JPS6343937Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフリーサイズのケースに関し、特にケ
ースの全長を伸縮でき、かつ図面当のケース内収
納物の損傷を防止できるフリーサイズのケースを
提案するもので、その一実施例を図面につき説明
すれば、次の通りである。

図において符号１はフリーサイズのケースで、
このケース１はそれぞれ合成樹脂製の外筒２と、
前記外筒２内に配置されている内筒３と、前記外
筒２の後端に一体に取り付けられた底蓋４と、前
記外筒２の前端に着脱自在に設けられている前記
底蓋４と同一形状の上蓋５とによつて構成されて
いる。

外筒２は円筒形状であつて、蛇腹状の伸縮部２
ａと、前記底蓋４の筒部４ａと一体に嵌合するた
めの突条６，７を有する底蓋係合部２ｂと、前記
上蓋５の筒部５ａと着脱自在に嵌合するための突
条８，９を有する上蓋係合部２ｃとに分けられ
る。また、前記底蓋係合部２ｂの開口端部には、
前記底蓋４と係合し、その嵌合をより確実なもの
とするための係合突条３０が設けられており、一
方、前記上蓋係合部２ｃの開口端部には、中心に
向けてわずかに傾斜した係合案内部３１が設けら
れている。

伸縮部２ａは通常の蛇腹とは次の点において異
なる。すなわち、通常の蛇腹は折り曲げ山部から
一方の折り曲げ谷部までの長さと他方の折り曲げ
谷部までの長さとが等しい。これに対し、ケース
１の伸縮部２ａは第２図ａに示すように、折り曲
げ山部１０から一方の折り曲げ谷部１１までの長
さａと他方の折り曲げ谷部１２までの長さｂとが
異なる。したがつて、通常の蛇腹はこれを合成樹
脂から構成すると、蛇腹を両端部から押圧したと
き、一時的に縮んで長さは短くなるが、押圧を解
除するとすぐに元にもどつてしまう。しかしなが
ら、この外筒２の伸縮部２ａを折り曲げ谷部１２
が同図ｂのように折り曲げ山部１０の内側に入つ
てしまう程度まで押圧し、収縮させると、この押
圧を解除しても伸縮部２ａはその位置に保持さ
れ、容易に元の状態に戻らないでそのままの位置
に保持される。なお、上述のように縮んだ外筒２
を再び元の位置に戻すのは、折り曲げ山部１０内
側の折り曲げ谷部１２を力を加えて引き出せばよ
い。

次に、内筒３は円筒形状であつて、最も伸長し
た状態の前記伸縮部２ａより長く、かつケース全
長より短い長さを有するものであり、前記外筒２
内に摺動自在に嵌入されている。また、内筒３の
底蓋４側の端部には係合凸部３ａが形成されてお
り、外筒２の後端部の係合用突条３０と係合し、
このため、内筒３が外筒２から抜け出すことが防
止される。

底蓋４及び上蓋５はそれぞれ外筒２の後端の突
条６，７及び前端の突条８，９と嵌合する嵌合筒
部４ａ，５ａと、前記外筒２の折り曲げ山１０の
外径よりも大きい底辺を一辺とする略四角筒状の
蓋本体４ｂ，５ｂとから構成されている。

以上の構成においてケース１を組み立てるに
は、外筒２内の内筒３を配置し、外筒２の底蓋係
合部２ｂに底蓋４の筒部４ａを係合することによ
り取付ける。このとき、底蓋４の蓋本体４ｂの開
口端側角隅部４ｃ及び内筒３の係合凸部３ａはそ
れぞれ外筒２の係合突条３０に係合し、抜け出し
が防止される。上蓋５は嵌合筒部５ａを外筒２の
係合部２ｃに係合することにより着脱自在に取付
けられる。これにより、外筒２の一端は底蓋４に
よつて閉鎖され、他端は上蓋５の嵌脱によつて開
閉可能となるとともに、内筒３は上記底蓋４と上
蓋５とによつて形成された内部空間Ｓ内に摺動可
能に配置されている。

前記のようにして組み立てられたケース１に図
面を挿入するには、上蓋５を外筒２よりはずし、
図面をケース１内の内筒３に挿入するのである
が、この場合、内筒３は、第２図ａに示す最大に
伸長した場合においては、平滑な円筒状であるう
え、内筒３が長い図面４１が折り曲げ谷部１１，
１２に接触して折れ曲がつたり破損したりするの
を防止し、適正にケース内に挿入されるように案
内し、保護する。また、挿入後においても、直接
に折り曲げ谷部１１，１２と図面４１が接触する
のを防げるために、図面の損傷を防止できる。ま
た、同図ｂに示す最小に伸縮した場合において
も、内筒３は挿入時及び挿入後においても短い図
面４２の損傷を防止する。

上述のように、ケース１は前記のように構成し
たことにより、内筒２が図面を保護するので、図
面の損傷を防止できるとともに、底蓋４及び上蓋
５が略四角筒状であるので、ケース１が転動する
のを防止できるすぐれた効果を有するものであ
る。さらに、上蓋５と底蓋４が同一形状であるた
め、製造工程が簡単になり、部品数を減少するこ
とができ、かつ容易に製造できるので、製造コス
トを低減できる。

なお、底蓋４は外筒２と一体に形成してもよ
く、必ずしも実施例のように別体形成であるもの
で限定されない。また、ケース内には図面以外の
書類等を収納できることはもちろんである。

以上詳しく説明したように、本考案にかかるフ
リーサイズのケースは蛇腹状伸縮部により長さを
調整することができるので、図面等の被収納部材
の長さに対する対応性がよい。また、被収納部材
は内筒によつて保護される。したがつて、実用的
効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るフリーサイズのケース
の一例の斜視図、第２図ａは上記ケースの最も伸
長した状態を示す縦断面図、同図ｂは最も収縮し
た状態を示す縦断面図である。 符号１……ケース、２……外筒、２ａ……伸縮
部、２ｂ……底蓋係合部、２ｃ……上蓋係合部、
３……内筒、３ａ……係合凸部、４……底蓋、５
……上蓋、６，７，８，９……突条、１０……折
り曲げ山部、１１，１２……折り曲げ谷部、３０
……係合突条、Ｓ……内部空間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蛇腹状伸縮部を有する外筒と、該外筒の一方の
   端部を閉鎖する角筒状の底蓋と、上記外筒の他方
   の端部に形成された係合部に嵌脱自在な嵌合筒部
   を有する角筒状の蓋体と、上記外筒と底蓋と上蓋
   とによつて形成された内部空間内に摺動自在に配
   置された内筒とを備えたことを特徴とするフリー
   サイズのケース。