JPS6339531B2 - - Google Patents

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JPS6339531B2
JPS6339531B2 JP55112615A JP11261580A JPS6339531B2 JP S6339531 B2 JPS6339531 B2 JP S6339531B2 JP 55112615 A JP55112615 A JP 55112615A JP 11261580 A JP11261580 A JP 11261580A JP S6339531 B2 JPS6339531 B2 JP S6339531B2
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JP
Japan
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glass
photochromic
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alkali metal
glasses
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JP55112615A
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English (en)
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JPS5632349A (en
Inventor
Eru Moosu Debitsudo
Pii Sewaado Za Saado Toomasu
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Corning Glass Works
Original Assignee
Corning Glass Works
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Filing date
Publication date
Application filed by Corning Glass Works filed Critical Corning Glass Works
Publication of JPS5632349A publication Critical patent/JPS5632349A/ja
Publication of JPS6339531B2 publication Critical patent/JPS6339531B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C4/00Compositions for glass with special properties
    • C03C4/04Compositions for glass with special properties for photosensitive glass
    • C03C4/06Compositions for glass with special properties for photosensitive glass for phototropic or photochromic glass
    • C03C4/065Compositions for glass with special properties for photosensitive glass for phototropic or photochromic glass for silver-halide free photochromic glass

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はフオトクロミツクガラスに関する。さ
らに詳しくは本発明はハロゲン化銅成分をフオト
クロミツク相として含有する非ハロゲン化銀フオ
トクロミツクガラスに関する。 ハロゲン化銀微結晶をフオトクロミツク相とし
て含有するフオトクロミツクガラスは商業的に生
産されているフオトクロミツクガラスのうち最も
一般的なものであり、主として眼鏡に用いられて
いる。しかしながら、このガラスはコストが比較
的高く、そのために多量のガラスが必要とされる
ガラス窓やこれに類似の用途には不利である。 ハロゲン化銅およびハロゲン化カドミウムのう
ちのいずれか一方あるいはその両方をフオトクロ
ミツク成分として含有する非ハロゲン化銀フオト
クロミツクガラスが米国特許第3325299号および
第3954485号に述べられている。また、ハロゲン
化銅とハロゲン化カドミウムの両方を含有し、眼
鏡に適したフオトクロミツク特性を示す光学的に
透明なフオトクロミツクガラスが1977年12月16日
に出願された米国特許出願第861129号に述べられ
ている。 銅およびカドミウムの両方を含有するガラスに
ついては、ガラス中にくもりあるいは不透明部分
が生じないような適度の熱処理時間および温度に
よつてガラス中に有効なフオトクロミツク特性を
生じさせることができるが、銅しか含有しないガ
ラス組成物については、上記のような熱処理時間
および温度によつてはガラス中に有効なフオトク
ロミツク特性を生じさせることができない。従つ
て、上記米国特許第3325299号に開示されている
銀およびカドミウムを含有しないガラス組成物は
ガラス中にくもりあるいは不透明結晶相を生じさ
せることなくフオトクロミツク性を生じさせるた
めの熱処理を行なうのが非常に困難である。その
理由は主として、ガラス中にフオトクロミツク性
を生じさせるためにはかなり過酷な熱処理が必要
とされるためである。上記のような事実はSov.
J. Opt. Technol.、45(3)、1978年3月号、163〜
165頁に報告されているA.A.クズネツオフ氏等の
論文に述べられている。しかしながら、フオトク
ロミツク成分としてハロゲン化銅のみを含有する
ガラスは、多量のガラスが必要とされる場合に重
要な要素となるバツチコストにおいてかなり有利
であり、また有毒なカドミウムバツチ原料の取扱
いを必要としない。 従つて、本発明の主な目的は比較的穏やかな時
間および温度条件の下でフオトクロミツク性を生
じさせるための熱処理を行なうことが可能であ
り、従つて従来既知のガラス組成物に比較して、
光学的に透明なハロゲン化銅フオトクロミツクガ
ラスを生産するのがかなり有利なガラス組成物を
提供することにある。 本発明の別の目的は軟化点よりもかなり低い温
度でフオトクロミツク性を生じさせるための熱処
理を行なうことが可能であり、従つて得られるガ
ラス製品の表面品質がフオトクロミツク性を生じ
させるための熱処理の影響を実質的に受けないよ
うなハロゲン化銅含有ガラス生成のためのガラス
組成物を提供することにある。 本発明のその他の目的および利点は以下の説明
から明らかになるであろう。 本発明は広範には光学的に透明なハロゲン化銅
フオトクロミツクガラスを得るためのアルカリア
ルミノ硼珪酸基礎ガラス組成系内での組成調整に
関するものである。これら種々の調整の作用モー
ドは完全に理解されていないが、ガラス中のフオ
トクロミツク相の沈殿に影響を及ぼす組成効果お
よびガラス溶融過程におけるガラス中のレドツク
ス効果が含まれるものと考えられる。 2つのタイプの調整が低い熱処理温度で光学的
に透明なフオトクロミツクガラスを得るのに有効
であることが見出された。まず第1に、シリカ、
酸化硼素、アルミナおよび(アルカリ金属酸化物
の相対量が特に注意深くガラス中のアルカリ金属
酸化物、酸化アルミニウムおよび酸化硼素の比率
に調整され、ハロゲン化銅フオトクロミズムを維
持するのに特に適したガラス母体が得られる。第
2のタイプの調整は基礎ガラス組成に化学薬剤を
添加することからなり、この第2の調整は低温に
おいてガラス中にハロゲン化銅フオトクロミツク
相が生じるのを促進するものと思われる。 アルカリアルミノ硼珪酸基礎ガラス中のハロゲ
ン化銅フオトクロミツク相のフオトクロミツク性
能を高めるのに有効であることが見出された化学
薬剤はMoO3とWO3である。例えば約1.5重量%
程の比較的少量がハロゲン化銅含有ガラスに添加
される時、これら薬剤が添加されたガラスはこれ
ら薬剤を含まない同等の組成を有し、同等の熱処
理を受けたガラスに比べて、かなり高水準のフオ
トクロミツク暗黒化特性を示すことが見出され
た。 基礎ガラス成分であるシリカ、アルミナ、酸化
硼素およびアルカリ金属酸化物の調整に関して
は、最も重要な組成パラメーターは(1)アルミナの
量を差し引いたガラス中のアルカリ金属酸化物の
合計量と、(2)ガラス中の酸化硼素の量とのモル比
Rである。このモル比RはR=(R2O−
Al2O3)/B2O3で表わされ、ここでR2Oはモル%
で表わされるアルカリ金属酸化物の合計含有量で
あり、またAl2O3およびB2O3はそれぞれ同じくモ
ル%で表わされるアルミナおよび酸化硼素の含有
量である。このモル比Rは以後しばしば「過剰ア
ルカリ/酸化硼素比」と呼ばれる。 一般に、従来用いられていたのよりも高いモル
比Rの使用は、比較的低い温度においてハロゲン
化銅含有フオトクロミツクガラス中に有効な水準
のフオトクロミズムを生じさせるのに有利である
ことが見出された。最適比においては、WO3
るいはMoO3のような化学薬剤を使用しなくとも
光学的に透明なフオトクロミツクガラスを得るこ
とができる。 上記2つのタイプの組成調整をそれぞれ単独に
あるいは両方を組合せて用いることにより、ガラ
スの軟化点よりも約50乃至150℃低い熱処理温度
を用いる場合であつても全く良好なフオトクロミ
ツク特性を示す光学的に透明なフオトクロミツク
ガラスを得ることができる。従つて多くの場合、
ガラスを過度にたるませることなく、またガラス
の表面仕上りに悪影響を及ぼすことなく熱処理を
行なうことができ、またいかなる場合も好ましく
ないくもりあるいは不透明部分を生成物中に生じ
させることなくフオトクロミツク特性を得ること
ができる。 基礎ガラスにおけるアルカリ金属酸化物、アル
ミナおよび酸化硼素の相対比はハロゲン化銀含有
フオトクロミツクガラスのフオトクロミツク特性
に重要な影響を及ぼすということがこの技術分野
において最近注目されるようになつた。1979年2
月28日に出願された米国特許出願第14981号には
その効果が詳細に述べられている。 上記相対比はハロゲン化銅フオトクロミツク系
においてより一層著しい効果を有しており、処理
温度が比較的低く処理時間が比較的短かい任意に
選択されたフオトクロミツク熱処理による場合、
あるガラスは非常に強いフオトクロミツク応答を
示すが、このガラスに非常に似た組成を有するが
わずかに異なつた過剰アルカリ/酸化硼素比を有
する第2のガラスは、フオトクロミツク応答をわ
ずかしか示さないかあるいは全く示さないことが
本発明者等によつて見出された。 この過剰アルカリ/酸化硼素比較果は比較的広
いアルカリアルミノ硼珪酸ガラス組成範囲に亘つ
て存在する。すなわち、本発明はバツチから計算
された重量パーセントでおよそ54乃至66%の
SiO2、5乃至15%のAl2O3、10乃至30%のB2O3
合計量が8乃至15%のNa2O、K2OおよびLi2Oか
らなる群より選ばれるアルカリ金属酸化物、合計
量が0.5乃至1.5%のAs2O3、Sb2O3およびAs2O5
らなる群より選ばれる酸化物、0.7乃至1.5%の
CuO、0.1乃至1.0%のCl、0.1乃至1.5%のBr、0
乃至2.5%のF、および合計量が0乃至3%の
WO3およびMoO3からなる群より選ばれる酸化物
からなる組成を有し、先に定義したモル比Rが約
0.3以上である光学的に透明なフオトクロミツク
ガラス製品を包含するものと考えられる。有効な
水準のフオトクロミツク暗黒化を示す光学的に透
明なガラスが上記組成範囲内で得られるのは、こ
れらガラスにおける比較的高い過剰アルカリ/酸
化硼素比と、ガラス中に適当量のCuO、Cl、Br、
並びにAs2O3、Sb2BO3およびAs2O5のうちの1
種もしくは2種が存在することとの組合せ効果の
ためである。 上記の広い組成範囲内でも、特にSiO2含有量
が約55乃至63%であり、Al2O3含有量が約6乃至
12%であり、B2O3含有量が約15乃至19%であり、
アルカリ金属酸化物の合計含有量が約8乃至13%
であり、CuO含有量が約0.8乃至1.2%であり、Cl
含有量が約0.2乃至0.5%であり、Br含有量が約0.7
乃至0.9%であり、MoO3とWO3の合計含有量が
約0.7乃至1.5%であるガラスにおいて、Rはフオ
トクロミツク特性に強い影響を及ぼすことが見出
された。この組成範囲内において、モル比Rを約
0.35乃至0.45の範囲に保つことによつてフオトク
ロミツク特性を高めることができる。 上記ガラスにおいてWO3およびMoO3の使用は
必須ではないが、その使用は明らかにガラスのフ
オトクロミツク暗黒化を高めるのに有利である。
さらに本発明者等は、これら薬剤は過剰アルカ
リ/酸化硼素比にかかわりなく、ハロゲン化銅含
有アルカリアルミノ硼珪酸ガラスにおけるフオト
クロミツク暗黒化を高めるにも用いられ得るとい
うことを見出した。従つて、本発明はバツチから
計算された重量パーセントでおよそ50乃至66%の
SiO2、5乃至15%のAl2O3、10乃至30%のB2O3
合計量が8乃至15%のNa2O、K2OおよびLi2Oか
らなる群より選ばれるアルカリ金属酸化物、合計
量が0.5乃至1.5%のAs2O3、Sb2O3およびAs2O5
らなる群より選ばれる酸化物、0.7乃至1.5%の
CuO、0.1乃至1.0%のCl、0.1乃至1.5%のBr、お
よび0乃至2.5%のFからなる組成を有し、さら
にWO3およびMoO3からなる群より選ばれる酸化
物の少なくとも1種をガラスのフオトクロミツク
特性を高めるのに少なくとも有効な量含有する光
学的に透明なハロゲン化銅含有フオトクロミツク
ガラスをも包含する。 ある選ばれたハロゲン化銅含有ガラスのフオト
クロミツク特性を高めるのに有効なWO3あるい
はMoO3の量は基礎ガラスの組成、ガラス中の
Cu、BrおよびClフオトクロミツク成分の相対濃
度、およびその他の組成要因に依存するが、その
量は通常の実験によつて容易に決定され得る。本
発明に従つてフオトクロミツク特性が高められる
ということは、その他の点では同等の組成を有
し、かつ同等の熱処理を受けたガラスに比べてフ
オトクロミツク暗黒化あるいは退色の水準が向上
することを意味する。一般に、WO3あるいは
MoO3あるいはその両方の濃度をガラス組成の約
0.7乃至1.6重量%とすることによつて最も良い結
果を得ることができる。 WO3およびMoO3のうちのいずれか一方あるい
はその両方の使用によつて有益な影響を受ける上
記広い範囲のアルカリアルミノ硼珪酸ガラス組成
のうちでも、より狭い範囲のガラス組成が好まし
いことが確認された。これより狭い範囲のガラス
組成においては、SiO2含有量は約52乃至63%
(重量)であり、Al2O3含有量は約6乃至12%で
あり、B2O3含有量は約15乃至29%であり、アル
カリ金属酸化物の合計含有量は約8乃至13%であ
り、CuO含有量は約0.7乃至1.2%であり、Cl含有
量は約0.2乃至0.5%であり、またBr含有量は約0.7
乃至0.9%である。 本発明に従つて光学的に透明なハロゲン化銅含
有フオトクロミツクガラス製品を得るのに適した
ガラス組成の特定の実施例を下記第1表に示す。
各組成はバツチから計算された重量部で表わされ
ている。ガラス中に導入される痕跡量の鉄、チタ
ンおよびその他の不純物はガラスの特性に影響を
与えないと考えられるので第1表には示されてい
ない。
【表】
【表】 下記1A表は第1表の各ガラスにおけるシリカ、
酸化硼素、アルミナおよびアルカリ金属酸化物基
礎ガラス成分のおよその相対濃度を基礎ガラスの
陽イオンパーセントで示すものである。モル比R
の計算のためにはWO3、CuO、As2O5、Cl、Br、
F等の成分の相対量は重要ではなく、単に基礎ガ
ラスへの添加として考えられる。 第1A表にはまた各ガラスについてのモル比R
が示されている。このモル比Rは先に定義したよ
うにR=(R2O−Al2O3)/B2O3で表わされる。
Rは基礎ガラス中のアルカリ金属酸化物(R2O)、
Al2O3およびB2O3のモル濃度から(あるいはこの
場合のように陽イオン濃度から)計算される。
【表】 上記第1表に示されるようなガラスは通常の酸
化物を混合したバツチから溶融されるか、あるい
はバツチが溶融され溶融ガラスが生成される時、
第1表に示される各成分が第1表に示されるよう
な量で生じるような割合で酸化物以外のガラスバ
ツチ成分を混合したバツチから溶融される。溶融
はルツボ、ポツト、タンクあるいはその他の適当
な溶融装置中で行なわれ、溶融ガラスは引き上
げ、スピニング、プレス等の通常の成形法によつ
てガラス製品に成形される。このようにして成形
されたガラス製品は熱処理の前に徐冷されるか、
あるいは直接加熱されてフオトクロミツク性が付
与され、その後周囲温度まで冷却される。 上記第1表に示されるような組成を有するガラ
ス製品をフオトクロミツクガラス製品に変えるの
に有効な熱処理は比較的穏やかなものである。従
つて、第1表の実施例3乃至10は600℃で45分間
の熱処理によつて有効なフオトクロミツク特性を
生じ、一方実施例1および実施例2はそれぞれ有
効な結果を得るために580℃で30分間および600℃
で30分間熱処理される。 下記第2表は上記第1表に示される組成とほぼ
同等の組成を有する平らな研磨されたガラスプレ
ートについて上記熱処理の後に測定されたフオト
クロミツク特性を示すものである。第2表には各
ガラスについて、2.0mm厚のプレートのフオトク
ロミツク暗黒化前の透過率(%)である初期透過
率値To、擬似日射に10分間露光することによつ
て各プレートを暗黒化した後に得られる透過率で
ある暗黒化透過率値TD10、および各プレートを暗
所で5分間退色させた後に得られる透過率である
退色透過率値TF5が示されている。
【表】 良好なフオトクロミツク性能を有する透明なガ
ラス製品が望まれるならば、ガラスのフオトクロ
ミツク特性に関連して先に説明した組成パラメー
ターに加えて、いくつかのその他の組成要因が重
要である。まず第1に、良好なフオトクロミツク
特性が観察されたハロゲン化銅含有組成物はいず
れも銅の他に塩素および臭素が必須成分として存
在するアルカリアルミノ硼珪酸基礎ガラス組成物
であつた。弗素はガラス内のフオトクロミツク相
の生成および分離を助けると思われる有効な任意
成分であるが、過剰量使用される場合にはくもり
を引き起こし、良好なフオトクロミツク特性を生
じさせるのには必須ではない。一方、先に説明し
たように、WO3およびMoO3はフオトクロミツク
相発生に著しい影響を及ぼし、従つてこれら成分
の一方あるいは両方を含有する組成物は良好なフ
オトクロミツク暗黒化が望まれる場合最も好まし
いガラス組成物である。 アルカリ/酸化硼素/アルミナ比に関しては、
過剰アルカリ/酸化硼素比Rはハロゲン化銅フオ
トクロミズムにクリテイカルな影響を及ぼすとい
うこと、また最適比はガラスのシリカ含有量に依
存するということが少なくとも1つの基礎ガラス
組成範囲において観察された。例えば、その他の
すべての組成パラメーターおよび熱処理パラメー
ターを変えないで約0.4重量%よりも少量のB2O3
で第1表実施例3の相当量のNa2Oを置換する場
合、標準の600℃−45分間の熱処理の後フオトク
ロミツク特性を示さないガラスが生じる。 このような著しい敏感性はガラス母体のレドツ
クス状態の変化によつておそらく引き起こされる
ガラス中のフオトクロミツク成分の酸化状態の変
化によるものであると考えられる。従つて、過剰
アルカリ/酸化硼素比が変えられる場合、最適な
フオトクロミツク性能を維持するためには、その
他の組成要因、溶融要因あるいは熱処理要因を変
化させることが必要である。第1表に示される各
組成は最適なフオトクロミツク性能の点から本発
明者等がなし遂げたシリカと過剰アルカリ/
B2O3比との最適比を表わすものであるが、最適
なフオトクロミツク性能を生じさせるために組成
および熱処理において必要な調整が行なわれるな
らばその他の比率も用いることができる。 As2O3、Sb2O3およびAs2O5のうちの1種もし
くは2種以上を包含させるのはガラスのレドツク
ス状態を制御するためでもある。その他のレドツ
クス制御剤がこれら基礎ガラス組成に試みられた
が、ハロゲン化銅含有フオトクロミツクガラス系
に望ましいような溶融物のレドツクス状態の制御
は一般に得られなかつた。青色に着色している過
度に酸化されたガラス(おそらくCu+2が存在す
るためである)あるいは赤褐色に着色している過
度に還元されたガラス(おそらくCu0が存在する
ためである)はいずれも熱処理によつて良好なフ
オトクロミツク特性を得るのが容易ではない。 第1表の実施例2はシート引き上げに適した基
礎ガラス組成の一例であり、このガラスはフオト
クロミツク性を潜在的に有する高品質ガラスシー
トの経済的生産に重要であることが知られている
安定性を示す。オーバフローダウンドローシート
成形法によるハロゲン化銀含有ガラスシートの生
産において知られているように、その液相線温度
において少なくとも約104ポアズの粘度を示し、
また104乃至106ポアズの範囲の粘度で白金と接触
している間失透に対して長期安定性を示すような
ガラスは、シート引き上げに非常に好ましいもの
である。上記の広い組成範囲内で基礎ガラス成分
であるSiO2、Al2O3、B2O3およびアルカリ金属
酸化物の量を調整することによつて上記2つの特
性を兼ね備えたガラスを容易に得ることができ
る。 以上説明したようなハロゲン化銅含有フオトク
ロミツクガラスは市販のハロゲン化銀含有フオト
クロミツクガラスに比較して加工および性能の両
方の点でいくつかの重要な利点を有している。ま
ず第1に、ハロゲン化銅含有フオトクロミツクガ
ラスは紫外光と同様に可視光露光の際にも良好な
暗黒化を示し、約350乃至約650nmの波長範囲に
亘つて暗黒化感度を有している。また、ハロゲン
化銅含有フオトクロミツクガラスはある種のハロ
ゲン化銀フオトクロミツクガラスのように可視光
の作用によつて漂白(bleach)されることがな
い。 さらに、ハロゲン化銅含有フオトクロミツクガ
ラスは一般にガラスの温度の影響を比較的受けな
いような暗黒化挙動を示す。従つて、ハロゲン化
銅含有フオトクロミツクガラスは、大抵のハロゲ
ン化銀含有フオトクロミツクガラスが比較的弱い
暗黒化しか示さない高温において特に良好な暗黒
化を示す。 本発明のハロゲン化銅含有フオトクロミツクガ
ラスの非常に低い温度依存性を説明するために、
本発明のハロゲン化銅(CuX)含有フオトクロ
ミツクガラスと優れた(非常に低い)温度依存性
を有していると思われる市販のハロゲン化銀
(AgX)含有フオトクロミツクガラスの暗黒化お
よび退色性能を比較して下記第3表に示す。第3
表には、各ガラスが暗黒化され退色せしめられた
試験温度と、各試験温度における各ガラスの暗黒
化透過率(TD60)および退色透過率(TF5)が示
されている(いずれの透過率も%で表わされてい
る)。 暗黒化はガラスを擬似日射に60分間露光するこ
とによつて引き起こされ、一方退色はガラスを暗
所に5分間放置することによつて引き起こされ
た。ハロゲン化銅(CuX)含有フオトクロミツ
クガラスの透過率値は1.5mm厚の引き上げシート
ガラスについて測定され、一方ハロゲン化銀
(AgX)含有フオトクロミツクガラスの透過率値
は研磨された2.0mm厚のシートについて測定され
た。ハロゲン化銅含有試料およびハロゲン化銀含
有試料の初期(未暗黒化)透過率はそれぞれ87%
および約90%であつた。ハロゲン化銀含有試料は
60℃における暗黒化試験が行なわれなかつたが、
この温度ではおそらく非常に弱い暗黒化しか示さ
ないと思われる。
【表】 先に述べたように、本発明のガラスの多くはガ
ラスの軟化点よりも50乃至150℃低い温度でフオ
トクロミツク特性を生じさせるための熱処理を行
なうことができ、この熱処理温度においては、ガ
ラスが過度にたるんだり、ガラスの表面仕上りが
破壊されたりすることがない。このような特性の
ために、またバツチコストが比較的低いために、
本発明のガラスは良好な光学品質のフオトクロミ
ツクシートガラスが必要とされる建造物用あるい
は船舶および航空機用ガラス窓のような多容積シ
ートガラスに特に適したものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 バツチから計算された重量パーセントでおよ
    そ54乃至66%のSiO2、5乃至15%のAl2O3、10乃
    至30%のB2O3、合計量が8乃至15%のNa2O、
    K2OおよびLi2Oからなる群より選ばれるアルカ
    リ金属酸化物、合計量が0.5乃至1.5%のAS2O3
    Sb2O3およびAS2O5からなる群より選ばれる酸化
    物、0.7乃至1.5%のCuO、0.1乃至1.0%のCl、0.1
    乃至1.5%のBr、0乃至2.5%のF、および合計量
    が0乃至3%のWO3およびMoO3からなる群より
    選ばれる酸化物からなる組成を有し、式 R=R2O−Al2O3/B2O3 で表わされるモル比Rが少なくとも約0.3である
    ことを特徴とする光学的に透明なフオトクロミツ
    クガラス(但し上式においてR2Oはガラス中のア
    ルカリ金属酸化物の合計モル濃度、Al2O3はガラ
    ス中の酸化アルミニウムのモル濃度、および
    B2O3はガラス中の酸化硼素のモル濃度である)。 2 上記SiO2の含有量が約55乃至63%、上記
    Al2O3の含有量が約6乃至12%、上記B2O3の含有
    量が約15乃至19%、上記アルカリ金属酸化物の合
    計含有量が約8乃至13%、上記CuOの含有量が約
    0.8乃至1.2%、上記Clの含有量が約0.2乃至0.5%、
    上記Brの含有量が約0.7乃至0.9%、および上記
    MoO3およびWO3の合計含有量が約0.7乃至1.6%
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載のフオトクロミツクガラス。 3 上記Rが約0.35乃至0.45であることを特徴と
    する特許請求の範囲第2項記載のフオトクロミツ
    クガラス。 4 バツチから計算された重量パーセントでおよ
    そ50乃至66%のSiO2、5乃至15%のAl2O3、10乃
    至30%のB2O3、合計量が8乃至15%のNa2O、
    K2OおよびLi2Oからなる群より選ばれるアルカ
    リ金属酸化物、合計量が0.5乃至1.5%のAs2O3
    Sb2O3およびAs2O5からなる群より選ばれる酸化
    物、0.7乃至1.5%のCuO、0.1乃至1.0%のCl、0.1
    乃至1.5%のBr、0乃至2.5%のF、およびガラス
    のフオトクロミツク特性を高めるのに少なくとも
    有効な量のWO3およびMoO3からなる群より選ば
    れる酸化物からなる組成を有することを特徴とす
    る光学的に透明なフオトクロミツクガラス。 5 上記WO3および上記MoO3のうちのいずれか
    一方あるいはその両方の量が0.7乃至1.6%である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第4項記載のフ
    オトクロミツクガラス。 6 上記SiO2含有量が約52乃至63%、上記Al2O3
    含有量が約6乃至12%、上記B2O3含有量が約15
    乃至29%、上記アルカリ金属酸化物の合計含有量
    が約8乃至13%、上記CuOの含有量が約0.7乃至
    1.2%、上記Clの含有量が約0.2乃至0.5%、および
    上記Brの含有量が約0.7乃至0.9%であることを特
    徴とする特許請求の範囲第5項記載のフオトクロ
    ミツクガラス。 7 式 R=R2O−Al2O3/B2O3 で表わされるモル比Rが約0.35乃至0.45であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第6項記載のフオ
    トクロミツクガラス(但し上式においてR2Oはガ
    ラス中のアルカリ金属酸化物の合計モル濃度、
    Al2O3はガラス中の酸化アルミニウムのモル濃
    度、およびB2O3はガラス中の酸化硼素のモル濃
    度である)。
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