JPS6343508Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は打楽器の一種であるドラムの胴体とな
るドラム用枠胴に関するものである。

（従来の技術） ドラムは照明に映えて美しく輝くものであるこ
とが好ましいものであるが、従来は金属や木材よ
りなる筒体の表面に装飾材を巻きつけたドラム用
枠胴が普通使用されていた。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、前記のような従来のドラム用枠胴は
衝撃に弱く、また、照明に対する表面の反射が充
分でないために装飾効果に乏しく、また、製作上
高価となるという問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記のような問題点を解決したドラム
用枠胴を目的として完成されたもので、表面に凹
凸模様を形成した透明なポリエステル樹脂等の硬
質合成樹脂よりなる厚肉の透明筒体の全内面に強
靭な装飾合成樹脂シートを一体に内張りしたこと
を特徴とするものである。

（実施例） 次に、本考案を図示の実施例について詳細に説
明する。

１は有色または無色の透明なポリエステル樹脂
等の硬質合成樹脂をもつて注型法により成形され
た肉厚が５〜10mm程度の厚肉の透明筒体であつ
て、該透明筒体１の表面には凹凸模様２が形成さ
れている。３は前記透明筒体１の全内面に一体に
内張りした強靭な装飾合成樹脂シートであつて、
該装飾合成樹脂シート３はポリエステルフイル
ム、ポリプロピレンフイルム、塩化ビニル樹脂シ
ート等の基材４の片面に金属蒸着層や絵付層等の
装飾層５を層着したもので、透明なポリエステル
樹脂等の硬質合成樹脂よりなる厚肉の透明筒体１
とこの強靭な装飾合成樹脂シート３とはシリコン
樹脂等よりなる内型と外型間に先ず装飾合成樹脂
シート３を挿入セツトした後透明なポリエステル
樹脂等の硬質合成樹脂材料を必要に応じて添加す
るガラス繊維とともに注型して行う注型法により
成形一体化されるものである。

このように構成されたものは、透明なポリエス
テル樹脂等の硬質合成樹脂よりなる厚肉の透明筒
体１が変形のおそれが全くないためにそのまま鞣
革の膜を張つてドラムとすることができるうえに
表面硬度が大きいので傷つき難く、しかも、この
透明筒体１の全内面には強靭な装飾合成樹脂シー
ト３が一体に内張りされていることによつて透明
筒体１が大きな衝撃を受けても亀裂の発生はな
く、運搬時等の取扱が容易となるものである。し
かも、該透明筒体１はその表面に形成した適宜の
凹凸模様２が照明によつて美しく輝くとともにそ
の全内面に一体に内張りされた装飾合成樹脂シー
ト３の装飾層５は照明の照射光線が透明筒体１の
表面から裏面に入射したうえ反射することによつ
て微妙に美しく透視され、立体感に富んだ優れた
装飾効果を発揮する。また、この装飾合成樹脂シ
ート３は注型品である透明な硬質合成樹脂製品に
見られる裏側の不揃いを覆つて内面を平滑な面に
形成するので、表面のみならず内面も体裁がよ
く、商品価値を高いものとする利点もある。

（考案の効果） 本考案は前記実施例による説明によつて明らか
なように、大きな衝撃に強く、照明によつて美し
く輝く立体感に富んだ優れた装飾効果を発揮する
ものであり、しかも、注型法によつて安価に量産
できる利点もあり、従来のドラム用枠胴の問題点
を解決したものとして実用的価値極めて大なるの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す一部切欠正面図で
ある。 １……硬質合成樹脂よりなる厚肉の透明筒体、
２……凹凸模様、３……強靭な装飾合成樹脂シー
ト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表面に凹凸模様２を形成した透明なポリエステ
   ル樹脂等の硬質合成樹脂よりなる厚肉の透明筒体
   １の全内面に強靭な装飾合成樹脂シート３を一体
   に内張りしたことを特徴とするドラム用枠胴。