JPS634041Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、複写機におけるロール感光シートの
ような軸巻されたシートなどのカールを制御する
シートのカール制御装置に関する。

従来から、シートのカール制御装置として、互
いの周面を接触しないように入り込ませた１対の
コマ切ローラーと、これらの周面に当接している
押圧ローラーとからなり、これらのコマ切ローラ
ーと押圧ローラーとの間をシートを通過させてカ
ールさせるものが知られている。

しかし、このシートのカール制御装置は、１対
のコマ切ローラーと押圧ローラーとの位置関係が
一定であり、シートのカールの程度が一定である
ので、シートの加工または搬送上都合のよい程度
のカールをシートに与えることができないという
欠点がある。

本考案の目的は、上述の欠点を解消したシート
のカール制御装置を提供することにある。

本考案は、複数のローラーまたはローラーとベ
ルトとからなる２つのカール手段と、これらのカ
ール手段のいずれかに選択的にシートを案内する
切換ガイド部材とからなり、２つのカール手段の
シートのカールの方向が同一であつてカールの程
度が異なるようにしたことを特徴とする。

以下に図示した実施例に基づいて本考案を詳細
に説明する。

第１図において、符号１６は、第２図に示すよ
うに互に入り込ませた一対のコマ切ローラーを示
しており、このコマ切ローラー１６には、これら
のそれぞれの下部の周面に当接するように押圧ロ
ーラー１７が配置されている。コマ切ローラー１
６および押圧ローラー１７は、上側のカール手段
Ａを構成しており、図示しない駆動手段によりそ
れぞれ矢印方向に回転される。押圧ローラー１７
の下位手前側には、シート８をコマ切ローラー１
６と押圧ローラー１７との間に導くためのガイド
板４が設けられている。上側カール手段Ａの下位
には、上側カール手段Ａと同様、互に周面を接触
しないように入り込ませた一対のコマ切ローラー
１８と、これらのコマ切ローラー１８のそれぞれ
の下部の周面に当接する押圧ローラー１９とから
なる下側カール手段Ｂが配置されている。押圧ロ
ーラー１９は、その直径が押圧ローラー１７の直
径より大きく形成されている。これらのコマ切ロ
ーラー１８および押圧ローラー１９は図示しない
駆動手段により、それぞれ矢印方向に回転され
る。

符号９１，９２，１０はシート８のガイド板を
それぞれ示す。

ガイド部材４のシート８の入口側には、入口ガ
イド部材９２により案内されてくるシート８をカ
ール手段Ａ，Ｂのいずれか一方に選択的に案内す
る通路切換部材１１が水平軸２０によつて回動可
能に配置されている。この通路切換部材１１は、
例えばソレノイドにより点線で示す位置１１Ａに
揺動される。

入口ガイド部材９２により案内されて搬送され
てくるシート８が通路切換部材１１により斜上方
に案内されて上側カール手段Ａのコマ切ローラー
１６と押圧ローラー１７との間に入り込むと、シ
ート８は、押圧ローラー１７の曲率に相応した上
向きのカールがつけられる。切換ガイド板１１が
点線位置１１Ａに切換えられると入口ガイド部材
９２に案内されて搬送されてくるシート８はその
まま下側カール手段Ｂのコマ切ローラー１８と押
圧ローラー１９との間に入り込み、シート８は、
押圧ローラー１９との曲率に相応したカールがつ
けられる。

この実施例では、カール手段をコマ切ローラー
とこれに圧接する押圧ローラーとで構成した例を
示したが、本考案は搬送ローラーに掛け回された
ベルトと、これに周面に圧接する押圧ローラーと
で構成してもよい。

本考案のシートのカール制御装置は、シートの
カールの程度またはシートのカールの除去の程度
を変えることができるから、シートの加工または
搬送上、都合のよい度合のカールをシートに与え
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すシートのカー
ル制御装置を示す一部切欠正面図、第２図は第１
図に示す実施例の要部を示す一部切欠正面図であ
る。 ８……シート、１１……通路切換部材、１６，
１８……コマ切ローラー、１７，１９……押圧ロ
ーラー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数のローラーまたはローラーとベルトとから
   なる２つのカール手段と、これらのカール手段の
   いずれかに選択的にシートを案内する切換ガイド
   部材とからなり、上記２つのカール手段はシート
   のカール方向が同一であつてシートのカールの程
   度が異なるようにしたことを特徴とするシートの
   カール制御装置。