を用いて同様の操作を試験4ないし
10について行なつた。試験4ではこの発明に従つ
てフルオロケミカルをグラビアロールによつて施
し、表に示す難燃剤をその他の成分を試験3の場
合と同じにした組成物として裏面塗布した。試験
5ないし10についても難燃材を変えて同じ操作を
行なつた。第4表でデカブロモジフエニルオキシ
ドはローデアイランドのホープバレーにあるオー
ロラツクスケミカル社によつて販売されている有
機塩である。グロタード(Glotard)N.T.B.はサ
ウスキヤロライナのローバツクにあるグロテキス
トケミカル社によつて製造されている有機リン化
合物である。フレームリターダーPLはノースキ
ヤロライナのチヤーロツトにあるコンソス社によ
つて販売されているアンモニウム塩と有機窒素化
合物との液状ブレンドである。
【表】 ** デカブロモジフエニルオキシド裏面塗布組成

【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施するための裏面塗
布用装置の模式図、第2図は織物の洗滌およびPH
調整をおこなうための装置の模式図、第3図はフ
ルオロポリマーを適用するための装置の模式図、
第4図ないし第6図はフルオロポリマーを織物に
適用させるための装置の変形例を示す模式図であ
る。 図中、11……供給ロール、12……織物材
料、14……支持体、16……裏面塗布装置、1
8,19……ローラー、20……遊びローラー、
24……供給源、25……ドクターナイフ、27
……幅出機、37……支持体、38,39,4
1,42……ローラー、44,46,47,48
……容器、56……乾燥器、86……彫刻ロール
装置、92……圧力ローラー、96……彫刻ロー
ル機構、95……フルオロポリマー組成物、97
……ドクタナイフ、98……幅出機、103……
硬化オーブン、108……駆動手段、110,1
12,114,116……案内ロール。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 40重量%以上のポリエステルを含むポリエス
    テル系織物に対し難燃性を損うことなく汚れ防止
    性を付与する方法であつて、あらかじめ該織物を
    酸水溶液で処理して該織物のPHを7以下に調整し
    たのち、撥油、撥水フルオロポリマー0.25重量%
    以下(処理後の固体重量増加ベース)を、上記織
    物に対して塗布量を調整させる形状を有し、かつ
    互いに適度に近接して配設された多数のセルを刻
    印した彫刻ロールを用いて織物表面の繊維層上に
    当初において不連続のコート層となるように形成
    させ、該ポリマーの織物の厚み方向への浸透を適
    度に防止するとともに塗布された該フルオロポリ
    マーの横方向への拡散により最終的に該織物表面
    全体に亘つて均一なフイルム状とせしめ、ついで
    該フルオロポリマー変性織物を乾燥、キユアさせ
    るとともに、織物の裏面に難燃剤を塗布すること
    を特徴とする方法。 2 該PHを4〜6.5に調整する特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 3 難燃剤がポリ塩化ビニル、酸化アンチモン、
    ケイ酸アルミニウム、有機リン酸塩、塩化ビニリ
    デン、デカブロモジフエニルオキシドから選ばれ
    るものである特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 織物が100%ポリエステルである特許請求の
    範囲第1項記載の方法。 5 織物がポリエステル・ナイロン混紡である特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 6 フルオロポリマーをエトキシル化脂肪誘導体
    又はポリエチレン含有組成物からなるフルオロカ
    ーボンイクステンダとの組合せで用いる特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
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