JPS634126B2 - - Google Patents
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- JPS634126B2 JPS634126B2 JP1630580A JP1630580A JPS634126B2 JP S634126 B2 JPS634126 B2 JP S634126B2 JP 1630580 A JP1630580 A JP 1630580A JP 1630580 A JP1630580 A JP 1630580A JP S634126 B2 JPS634126 B2 JP S634126B2
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- grating
- center
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- 238000001093 holography Methods 0.000 claims description 4
- 230000004075 alteration Effects 0.000 description 8
- 201000009310 astigmatism Diseases 0.000 description 5
- 239000006185 dispersion Substances 0.000 description 2
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 2
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 description 1
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01J—MEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
- G01J3/00—Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
- G01J3/12—Generating the spectrum; Monochromators
- G01J3/18—Generating the spectrum; Monochromators using diffraction elements, e.g. grating
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Spectrometry And Color Measurement (AREA)
- Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はホログラフイを応用して作られた凹面
回折格子(以下単に格子と云う)を用いた分光装
置に関する。
回折格子(以下単に格子と云う)を用いた分光装
置に関する。
ホログラフイを応用した格子では機械切では得
られない形の格子線が得られるため機械切の格子
では得られなかつた特性を有する格子が得られる
ようになつた。機械切格子では格子そのものが機
械の性能によつて決まり設計上の自由度が殆どな
く、格子の使用条件例えば格子とスリツトとの位
置関係等だけが分光装置設計の際若干の自由を有
するに過ぎなかつた。これに対してホログラフイ
を応用いた格子では格子の使用条件の他に格子作
成時の露光条件が任意選択できるので分光装置設
計上の自由度が大へん大きくなつた。しかしなが
ら設計上の自由度が大きくなつても、設計を進め
る上の指針がなければ徒らに試行錯誤を繰返すだ
けで設計の自由度の増大と云う利益を充分に活用
することができない。
られない形の格子線が得られるため機械切の格子
では得られなかつた特性を有する格子が得られる
ようになつた。機械切格子では格子そのものが機
械の性能によつて決まり設計上の自由度が殆どな
く、格子の使用条件例えば格子とスリツトとの位
置関係等だけが分光装置設計の際若干の自由を有
するに過ぎなかつた。これに対してホログラフイ
を応用いた格子では格子の使用条件の他に格子作
成時の露光条件が任意選択できるので分光装置設
計上の自由度が大へん大きくなつた。しかしなが
ら設計上の自由度が大きくなつても、設計を進め
る上の指針がなければ徒らに試行錯誤を繰返すだ
けで設計の自由度の増大と云う利益を充分に活用
することができない。
本発明は格子の中心位置及び光入射スリツトと
出射スリツトの3者の位置を固定し格子を回転さ
せて波長走査を行う型の分光装置における上記3
者の位置関係について選択基準を与えるもので、
波長走査範囲において全体的に収差が極小である
ような上記3者の位置関係を与えることを目的と
している。
出射スリツトの3者の位置を固定し格子を回転さ
せて波長走査を行う型の分光装置における上記3
者の位置関係について選択基準を与えるもので、
波長走査範囲において全体的に収差が極小である
ような上記3者の位置関係を与えることを目的と
している。
格子中心及び光入射スリツトと出射スリツトの
3者の位置を固定し格子を回転させる型の分光装
置で、上記3者の位置を適当にすると波長走査に
伴つて収差量が或る波長の所でピークを示す2次
曲線的変化を示すことが判つた。本発明はこの点
に着眼して走査波長範囲内の二つの波長位置で収
差を0ならしめ走査波長範囲の両端と同波長範囲
の中心部とで収差量が正負相反するように収差を
分布させることにより波長走査範囲の全域にわた
り総合的に収差を極小にしようとするものであ
る。
3者の位置を固定し格子を回転させる型の分光装
置で、上記3者の位置を適当にすると波長走査に
伴つて収差量が或る波長の所でピークを示す2次
曲線的変化を示すことが判つた。本発明はこの点
に着眼して走査波長範囲内の二つの波長位置で収
差を0ならしめ走査波長範囲の両端と同波長範囲
の中心部とで収差量が正負相反するように収差を
分布させることにより波長走査範囲の全域にわた
り総合的に収差を極小にしようとするものであ
る。
本発明は格子作成の露光条件として格子の曲率
中心付近に第1の光源を置き第2の光源を格子の
中心から略曲率半径と等しい距離であつて上記第
1の光源から適宜離れた位置に置いて干渉縞を焼
付けた格子を用い、入射及び出射スリツトを格子
中心から格子の曲率半径と略等しい距離だけ離
し、両スリツトが格子中心に対して張る角θを適
当に定めた分光装置に係る。こゝで露光条件にお
ける2つの光源間の距離は所望の平均格子定数と
露光用光源の光の波長とから決まる。
中心付近に第1の光源を置き第2の光源を格子の
中心から略曲率半径と等しい距離であつて上記第
1の光源から適宜離れた位置に置いて干渉縞を焼
付けた格子を用い、入射及び出射スリツトを格子
中心から格子の曲率半径と略等しい距離だけ離
し、両スリツトが格子中心に対して張る角θを適
当に定めた分光装置に係る。こゝで露光条件にお
ける2つの光源間の距離は所望の平均格子定数と
露光用光源の光の波長とから決まる。
次に本発明の実施例について述べる。第1図は
格子作製時の露光条件を示す。Gは格子素材でQ
を中心とする球面であり、C,Dに光源が配置さ
れる。光源の発する光の波長λは441.6nmであ
る。光源Dは格子の曲率中心にきわめて近く、2
つの光源C,Dは格子の半径OQに対して同じ側
にある。
格子作製時の露光条件を示す。Gは格子素材でQ
を中心とする球面であり、C,Dに光源が配置さ
れる。光源の発する光の波長λは441.6nmであ
る。光源Dは格子の曲率中心にきわめて近く、2
つの光源C,Dは格子の半径OQに対して同じ側
にある。
λ=441.6nm
格子曲率半径=150.0mm
rc=149.697647mm
rd=150.327640mm
γ=23.904167゜
δ=0.445083゜
中心格子定数=約900本/mm
第2図は上記の露光条件で作成された格子Gに
よる分光器の構成を示す。SIは入射スリツト、
SOは出射スリツトで夫々の格子中心Oからの距
離r,r′は互に等しい。
よる分光器の構成を示す。SIは入射スリツト、
SOは出射スリツトで夫々の格子中心Oからの距
離r,r′は互に等しい。
r=r′=149.8mm
θ=10.8゜
格子Gの曲率半径は150mmであるからSI,SOの
格子中心からの距離は格子の曲率半径に略等し
い。
格子中心からの距離は格子の曲率半径に略等し
い。
上述のようにして得られた格子Gの一般的性質
について考える。今第1図でGをローランドの凹
面格子と考え、Q点に入射スリツトを置くと回折
光はOQを直径とするローランド円上に収束す
る。従つて露光条件としてQ点に第1の光源を、
ローランド円上に第2の光源を置いて得られる格
子とローランドの凹面格子とはきわめて近似して
いる。ローランドの凹面格子は機械切で格子は等
間隔であるから、ローランド円上に第2の光源を
置いた上記格子の格子線も等間隔である。これに
対して本発明の格子では第2光源Cがローランド
円より外方に後退した位置にある。この格子でQ
点に入射スリツトを置き露光に用いたのと同波長
の光を入射させると回折光は(Q点とD点とは近
いから)C点の近くに収束する。第3図でRをロ
ーランド円とする。格子間隔が一定ならR上の一
点C′に収束すべき所がC点に収束しているので、
格子の右端の回折角は中心の回折角よりεだけ小
さく、反対に左端の回折角はε′だけ大きくなつて
いることになる。このことから第1図に示した条
件で作成された格子の格子間隔は右端で平均より
わづか大きく左端では平均よりわづか小さいこと
が判る。
について考える。今第1図でGをローランドの凹
面格子と考え、Q点に入射スリツトを置くと回折
光はOQを直径とするローランド円上に収束す
る。従つて露光条件としてQ点に第1の光源を、
ローランド円上に第2の光源を置いて得られる格
子とローランドの凹面格子とはきわめて近似して
いる。ローランドの凹面格子は機械切で格子は等
間隔であるから、ローランド円上に第2の光源を
置いた上記格子の格子線も等間隔である。これに
対して本発明の格子では第2光源Cがローランド
円より外方に後退した位置にある。この格子でQ
点に入射スリツトを置き露光に用いたのと同波長
の光を入射させると回折光は(Q点とD点とは近
いから)C点の近くに収束する。第3図でRをロ
ーランド円とする。格子間隔が一定ならR上の一
点C′に収束すべき所がC点に収束しているので、
格子の右端の回折角は中心の回折角よりεだけ小
さく、反対に左端の回折角はε′だけ大きくなつて
いることになる。このことから第1図に示した条
件で作成された格子の格子間隔は右端で平均より
わづか大きく左端では平均よりわづか小さいこと
が判る。
説明を簡単にするため第1図でD点をQ点に一
致させた格子を考える。このような格子でQ点に
入射スリツトを置くと回折像はQ点、C点を通り
大体第4図Iのような形になる。第4図に示した
光学的状態はQCを連ねる直線を回転軸として図
の紙面を回転させても変化しないから、回折光は
すべて線QCを通る。即ち線QCは子午的回折像に
なつている。第4図のカーブI上に形成されてい
る回折像は図の紙面を直線QCを軸に回転させる
と図の紙面に垂直の方向に延びるからカーブI上
の回折像は球欠的像であり、回折光は一般に非点
光束になつている。カーブIはQからEに至る範
囲では直線QCに接近しているから、この範囲で
は回折光の非点収差は比較的小さい。上述したよ
うに球欠的像は光の分散方向と直角の上方に延び
ており分光器の分解能を害さないから、カーブI
上の像を分光スペクトルとして扱えばよい。しか
し球欠的像は第4図の紙面に垂直な直線ではな
く、直線QCを回転軸として円弧に曲がつている
ので出射スリツトから取出される光量を増加させ
るため出射スリツトを高くしても回折像は完全に
スリツトに沿うことができずスリツトの上下端付
近では回折像はぼやけて来る。このためスリツト
を高くしてもそれに比例して光の出射効率が良く
はならない。従つて分光器を明るくするためには
非点収差は小さい方が良い。本発明によれば非点
収差が小さくなる。
致させた格子を考える。このような格子でQ点に
入射スリツトを置くと回折像はQ点、C点を通り
大体第4図Iのような形になる。第4図に示した
光学的状態はQCを連ねる直線を回転軸として図
の紙面を回転させても変化しないから、回折光は
すべて線QCを通る。即ち線QCは子午的回折像に
なつている。第4図のカーブI上に形成されてい
る回折像は図の紙面を直線QCを軸に回転させる
と図の紙面に垂直の方向に延びるからカーブI上
の回折像は球欠的像であり、回折光は一般に非点
光束になつている。カーブIはQからEに至る範
囲では直線QCに接近しているから、この範囲で
は回折光の非点収差は比較的小さい。上述したよ
うに球欠的像は光の分散方向と直角の上方に延び
ており分光器の分解能を害さないから、カーブI
上の像を分光スペクトルとして扱えばよい。しか
し球欠的像は第4図の紙面に垂直な直線ではな
く、直線QCを回転軸として円弧に曲がつている
ので出射スリツトから取出される光量を増加させ
るため出射スリツトを高くしても回折像は完全に
スリツトに沿うことができずスリツトの上下端付
近では回折像はぼやけて来る。このためスリツト
を高くしてもそれに比例して光の出射効率が良く
はならない。従つて分光器を明るくするためには
非点収差は小さい方が良い。本発明によれば非点
収差が小さくなる。
本発明は格子の中心位置を固定して格子を回転
させることにより波長走査を行う型の分光器を対
象としているので第4図で格子GをO点を中心に
回転させたときの回折像Iの移動について考え
る。今第4図で格子GをO点を中心に反時計方向
に角度γだけ回わして曲率中心QをQ′点に移し
たとする。Q点に入射スリツトを置いて光を入射
させたときの回折像はカーブI′のようになる。こ
のとき直線QQ′は子午的回折像である。回折像を
示す2つのカーブI,I′はM点で交つている。そ
こでM点に出射スリツトを置くと、この点は格子
の曲率中心がQ点にあるときとQ′にあるときと
に救欠的像に一致しており、その途中においても
球欠的像からの距りが小さい。かつ球欠的像と子
午的像との距離即ち非点収差も他の位置にスリツ
トを置くより小さい。角QOMが入出射角スリツ
トが格子Gの中心Oに対して張る角Qであつて実
施例においてはγ=23.9°に対してθ=10.8゜であ
る。格子の曲率中心をQからQ′まで動かす間に
スリツトM上で走査される波長範囲は208nmか
ら1083nmである。前述した実施例は200nmから
800nmの範囲を目標に設計したものである。
させることにより波長走査を行う型の分光器を対
象としているので第4図で格子GをO点を中心に
回転させたときの回折像Iの移動について考え
る。今第4図で格子GをO点を中心に反時計方向
に角度γだけ回わして曲率中心QをQ′点に移し
たとする。Q点に入射スリツトを置いて光を入射
させたときの回折像はカーブI′のようになる。こ
のとき直線QQ′は子午的回折像である。回折像を
示す2つのカーブI,I′はM点で交つている。そ
こでM点に出射スリツトを置くと、この点は格子
の曲率中心がQ点にあるときとQ′にあるときと
に救欠的像に一致しており、その途中においても
球欠的像からの距りが小さい。かつ球欠的像と子
午的像との距離即ち非点収差も他の位置にスリツ
トを置くより小さい。角QOMが入出射角スリツ
トが格子Gの中心Oに対して張る角Qであつて実
施例においてはγ=23.9°に対してθ=10.8゜であ
る。格子の曲率中心をQからQ′まで動かす間に
スリツトM上で走査される波長範囲は208nmか
ら1083nmである。前述した実施例は200nmから
800nmの範囲を目標に設計したものである。
以上は本発明の定性的な説明である。実際には
上の考察によつて大体の配置を定め適当な数値を
決めて計算を行い繰返し計算で最適な位置関係を
算出する。計算の要領について略述する。格子G
面にその中心Oを原点として第5図のように座標
軸を定めて格子上の点Pを表わす。SIは入射スリ
ツト、SOは出射スリツトで、r,r′は夫々のス
リツトとO点との間の距離である。2点間の距離
を2点を表わす記号の上に一を引いて表わすと、
F=・+・〓mλ=r+r′(mは整数)
が格子上の各点で成立てばSI,SOの両点は波長
λの光に対して無収差の入射点及び出射点であ
る。mλにおけるmは格子の原点OからP点まで
の間にある格子線の数であり、格子作成時の露光
条件及びP点の座標w,lによつて定まる。・
P、・もw,lの関数であるからFはw,
lの関数である。Fをw,lの級数に展開して、 F=F00+wF100+lF011+1/2w2F200+1/2l2F020
+1/2w3F300+1/2wl2F120+wlF111+…………(1)
のように表わす。F00以外の各項の係数が使用波
長範囲で全部0にできればその波長域で無収差の
格子が得られる。しかし実際上それは不可能なの
で、回折像の質に対して影響の大きな項の係数を
0或はなるべく小さくなるようにする。(1)式で
F200は回折像の分散方向の収差を表わし、これが
分光装置の分解能に直接関係するのでこれを使用
波長域内で全般的になるべく小さいようにする。
角度を第5図のように定めr=r′として、 F200=(rcosα−1)cosα+(rcosβ−
1)cosβ+mλ/σA200……(2) A200=σ/λo{(rccosγ−1)cosγ−
(rdcosδ−1)cosδ}……(3) σ:中心の格子定数 λo:露光時の使用波長 使用波長域内の2つの波長においてF200を0と
し、使用波長域の中心波長におけるF200の値をな
るべく小さくなるようにする。方程式が2つでき
るから2変数が計算できる。格子定数を適当に仮
定すると一つの波長につき格子への入射角αに対
して回折角βが決まるので角α,βのうち独立変
数は何れか一方であり、波長λ1においてF200=0
及びλ2においてF200=0の2式からr及びαを
A200の関数として定め、使用波長域の中心波長に
おいてF200の絶対値が最小になるようにA200の値
を決める。A200は(3)式で与えられ、λoはレーザ
ー光源を用いるので与えられた条件であり、本発
明の実施例では441.6nmであり、σは大体300〜
1600本/mmの範囲に採つて、A200が求める値にな
るようにrc,rd、γ,δを決める。これは幾通り
もの組合せがあるので予め次の計算をしておく。
F020、F300、F120の3係数はそれらの回折像への
総合的な影響が使用波長の全範囲にわたつて正負
均分して回折像の総合評価が最良になるようにす
るため、 Iijk=∫〓2〓1(Fijk)2dλ (ijk)=(020)、(300)、(120) とし、 I=I2 020+I2 300+I2 120 ……(4) が極小になるようにr,rd、γ,δのうち2つを
定める。γとδとは互に独立でないので実際の変
数は3個であり、そのうちの2つが決まるとA200
の計算で最後の1つの変数が決まる。(4)式の計算
は2つの変数を仮定しては計算を繰返して極小に
なる所を見出すので実際には計算機による自動計
算で行う。実施例でrc,rd(第1図)が曲率半径
よりわづか異なつており、第1光源Dが格子Gの
曲率中心Q点よりわづかずれている点及び第2図
の入出射スリツト位置の格子中心Oからの距離が
曲率半径よりわづかに小さいのは上の計算の結果
それが最適であつたと云うことである。
上の考察によつて大体の配置を定め適当な数値を
決めて計算を行い繰返し計算で最適な位置関係を
算出する。計算の要領について略述する。格子G
面にその中心Oを原点として第5図のように座標
軸を定めて格子上の点Pを表わす。SIは入射スリ
ツト、SOは出射スリツトで、r,r′は夫々のス
リツトとO点との間の距離である。2点間の距離
を2点を表わす記号の上に一を引いて表わすと、
F=・+・〓mλ=r+r′(mは整数)
が格子上の各点で成立てばSI,SOの両点は波長
λの光に対して無収差の入射点及び出射点であ
る。mλにおけるmは格子の原点OからP点まで
の間にある格子線の数であり、格子作成時の露光
条件及びP点の座標w,lによつて定まる。・
P、・もw,lの関数であるからFはw,
lの関数である。Fをw,lの級数に展開して、 F=F00+wF100+lF011+1/2w2F200+1/2l2F020
+1/2w3F300+1/2wl2F120+wlF111+…………(1)
のように表わす。F00以外の各項の係数が使用波
長範囲で全部0にできればその波長域で無収差の
格子が得られる。しかし実際上それは不可能なの
で、回折像の質に対して影響の大きな項の係数を
0或はなるべく小さくなるようにする。(1)式で
F200は回折像の分散方向の収差を表わし、これが
分光装置の分解能に直接関係するのでこれを使用
波長域内で全般的になるべく小さいようにする。
角度を第5図のように定めr=r′として、 F200=(rcosα−1)cosα+(rcosβ−
1)cosβ+mλ/σA200……(2) A200=σ/λo{(rccosγ−1)cosγ−
(rdcosδ−1)cosδ}……(3) σ:中心の格子定数 λo:露光時の使用波長 使用波長域内の2つの波長においてF200を0と
し、使用波長域の中心波長におけるF200の値をな
るべく小さくなるようにする。方程式が2つでき
るから2変数が計算できる。格子定数を適当に仮
定すると一つの波長につき格子への入射角αに対
して回折角βが決まるので角α,βのうち独立変
数は何れか一方であり、波長λ1においてF200=0
及びλ2においてF200=0の2式からr及びαを
A200の関数として定め、使用波長域の中心波長に
おいてF200の絶対値が最小になるようにA200の値
を決める。A200は(3)式で与えられ、λoはレーザ
ー光源を用いるので与えられた条件であり、本発
明の実施例では441.6nmであり、σは大体300〜
1600本/mmの範囲に採つて、A200が求める値にな
るようにrc,rd、γ,δを決める。これは幾通り
もの組合せがあるので予め次の計算をしておく。
F020、F300、F120の3係数はそれらの回折像への
総合的な影響が使用波長の全範囲にわたつて正負
均分して回折像の総合評価が最良になるようにす
るため、 Iijk=∫〓2〓1(Fijk)2dλ (ijk)=(020)、(300)、(120) とし、 I=I2 020+I2 300+I2 120 ……(4) が極小になるようにr,rd、γ,δのうち2つを
定める。γとδとは互に独立でないので実際の変
数は3個であり、そのうちの2つが決まるとA200
の計算で最後の1つの変数が決まる。(4)式の計算
は2つの変数を仮定しては計算を繰返して極小に
なる所を見出すので実際には計算機による自動計
算で行う。実施例でrc,rd(第1図)が曲率半径
よりわづか異なつており、第1光源Dが格子Gの
曲率中心Q点よりわづかずれている点及び第2図
の入出射スリツト位置の格子中心Oからの距離が
曲率半径よりわづかに小さいのは上の計算の結果
それが最適であつたと云うことである。
本発明回折格子分光装置は上述したような構成
で使用波長範囲の全域にわたつて収差が平均して
小さく特に非点収差が少ないので明るい分光装置
を得ることができる。
で使用波長範囲の全域にわたつて収差が平均して
小さく特に非点収差が少ないので明るい分光装置
を得ることができる。
第1図は本発明の一実施例における格子の露光
条件を示す平面図、第2図は本発明の一実施例装
置の構成を示す平面図、第3図は本発明において
用いられる格子の性質を説明する平面図、第4図
は上記格子によつて得られる回折像を示す平面
図、第5図は光路計算に用いる座標系を示す斜視
図である。 G……格子、D……露光用第1光源、C……露
光用第2光源、Q……格子の曲率中心、SI……入
射スリツト、SO……出射スリツト、I,I′……
回折像。
条件を示す平面図、第2図は本発明の一実施例装
置の構成を示す平面図、第3図は本発明において
用いられる格子の性質を説明する平面図、第4図
は上記格子によつて得られる回折像を示す平面
図、第5図は光路計算に用いる座標系を示す斜視
図である。 G……格子、D……露光用第1光源、C……露
光用第2光源、Q……格子の曲率中心、SI……入
射スリツト、SO……出射スリツト、I,I′……
回折像。
Claims (1)
- 1 露光条件として露光用第1光源を凹面回折格
子の曲率中心付近に置き、露光用第2光源を上記
凹面回折格子の中心からその曲率半径程度の距離
だけ離して第1光源の側方に置いてホログラフイ
によつて作成した凹面回折格子を用い、同格子の
中心に対して相互間の角距離が上記露光用第1、
第2両光源間の角距離より小さく、上記格子の中
心からの距離が同格子の曲率半径に近い2つの位
置の一方に入射スリツトを他方の出射スリツトを
配置し、上記凹面回折格子の中心位置を固定して
同中心を軸に上記凹面回折格子を回転させること
により波長走査を行うようにした凹面回折格子分
光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1630580A JPS56112616A (en) | 1980-02-12 | 1980-02-12 | Spectroscope with concave diffraction grating |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1630580A JPS56112616A (en) | 1980-02-12 | 1980-02-12 | Spectroscope with concave diffraction grating |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56112616A JPS56112616A (en) | 1981-09-05 |
JPS634126B2 true JPS634126B2 (ja) | 1988-01-27 |
Family
ID=11912818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1630580A Granted JPS56112616A (en) | 1980-02-12 | 1980-02-12 | Spectroscope with concave diffraction grating |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS56112616A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6392907A (ja) * | 1986-10-07 | 1988-04-23 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光合分波器 |
JP2510191B2 (ja) * | 1987-03-31 | 1996-06-26 | 株式会社島津製作所 | 凹面回折格子分光器 |
JPH01144832U (ja) * | 1988-03-29 | 1989-10-04 | ||
JPH0617199U (ja) * | 1991-09-19 | 1994-03-04 | 森川産業株式会社 | X線透過検査装置 |
-
1980
- 1980-02-12 JP JP1630580A patent/JPS56112616A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56112616A (en) | 1981-09-05 |
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