JPS6344328Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は空気を多量に含む材料を自動的に袋
に充填し、かつ袋体を安定した姿勢に保ちつつ脱
気を行なう自動袋充填脱気装置に関するものであ
る。

「従来の技術」 従来材料を袋に充填脱気を行なうものとして、
水平なコンベアの上でかつ材料供給シユート口下
に空袋を供給後、該空袋を剥すように開口し、材
料を充填し、袋体に振動等を加えさらに挾着板等
により脱気を行ない、その後前記コンベアでシー
ル機に移送するものが知られている。

「考案が解決しようとする問題点」 しかしながら、上記従来の装置においては、材
料充填後袋体の袋口部が必ずしも完全に一直線に
張られていないためシール時にシール不良を起こ
したり、袋体の形状が不揃いになつたり、さらに
空袋をコンベア上に供給する際に袋底がコンベア
に接し空袋の姿勢が崩れ、その状態で材料充填を
行なうため、前述と同様にシール不良、袋体の形
状の不揃いを生ずるという欠点があつた。特に材
料中に多量の空気を含んでいるもの、例えば石灰
窒素粉等にあつては、この欠点は顕著なものであ
つた。

本考案は、このような従来の問題点に着目して
なされたもので、良好なシールが可能でかつ均一
で所望の形状の脱気された袋体を得ることを目的
とするものである。

「問題点を解決するための手段」 この考案はこのような欠点を解消するために、
空袋をシユート口下まで供給する装置と、該空袋
を開口する装置と、該シユート下に配設された前
記空袋及び充填袋を支持するとともに充填袋をシ
ール機へ移送するコンベアと、脱気のための振動
板そして挾着腕を具え、該コンベアは、空袋供給
側に向つて下方に傾斜可能に構成し、空袋供給時
においては空袋供給側に向つて下方に傾斜し、空
袋供給後は水平状態に戻し、前記空袋に被充填物
充填後に該袋の袋口を幅方向に引張る袋口引張装
置を配設した自動袋充填脱気装置に存する。

「作用」 しかして、空袋供給時には、コンベアは空袋供
給側に向つて下方に傾斜しているので、空袋の底
部はコンベアベルトに接することがないため、空
袋は傾斜することがない。そして空袋に被充填物
充填後に袋口を左右（幅方向）に引張り一直線状
に揃えて挾着するようにしたものである。

「実施例」 以下図面に基いてこの考案の実施例について説
明する。

１はこの装置の架台で、充填・移送されるべき
袋体の両側に固定されている。２は両側の架台の
間にあり袋体を移送するためのコンベアである。
該コンベア２は、空袋供給側のプーリを水平装置
Ａから下方の位置Ｂに移動することにより、右下
りに傾斜可能に構成されている。３は袋に材料を
投入するシユートで、シユート口は鳥口状になつ
て開閉される。４は両側の架台１に設けられた振
動板で袋体に常に当接するようにバネ４１を介し
て振動機４２と連結されている。５は材料を充填
する袋体である。６，６′はチヤツク袋体５の袋
口を掴みさらに袋口の幅方向に移動可能となつて
いる。７は吸盤で袋の両面側に設けられており空
袋を開口する。８は挾着腕で袋の両面側に設けら
れており、材料を袋に充填開始後袋体の両側面に
備えられた振動板４で材料中に含まれている空気
を上層に追い上げた後、この挾着腕８を両側から
挾着して完全に脱気するものである。上記挾着腕
８は、脱気後袋体をコンベア２でシール機に移送
するに際し、挾着のままコンベアと同速度で平行
に運動できるように構成されている。９は袋体を
次工程のコンベア１０に転移させるためのチエー
ンで袋体の上部を挾みながら運転されている。

次に上記構成に基づく動作について説明する。

まず空袋シユート３の中心に一致するように供
給される。この時コンベア２の空袋供給側のプー
リはＡの位置からＢの位置に降下している状態に
ある。従つて供給される空袋の底部はコンベアベ
ルトに接することがないため、袋口の両端部を掴
んでいるチヤツク６，６により、袋は傾斜するこ
となく垂直に吊下される。すなわち空袋は材料充
填前において、その姿勢は崩れることはない。こ
うして空袋がシユート直下に位置されるとプーリ
はＢからＡの位置に復帰してコンベアベルト２は
袋体の底面を支える。次に吸盤７が作動し袋は開
口され材料が投入される。材料が袋に充填される
と振動板４が作動し、材料中の空気は上層へと追
い上げられてくる。振動板４はバネ４１で支えら
れているため常に袋体に当接し、その結果袋体の
型崩れの防止の作用をもなす。次にチヤツク６，
６′は袋口を一直線に伸ばす方向に、すなわち右
側のチヤツク６は右方にそして左方のチヤツク
６′は左方に移動する。ここでチヤツク６，６′は
上下にも移動可能として異つた大きさの袋に適合
させる。なおチヤツク６，６′は袋口を保持しか
つ一直線に伸ばすためのものであるから、チヤツ
ク６，６′は袋口を掴むだけで別途一対のフイン
ガを設けて袋口の上方から下降投入して左右に開
いて袋口を一直線に揃えるような構成としてもよ
い。以上上説気の準備が完了すると挾着腕８が袋
体５の両側から袋体を挾着して脱気を行う。挾着
後チヤツク６，６′は袋を離なす。袋体に挾着後
コンベア２により次工程のシール機へ移送される
ため、次のコンベア１０に載せられる。そのため
に挾着腕８はコンベア２と同一速度で移動する。
このとき袋体はコンベア２の上を移送されている
間においても、両側面にある振動板の作用によ
り、より完全な脱気が行われる。袋体はコンベア
２の終端に近づくと袋上部において導入チエーン
９により袋口は閉じられたまま次のコンベア１０
に移乗する。この時コンベア２は再び傾斜の姿勢
をとり、次の空袋の導入に備える。かくして空袋
導入から、材料充填、脱気を行ない袋体を次のシ
ール機へ移送する。ここで上記挾着腕の上下位置
は袋の大きさ、材料の充填量、材料の性質により
脱気後の材料の袋内での上面レベルが異つてくる
ため、挾着腕は上下に移動可能としておくことが
望ましい。

「考案の効果」 この考案は以上の通り、空袋供給の際コンベア
が傾斜し充填前からら袋の姿勢をくずしてしまう
ことなく、かつ充填後においては袋口を一直線に
引張るためシール不良を起こすこともない。従つ
て完全なシールを遂行でき、さらに多数の袋詰め
を行つても各袋体は型崩れを起こすことなく一定
の所望の形状に脱気袋詰めを容易に行なうことが
できる。そして多量の空気を含んでいる材料にお
いて特にその効果を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置に係る正面図、第２図は側
面図である。 ２……コンベア、３……シユート、４……行動
板、５……袋体、６，６′……チヤツク、７……
吸盤、８……挾着腕。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 空袋をシユート口下まで供給する装置と、該
   空袋を開口する装置と、該シユート下に配設さ
   れた前記空袋及び充填袋を支持するとともに充
   填袋をシール機へ移送するコンベアと、脱気の
   ための振動板そして挾着腕を具えた装置におい
   て、コンベアは、空袋供給側に向つて下方に傾
   斜可能に構成し、空袋供給時においては空袋供
   給側に向つて下方に傾斜し、空袋供給後は水平
   状態に戻し、前記空袋に被充填物充填後に該袋
   の袋口を幅方向に引張る袋口引張装置を配設し
   たことを特徴とする自動袋充填脱気装置。 ２ 前記袋引張装置は、袋口を両端にて固定する
   チヤツクを袋口の幅方向に移動可能としたもの
   であることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の自動袋充填脱気装置。