JPS6337958Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案は噴霧式手指消毒器に関し、とくに噴
霧ノズルの装着構成に関するものである。

(ロ) 従来技術 従来噴霧式手指消毒器のノズルホルダーａは第
１図のような形状をしており、ノズルホルダーａ
と噴霧ノズルｂとのシールはＡ面の金属面どうし
で行なわれていた。これは、元来ガンタイプオイ
ルバーナで用いられていた方法でシールのために
は、数10〜100Kg−cmのトルクで噴霧ノズルをノ
ズルホルダーに締め付けて使用されている。この
方法を従来の手指消毒器も採用していたが、下記
の不都合があつた。

すなわち消毒液は、種類によつては固形分を溶
解した液もありこれが停止時にノズル穴およびノ
ズル内部で蒸発固化した場合、ノズルづまりを生
じ、正常な噴霧でおこなわなくなる場合が多く、
ノズルの分解掃除は手指消毒器を使用する際必要
下可欠なことである。

従来のものにおいては噴霧ノズルを器具本体か
ら取り外すには器具の外箱を外し配管系を外して
からおこなわねばならず、スパナ等の工具も必要
で非常に困難であつた。

(ハ) 考案の目的 この考案は上記の点に鑑みてなしたもので、噴
霧ノズルが簡単に脱着でき、使用者が噴霧ノズル
の分解掃除のおこなえる手指消毒器を提供しよう
とするものである。

(ニ) 考案の構成 この考案においては、噴霧ノズルのノズルホル
ダーへの取り付け部に環状パツキンを用いる構成
としたもので、さらに詳しくは器体内に、消毒室
と、消毒液タンクと、噴霧ノズルおよびノズルホ
ルダーとを備え消毒液を消毒室に噴霧する消毒液
噴霧機構と、消毒液タンクの消毒液を消毒液噴霧
機構に加圧供給する消毒液加圧供給機構とを備え
る噴霧式手指消毒器であつて、噴霧ノズルはノズ
ルホルダーの取り付け孔内に脱着自在に取り付け
られ、かつ、噴霧ノズルとノズルホルダー間のシ
ールが、それぞれの間に位置し、ノズルホルダー
の取り付け時に圧縮変形する環状パツキンによつ
てはたされることを特徴とする噴霧式手指消毒器
である。

(ホ) 実施例 以下この考案の実施例を図面により詳述する
が、この考案は以下の実施例に限定されるもので
はない。

まず第２図に基づいて、噴霧式手指消毒器１の
全体構成について簡単に説明する。

手指消毒器１の外形を構成する器体２内空間
は、上部の消毒室３と下部の消毒液タンク４の収
納室５に区画されている。消毒室３の周囲壁６は
透明板により構成され、消毒室３の前面は消毒の
際の手の差し入れ開口７となつている。収納室５
の前面には開閉自在のカバー８が付設されてお
り、このカバー８に覆われるように操作スイツチ
パネル２６が位置し、この操作パネルスイツチに
は消毒液タンク４のキヤツプの位置に対応して消
毒液供給口（図示しない）が設けられている。消
毒室３の下面には消毒液受皿９が敷設され、上面
には検知装置１０と消毒液噴霧機構１１とが付設
されている。検知装置１０は後に述べる電磁ポン
プに電気的に接続され、消毒室３内に差入れられ
た手に光を当てその反射光を検知して電磁ポンプ
を作動させる。消毒液噴霧機構１１はノズルホル
ダー１２に噴霧ノズル１３が取り付けられて構成
されている。１３は電磁ポンプ、１４は消毒液供
給パイプで、それぞれによつて消毒液加圧供給機
構１５が構成され、上記したように検知装置１０
からのON信号に基づいて電磁ポンプ１３が作動
して消毒液タンク４から消毒液が汲み上げられ、
消毒液供給パイプ１４を通して消毒液噴霧機構１
１に送られる。１６は消毒液戻りパイプで、噴霧
後に消毒液噴霧機構１１に残る消毒液を電磁弁１
７の作動により消毒液タンク４に戻すのに使用さ
れる。

上記の構成は一般的構成であり、以下にこの考
案の特徴的構成である消毒液噴霧機構１１につい
てさらに第３図、第４図に基づいて説明する。

ノズルホルダー１２は下方に開口し、その内周
面が雌ネジ部１８となつた噴霧ノズル１３の取り
付け孔１９が設けられており、この取り付け孔１
９の奥部に上記消毒液供給パイプ１４および消毒
液戻りパイプ１６が接続される。そして取り付け
孔１９の開口縁２０に環状パツキンなるＯリング
２１の装着段部２２が設けられている。噴霧ノズ
ル１３は上部よりフイルター２３、雄ネジ部２
４、ノズル部２５とからなる。実際の取り付け
は、噴霧ノズル１３の雄ネジ部２４基部にＯリン
グ２１を装着さした状態でその上部をノズルホル
ダー１２の取り付け孔１９内に下方から挿し入
れ、ノズル部２５を手で回転させることにより雄
ネジ部２４を雌ネジ部１８に螺入していく。螺入
されていくに従がいＯリング２１は装着段部２２
内に位置し、さらに強固に螺入されると、Ｏリン
グ２１は装着段部２２とノズル部２５の上面２
５′に上下方向から圧接され、Ｏリング２１自身
は圧縮変形し、ノズルホルダー１２と噴霧ノズル
１３間の水密状態が保たれる。図中Ｘで示す装着
段部２２の開口巾寸法はＯリング２１を噴霧ノズ
ル１３に装着した際の自然寸法Ｙと等しくとり、
図中Ｚで示す装着段部２２の高さ寸法はＯリング
２１の自然厚さ寸法Ｗの70％程度とすれば良好な
る水密状態が得られる。上記実施例のように装着
段部２２を設けその内部にＯリング２１を位置さ
せる構成とすれば、取り付け時の圧縮変形の際Ｏ
リング２１の水平、垂直の両方向への逃げが防止
され優れた水密構造が形成される。

(ヘ) 考案の効果 この考案は上述のように構成されているので、
使用者は工具を用いることなく手によつて噴霧ノ
ズルが脱着でき、噴霧ノズルの手入れが容易にお
こなえ、またシール構造も環状パツキンを用いる
故に何ら心配のないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は噴霧式手指消毒器の噴霧ノズル部分の
従来例を示す縦断面図、第２図はこの考案の噴霧
式手指消毒器の実施例縦断面図、第３図は同要部
組立縦断面図、第４図は同要部縦断面図である。 １……噴霧式手指消毒器、２……器体、３……
消毒室、４……消毒液タンク、１１……消毒液噴
霧機構、１２……ノズルホルダー、１３……噴霧
ノズル、１５……消毒液加圧供給機構、１９……
取り付け孔、２１……Ｏリング（環状パツキン）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 器体内に、消毒室と、消毒液タンク、噴霧ノズ
   ルおよびノズルホルダーとを備え消毒液を消毒室
   に噴霧する消毒液噴霧機構と、消毒液タンクの消
   毒液を消毒液噴霧機構に加圧供給する消毒液加圧
   供給機構とを備える噴霧式手指消毒器であつて、
   噴霧ノズルはノズルホルダーの取り付け孔内に脱
   着自在に取り付けられ、かつ、噴霧ノズルとノズ
   ルホルダー間のシールが、それぞれの間に位置
   し、ノズルホルダーの取り付け時に圧縮変形する
   環状パツキンによつてはたされることを特徴とす
   る噴霧式手指消毒器。