JPS6338943Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は塗装用ホース、更に詳しくは塗料を
塗料吹付け器等に輸送供給するのに使用するホー
スに関する。

一般に、この種塗装用ホースは塗装作業時、地
面或いはコンクリート面等の上を引き摺られて静
電気を発生し、それに伴なうトラブルが相当あ
り、特に静電気の火花が可燃物に引火して火災を
起こすといつた危険性を有している。

そこで、従来はホースを成形する材料中に静電
防止剤を混合して成形し、導電性を計るといつた
手段を取つていたが、この場合最初のうちはある
程度目的の効果が発揮されているが、徐々に静電
防止効果が薄れていく傾向にあり、しかも摩耗等
によつてホースの外層が摺り減ると静電防止効果
も減少するといつた不具合を有し、需要者の要望
を十分に満足し得るものとは言い難いものであつ
た。

従つて、本考案は上述したような不具合を解消
し、安心して使用することが出来るところの塗装
用ホースを提供せんとするものであり、そのホー
スは、最内層を耐溶剤性樹脂で形成した積層ホー
ス本体の最外層に導電性樹脂を被覆積層した構成
を要旨とするものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
すると、１は積層ホース本体で、弾力性に富んだ
ポリウレタン樹脂を用いて成形した可撓性のホー
ス１−ａと、そのホース１−ａの内面に積層した
ポリエチレン、ポリプロピレン、或いはナイロン
等の耐溶剤性樹脂よりなる内層ホース１−ｂより
構成され、更に耐圧性を増強する場合は積層ホー
ス本体１の外周にブレード等の補強剤３を巻き付
ける。

尚、積層ホース本体１の耐圧性を高める手段と
しては上述の形態のみならず、ホース１−ａの肉
厚内に埋め込んだ形態とするも勿論可能である。

以上の如き構成とした積層ホース本体１の最外
層には導電性を有したウレタン系特殊樹脂よりな
る被覆層２を一体的に被覆積層する。

従つて、ホースが地面又はコンクリート面等の
上を引き摺られた場合、ホース最外層の被覆層２
が地面に接してアースの役をなすため、静電気及
び火花の発生を確実に防止することが出来るもの
である。

本考案の塗装用ホースは以上詳記した如く、最
内層を耐溶剤性樹脂で形成した積層ホース本体の
最外層に導電性樹脂を被覆積層したものであるか
ら、導電性樹脂よりなる被覆層が地面と接触した
場合アースの役をなし、従つて該ホースを地面、
コンクリート面の上を引き摺つても静電気及び火
花は全く発生せず、安心して使用することが出来
る。

しかも、導電性樹脂よりなり被覆層によつて静
電防止効果を得ているため、その防止効果は長期
に渉つて半永久的に維持でき、非常に有益なもの
である。

依つて、所期の目的を十分に達成し得るもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は正面
図で一部を切欠して示す。第２図は第１図の２−
２線に沿える断面図である。 図中、１：積層ホース本体、２：導電性樹脂の
被覆層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 最内層を耐溶剤性樹脂で形成した積層ホース本
   体の最外層に導電性樹脂を被覆積層した塗装用ホ
   ース。