JPS6341581Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、スタータの防塵装置に関するもの
である。

第１図は従来のスタータの一部を示すもので、
図において、１はスタータ、２は前部機枠、３は
この前部機枠の突設部２ａに嵌着されたスリーブ
ベアリング４により前端部３ａが枢着軸承された
ピニオン軸、５はオーバランニングクラツチ６の
出力回転軸７の前端部に固着されたピニオンであ
り、上記ピニオン軸３上を前後慴動及び回転自在
に揺動する如く装着される。また、オーバラング
ニンクラツチ６はピニオン軸３に形成された図示
しないヘリカルスプラインに前後慴動可能にスプ
ライン嵌合される。８はピニオン軸３の前部に係
着されたストツパであり、上記ピニオン５の前方
突出を位置決め係止する。

次に、上述の動作について説明する。オーバラ
ンニングクラツチ６が図示しない電磁スイツチ装
置によつて前方（図示右方）に移送付勢され、ピ
ニオン５が内燃機関のリングギヤ（図示せず）に
噛込まれる。これと同時に、ピニオン軸３が図示
しないモータ（直流電動機又は空気モータ等）に
よつて回転付勢され、この回転力がオーバランニ
ングクラツチ６、出力回転軸７及びピニオン５を
介して上述のリングギヤに伝達され、内燃機関が
始動される。この機関始動後、オーバランニング
クラツチ６が図示状態に復帰され、ピニオン５と
リングギヤとの噛合係合が解除され、図示状態で
静止する。

従来装置は以上の如くであつて、前部機枠２の
内周空間が内燃機関の内周空間に大きな空隙を有
して解放されており、内燃機関に発生する塵埃が
スタータ１内に侵入する等の欠点があつた。

この考案は、上述の様な従来装置の欠点を解消
する為になされたもので、ピニオン外周部に防塵
用のプレートを装着する事で、以下に述べる優れ
た効果を有したものを提供する事を目的としてい
る。

以下、この考案の一実施例を図について説明す
る。第２図において、１〜８は上記第１図と同一
部分を示しており、９は防塵プレ−トであつて、
その外周に設けられたつば部９ａが前部機枠２の
インロー加工部２ｂに嵌着されている。９ｂはピ
ニオン５の後部に構成されたつば部５ａに微少間
隙ｇを介して配設された軸方向の筒状部であつ
て、防塵プレート９の中央部に構成される。な
お、前部機枠２の突設部２ａには第１図の従来装
置と同様のスリーブベアリング４が嵌着される。
その他は第１図の従来装置に説明すると同様であ
る。

次に、上述構成の動作を第３図を用いて説明す
る。オーバランニングクラツチ６が第１図の従来
装置に説明すると同様に前方移送され、ピニオン
５がストツパ８との当接位置まで突設し、内燃機
関のリングギヤ（図示せず）に噛込まれ、内燃機
関が始動付勢（クランキング）される。

こゝで本考案では、ピニオン５の突出時におい
てもつば部５ａが防塵プレート９の筒状部９ｂの
内周面との間でラビリンスシールを構成してお
り、ピニオン５の静止時（第２図）及び突出時
（第３図）何れの状態においても必要な防塵機能
が確保される。なおこの防塵プレート９は前部機
枠２と一体構成であつてもよい。

以上の様にこの考案によれば、ピニオン後端部
に設けられたつば部との間にラビリンスシールを
構成する防塵プレートを前部機枠に装着したの
で、装置の防塵機能が簡単な構成で安価に得られ
る等の極めて優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の要部を示す断面図、第２図
はこの考案の一実施例を示す断面図、第３図はそ
の動作説明図である。 図中、１はスタータ、２は前部機枠、３はピニ
オン軸、５はピニオン、５ａはつば部、９は防塵
プレート、９ｂは筒状部である。尚図中、同一付
号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ピニオン軸の前端部が前部機枠の突設部で枢
   着軸承されるフロントノーズ型スタータにおい
   て、上記ピニオン軸上を揺動するピニオンの後
   端部に歯部外径より大径のつば部を設け、この
   つばと微小間隙を介して対向する軸方向筒状部
   を有し、上記前部機枠の開口部とスタータ内部
   との間の空間をしや蔽する防塵プレートを前部
   機枠に設けたことを特徴とするスタータの防塵
   装置。 ２ 防塵プレートの外周に設けられたつば部を前
   部機枠のインロー部に嵌着している実用新案登
   録請求の範囲第１項記載のスタータの防塵装
   置。 ３ 防塵プレートは前部機枠とー体に構成されて
   いる実用新案登録請求の範囲第１項記載のスタ
   ータの防塵装置。