JPS6344553Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は一般家庭の玄関又は勝手口等の開口
部に装着し、一方より他方に捲き込み自在とする
横捲き網戸における防虫の網体が風圧を受手大き
く膨らむため、捲取軸に捲かれている網体が外部
に引出しされるのを防止するための横捲き網戸の
引出し防止装置に関するものである。

一般にこの種の開口部に用いる捲き込みの防虫
網戸は、通過する風圧によつて引つ張られたり、
煽られたりする等の欠点がある。この時、網体は
大きく膨らんで隙間が形成されるため、防虫効果
を充分に達成できないという不便さがあつた。

この考案は上述の様な不便及び不都合を解決す
るためのもので、その主たる構成とする所は、捲
込カバー内の捲取軸に網体を収納する上端吊持型
の横捲き網戸の引出し防止装置において、網体の
上端の密織した織縁に引出し防止用の停止具を取
着する。この停止具を押圧体と固定体とに分けて
構成し、押圧体には挿入ピンを挿通する通孔を設
けた突出部を設け、固定体には該突出部と網体の
端部の織縁とが嵌合する挿入孔を穿設せしめてあ
る。従つて、この考案は強風が吹いても網体は膨
らんだり、煽られたりする事がなく、且つ、戸口
の網体の巾寸法に合わせて、停止具を着脱移動し
て調整できるという優れた効果がある。

次にこの考案の実施例を図面について説明する
と、玄関又は勝手口の開口部に装設される左右の
縦枠１８，１８には、その一方に捲込カバー１を
装着する。この捲込カバー１には、外周の一ケ所
に縦方向の開口部７を形成し、その開口部７に
は、閉鎖時に係止の役目を果たす屈曲された開口
縁８を形成してある。また、捲込カバー１の内部
には、各種の網体３を捲き込み、捲き戻しする捲
込軸４を上端の吊金具で吊持されている。この捲
込軸４には、網体３の一端縁を捲き止めすると共
に、網体３の他端縁は網体３を引き出す移動桟２
に固定されている。前記網体３には、上端全長に
亘つて密織した織縁５を端部に形成せしめてあ
る。この織縁５には網体３が閉じている時に捲込
カバー１に位置する織縁５の後方に第３図に示す
停止具６を第２図に示す如くの挾持状態に止着せ
しめる。該停止具６は比較的に肉薄の構成材料よ
りなる押圧体９と固定体１０とより構成され、該
押圧体９には、各種の挿入ピン１１を挿通する通
孔１２を設けた突出部１３を形成すると共に、網
体３が閉鎖した時に開口縁８に係止される当たり
止め片１４を形成してある。次に該固定体１０に
は、突出部１３と織縁５とが嵌合する挿入孔１５
を穿設せしめてある。そして、この前記押圧体９
の突出部１３を該固定体１０の挿入孔１５に織縁
５と共に嵌合して該通孔１２に挿入ピン１１を挿
着する。符号１６は、案内レール（図示せず）の
表裏を覆う弾性体等よりなるレールカバーを示
し、１７は移動桟２に設けた把手を示したもので
ある。

この考案は上述の如き構成からなり、この考案
の用法を説明すると、横捲きされてている網体３
を閉鎖する場合は、把手１７によつて移動桟２を
引つ張ると捲込軸４は発条に抗して、引き出さ
れ、磁石等の吸着で閉鎖状態を保持する。この
時、第５図に示す如く捲込カバー１の内部の停止
具６に設けた当たり止め片１４が開口縁８に係止
され、網体３が引つ張られて平面状に張設され
る。この時、停止具６は網体３の上端部の織縁５
を介して押圧体９と固定体１０とで嵌合取着して
所定の閉じる位置に取り付けられている。

この考案によると、風圧に対しても妄りに網体
が弛んだり、膨らんだりして隙間が生ずることな
く防虫効果を充分に果たす効果と、戸口の開口巾
に合わせて網体の引つ張られる面積を自由に調節
して張設できるため、各種戸口寸法にも充分対応
できる効果がある。また、強風による弛みも充分
に防止できるので大変に便利である。そして、網
体には上端全長に密織した織縁を形成してあるの
で、網体は全体的に強靭化され、停止具の挾持に
も充分対応できる効果がある。また、停止具を押
圧体と固定体とで構成してあるため、閉鎖時の停
止位置を決定するのに、挿入ピンの出し入れによ
つて着脱が極めて簡便化され、更に、戸口の巾寸
法の大小及び使用中に網体が大きく膨らんだ時等
には、停止具の位置を容易に移動して装着ができ
るという従来にない優れた便利上の特徴がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は閉鎖状態の正面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線の
横断面図、第３図は停止具の分解斜面図、第４図
は一部欠除した要部の斜面図、第５図は同じく要
部の拡大横断面図、第６図は停止具の取付状態の
縦断側面図である。符号１は捲込カバー、２は移
動桟、３は網体、４は捲込軸、５は織縁、６は停
止具、７は開口部、８は開口縁、９は押圧体、１
０は固定体、１１は挿入ピン、１２は通孔、１３
は突出部、１４は当たり止め片、１５は挿入孔で
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 捲込カバー内の捲取軸に網体を収納する上端吊
   持型の横捲き網戸の引出し防止装置において、該
   網体には上端全長に密織した織縁を形成すると共
   に、網体が閉ざされた時に該捲込カバー内に位置
   する織縁の後方に引出し防止用の停止具を取着
   し、前記停止具は押圧体と固定体とから構成さ
   れ、該押圧体には挿入ピンを挿通する通孔を設け
   た突出部と開口縁に係止する当たり止め片を形成
   し、該固定体には該突出部と織縁とが嵌合する挿
   入孔を穿設し、前記押圧体の突出部を該固定体の
   挿入孔に該織縁と共に嵌合して該通孔に挿入ピン
   を挿着した事を特徴とする横捲き網戸の引出し防
   止装置。