JPS6338403Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は磁気ヘツド近傍に設けられたテープガ
イドに関し、簡単な構成でテープを安定に走行さ
せようとしたものである。

近年の磁気記録再生装置は、固定PCMテープ
レコーダ等のマルチトラツクシステムの出現によ
つて、非常に高い精度のトラツキングが要求され
ている。そのため、テープ走行の安定性が極めて
重要な問題となつている。

そこで、従来テープのテープ幅方向の変動を押
えるために第１図に示すようなものが考案され
た。第１図において、１は磁気ヘツド、２は磁気
ヘツド１のテープ摺動面に設けられたコア部、３
はテープガイド、４はテープガイド３のテープ摺
動面に設けられた摺動基部、５はこの摺動基部４
上に設けられた高摩擦抵抗物質、６はテープ走行
方向を示す矢印である。なお、以下各図において
同一部分は同一符号で統一する。

以上の様な構成のものにおいて、磁気テープが
矢印６の方向に走行すると、前記高摩擦抵抗物質
５に磁気テープが当接されるので摩擦により磁気
テープのテープ幅方向の変動がある程度押えるこ
とができる。

しかし、上記のようなものでは、テープ幅方向
の変動をある程度押えることはできるが、完全に
押えることはできず、安定したテープ走行が得ら
れるとは言い難い。

本考案は上記の点に鑑みなされたもので、テー
プ幅方向の変動を完全に押えることにより、安定
したテープ走行が得られるテープガイド装置を提
供することを目的としている。

以下、本考案の一実施例を第２図について説明
する。第２図において、７はテープ幅方向に沿つ
て順次粗くした摺動物質である。このような摺動
物質７を設けることによつて、走行中の磁気テー
プをテープ幅方向の一定方向に引き寄せテープガ
イド３のテープ幅方向の規制部の一方に当接させ
ることにより、磁気テープのテープ幅方向の変動
を完全に押えることができる。

また、上記実施例ではテープ幅方向に沿つて順
次粗くした摺動物質７を用いたが、第３図に示す
様な摩擦係数の大きい第１の部材８′と摩擦係数
の小さい第２の部材８″をテープ幅方向に重ね合
わせて構成した摺動物質８を用いてもよく、上記
実施例と同様の効果を奏する。

また、上記実施例では、摺動物質の摩擦係数を
変化させたが、第４図に示す様な均一な摩擦係数
の摺動物質９でもテープ走行方向の幅を変化させ
ることによつて摩擦力をテープ幅方向に沿つて順
次大きくさせてもよく上記実施例と同様の効果を
奏する。

上記した如く、本考案は磁気ヘツド１近傍に設
けられたテープガイド３において、磁気テープと
の摺動面に磁気テープとの摩擦力がテープ幅方向
に沿つて順次大きくなるような摺動物質７を設け
たので、簡単な構成で磁気テープのテープ幅方向
の変動を完全に押えることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のテープガイド装置の斜視図、第
２図は本考案のテープガイド装置の一実施例を示
した斜視図、第３図及び第４図は本考案のテープ
ガイド装置の他の実施例を示した斜視図である。 １……磁気ヘツド、３……テープガイド、７…
…摺動物質。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 磁気ヘツド近傍に設られたテープガイドにお
   いて、磁気テープとの摺動面に磁気テープとの
   摩擦力がテープ幅方向に沿つて順次大きくなる
   ような摺動物質を設けたことを特徴とするテー
   プガイド装置。 (2) 摺動物質の摺動面の粗さをテープ幅方向に沿
   つて順次粗くするようにしたことを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のテープガ
   イド装置。 (3) 摺動物質を、摩擦係数の大きい第１の部材と
   摩擦係数の小さい第２の部材をテープ幅方向に
   重ね合わせて構成したことを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項記載のテープガイド装
   置。