JPS6342269Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、塗装ブース内でのスプレー塗装に際
して被塗物表面への塵埃付着防止、塗料の引火性
による炎害防止、多湿度によるカブリ現象の防止
等のために適度に調節された空気をブース内に送
給するために適度に調節された空気をブース内に
送給するための空調装置に関するものであつて、
詳しくは、外気取入用ギヤラリー、プレフイルタ
ー、メインフイルター、空調用ワツシヤー、クー
ラーとヒーター、及び送風機が備えられている塗
装ブース用空調装置に関する。

上記構成の空調装置で従来から一般的に知られ
ているものは、前述の各構成要素が外気進入方向
の上手側から下手側にかけて、外気取入用ギヤラ
リー、プレフイルター、空調用ワツシヤー、クー
ラーとヒーター、及び送風機といつた順序で配置
構成されているものであつたが、このような従来
装置によるときは、ギヤラリーを通して取入れら
れる外気中に含有されている塵埃等により前記メ
インフイルターが早期のうちに目詰りを起して空
調作用に悪影響をもたらし、また、外気取入用ギ
ヤラリーからの雨水の進入等によりフイルター
材の寿命が著しく短縮される欠点があつた。殊に
メインフイルターが材を上下姿勢で掛架してな
る自動巻取式のものである場合、その駆動装置が
外気中に含有される塵埃や排ガス等により損傷を
受け、巻取不能になるなどの問題があり、またそ
れを防ぐためにメンテナント頻度を大にする必要
があつた。

本考案は、かかる実情に鑑み、前述各構成要素
の配置工夫ならびに簡単な構成要素付加をもつて
除塵効率の向上、及びフイルター材の寿命延長
を図らんとする点に目的を有する。

上記の目的達成のためになされた本考案に係る
塗装ブース用空調装置の特徴構成は、前記外気取
入用ギヤラリーの前面にシヤワーが設けられてい
るとともに、前記プレフイルターと前記送風機と
の間に、外気進入方向の上手側から下手側にかけ
てワツシヤー、クーラーとヒーター、及びメイン
フイルターが記載順に配置されている点にあり、
このような特徴構成を有する本考案の作用、効果
は次の通りである。

つまり、ギヤラリーを通して取入れられる外気
に対してそのギヤラリー前でシヤワーすることに
より、取入れ外気中に含有されていて塗装不良
（ハジキ）の原因となる有害物質の微塵の減少、
及び、外気の浄化向上が行なえるとともに、その
ギヤラリー前シヤワーによつて飛散する水滴がプ
レフイルターの所で水膜を形成し、この水膜が除
塵効率を更に増大する働きをしてその直後に位置
するシヤワーの循環水中に上述の塗装不良原因物
質が混入することを著しく減少できる。

更に、メインフイルターをワツシヤー、及び、
クーラーとヒーターの位置よりも後部に配置する
ことにより、ギヤラリーからの進入雨水の影響を
受けないで済むことと前述のように十分な除塵が
なされた後の空気が過対象となることとの相乗
によつて目詰りを著しく減少してフイルター性能
の長期安定保持と材寿命の延長化が図れる。

以上全体として、シヤワーの追加、及び、各構
成要素の配置改良という簡単な構造改造をもつ
て、空調性能の維持向上、寿命延長、メンテナン
ス頻度の減少が図れるといつた効果を奏するに至
つた。

特に、メインフイルターとして自動巻取式のも
のを用いた場合、その駆動装置の作動不良、損傷
がなく、それ故にまたそれらに対するメンテナン
スの頻度も減少するので一層有用である。

以下本考案の実施例を説明する。

第１図において１は外気取入用ギヤラリーで、
これは主として取入れ外気を層流状態に整流する
役目を有する。２はアルミニウム製のネツト状
材を用いたプレフイルターであつて、これは比較
的大きな固形分の除去を行なうものである。４は
空調用ワツシヤーであつて、これはヘツダー４Ａ
とスタンドパイプ４Ｂ及びスプレーノズル４Ｃと
からなり、水槽４Ｄ、ポンプ４Ｅを介して水を循
環使用すべく構成されてあり、取入れ外気に対し
て水をスプレーすることにより除塵及び調温・加
湿作用を行なうものである。９および１０はワツ
シヤー４のスプレーによる空気中の水滴を分離す
るエリミネータである。５と６は調温・加湿され
た空気を夏季においては冷却させ、また冬季にお
いては加熱昇温させて季節に拘わらずほぼ一定温
度、ほぼ一定相対湿度の空気に調節するためのク
ーラーとヒーターであつて、いずれもプレートフ
インコイルが用いられ、それぞれ冷水および蒸気
により冷却および加熱される。（冷水および蒸気
の配管系は図面を省略）３は最終除塵を行なうメ
インフイルターであつて、これは上下両端位置に
軸支された回転輪体３Ｂ，３Ｂ間に亘つて材３
Ａを掛架し、一方の輪体３Ｂの駆動回転により
材３Ａを自動的に巻取り、フイルター作用する
材部分を適亘に交換できるように構成されてい
る。１１はサイレンサー、７は温度及び湿度が適
宜調節された空気を塗装ブース１２の給気プレナ
ムにダクトを介して強制送給するための送風機で
ある。

以上の各構成要素が塗装ブース１２上部におい
て外気進入方向の上手側から下手側にかけて、前
述の記載順に配置されているとともに、前記外気
取入用ギヤラリー１の前面には、第２図で明示の
如く、スプレーヘツダー８Ａ、スプレーノズル８
Ｂからなるシヤワー８が設けられていて、ギヤラ
リー１を通して内部に取入れられる外気に対し水
をシヤワリングすることで、有害微粒成分の減少
及び清浄度の向上を行なうように構成されてい
る。

次に別の実施例を説明する。

(イ) メインフイルターとしては自動巻取式のもの
でなく、単なる固定張設式のものであつても良
い。

(ロ) ギヤラリー１前のシヤワー８として第３図で
示すように、上部から水を下向きにスプレーす
るだけのものであつても良い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る塗装ブース用空調装置の実
施例を示し、第１図は全体の概略縦断面図、第２
図は要部の正面図、第３図は別の実施例を示す要
部の正面図である。 １……外気取入用ギヤラリー、２……プレフイ
ルター、３……メインフイルター、４……空調用
ワツシヤー、５……クーラー、６……ヒーター、
７……送風機、８……シヤワー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 外気取入用ギヤラリー１、プレフイルター
   ２、メインフイルター３、空調用ワツシヤー
   ４、クーラー５とヒーター６、及び送風機７が
   備えられている塗装ブース用空調装置であつ
   て、前記ギヤラリー１の前面にシヤワー８が設
   けられているとともに、前記プレフイルター２
   と前記送風機７との間に、外気進入方向の上手
   側から下手側にかけてワツシヤー４、クーラー
   ５とヒーター６、及びメインフイルター３が記
   載順に配置されている塗装ブース用空調装置。 前記メインフイルター３が、材３Ａを上下
   姿勢で自動巻取式に掛架したものである実用新
   案登録請求の範囲第項に記載の塗装ブース用
   空調装置。