JPS6338853Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は幼児を背負うための背負い子に関する
ものである。

本考案の目的は不使用時には折り畳むことによ
つてコンパクトに収納することができ、また使用
時には組立使用を極めて迅速に行うことのできる
幼児用の背負い子を提供せんとするものである。

また本考案の他の目的は構造が簡単で取扱い操
作が容易であり、しかも機能が正確である背負い
子を提供しようとするものである。

更に本考案の他の目的は、幼児の収納袋を吊り
下げた保護枠が簡単な構造により脚杆とストツパ
ーにより脚杆の接地面と平行に支持されるように
し、前記保護枠が簡単な操作で脚杆上に極めて安
全に支持されるようにし、且つ安全に支持するた
めの補強手段が設けらている背負い子を提供する
ものである。

背当て杆を兼用する脚杆の上端に幼児を収容す
る袋を吊り下げた保護枠を起伏を自在とするよう
に組合せた背負い子は公知である。然しながら従
来の背負い子は保護枠を起伏させるための機構が
複雑で取扱い操作が煩雑である為に価格が高くな
るとともに該機構部分が故障を生じ易いという欠
点があつた。

本考案はこれらの問題に対処しようとするもの
であり以下に記載する考案の完成によりその目的
を達成することができたものである。

以下本考案の具体的な実施例を図面を参照して
説明する。

１，１は脚杆でありその上端部にはブラケツト
２，２を介して幼児の収納袋３を吊り下げた保護
枠４の両端部を起伏を自在とするように装着して
いる。５は脚杆１，１に差し渡した横杆でありそ
の下方にはこれと平行するようにして腰当て帯６
を差し渡している。７は起立保持脚であり、脚杆
１の高さ方向における中央部近くに起伏を自在と
するようにして装着している。幼児の収納袋３は
公知の構造を有するものでありその下端部には足
の挿通孔３１，３１を穿設しその上端部は保護枠
４に一体的に取りつけている。ブラケツト２は硬
質合成樹脂等により成型するものであり、上部を
保護枠４の端部を装着固定するための取り付け部
２１とし、その下端に脚杆１を起伏自在に枢着す
る嵌装部２２を設けている、前記した嵌装部２２
は脚杆１が枢動できる空間部として形成するもの
であり該空間に嵌装した脚杆１の上端部を枢軸８
で起伏自在に枢着している。１１はスプリング係
合部材であり、該係合部材は第３図に示す通り、
スプリング係止部１２、脚杆に嵌合固定するため
の嵌合部１３を有し、嵌合部１３を脚杆１の上端
開口部１４内に嵌合し枢軸８により固定されてい
る。前記係合部材１１の上端部１６は保護枠４を
脚杆１が起立した際の脚杆１の地面と平行に支持
するため、ブラケツト２の内部に設けられた隔壁
１５の天井に当接しブラケツト２を支持すると共
に枢軸８を介してブラケツト２が回動する際のブ
ラケツトの過剰な回動を阻止している。９は脚杆
１に装着したストツパーである。ストツパー９は
その両端にレバー１７を有し、上端にスプリング
の係合端を係合させる透孔１８が設けられ、下端
中央にはコ字状の切欠部１９が設けられ脚杆１を
通す横巾を有する。ストツパー９は脚杆の上端近
く切欠部１９により脚杆１を挟むように枢軸９３
により枢着されている。スプリング９２の一端は
スプリング係止部１２に係合され、その他端はス
トツパー９の透孔１８に係合されており、ストツ
パー９はスプリング９２によりその自由端９１が
常に上方に引き上げられにように付勢されてい
る。

ブラケツト２は係合端部２０を有し、該係合端
部底縁にストツパー９の自由端９１を当接させ保
護枠４を平行に支持するようにしている。

更に、ブラケツト２の係合端部２０は第２図に
示す通り、その下縁がやや下方へ傾向する角度を
有し、ストツパー９の自由端９１の上面はブラケ
ツト２の係合端部２０の底縁に当接させた際、係
合端部２０が有する傾斜角度に一致する接面を有
するよう形成されており、これによりストツパー
９の離脱を防止し補強している。

図中１０，１０は背負い帯である。

本考案は上記のように構成したので不使用時に
はストツパー９の自由端９１とブラケツト２との
係合を開放し前記自由端９１を下方向に引き下げ
れば保護枠４は脚杆１，１と平行に折り畳まれて
極めてコンパクトに収納を行うことができる。ま
た使用をしたい場合には前記の収納状態にある保
護枠４を単に上方に持ち上げればスプリング９２
の力により常時上方に引き上げる力が付勢された
ストツパー９の自由端９１がブラケツト２の底板
下面に当接して固定されることとなりワンタツチ
で組立て作業を行うことができ従来の折り畳み式
背負い子が有していた操作の煩雑さを完全に解決
することができたという特徴を有している。

更に、使用時に、ストツパー９の自由端９１を
ブラケツト２の係合端部２０の底縁に当接させる
と、係合部材１１の上端部１６はブラケツト２の
内部に設けられた隔壁１５の天井を支持し、これ
により保護枠４を脚杆１の接地面と平行に支持す
ると共に上端部１６が隔壁１５を支持しているた
め、枢軸８を介してブラケツト２が回動する際上
端部１６が邪魔をし、ブラケツト２の折り畳み方
向とは逆方向への過剰な回動が阻止され、スプリ
ング９２の破損又は弛緩によつて容易に過剰に回
動することはない。また、ブラケツト２の係合端
部２０はその下縁がやや下方へ傾斜する角度を有
し、ストツパー９の自由端９１はブラケツト２の
係合端部２０が有する傾斜角度に一致する接面を
有するため、保護枠４にかかる重量によりブラケ
ツト２が保護枠４方向へ回動する力が加わるとス
トツパー９には加重によるブラケツト２の回動方
向とは逆方向へ引かれる力が働きストツパー９と
ブラケツト２の係合は強固となり、ストツパー９
上にブラケツト２がより安全に支持される。従つ
て、スプリング９２が破損した場合でも、保護枠
４に重量がかかつている限り、簡単にストツパー
９が係合端部２０から離脱することはない。

また本考案は構造が簡単であるので故障の発生
が少なくコストも廉価である特徴を有している。

上記の通り、本考案によれば、幼児の収納袋を
吊り下げた保護枠が簡単な構造によつて、脚杆と
ストツパーにより脚杆の接地面と平行に支持さ
れ、また簡単な操作で脚杆上に極めて安全に支持
される効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであり、第１図
は組立て時を示す斜視図、第２図は側面図、第３
図はブラケツト部を示す拡大断面図、第４図は同
上図を左側からとらえた正面図である。 １……脚杆、２……ブラケツト、２１……保護
枠取り付け部、２２……脚杆嵌装部、３……幼児
の収容袋、４……保護枠、５……横杆、６……腰
当て帯、７……起立保持脚、８……枢軸、９……
ストツパー、９１……自由端、９２……スプリン
グ、９３……枢軸、１０……背負い帯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 幼児の収納袋を吊り下げた保護枠の両端部をブ
   ラケツトに固定し、該ブラケツトには、脚杆の上
   端を起伏自在に枢着し、脚杆の上端部にスプリン
   グ係合部材を固定し、該係合部材の上端は嵌装部
   の隔壁天井に当接させて保護枠を平行に支持させ
   ると共に、前記ブラケツトの過剰な回動を阻止す
   るようにし、ストツパーは前記脚杆の上端近くに
   枢着され、前記脚杆が起立状態において、前記ブ
   ラケツトの係合端部が前記ストツパーの自由端上
   に支持される位置に起伏自在に設けられ、前記ス
   トツパーの自由端を前記ブラケツトの係合端部底
   縁に当接させ、前記保護枠を平行に支持するよう
   にし、前記ブラケツトの係合端部の下縁はやや下
   方へ傾向する角度を有し、前記ストツパーの自由
   端は、前記ストツパーによる前記ブラケツトの支
   持状態において、前記ブラケツトの係合端部が有
   する角度に一致する接面を有し、前記係合端部と
   前記ストツパーの係合を補強するようにしたこと
   を特徴とする折り畳み式背負い子。