JPS6338894Y2

JPS6338894Y2 -

Info

Publication number: JPS6338894Y2
Application number: JP3102883U
Authority: JP
Priority date: 1983-03-02
Filing date: 1983-03-02
Publication date: 1988-10-13
Also published as: JPS59138410U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、例えば生ごみから流出する汚水中に
含まれている比較的粒子の細かい固体を分離し、
液体を回収するのに好適な汚水濾過機に関するも
ので、装置が小型でありながら、低圧で大量の汚
水を処理することができる低圧汚水濾過機を提供
することを目的とする。

すなわち、本考案の低圧汚水濾過機は、ストレ
ーナ本体内に配設されたドラム型スクリーンと、
該スクリーンの内周側に摺接状態に配設されその
回転軸が前記スクリーンの中心軸線とほぼ平行す
る洗浄ブラシと、該洗浄ブラシの作動装置とを有
し、前記スクリーンは、その両端外周に突設した
隔壁板を前記本体の内周壁面に固装して該本体内
に横架され、該スクリーンの外周と前記本体の内
周壁面との間に両側が前記隔壁板によつて遮断さ
れた環状流路が形成されており、前記洗浄ブラシ
は、遊星運動機構を介して前記作動装置に連動連
結され、その回転軸が自転すると共に、前記スク
リーンの内周側に添つて摺接状態で遊星連動する
ように構成されており、前記本体には、前記環状
流路に連通する流入口と前記スクリーンの中空内
部に連通する流出口が設けられていることを特徴
とする。

本考案によれば、ドラム型スクリーンの外周全
面が同時に濾過面として作用するので、小型の装
置でありながら、低圧で大量の汚水を濾過処理す
ることができる。また、前記スクリーンはストレ
ーナ本体に固定され、該スクリーンの目詰りを掃
除する洗浄ブラシがスクリーンの内周側に添つて
摺接状態で遊星運動するように構成されているか
ら、スクリーンの全周面を良好に洗浄することが
できると共に、洗浄ブラシの作動に要する動力が
比較的小さいので、その作動装置を手動操作式と
することが可能である。勿論、洗浄ブラシをモー
タ等で作動するようにしてもよい。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。ストレーナ本体２は円筒形をなし、両端開
口が側板３，４にて密閉され、基台１に横向きに
載架されている。

ドラム型スクリーン５は、第２図に要部を拡大
して示すように、横断面楔形のウエツジワイヤー
をその巾広の面６ａが半径方向外方へ向くように
してリング状に形成した構成部材６を軸方向に所
定間隙Ｃを設けて多数並列すると共に、その内周
側に添つて軸方向へ延びかつ周方向に適当間隔を
おいて配設した多数の支持ロツド７に前記の各構
成部材６の半径方向内側に向く楔形尖端部６ｂを
スポツト溶接により接合して円筒状に形成され、
各構成部材６間に所定間隙Ｃのスリツト８を有し
ている。

上記スクリーン５は、その両端部外周に環状の
隔壁板９，１０が突設されていて、該隔壁板９，
１０の外周縁を本体２の内周面に密接状態に固装
して本体２内にその内周壁面から離間した姿勢で
横架され、該スクリーン５の外周と本体２の内周
壁面との間に両側が隔壁板９，１０によつて遮断
された環状流路１１が形成されている。

洗浄ブラシ１２は、その回転軸１３がスクリー
ン５の中心軸線とほぼ平行し、かつスクリーン５
の内周側に摺接状態に配設され、そのブラシ毛１
２ａ先端が各構成部材６のスリツト８の内奥まで
達し、一部分はスリツト８を貫通して外周側まで
突出している（第２図参照）。該洗浄ブラシ１２
は、次に説明する遊星運動機構を介して作動装置
２５の作動軸２７に連動連結され、その回転軸１
３が自転すると共に、ブラシ毛１２ａがスクリー
ン５の内周側に添つて摺接状態で遊星運動するよ
うに構成されている。

１５は遊星歯車装置の太陽歯車であつて、支持
軸１６の両端部に固設されている。支持軸１６は
スクリーン５の中心軸線上に配設され、一端が側
板３にナツト１７で締付け固定されると共に、他
端がその端面に穿設した盲孔１８に作動軸２７の
先端突出部２７ａを嵌挿して該作動軸２７により
支承されている。

２２は作動軸２７に固着した駆動円盤、２３は
駆動円盤２２に相対向して側板３の近傍に配設し
た支持円盤で、ドーナツ形に形成されている。両
円盤２２，２３には同一円周上に120度ずつ位相
を異にした３つの取付孔２４が設けられていて、
洗浄ブラシ１２の回転軸１３は前記両円盤２２，
２３に設けた相対する１組の取付孔２４，２４に
その両端部を嵌挿して回転自在に支承されると共
に、両端近傍位置に楔着したピニオン１９，１９
が太陽歯車１５に噛み合うよう配設されている。
また、両円盤２２，２３の残りの相対する２組の
取付孔２４，２４にそれぞれその両端部を嵌挿し
て軸２１が支承され、両端近傍位置に遊嵌したピ
ニオン２０が太陽歯車１５に噛み合うよう配設さ
れている（第３図参照）。上記２本の軸２１は洗
浄ブラシ１２の遊星運動を円滑にするため、バラ
ンス用として設けられるものである。

洗浄ブラシ１２の作動装置は２５、側板４に付
設したフレーム２６に設けられている。作動軸２
７は側板４に固設した軸受ボツクス２８とフレー
ム２６に固設した軸受ユニツト２９とに回転自在
に軸支され、その先端部分が本体２内まで延出
し、前記のように該先端部分に駆動円盤２２が固
着される。回転軸３０は軸受ユニツト３１と３２
により回転自在に軸支され、作動軸２７と平行に
配設されている。また、回転軸３０に楔着したピ
ニオン３３が作動軸２７に楔着したギヤ３４に噛
み合つており、回転軸３０の端部にハンドル３５
が取着されている。

而して、ハンドル３５を回動することにより、
回転軸３０、ピニオン３３、ギヤ３４、作動軸２
７を経て駆動円盤２２が回転せしめられ、該駆動
円盤２２の回転に連動して洗浄ブラシ１２の回転
軸１３に楔着したピニオン１９が太陽歯車１５上
を転動し、その結果、洗浄ブラシ１２は回転軸１
３を中心に自転しながら、同時にスクリーン５の
内周面に添つて摺接状態で移動することになる。

３６は本体２の下側部に取り付けられた流入管
で、流入方向が本体２の外周に対してほぼ接線方
向に配設されている。３７は側板の上側部に取り
付けた流出管３８は本体２の底部に設けたドレン
戻し管である。図中、３９は圧力計、４０は空気
抜き弁、４１はドレンプラグを示す。

第５図は、上記構成の本発明濾過機をごみ焼却
場に回収した生ごみから流出する汚水の濾過処理
に使用した例を示している。４２は生ごみピツ
ト、４３は荒目スクリーン、４４はポンプ槽、４
５は貯留タンクであり、ポンプ槽４４内に配置し
たポンプ４６は流入管３６に接続され、流出管３
７と貯留タンク４５を接続する管路にバルブV₁、
流出管３７から生ごみピツト４２へ戻す管路にバ
ルブV₂、更にドレン戻し管３８から生ごみピツ
ト４２へ戻す管路にバルブV₃がそれぞれ設けら
れている。

通常の濾過運転時には洗浄ブラシ１２は停止さ
せておき、バルブV₁は開き、バルブV₂，V₃は閉
じておく。また初期運転時には空気抜き弁４０を
開いてストレーナ本体２内の空気を抜く。生ごみ
ピツト４２に投入された生ごみ４７から流出する
汚水（比較的細かい粒子の固体が浮遊状態に混在
している）は荒目スクリーン４３を通過してポン
プ槽４４に留められる。この汚水はポンプ４６に
て流入管３６を通じて本体２の環状流路１１に圧
送されるが、流入管３６が環状流路１１に対して
ほぼ接線方向に連通開口しているので（第３図参
照）、圧送された汚水は環状流路１１内を螺旋状
に移行しつつスクリーン５の構成部材６のスリツ
ト８を通過してスクリーン５の内側に流入する。
汚水がスリツト８を通過する際にその中に含まれ
ている固体の浮遊物がスクリーン５の構成部材６
によつて分離除去される。このように濾過されて
スクリーン５の内側に流入した液体は流出管３７
を通じて貯留タンク４５に送入され、該タンク４
５に貯留され焼却炉内に噴霧焼却される。

上記した濾過運転を長時間にわたつて行なう
と、スクリーン５のスリツト８が目詰りして処理
能力が低下し、環状流路１１内の圧力が高くなる
ので、これを圧力計３９により検出して、次のよ
うな洗浄運転を適宜行なう。

スクリーン５の外面洗浄ポンプ４６は運転状態を続け、バルブV₁とV₂
を閉じ、バルブV₃を開く。すると、流入管３６
を通じて本体２の環状流路１１に供給される汚水
はスクリーン５で濾過されずにドレン戻し管３
８、バルブV₃を通じて生ごみピツト４２へ帰還
せしめられる。この状態で、ハンドル３５を回転
操作して前述のように駆動円盤２２を回転させる
と、該駆動円盤２２の回転に連動して洗浄ブラシ
１２がその回転軸１３を中心に自転しながら、同
時にスクリーン５の内周面に沿つて摺接状態で移
動するので、洗浄ブラシ１２のブラシ毛１２ａが
各構成部材６のスリツト８内を摺接移動して目詰
りしているごみを外側へ押出して除去し、スクリ
ーン５の外周を循環流動する汚水と共に戻し管３
８を通じて機外へ排出させる。

スクリーンの内面洗浄ポンプ４６は運転状態を続け、バルブV₁とV₃
を閉じ、バルブV₂を開く。すると、流入管３６
を通じて本体２の環状流路１１に供給される汚水
は濾過運転時と同様スクリーン５のスリツト８を
通じて内側に流入し、流出管３７、バルブV₂を
通じて生ごみピツト４２へ帰還せしめられる。こ
の状態で前述のように洗浄ブラシ１２を作動する
と、洗浄ブラシ１２のブラシ毛１２ａがスクリー
ン５の内周側を摺接移動して、スクリーン５の内
面に付着しているごみを除去し、汚水と共に流出
管３７、バルブＶを通じて機外へ排出させる。

上記の洗浄運転が終了すると、洗浄ブラシ１２
を停止すると共に、バルブV₂とV₃を閉じ、バル
ブV₁を開いて通常の濾過運転状態に戻す。

なお、上記の実施例では洗浄ブラシ１２を手動
ハンドル３５にて作動するようにしたが、モータ
等で作動するようにしてもよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施態様を示すもので、第１図
は本考案濾過機の縦断正面図、第２図は同主要部
の拡大断面図、第３図は第１図のＡ−Ａ線に沿う
断面拡大図、第４図は第１図のＢ−Ｂ線に沿う断
面拡大図、第５図は同使用例を示す概略説明図で
ある。２……ストレーナ本体、５……ドラム型スクリ
ーン、６……構成部材（ウエツジワイヤー）、７
……支持ロツド、８……スリツト、９，１０……
隔壁板、１１……環状流路、１２……洗浄ブラ
シ、１３……回転軸、１５……太陽歯車、２２…
…駆動円盤、２５……作動装置、２７……作動
軸、３６……流入管、３７……流出管、３８……
ドレン戻し管。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１ストレーナ本体内に配設されたドラム型スク
リーンと、該スクリーンの内周側に摺接状態に
配設されその回転軸が前記スクリーンの中心軸
線とほぼ平行する洗浄ブラシと、該洗浄ブラシ
の作動装置とを有し、前記スクリーンは、その
両端外周に突設した隔壁板を前記本体の内周壁
面に固装して該本体内に横架され、該スクリー
ンの外周と前記本体の内周壁面との間に両側隔
壁板によつて遮断された環状流路が形成されて
おり、前記洗浄ブラシは、遊星運動機構を介し
て前記作動装置に連動連結され、その回転軸が
自転すると共に、前記スクリーンの内周側に添
つて摺接状態で遊星運動するように構成されて
おり、前記本体には、前記環状流路に連通する
流入口と前記スクリーンの中空内部に連通する
流出口が設けられていることを特徴とする低圧
汚水濾過機。２前記ドラム型スクリーンが、横断面楔形のウ
エツジワイヤーをリング状に形成してなる構成
部材を軸方向に所定の間隙を設けて多数並列す
ると共に、その内周側に添つて軸方向に延びか
つ周方向に適当間隔をおいて配設した複数本の
支持ロツドに前記構成部材の内側面を接合して
筒状に構成されている実用新案登録請求の範囲
第１項記載の低圧汚水濾過機。３前記ストレーナ本体が円筒形をなし、前記流
入口が該ストレーナ本体に対してほぼ接線方向
に配設されている実用新案登録請求の範囲第１
項又は第２項記載の低圧汚水濾過機。