JPS6338169Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は内部にスクリユーをそれぞれ収容した
複数の筒体を互いにその側面間を連通させて連結
させた多段式スクリユーコンベアの改良に関す
る。

（従来の技術） 従来の多段式スクリユーコンベアとしては、例
えば第７図に示すように互いにスクリユー１Ａ，
１Ｂを収容する筒体２Ａ，２Ｂを互いの側面間を
連通させて連結し、一方のスクリユー１Ａの連結
側端部に外周縁部が筒体２Ｂ側内に突出される歯
車３Ａを同心配置に固定し、他方のスクリユー１
Ｂの螺旋状羽根の外周に歯車３Ａと歯合する歯部
４Ａを突設したものや、これとは若干異なり第８
図に示すように歯車３Ｂを外周縁部が筒体２Ｂ側
内に突入せず筒体２Ａの径内に収まるように形成
してスクリユー１Ａの端部に固定し、他方のスク
リユー１Ｂの螺旋状羽根の外周にその外周側縁部
が筒体２Ａ側内に突出され、歯車３Ｂと歯合する
歯部４Ｂを突設するとともに、筒体２Ｂの外周に
この歯部４Ｂを収容する太径部５を突設させたも
のがある（実開昭58−56712号）。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら上述のごとく構成される従来の多
段式コンベア、例えば前者では、筒体２Ｂ側内に
突出される歯車３Ａの外周部が、移送物の流れの
抵抗体として作用して、移送物の流れを悪くし詰
りが生じ易いという問題を有していた。

また後者においては、太径部５において段差が
生じているため、この太径部５に移送物が詰り、
その結果、移送物の流れが悪くなるという問題を
有していた。

本考案はかかる従来の問題に鑑みて、移送物の
移送を妨害するものがなく、また移送物が詰り易
い段差部もなく、従つて、移送物をスムーズに運
ぶことのできる多段式スクリユーコンベアの提供
を目的としている。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を解決するため本考案は、先端部側面
間を互いに連通させて連結した複数の筒体を備
え、その各筒体内に、回転軸の外周に螺旋状羽根
を一体に設けたスクリユーを回転自在に収容して
なる多段式スクリユーコンベアにおいて、互いに
連結する前記各筒体内の各スクリユーの螺旋状羽
根をその隣接するものどうしを互いに逆向きとな
すとともに、その螺旋状羽根の外周側縁部が互い
に重なるように平行に配設し、かつ該螺旋状羽根
の縁部相互間に互いに噛み合つて回転が伝達され
る噛合伝動手段を設けたものである。

（作用） 上述のように構成された多段式スクリユーコン
ベアの互いに連結するスクリユーは互いに螺旋状
羽根の縁部相互間に設けた噛合伝動手段の噛み合
いにより、互いの螺旋状羽根の外周側縁部を一定
間隔を保ちながら、擦り合わせるように回転させ
て連動する。

（実施例） 次に本考案の実施の一例を第１図〜第５図の図
面について説明する。

図中１０は移送物が投入されるホツパーであ
る。

このホツパー１０には、ホツパー内に投入され
た移送物を搬出口１１迄移送する多段式スクリユ
ーコンベア１２の連結筒１３が連結されている。

この連結筒１３は互いに平行に配置された複数
の円筒１４Ａ，１４Ｂ，１４Ｃ，１４Ｄの互いの
端部を連結してつくられている。

各円筒１４Ａ，１４Ｂ，１４Ｃ，１４Ｄ内には
互いに平行位置でかつ互いに端部を連結させたス
クリユー１５Ａ，１５Ｂ，１５Ｃ，１５Ｄがそれ
ぞれ各円筒の両端壁に軸支されて配設されてい
る。

また１の円筒１４Ｃ上には駆動モーター１６が
その駆動軸を隣接する円筒１４Ｂ内のスクリユー
１５Ｂのスクリユー軸と同軸状に連結して固定さ
れており、この駆動モーター１６の駆動により、
スクリユー１５Ｂが駆動されるようにしている。

互いに隣接するスクリユー例えばスクリユー１
５Ａ，１５Ｂは互いに異なる方向に巻かれた螺旋
状羽根１７Ａ，１７Ｂをそれぞれスクリユー軸１
８Ａ，１８Ｂに取りつけている。この螺旋状羽根
１７Ａ，１７Ｂは筒１４Ａ，１４Ｂの連結側端部
において、互いに１ピツチ以上重なるようにスク
リユー軸１８Ａ，１８Ｂに固定されている。

またこの螺旋状羽根１７Ａ，１７Ｂは連結側端
部位の螺旋状羽根の外周縁部が互いに重なる長さ
に形成されており、この互いに重なる外周縁部の
相互間に互いに噛み合つて回転が伝達される噛合
伝動手段１９が備えられている。

この噛合伝動手段１９は搬入側スクリユー１５
Ａの搬出側端部位置螺旋状羽根１７Ａの搬出側側
面に固定された螺旋状歯車２０と、搬出側スクリ
ユー１５Ｂの搬入側端部位置螺旋状羽根１７Ｂの
搬入側側面に形成された螺旋状ラツク２１とから
構成されている。

螺旋状歯車２０は外周縁が螺旋状羽根１７Ａの
外周縁より若干内側にくるよう螺旋状羽根１７Ａ
に沿つて配設されている。また螺旋状羽根歯車２
０は螺旋状羽根１７Ａに当接させた内周側端部を
螺旋状羽根に固定させるとともに、歯部２２が形
成された外周側縁部を螺旋状羽根１７Ａより一定
距離を開けて、並列配置させている。

歯部２２の外周縁には複数の歯２３がその先端
を外周に向けて突設されている。

一方螺旋状ラツク２１は歯部２２が挿入可能に
間隔を開けて、螺旋状羽根１７Ｂに並設された側
板２４を備えている。

この側板２４の外周側縁部と螺旋状羽根との間
には、螺旋状歯車２０の各歯２３と互いに噛合す
る複数の噛合軸２５が一定間隔ごとに横架されて
いる。

２６は各スクリユーを水平に保つため連結筒１
３の搬入側端部下に設けられた櫓である。

本実施例では螺旋状歯車２０の歯２３を螺旋状
ラツク２１の噛合軸２５間に挿入させて、噛合軸
２５に歯側部を係止させるようにしているので、
歯と歯を歯合させた場合のように、歯と歯の間に
移送物がはさみ込まれて軸心方向に押圧力が働く
ことがなく、このため、例えば高粘性物質等のよ
うに、はさみ込み時の押圧力が大きいものを移送
しても、押圧力をほとんど受けることがないので
螺旋状歯車や螺旋状ラツクあるいはこれらを取り
付けた螺旋状羽根が破損しずらいものとなつてい
る。

尚、本実施例では搬出側の円筒を搬入側の円筒
に対して、下配置に連結して連結筒を構成してい
るが、この他、連結筒は第６図イに示すように各
円筒を左右交互に連結して、横配置に構成しても
良く、また第６図ロに示すように、実施例と同じ
上下方向の縦位置であるが櫓を設けず連結筒を接
地させるようにしたものでもよい。

また、噛合手段として本実施例とは逆に螺旋状
ラツクを搬入側スクリユー１５Ａの搬出側端部位
の螺旋状羽根に取り付け、螺旋状歯車を搬出側ス
クリユー１５Ｂの搬入側端部位の螺旋状羽根に取
りつけてもよいし、螺旋状ラツクを使用せずに双
方に螺旋状歯車を取りつけてもよいものである。

（考案の効果） 本考案は上述の如く構成され、各筒体内の各ス
クリユーの螺旋状羽根をその隣接するものどうし
を互いに逆向きとなすとともに、その螺旋状羽根
の外周側縁部が互いに重なるように平行に配設
し、かつ該螺旋状羽根の縁部相互間に互いに噛み
合つて回転が伝達される噛合伝動手段を設けたこ
とにより、移送物の移送を妨害するような抵抗体
を設けることもなく、また移送物が詰り易い段差
部を設けることなく各スクリユーを連動させるこ
とが可能となり、従つて移送物がスムーズに流れ
るものとなる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦断側面図、
第２図は本考案の一実施例の部分断面図、第３図
は螺旋状歯車の取付状態を示す部分斜視図、第４
図は螺旋状ラツクの取付状態を示す斜視図、第５
図は螺旋状歯車と螺旋状ラツクとの噛合状態を示
す断面図、第６図イは別の円筒の連結状態を示す
平面図、ロは櫓を使用しない場合の設置状態を示
す側面図、第７図および第８図は従来のスクリユ
ーコンベアを示す部分縦断面図である。 １３……連結筒、１５Ａ，１５Ｂ，１５Ｃ，１
５Ｄ……スクリユー、１７Ａ，１７Ｂ，１７Ｃ，
１７Ｄ……螺旋状羽根、２０……螺旋状歯車、２
１……螺旋状ラツク、２２……歯部、２３……
歯、２４……側板、２５……噛合軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端部側面間を互いに連通させて連結した複数
   の筒体を備え、その各筒体内に、回転軸の外周に
   螺旋状羽根を一体に設けたスクリユーを回転自在
   に収容してなる多段式スクリユーコンベアにおい
   て、互いに連結する前記各筒体内の各スクリユー
   の螺旋状羽根をその隣接するものどうしを互いに
   逆向きとなすとともに、その螺旋状羽根の外周側
   縁部が互いに重なるように平行に配設し、かつ該
   螺旋状羽根の縁部相互間に互いに噛み合つて回転
   が伝達される噛合伝動手段を備えたことを特徴と
   してなる多段式スクリユーコンベア。