JPS6338652Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は配電盤等のしや断器収納盤のシヤツタ
ー装置に関するものである。

第１図は従来のシヤツター装置を有する二段積
閉鎖配電盤を示し、盤１内は仕切壁１ａにより前
室と後室に仕切られるとともに前室は仕切壁１ｂ
により上下に仕切られて室２ａ〜２ｃに仕切られ
ている。１ｃ，１ｄは夫々室２ｂ，２ｃに設けら
れた扉である。室２ｂ，２ｃには夫々下部に車輪
３ａ，４ａを有する引出形の真空しや断器３，４
が引出自在に収納され、各真空しや断器３，４の
背面側には夫々主回路断路部の可動側端子３ｂ，
３ｃ，４ｂ，４ｃが上下方向に配設され、仕切壁
１ａには各可動側端子３ｂ，３ｃ，４ａ，４ｂと
接離する固定側端子５ａ〜５ｄが貫通して取付け
られており、室２ａ内において固定側端子５ｂ，
５ｃには電源側母線６が接続され、固定側端子５
ａ，５ｄには負荷側母線７が接続される。又、
８，９はシヤツター装置で、シヤツター装置８，
９は各真空しや断器３，４を引出した際に、各固
定側端子５ａ〜５ｄをおおつて接触事故を防止す
るために設けてある。

第２〜４図は従来のシヤツター装置９の詳細を
示し、１０は前記真空しや断器４の外側に直立し
底部を前記盤１に固設して設けた支持板、１１は
ピン１２を介して一端を支持板１０に回動自在に
支持されたく字状のシヤツターレバーで、シヤツ
ターレバー１１は真空しや断器の側部に設けたロ
ーラー１３上に移動自在に支持される。１４は盤
１に取付けられた支持材、１５は支持材１４に取
付けられた支持金具、１６，１７は支持金具１５
に回動自在に支持された軸１８に夫々一端を固着
されたレバーで、レバー１７の他端とシヤツター
レバー１１の他端（長孔１１ａが設けられてい
る。）の間をリンク１９で連結するとともにレバ
ー１６の他端にはシヤツター取付棒２０の下端を
回動自在に連結する。これらの部材からなるシヤ
ツター支持機構は左右一対設けられ、一対のシヤ
ツター取付棒２０には上部シヤツター２１および
下部シヤツター２２が水平方向に取付けられる。
又、シヤツター取付棒２０には長孔２３ａを有す
るガイド板２３が取付けられ、長孔２３ａには盤
１に取付けられたガイド支持金具２４に植設され
たピン２５が移動自在に挿通されている。

上記構成の装置において、真空しや断器４を前
方に引出し各可動側端子４ｂ，４ｃを固定側端子
５ｃ，５ｄから離間させると、ローラー１３の位
置が前方に移動して、このローラー１３に支持さ
れていたシヤツターレバー１１の後部の位置が下
り、このためリンク１９を介してシヤツター取付
棒２０が下降し、シヤツター２１，２２はシヤツ
ター取付棒２０と一体となつて下降して主回路断
路部の固定側端子５ｃ，５ｄの前面をしや蔽す
る。従つて、真空しや断器４の引出時において固
定側端子５ｃ，５ｄへの接触事故は生じない。

しかるにこの装置では、固定側端子５ｃ，５ｄ
の点検時にはシヤツター２１，２２を持上げて行
うわけであるが、シヤツター２１，２２が一体と
なつて上下に移動するため、内部点検を必要とし
ない側の固定側端子までが露出し、特に内部点検
を必要としない側の固定側端子が通電中の場合等
は内部点検を必要とする側の固定側端子の内部点
検が困難であるという欠点があつた。そこで、各
主回路断路部ごとにシヤツター装置が設けられた
が、これには同一の装置が別個に設けられるので
所要スペースは広くなり、価格も高くなる等の欠
点があつた。

本考案は上記の欠点を除去して、主回路断路部
における固定側端子の内部点検を必要な側だけ安
全かつ容易に行えるとともに、小形で安価なしや
断器収納盤のシヤツター装置を提供することを目
的とする。

以下本考案の一実施例を図面とともに説明す
る。第５図，第８図において、２６は取付具２
７，２８を介して盤１内に直立して設けられたガ
イド棒、２９はガイド棒２６に移動自在に嵌合さ
れるとともにレバー１６の他端に回動自在に連結
された支持部材、３０はガイド棒２６に移動自在
に嵌合するとともに下端を支持部材２９上に載置
された第１の支持パイプ、３１は第１の支持パイ
プ３０に移動自在に嵌合されるとともに下端を支
持部材２９上に載置された第２の支持パイプで、
これらの部材からなるシヤツター支持機構は真空
しや断器４の左右に一対設けられ、一対の支持パ
イプ３０間には上部シヤツター２１が取付けら
れ、一対の第２の支持パイプ３１間には下部シヤ
ツター２２が取付けられる。

上記構成の装置において、真空しや断器４を引
出して可動側端子４ｂ，４ｃを固定側端子５ｃ，
５ｄから離間させると、ローラ１３の移動により
く字状のシヤツターレバー１１の先端が下降し、
リンク１９等を介して支持部材２９がガイド棒２
６に沿つて下降し、このため各支持パイプ３０，
３１も下降して、シヤツター２１，２２はそれぞ
れ固定側端子５ｃ，５ｄの前面をしや蔽する。各
支持パイプ３０，３１は支持部材２９上に載置さ
れているだけであるから上下動自在であり、シヤ
ツター２１，２２も上下動自在である。従つて、
シヤツター２１，２２の一方例えばシヤツター２
２を手などにより持上げ、固定側端子５ｄの前面
のしや蔽が解除された位置で、係止具（図示せ
ず）でシヤツター２２を盤１に係止すれば、他の
固定側端子５ｃは他方のシヤツター２１でしや蔽
されているので、露出した固定側端子５ｄの内部
点検を安全かつ容易に行うことができる。係止具
と盤１の係止を外すと持上げていたシヤツター２
２は自重で降下して旧位置に複帰し再び固定側端
子５ｄをしや蔽する。尚、上記実施例では二段積
閉鎖配電盤の下段のシヤツター装置について述べ
たが、上段のシヤツター装置についても全く同様
である。

以上説明した通りであつて、本考案によれば、
主回路断路部の固定側端子を夫々おおう各シヤツ
ターは個別に上下動できるので、点検が必要な側
の固定側端子の内部点検を安全かつ容易に行える
とともに、従来と同じスペース内でこの装置が組
付けられ、その構成も簡易であつて、製作・取付
けの手数が節減されるとともに小形で安価なシヤ
ツター装置が得られる。枠体の上下の移動は、各
筒体の長手方向の円接触または多面接触によつて
行われるので摺動面が大きくなり、このために操
作が円滑かつ容易となる等の効果を生ずる。

【図面の簡単な説明】

第１〜第３図は夫々従来のシヤツター装置を有
する二段積閉鎖配電盤の概略構成図、要部の縦断
正面図および要部の縦断側面図、第４図は従来の
シヤツター装置の要部の斜視図、第５、第６図は
夫々本考案に係るシヤツター装置を有する二段積
閉鎖配電盤の要部の縦断正面図および要部の縦断
側面図、第７，８図は夫々本考案に係るシヤツタ
ー装置の要部斜視図および要部の正面断面図。 １……盤、３，４……真空しや断器、３ｂ，３
ｃ，４ｂ，４ｃ……主回路断路部の可動側端子、
５ａ〜５ｄ……主回路断路部の固定側端子、１０
……支持板、１１……シヤツターレバー、１３…
…ローラ、１５……支持金具、１６，１７……レ
バー、１８……軸、１９……リンク、２１……上
部シヤツター、２２……下部シヤツター、２６…
…ガイド棒、２９……支持部材、３０……第１の
支持パイプ、３１……第２の支持パイプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に引出形のしや断器を引出し自在に収納す
   るとともに、しや断器に設けた主回路断路部の可
   動側端子と接離する固定側端子を上下方向に設け
   たしや断器収納盤において、収納盤に直立して設
   けられたガイド棒と、一端を収納盤に回動自在に
   支持されるとともに、しや断器に設けた支持部に
   移動自在に支持されたシヤツターレバーと、ガイ
   ド棒に移動自在に嵌合されるとともにシヤツター
   レバーの他端に連結されてしや断器を引出した際
   に移動する支持部材と、ガイド棒に移動自在に嵌
   合するとともに下端を支持部材上に載置された第
   １の支持パイプと、第１の支持パイプに移動自在
   に嵌合されるとともに下端を支持部材上に載置さ
   れた第２の支持パイプと、第１および第２の支持
   パイプにそれぞれ取付けられ、しや断器が引出さ
   れた際に移動して上下の固定側端子をそれぞれ、
   おおう上下部シヤツターとを備えたことを特徴と
   するしや断器収納盤のシヤツター装置。