JPS6336910B2 - - Google Patents

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JPS6336910B2
JPS6336910B2 JP56001990A JP199081A JPS6336910B2 JP S6336910 B2 JPS6336910 B2 JP S6336910B2 JP 56001990 A JP56001990 A JP 56001990A JP 199081 A JP199081 A JP 199081A JP S6336910 B2 JPS6336910 B2 JP S6336910B2
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JP
Japan
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torque
value
tightening
tensile force
angle
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JP56001990A
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JPS56152588A (en
Inventor
Etsushugii Shiabatsushu
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Boeing North American Inc
Original Assignee
Rockwell International Corp
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Publication date
Application filed by Rockwell International Corp filed Critical Rockwell International Corp
Publication of JPS56152588A publication Critical patent/JPS56152588A/ja
Publication of JPS6336910B2 publication Critical patent/JPS6336910B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25BTOOLS OR BENCH DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, FOR FASTENING, CONNECTING, DISENGAGING OR HOLDING
    • B25B23/00Details of, or accessories for, spanners, wrenches, screwdrivers
    • B25B23/14Arrangement of torque limiters or torque indicators in wrenches or screwdrivers
    • B25B23/145Arrangement of torque limiters or torque indicators in wrenches or screwdrivers specially adapted for fluid operated wrenches or screwdrivers
    • B25B23/1456Arrangement of torque limiters or torque indicators in wrenches or screwdrivers specially adapted for fluid operated wrenches or screwdrivers having electrical components

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ねじ付(ねじ切りがなされている)
フアスナー対を締付ける装置に関し、ねじ付フア
スナー対を締付ける技術に関するものである。ね
じ付フアスナーの機能は、もちろん、2つまたは
それ以上の材片を結合させて、ジヨイントと呼ば
れる典型的剛性部を形成することである。便宜
上、フアスナー対という用語は、おすおよびめす
のねじ付部材、例えば、ナツトとボルト、ボルト
とジヨイント部のねじ穴、ねじ付スタツドとナツ
ト、などを意味するものとする。ジヨイントにお
いて結合された材片は、その部分が振動している
時でも、またその部分に静的および/または動的
荷重が与えられている時でも、互に結合された状
態を保つように締付けられていなければならな
い。いくつかのねじ付フアスナーが使用される多
くの場合においては、フアスナーにより諸材片間
に与えられる接触圧を一様にすることが実質的に
重要である。その理由は、諸材片が一様でないた
わみを起すと、ジヨイントが許容できない状態に
なるからである。適当な組立は、設計上の要求に
従い、相異なるジヨイントに対し一様な圧力を与
えなければならない。これは、一様なジヨイント
予荷重または締付荷重を与える組立工程によつて
のみ実現できる。ジヨイントの予荷重または締付
荷重はナツトの圧縮力によつて決定されるとも考
えられるのであるが、ボルトの引張力(tension)
によつて取扱う方が一層実際的である。しかし残
念ながら、ボルトに計器を取付けたり荷重座金を
用いたりすることなく、ボルトの荷重を外部的に
測定する直接的技術は存在せず、該計器を取付け
たり荷重座金を用いたりするのは、流れ組立生産
上実際的でなくまた不経済でもある。従つて、大
量生産における引張力制御の実際的技術は全て夢
物語りにすぎない。 ねじ付フアスナーを、トルク検出器および角度
検出器などの外部装置から得られる情報に基づい
て締付ける、よく知られた技術は多数存在してお
り、これらの技術は、特別な構造のフアスナーや
荷重座金を用いる方法とは対称的な技術といえ
る。これらの技術には、トルク制御法、ナツト回
転法、降伏点法、音響測定法、超過作動法、およ
びトルク変化率が包含される。 現在広く用いられている技術の1つはトルク制
御法であつて、この方法ではフアスナーに対して
一定の最終トルクが加えられる。最終トルクは、
停動空気流工具(stall air tool)によつて作り
だされるのが普通で、トルク制御の度合は、空気
圧の一様性、圧縮空気発動機の動作特性、および
ジヨイントの硬さに依存する。目標は、引張力す
なわち軸引張力のばらつきを平均値を中心とする
±10〜20%の範囲に収めることである。実際のば
らつきの限度は、実験室の環境下においてボルト
に計器を取付けてのみ確認できる。トルク制御法
を用いて締付けられた大量のフアスナーにどのよ
うな引張力のばらつきが実際に存在するかについ
ては、さまざまの見解がある。大量生産における
引張力のばらつきは全体として平均値の100%の
程度になつたとしても驚くにはあたらない。この
程度のばらつきは、摩擦力のみでも±41%のばら
つきをもつことにより起りうる。 トルクはもちろん引張力と関係を有するが、そ
の関係は、ねじ部および頭部の摩擦に一次的に依
存することによる大きい不確定性を有している。
最も単純な理論的考察によれば、次の式がトルク
と引張力との間の関係を示す: T=(fhrh+fthrth)F (1) ここに、Tはトルク、fhはフアスナーの頭部と
これに当接する材片との間の摩擦係数、rhは頭部
摩擦の有効半径、fthはフアスナーのねじ部の間
の摩擦係数、rthはねじ部摩擦の有効半径、Fは
ボルトの引張力である。摩擦係数の平均値は、潤
滑剤および被覆剤によつてかなりに減少させるこ
とができるが、平均値を中心とする相対的ばらつ
きに実質的な影響を及ぼすことはできない。摩擦
の不確定性と印加トルクの変動とが組合されるた
め、実際に達成される引張力制御は極めて劣つた
ものになる。従つて、組立中のフアスナー事故を
最小限にするためには、平均トルクがボルトの強
度に比し不当に小さくなるように設計しなければ
ならない。平均トルク値を不当に小さくしても、
かなり多くの割合のフアスナーが応力不足になる
反面、弾性限度を超えた応力を受けるフアスナー
は多数生ずる。 ねじ付フアスナーの締付におけるトルク制御法
に関する論述は、1966年10月刊行のアセンブリ・
エンジニアリング(Assembly Engineering)の
24〜29ページ、1973年1月刊行のハイドロカーボ
ン・プロセツシング(Hydrocarbon
Processing)の81〜91ページ、1975年3月6日刊
行のマシン・デザイン(Machine Design)の78
〜82ページ、1967年5月26日にロンドンで刊行さ
れたザ・エンジニア(The Engineer)の770〜
771ページ、1966年2月24日刊行のザ・アイア
ン・エージ(The Iron Age)の66ページ、1964
年2月13日刊行のマシン・デザインの180〜185ペ
ージ、1963年10月刊行のパワー・エンジニアリン
グ(Power Engineering)の58ページ、および、
米国特許第3555938号および第3851386号に発表さ
れている。 ねじ付フアスナーの締付に用いられるもう1つ
の広く知られた技術は、ナツト回転法(turn−of
−the−nut)と呼ばれ、印加トルクと共にねじの
前進角度を利用している。その技術の最も簡単な
形式は、フアスナーを所定のトルク値、例えば密
着(snug)トルク値、になるまで回転を進め、
次にナツトを一定の所定角度だけ追加回転させる
のである。この技術の基本的な考え方は、フアス
ナーの回転とボルトのひずみとの関係を利用すれ
ば、最終的な引張力の所望値に対する摩擦の影響
をなくすることができるという点にある。もし、
締付けられる材片が純粋に弾性的なもので、それ
らの間の接触が直ちに完全に行なわれれば、ボル
トの引張力は、接触開始時の値0から始まる前進
角と共に直線的に増加するはずである。理論上、
引張力制御は、引張力を前進角に対してプロツト
して得られた曲線の勾配である、ジヨイントの引
張力の変化率の一様性と同程度の正確さを有する
はずである。 実際上は、引張力の変化率は相異なるジヨイン
トに対しては正確に一定値とならず、また、任意
の1つのジヨイントにおける角度の関数として一
様になることもない。その理由は、移動するフア
スナー要素の表面の不規則性、潤滑剤の薄膜の圧
搾、および、直ちに行なわれず次第に行なわれる
接触、によつて起こる微視的塑性に関係してい
る。ナツト回転法は通常トルク制御法よりも優れ
ていると考えられているが、本発明の研究中に得
られたデータは、少なくとも引張力が小さいかま
たは中程度である場合については、ナツト回転法
が実質的に過大評価されていたことを示してい
る。ナツト回転法は、前述のように大きい不確定
性を有するトルクにある程度基づいているという
欠点を有する。限界トルクをどのように選択する
かの決定がきわどい意味をもつことになる。もし
限界トルクが大きすぎれば、トルク制御法より優
れていた点である理論的利点が実質的に低減す
る。また、限界トルクが小さすぎれば、最終的な
ボルトの引張力はジヨイントごとに大きく変動す
る。そのわけは、低トルク値においては、トルク
−角度および引張力−角度の曲線の曲率が変動し
ているからである。限界トルク値における不確定
な引張力と、大きい角度範囲における引張力の変
化率の非一様性とが組合さると、理論的利点を低
減する以上のことが起こる。ナツト回転法は、本
質的にひずみを利用した締付法であり、非常に大
きいひずみも、ボルトはボルト材料の塑性領域に
よつて耐えることができるので、組立中における
ボルトの破損率が実質的に低減するという利点を
有する。本発明の研究中に、ナツト回転法を用い
た場合、呼び径7.9mm(5/16″)、1cmあたりの
ねじ山数9.45(1インチ当り24山)の第8等級の
ボルトに対し1360Kg(3000ポンド)までの引張力
を与えるとして、同じ標本から取出した低トルク
変化率フアスナーと高トルク変化率フアスナーと
の差により最終的な所望引張力で±50%のばらつ
きを生じうることがわかつた。最終的引張力が増
加すれば、最終的引張力の百分率として表わされ
るばらつきは減少する。 ナツト回転法におけるもう一つの困難は、最終
所望引張力の値が変わつた場合に再較正が必要と
なることである。この点は本発明とは反対になつ
ている。本発明においては、最終所望引張力の値
が第2引張力変化率領域に存在し、かつ引張力曲
線の屈曲点から十分遠くに存在すれば、工具が超
過作動しない、すなわち工具が所望値を超えて作
動しない限り、最終所望引張力の値を任意に変化
させうる。 ねじ付フアスナーを締付けるためのナツト回転
法に関する論述は、1973年1月刊行のハイドロカ
ーボン・プロセツシングの89〜91ページ、1975年
3月6日刊行のマシン・デザインの78〜82ペー
ジ、1966年4月刊行のプロシーデイングス・オ
ブ・ザ・アメリカン・ソサイエテイ・オブ・シビ
ル・エンジニアズ(Proceedings of the
American Society of Civil Engineers)のジヤ
ーナル・オブ・ザ・ストラクチユラル・デイヴイ
ジヨン(Journal of the Strnctural Division)
の20〜40ページ、1964年2月13日刊行のマシン・
デザインの180〜185ページ、および米国特許第
3851386号に発表されている。 米国特許第3643501号および第3693726号および
1975年1月にロンドンで刊行されたデザイン・エ
ンジニアリング(Design Engineering)の21〜
23、25、27、29の各ページにある程度詳細に指摘
されているように、ねじ付フアスナーを締付ける
ためのもう1つの方法は、降伏点法として知られ
ている。この方法においては、締付中にボルトの
塑性伸長の開始を検出し、それに応答して締付け
を終了せしめるようにする。金属が1軸的応力状
態にある場合に、その弾性変形領域と塑性変形領
域との境界をなす降伏点を、正確に決定すること
は極めて困難である。従つて、通常降伏点は適宜
に選ばれたひずみ度、典型的には0.1〜0.2%のひ
ずみ度によつて定義される。 降伏の状態は、フアスナーだけでなく締付けら
れた材片にも生ずることは明らかである。通常の
設計においては、降伏がボルト内に起こるものと
するが、降伏はボルトの頭部またはナツトにも起
こりうるはずである。ボルトはさらに、回転モー
メントすなわちトルクによつて作りだされるねじ
れのために、せん断応力をも受けることになる。
従つて、ボルトは組合せ応力の状態にある。この
ようにして、トルク値が大きい場合は、ボルト内
の応力はトルクと引張力との両者に起因するもの
で、これによつてある種の材料の引張強さは実質
的に変化せしめられる。最終目的がボルトの引張
力制御である場合には、材料の降伏点の本来のば
らつきによる誤差が付加される。降伏点法に伴う
他の誤差としては、降伏点の適正な検出の際生ず
る雑音や他の不確定要素によるものがある。降伏
点法の主たる難点とされているのは、ボルトの疲
れ強さと再使用の可能性のことである。このこと
については若干論争が行なわれているのである
が、一度外部荷重を加えてからそれを解放すれば
ジヨイントは弛緩し、ボルトによつて加えられて
いた締付力が最初の締付力より弱くなることは明
らかである。極端な場合には、ボルトは引張力を
全く失つて、弛緩してしまう。 超過作動法は、摩損ねじまたは飛越空転ねじ
(cross threaded members)を検出するために
用いられる技術で、米国特許第3368396号および
第3745820号に開示されている。この技術では、
一定回転数に達する前にトルクが所定値に達した
場合には、摩損ねじを示す警報信号が発生する。
また、回転数が大きくなつてもまだ所望の大きい
トルクが得られない場合は、飛越空転ねじを示す
別の警報信号が発生する。これらの技術が、ボル
トの引張力を制御するために考案されたものでは
ないことは明らかである。 ボルトの引張力を制御するもう1つの方法にお
いては、引張りによつてボルト内に生じた伸びを
測定するための音響装置を用いる。このような装
置は、米国特許第3306100号、第3307393号、第
3650016号、第3759090号、および第3822587号に
説明され且つ図示されている。 降伏点法に関連するもう1つの技術が米国特許
第3939920号に述べられている。この技術は、基
本的には降伏点における締付パラメータ、例えば
トルク、を測定し、ある計算を行なつて最終的に
所望される軸方向応力が実現されるまでナツトを
逆転させ、締付作業を終了する。この技術には次
のようにいくつかの欠点がある。(1)多くの製品フ
アスナーにおいて降伏点は正確に再現しえない特
性を有する、(2)すでに開示されている技術によつ
て降伏点を適正に検出することは困難である、(3)
ジヨイントの性質、すなわち、引張力の変化率お
よびトルクの変化率は、降伏点に向つての最初の
前進における値と、降伏点に向つてのその後の前
進における値とが等しくならない、(4)フアスナー
対の性質、特にねじの付近の性質は、降伏点にお
いて永久的変化を受ける。 現在までに提案されている他の従来技術では、
ねじの前進角に関するトルク増加率を考慮してい
る。これについては、1974年9月刊行のアセンブ
リ・エンジニアリングの42〜45ページ、1975年1
月にロンドンで刊行されたデザイン・エンジニア
リングの21〜23、25、27、29の各ページ、1975年
4月28日刊行のアイアン・エージの44ページ、お
よび1975年1月23日刊行のマシン・デザイン第47
巻の44ページに開示されている。これらの技術に
おいては、締付工程中のトルク−角度曲線をモニ
タし、トルク−角度の関係から導出される結論に
応答して締付を終了するようにする。デザイン・
エンジニアの開示において、降伏点に存在するト
ルク変化率の顕著な低下を検出して締付を終了す
るようにしている。ほかの文献においては、かな
り狭い角度範囲内で所定の範囲のトルクに達した
場合に締付を終了するようにしている。従つて、
これらの開示は、前述の超過作動法に類似してい
る。 推定締付技術の目的は、単に1組のフアスナー
に所定の締付荷重を実現することではない。なぜ
ならば、これは実験室においてボルトに計器を取
付ければ容易に行なえるからである。目的は、1
フアスナーあたりの低い経費で、大量のフアスナ
ーに適正かつ再現可能な締付負荷すなわち最終引
張力を実現することである。これに関する、従来
の推定技術の主たる誤りは、トルク制御法および
ナツト回転法のそれぞれにおいて、トルクまたは
角度などの締付パラメータの固定値を選択する
か、あるいは、特定の締付パラメータの固定範囲
値を選択して、該締付パラメータの固定値または
固定範囲値の達成に応答して締付が終了するよう
にしたことである。従来技術のこの大まかな方法
は、いくつかの主要な困難を有している。 第1に、締付における重要な量は締付荷重で、
これはボルトの最終引張力によつて測定すること
ができるのであるが、ある音響法を例外とすれ
ば、これまでの所大量の製品におけるボルトの最
終引張力を推定によつて明確に決定することは不
可能である。第2に、引張力以外のパラメータを
選択すると、摩擦係数、速度依存損失、等の変動
の大きい因子が参入してきて、締付パラメータの
固定値または固定範囲値と、締付の結果を示すた
だ1つの重要量である締付荷重すなわちボルトの
引張力との間の関係に大きな影響を及ぼす。 本発明の1つの特徴は、締付中において、フア
スナー対毎に異なる締付パラメータ値であつて各
フアスナー対を最終所望引張力値まで締付けるの
に十分な該締付パラメータ値を決定していること
である。その後、該締付パラメータの決定された
可変値に応答して、フアスナー対の締付が終了せ
しめられる。この方法によれば、フアスナー対毎
に変動する摩擦の該変動の影響を大幅になくすこ
とができる。本発明の技術によれば、量産製品に
おける引張力のばらつきを通常±10%の程度にす
ることができるが、ナツト回転法によるばらつき
は少なくともこの2〜3倍はあり、またトルク制
御法によるばらつきは少なくともこの5〜6倍は
ある。従つて、本発明によれば、従来のかなり不
正確な技術によるよりも、実質的に適正な締付結
果がえられることは明らかである。 従つて、本発明の目的は、従来技術よりも実質
的に適正にねじ付フアスナーの締付を行うことが
できる、ねじ付フアスナー対を締付ける装置を提
供することである。 本発明の他の目的は、トルク−角度曲線をモニ
タし、締付けられているフアスナーの引張力を計
算して、フアスナー締付工具に対してフアスナー
を最終所望引張力値まで締付けることを命令する
ことを組み入れた、ねじ付フアスナー対を締付け
る装置を提供することである。 本発明のその他の目的は、トルク−角度の関係
をモニタし、締付中に締付けられているフアスナ
ーに現われる引張力を計算してスパナに命令し、
最終所望引張力値に対応する角度またはトルクの
所定値に達するまで締付を続けることを組み入れ
た、ねじ付フアスナー対を締付ける装置を提供す
ることである。 本発明に係る装置では多数のねじ付フアスナー
対を締付けることができ、ここで締付けは各フア
スナー対を順次締付けること、2以上のフアスナ
ー対を同時に締付けることなどの何れの方法によ
つて行つてもよい。 本発明の他の諸特徴、諸目的、および諸利点に
ついては添付図面を参照しつつ以下の説明におい
て明らかにする。 トルク−角度特性及び引張力−角度特性: 第1図にフアスナー対のねじをボルトの弾性限
度を遥かに越えた点まで連続的に締付けて行つた
場合の典型的なトルク−角度曲線10及びこれに
対応する引張力−角度曲線12を示す。これらの
曲線は実験室で適当な装置を用いて測定すること
により得られる。トルク−角度曲線10には典型
的な自由回転領域又は自由回転期間14が存在し、
ここではナツトの回転を進めるには僅かなトルク
しか必要とされず評価し得る程の引張力は存在し
ない。この自由回転領域14に続いて存在する係合
領域または係合期間16ではフアスナーの表面と締
付けられる材片との間の接触が確立されて行き、
使用される工具のトルク−角度特性に従つて、ト
ルクに対する回転角度の進む割合が次第に減少す
る。係合領域16における引張力変化率FR1は最終
的な引張力変化率FR2より小さいがむしろ明確に
定められる。係合領域16はボルトの弾性限界の約
10%乃至50%の引張力範囲をほぼ含んでいる。係
合領域16の次には最終引張力領域または最終引張
力期間18があり、ここでの引張力変化率FR2は引
張力変化率FR1より増加した値を示す。幸いなこ
とに、FR1、FR2及びこれらの引張力変化率の各
領域が接する屈曲位置は明確に定め得かつ再現可
能な性質であつて、締付中に生ずる摩擦その他の
変動因子に関係しない。 トルク変化率TRは、最初は自由回転領域14に
おいて極めて小さく、係合領域16における間にか
なり増加し始める。潤滑剤薄膜の圧搾やフアスナ
ー諸部分と締付られる材片との間の不規則表面の
徴視的塑性などの速度依存損失の存在により、係
合領域16内のトルク−角度曲線10の近似直線
TRは引張力−角度曲線12の原点に対応する角
度位置で角度軸で交わることはなく、上記角度位
置と近似直線TRが角度軸と交わる点の角度位置
との間に上記速度依存損失に比例する片寄(オフ
セツト)角度αpsが存在する。使用される工具の
トルク−速度曲線により、片寄角度αpsはトルク
変化率に依存するものとして示される、片寄トル
クTpsはフアスナーを当初回転させてフアスナー
に引張力がかかるようになる迄に要するトルクを
いい、片寄トルクTpsは片寄角度αpsとトルク変化
率TRとの積で示される。引張力−角度曲線の原
点は同曲線における引張力変化率がFR1の直線部
分を角度軸の方に延長した線が角度軸と交わる点
で、この点の角度位置はトルク値がTpsとなる角
度位置として求められる。 弾性限度20は、その点を超えると荷重を除去し
ても歪が復元しない点に存在し、古典力学でよく
知られているように最終引張力領域18の上端付近
で起る。降伏領域22の何れかの所から、ボルトは
弾性的ではなく塑性的に変形し始める。前述のよ
うに、降伏点は通常0.1〜0.2%の歪度の範囲にあ
るものとして定義されるがこの降伏点の定義は或
る程度任意である。比例限度は降伏点20よりか
なり下で起り、応力/歪の比がもはや一定でなく
なる位置で起る。 以下に開示されるトルク−制御法を実施するた
めに、以下により詳細に述べるように引張力変化
率FR1、FR2、片寄トルクTps及びその他のパラ
メータの値を決定する必要がある。これは、最終
的に本発明に係る技術により締付けられるべきフ
アスナーの妥当な大きな数のサンプルを選び実験
室で上記パラメータ値を実験的すなわち経験的に
決定することが便利であり、このように行われ
る。通常は、引張力変化率FR1のばらつきおよび
引張力変化率FR2または各引張力変化率の比
FR1/FR2であるrのばらつきはきわめて小であ
ることが経験される。新しいボルトでは引張力変
化率FR2は引張力変化率FR1より通常5〜15%大
きい。以前に締付けられたことがあるボルトでは
引張力変化率FR2は通常引張力変化率FR1に極め
て近い。結論として、引張力変化率FR1とFR2
の差はジヨイントの相互に接合する表面の不規則
性による徴視的塑性に関係しているということが
言える。総てのトルク測定において言えるよう
に、片寄りトルクTpsはずつと大きいばらつきを
示す。幸い、片寄トルクの補正は通常極めて小さ
いのでこの補正に一貫性が欠けていても最終引張
力には極めて小さい影響しか与えない。1つの例
外は、ゆるみ防止などのさまざまな理由から故意
に変形されたねじを有するボルト又はナツトを含
む優勢(prevailing)トルクフアスナーを使用す
る場合である。もう1つの例外は、ねじが故意に
ではなく変形されたボルトまたはナツトを使用す
る場合である。これらの場合には、通常の片寄ト
ルクTpsの値を、測定された「自由回転」トルク
を加えることによつて増加させなければならな
い。 概略的にいえば、本発明の技術は、フアスナー
対に加わるトルクを周期的または連続的に検出す
ると共に検出したトルクに対応する回転進み角度
をも検出して、少なくとも1つの点24に現れる
引張力を決定し、最終所望引張力FDを達成する
ために十分な締付パラメータの値を計算し、工具
に命令して該締付けパラメータ値が達成されるま
でフアスナー対の回転を進めることである。 トルク−引張力−角度の関係: トルク−引張力−角度の関係の研究中に、トル
クの対数の角度に関する変化率の逆数が理論的に
ジヨイントの摩擦に関係なくボルトの引張力の大
きさを示すことが発見される。 P≡d/dαlog T (2) により定義すると、 F∝1/Pα>αp (3) となる。αpはPが最大値になる角度を示し、これ
をナツト回転法における原点として用いれば、ジ
ヨイント摩擦の影響を全くなくすことができると
考えられる。しかし、実際は、現実のトルク−角
度信号に固有の雑音のためにαpと称しうる単一の
意味あるピークを検出することは困難である。式
(2)、(3)によつて表現されている概念は有効なもの
であるが、トルク−角度データを処理して実際的
な解を得るためには異つた処置が必要となる。当
業者には明らかな如く、式(2)、(3)の理論的根拠は
式(1)から次のように導かれる。 T=(fhrh+Fthrth)F (1) 式(1)を角度で微分し dT/dα=(fhrh+fthrth)dF/dα (4) 式(4)を式(1)で割り dT/dα/T=dF/dα/F (5) dT/Tはd log Tに等しいから dF/dα/F=d/dαlog T (6) ジヨイントの引張力変化率dF/dαが定数であれ ば、 F=(dF/dα)(d/dαlog T)-1=FR/P (7) となる。式(7)は式(3)における引例定数が引張力変
化率FRであることを示している。 以上の導出においては、次のような幾つかの仮
定がなされている。 (1) 引張力変化率は定数であると仮定した。これ
は全締付範囲を通じて正確には正しくない。も
つと正確には引張力変化率が生じ始める原点の
角度から任意の角度だけ前進した点における引
張力はジヨイント独特の関数であり、従つて原
点の角度以降の任意の角度における引張力変化
率もジヨイント独特の関数である。 (2) トルクは回転速度の関数ではないと仮定し
た。この仮定は厳密には正しくなく、正確に適
用するためにはこの仮定の補償がされなければ
ならない。 (3) ジヨイントの摩擦係数(fh、fth)は何れの1
サンプルについても荷重に依存しないものと仮
定した。これは非金属(2硫化モリブデン、テ
フロン等)の被覆が用いられる場合を除けばよ
く成立つ仮定である。非金属被覆が用いられた
場合でも、限定された引張力範囲内における変
化は小さい。 便宜上本発明の締付技術を対数変化率法と称す
ることにする。 式(5)及び(7)の重要性につきここで認識されなけ
ればならない。引張力変化率dF/dαの値がジヨイン トの関数でばらつきが小さく、摩擦に依存しない
ことは実験室において証明されている。トルク変
化率dT/dαは各フアスナー対の締付中に適当なトル ク測定器及び角度測定器により測定することがで
きる、トルク値Tはもちろんトルク測定器と同じ
トルクトランスジユーサによつて測定される。従
つて摩擦依存パラメータすなわちトルク変化率お
よびトルクは各フアスナーにつき締付中に決定さ
れることになる。ここで締付中とは螺合の着手か
ら締付終了をもつて終る時間枠をいう。引張力変
化率dF/dαは製品フアスナーの締付に先立つて実験 的に決定されているジヨイントの関数であり、従
つて式(5)を引張力につき解くことは簡単である。 フアスナー締付の概要: 第1図において、フアスナーはトルクおよび角
度の測定がなされながら点24に向つてネジによ
り締付けられているものと考えてよい。平均トル
ク変化率TRはトルク及び角度の測定値を基に最
小二乗法を用いるなどして計算される。問題とさ
れているジヨイントについて引張力変化率FR1
実験的測定により知られているので、該ジヨイン
トの点24における引張力は式(5)から計算でき
る。点24において計算された引張力値から所望
引張力値FDが得られる迄フアスナー締付けを進
めるのに必要な回転角度は引張力変化率FR2がや
はり実験的に決定されているので図式的に容易に
求めることができる。この追加回転角度αfioalが決
定されると工具にフアスナーの回転を進める指令
が出され、これにより所望最終引張力FDが達成
されるように工具はフアスナーを締付けて回転さ
せる。所望最終引張力FDを達成するための追加
トルクΔTまたは最終所望トルクTDも同様にして
計算することができる。 以上の原理を生産ラインの操業に応用しようと
すると、かなりな困難が存在する。上記諸計算が
締付の行われている間になされるのは当然であ
る。また、同じ適正な結果が得られるならば締付
時間が短いほどよいことも明らかである。いずれ
にせよ、例えば2分間という長い締付時間を要す
る技術は、反応容器、航空機などのための精密さ
が重要である特殊な目的のものには適しているか
も知れないが、多くの生産ラインの操業には不適
当である。従つて、締付中に行なわれた諸測定か
ら得られるデータを処理するために電子計算技術
を用いることが極めて望ましいことは明らかであ
る。たとえ電子計算技術を用いても、フアスナー
をある距離だけ前進させた後締付を一時的に中止
し、その後さらに締付を続けて最終所望引張力値
に達成せしめることが望ましい。この一時的停止
によつて、長い計算を完了するための時間がと
れ、さらに、最終引張力値が達成される前の段階
においてジヨイントを弛緩させることができると
いう利点を生ずる。以下にさらに明らかにされる
ように、工具が一時的に停止している時も、また
作動している時も、多くの計算が行なわれる。し
かし、簡単化された計算を利用し、これにより締
付作業を一時的に休止する必要をなくすことがで
きることは明らかである。 さらに詳細に述べると、トルクおよび角度の情
報のみを測定する装置を有する命令可能な工具を
用いて、適当なボルト引張力を実現するために
は、引張力変化率FR1、FR2等を含む実験的情報
を得た後、次の諸段階を行なえばよい。 1 フアスナーを係合させ、工具の作動を開始し
て、一定角度増分毎にトルクを記録する。 2 弾性限度の0.4〜0.75倍の引張力範囲におい
て工具を停止させる。最初の工具停止点を決定
するのに、ナツト回転法または簡単化された対
数変化率法を用いることができる。 3 トルクおよび角度の測定結果から適当な平滑
化技術、例えば最小二乗法を用いてトルク変化
率を計算する。トルク変化率の計算をその範囲
の測定結果から求めたところの該範囲の中央点
における、トルクを該範囲でトルク値を平均す
ることによつて計算する。このように平均トル
ク変化率を求めかつこのトルク変化率のトルク
−角度曲線における上記中央点のトルクを定め
ることにより、平均トルク変化率を有するトル
ク−角度近似直線が得られ、このトルク−角度
近似直線と角度軸との交点が決定される。片寄
トルクTpsはジヨイントの種類によつて非常に
異り、上記トルク−角度曲線上の片寄トルク
Tpsを有する点の角度位置を引張力曲線と角度
軸との交点として決定する。 4 引張力−角度曲線は上述の3において決定さ
れた原点すなわち上記交点から、初期勾配FR1
をもつて出発する直線になる。この引張力は、
弾性限度の約0.5倍の、引張力−角度曲線の勾
配がFR2となる点まで有効である。引張力−角
度曲線の屈曲位置は、実験的に引張力変化率
FR1、FR2、および片寄トルクTpsが決定され
る際に、実験的に決定される。 5 平滑化した引張力−角度曲線上における、例
えば点24である中央停止点においてフアスナ
ーに現われる引張力の値を計算する。点24に
おける引張力値がわかつたら、フアスナーを中
央停止点から更に最終所望引張力値FDまで締
付けるのに必要な追加角度αfioalまたは追加トル
クΔTを計算する。 6 工具に締付の再開を命令し、フアスナーを追
加角度αfioalだけ更に回転させ、またはトルクが
ΔTだけ増加するようにフアスナーを締付け
る。 以上にフアスナー締付の概要を述べたがここで
引張力−角度曲線の原点及び片寄角度αpsの求め
方をまとめると次のようになる。 1 係合領域16において一定角度あるいは一定時
間毎にトルクTをサンプルする。 2 このサンプルされたトルクTとこれに対応す
る各角度位置の値からこの領域におけるトルク
近似直線を求める。 3 この近似直線があらかじめ実験室等で求めら
れている片寄トルクTpsと等しい値をとる所の
角度軸上の点を引張力−角度曲線の近似直線の
原点とする。 4 トルク−角度曲線の近似直線が角度軸と交叉
する点と上記原点との隔たりを片寄角度αps
する。 締付例: 議論を進めるに当つて、本発明の実施を次の4
段階に分解することができる。(1)中央停止点を決
定し、(2)トルク変化率と引張力始点とを計算し、
(3)工具の行過ぎの予知を含む最終停止パラメータ
を計算し、(4)降伏の生起を判定し、最終停止パラ
メータ値に達する前に、降伏が起つた場合の最終
到達引張力値の計算を行なう。 中央停止点の決定は、以下に詳述する理由によ
り、引張力−角度曲線の屈曲点に対応する角度位
置までジヨイントが締付けられるようにするため
に行なわれる。中央停止点位置に到達するための
締付には、トルク法、ナツト回転法、または対数
変化率法を用いることができる。ナツト回転法を
用いた場合を例にとると、中央点位置に到達する
ための1つの方法は、例えば降伏強度の少なくと
も約0.4倍という所定の引張力値となる位置に到
達する密着トルクを越えるトルク位置迄前進せし
めるべき平均角度値を実験的に決定しておく方法
である。この方法を用いる場合は、工具の超過作
動に留意しなければならない。例えば、0.277
Kg・m(2フイート・ポンド)のトルク値を越え
た平均45゜の位置において降伏強度の0.4倍になる
こととが実験的に測定されておりかつ平均8゜の超
過作動があることが経験されているとすれば、
0.277Kg・m(2フイート・ポンド)のトルク値
を越えた37゜の位置において工具の駆動を停止し
中央点に到達するようにしなければならない。 中央停止点の決定は、第1図を見ればわかるよ
うに、ある重要性を有する。いま、平均トルク変
化率TRを計算しようとしており、例えば、もし
中央停止が領域16の低い方の部分で行なわれれ
ば、平均トルク変化率はかなり小さくなり過ぎ
る。また、中央停止が行なわれるのが遅過ぎて停
止位置が領域18に入るようなことになると次の2
つの困難が起こる:(1)実測データのうちのあとの
方のデータをある程度無視し、実際にトルク変化
率の計算が行なわれる範囲を変更して計算するこ
ともできるが、計算された平均トルク変化率TR
がかなり大きくなり過ぎることがあり、(2)工具の
超過作動を許容することを考慮すると、中央停止
点位置から引張力が最終所望引張力値になるまで
再び締付けるための余地が殆どなくなるか全くな
くなつてしまうことがある。 第2図において、工具は、トルク値が始めに密
着トルクで領域16の下部にあるものとして選ばれ
るT1に等しくなり、この値を超える点26より、
α1度だけ先の点30において駆動停止するように
指令される。工具には時間遅延があり、駆動停止
指令から点32によつて示される実際の工具停止
まで、工具は角度δαだけ超過作動する。中央停
止点32は、通常弾性限度の約0.4〜0.6倍の範囲
にある。本発明が適用される如何なる場合にも実
験的測定値により、中央停止点32は弾性限度の
ある与えられた割合の位置となる。この割合は、
例えば異なる種類のフアスナーが選択されるなど
して新しい実験データが用いられるまでは変化し
ない。 平均トルク変化率TRを計算するためには、ど
のトルクおよび角度測定結果を使用するかを決定
しなければならない。停止点32におけるトルク
値は、速度依存変数が存在するのでやや信類性に
乏しい。従つて、トルク変化率の計算に用いる最
大トルク値は、点32からΔαだけ角度が戻つた
点34のトルク値とする。点34におけるトルク
値はT3である。トルク変化率の計算に用いられ
る値の総数は、一般的にnで示すことにするが、
その選択の幅は広く、かなりの妥協が可能であ
る。点34を最大トルク値の点とする全部で14個
の相次ぐデータ点を取れば、満足できる結果が得
られることがわかつている。平均トルクTnおよ
び平均トルク変化率TRは、次のような和を用い
て計算される。この和においてiは、トルク変化
率の計算のために選択された各点を示し、Tiはそ
れれらの点において検出されたトルク値を表わ
す。 Tn=1/noi=1 Ti (8) 式(8)は、単にそれぞれの点iにおけるトルク値
を加算して、データ点の総数nで割つたものであ
る。式(9)は、全データ点iに対して最小二乗法に
よつて適合させた結果を表わす。 平均トルクTnおよび平均トルク変化率TRは、
それぞれのフアスナー対の締付中に、各フアスナ
ー対について実質的に同じ引張力範囲において算
出されることが保証されることが望ましい。これ
は、停止点32の角度位置が引張力−角度曲線1
2の屈曲点にどれほど接近しているかを、チエツ
クして判定することにより行なうことができる。
片寄トルクTpsの横軸上位置から測つた平均トル
クTnになる点の角度位置αFは、次の式によつて
計算できる: αF=Tn−Tps/TRここにαF>0 (10) 引張力曲線12の原点から停止点32までの角
度距離は、締付けられているフアスナーから得ら
れた実際のデータから次の式によつて計算され
る: αprigio=−1/2Δα(n+1)−αF (11) ここにαprigio<0 計算の都合上、角度αprigioは負であることが望
ましい。 式(11)において1/2Δα(n+1)は第2図のi= 1の点からi=nの点即ち点34迄の区間の角度
(n−1)Δαを2で割つた値に点34から点32
迄の角度Δαを加えたもので、上記区間の中央点
である、トルクが平均トルクTnになる点から点
32迄の角度を表す。製品フアスナーの締付に先
立つて得られている、実験的に決定された情報か
ら引張力−角度曲線上の、第2引張力領域の原点
は次の式によつて計算される: αFM=FM/FR1ここにαFM>0 (12) ここに、FMは屈曲点における引張力値である。
角度αprigioとαFMとの差は次の式から得られる。 X=−αprigio−αFM (13) もしX0ならば、中央停止点は屈曲点上にあ
り又は屈曲点を過ぎていて中央停止点32が遅れ
すぎていることを意味し、従つて、トルク変化率
の計算における最大トルク値が大きすぎることを
意味する。トルク変化率TRの値を修正しないと
前述のようにトルク変化率TRは大きくなり過ぎ
ることになる。従つて、第2図のトルク−角度曲
線上でトルク変化率を計算する範囲を下方にシフ
トする必要がある。すなわち、 nH=↓(X/Δα)+1 (14) n1=n (15) とする。停止点32から、トルク−角度曲線に沿
つて下方に角度増分ΔαのnH倍だけ移動した位置
に、範囲の上限として新しい点35を定め、この
範囲においてトルク変化率を計算する。記号↓
は、小数点以下の値を切捨てて、計算値の次の低
い方の整数を用いることを意味する。 X<0の場合には、中央停止の行われるのが早
過ぎて停止点32が屈曲点の角度位置より前の角
度位置にあり、得られるトルク変化率の値が小さ
くなりすぎるであろうことを意味する。トルク−
角度曲線に沿つて上方へ移動して測定範囲を拡大
することはできないので、実際の解決法として
は、トルク変化率の計算のためのデータ点の数を
減らし、結局、範囲の下端部を切捨てる。すなわ
ち、 nH1=1 (16) n1=↓(f0−FL/ΔF)+↓(X/Δα) (17) とする。ここに、nH1は、トルク変化率の計算に
用いられる最大トルク値が存在する点までのシフ
ト数を示す。最大トルク値は同じままなので、
nH1=1となり、停止点32からΔαのnH1倍、す
なわちΔαを減じた点のトルクT3が使用される最
大のトルク値となる。使用されるデータ点の総数
の新しい値n1は、引張力−角度曲線上の第1領域
における引張力変化率が、実験的に決定された最
小引張力値FLより上で実質的に直線的であり、
かつ、停止点32におけるジヨイントの引張力
F0が第1引張力領域にあるという仮定に基づい
て求められたものである。記号ΔFは、第1引張
力領域における角度増分Δαあたりの追加引張力
を表わし、これは数学的には次のように表現され
うる: ΔF=FR1Δα (18) X<0の場合に停止点32におけるジヨイント
の引張力F0は、 F0=−FR1αprigio (19) のように表わされる。 トルク率TRのトルク−角度曲線における片寄
トルクTpsの点即ちトルクの原点から計つた停止
点32のトルク値をTとするとTは−αprigioTRに
等しく−αprigioはT/TRすなわちT/dT/dαに等し
い。又 FR1は引張力−角度曲線の第1領域におけるdF/dα である。式(5)の両辺にdF/dαを掛け、dF/dαをFR1で 置き換えT/T/dαを−αprigioで置き換えると式(1
9) が得られる。即ち、式(19)による引張力F0
計算は式(5)に基づく計算である。 X<0の場合のトルク変化率の計算において、
当初はデータ点n1の数を例えば14として計算し、
引張力F0を求めてから、このF0の値を用いて式
(17)からn1を求め試行錯誤的に計算を進める。 最小二乗法の式(12)によつて良い結果を得るため
には値n1が小さ過ぎる、例えば2点または3点し
かない、ということも考えられる。従つて、n1
nの1/2より小ではないかを決めるチエツクが行
なわれ、nの1/2より小の場合、 n2=↓(F0−FL/ΔF) (20) として、n2をデータ点の総数として用いる。 従つて、X0の場合には新しい出発点を用
い、また、X<0の場合には同じ最大トルク値か
ら出発するが少ない数のデータ点を用いて、式(8)
および(9)により平均トルクTnおよびトルク変化
率TRを求めるための新たな加算を行なうことに
なる。 平均トルクTnおよびトルク変化率TRの修正さ
れた値を用いると、式(10)によつてトルク−角度曲
線の始点の角度の修正値が、また式(11)によつて引
張力−角度曲線の始点の修正値が得られる。工具
が引張力曲線の屈曲点を越えたか越えなかつたか
を決定する計算が、式(12)および(13)を用いて再
び行なわれる。X0の場合には、停止点32に
おけるジヨイントに表わされる引張力は次のよう
に計算される: F0=FM+rFR1X (21) ここにFMは、実験的に決定された、引張力曲
線の屈曲点における引張力値であり、引張力変化
率比rは比FR2/FR1を意味する。式(21)も式
(5)から導き出される。X<0の場合には、停止点
32においてジヨイントに現われる引張力は式
(19)から得られる。 平均トルクTn、トルク変化率TR、角度αF
αprigio等の値が、必要に応じて何度でも修正され
るべきものであることは明らかである。 以上に説明した技術の1つの欠点は、実験的に
決定された引張力変化率FR1が、実際に締付けら
れているフアスナーの弾性的性質を正しく表現し
ているものと仮定したことである。品質の良いジ
ヨイントでは引張力変化率FR1は大きく変動しな
い。しかし、例えば、摩損ねじ、心合せの狂つた
フアスナー、接触不良の表面、接触表面間のよご
れや異物粒子の存在などがある比較的普通に見ら
れる状況においては、締付けられているフアスナ
ーの実際の引張力変化率は実験的に決定された引
張力変化率FR1よりかなり小さくなる。そのよう
な品質の劣つたジヨイントでは、実際の最終引張
力値は、所望引張力値FDよりかなり小さく、か
つ計算された最終引張力値Ffioalよりもかなり小
さくなる。そのような品質の劣つたジヨイントの
特性を知るために、2つの直径7.9mm(5/6″)、1
cmあたりのねじ山数9.45(1インチ当り24山)の
SAE第8等級のナツトとボルトに、一端部から
厚さ0.38mm(0.15インチ)のはさみ金を挿入し
て、心合せの狂いによる接触不良をシユミレート
し、締付を行なつた。最終所望引張力値FD
2495Kg(5500ポンド)であつたが、実際に測定さ
れた最終引張力値は、2つの該フアスナーにおい
て1089Kg(2400ポンド)および771Kg(1700ポン
ド)であり、所望値からの変動の百分率は−56%
および−69%であつた。従つて、そのような品質
の劣つたジヨイントの存在が、本発明の技術によ
り締付けられたフアスナーに生ずるばらつきに大
きな影響を与えることは明らかである。また、そ
のような品質の劣つたジヨイントがナツト回転法
によつて締付けられた場合も、ばらつきに同様の
影響が出ることは明らかである。 異常に小さい引張力変化率を示す劣等品質ジヨ
イントは、本発明によるフアスナー対締付工程中
に得られるデータによつて、容易に検出されうる
ことがわかつた。このような劣等品質ジヨイント
においては、第2図に示されている場合とは異な
り、平均トルク変化率TRが計算される領域16の
上部においてトルク変化率は一定にならない。そ
して、トルクのグラフは弧状をなし、上に凹とな
る。トルク変化率TRの計算が行なわれる領域の
上部および下部における平均トルク変化率を測定
または計算して比較することは、比較的簡単にで
きる。例えば、点34を使用される最大トルク値
の点として、平均トルク変化率TRを計算するの
に13個のデータ点が使用される場合、点34から
下方へ取つた6Δαの角度範囲におけるトルク変化
率TRaを計算する。この計算は、もちろん2点法
または最小二乗法を用いて行なうことができる。
次に、点34から6Δα下つた点から始まつて、点
34から12Δα下つた点で終る角度範囲における
トルク変化率TRbを、2点法または最小二乗法を
用いて計算する。次に、比TRa/TRbを計算す
る。比TRa/TRbが1に近く、例えば1±0.10で
ある場合には、そのジヨイントの引張力変化率は
許容できるという結論になる。比TRa/TRbが顕
著に1から離れており、たとえばTRa/TRb
1.10である場合には、そのジヨイントは異常に小
さい引張力変化率を有し、本発明の技術またはナ
ツト回転法によつて締付が行なわれた場合には、
所望引張力値FDより実質的に小さい応力を有す
るフアスナーになるということが結論される。こ
の場合には、操作員に対して適当な信号表示を行
い、そのジヨイントを排除して部品交換を行な
う、ようにすればよい。 計算された引張力F0がジヨイントに現われる
位置32は、もつと一般的に示した第1図の点24
に対応している。もう1つだけさらに決定すべき
ものは、最終所望引張力値FDを実現するために
必要な追加角度αfioalまたは追加トルクΔTであ
る。トルク率TRおよび引張力始点の角度の信頼
できる値を求めるために用いた操作に較べれば、
これらの計算は比較的簡単に行なわれる。 最終所望引張力値FDを実現するために選択さ
れ得る締付パラメータの1つは、追加角度αfioal
ある。 X0ならば、 αfioal=FD−FD/rFR1 (22) X<0ならば、 αfioal=−X+1/rFR1(FD−FM) (23) となる。引張力F0はもちろん式(19)または
(21)から得られ、引張力値FMは引張力−角度曲
線の屈曲点における引張力値であり実験的に決定
される。 点32において停止する際に工具は角度δαの
超過作動を行なうことに留意すべきである。同様
にして、工具が最終所望引張力値FDに近づく場
合にも、ある量の超過作動が起こることも明らか
である。第3図には、空気動力工具の典型的なト
ルク−速度曲線が示されている。工具は締付中に
速度が低下するので、最終所望引張力値FDに近
づくときの工具の超過作動は、点32に近づくと
きの超過作動より小さいはずである。いま、αa
次のように定義する: αa≡T0−T4/TR−δα (24) ここに、T4は、点32に到達する前に最初の
駆動指令が与えられる点30におけるトルク値で
あり、T0は工具の停動トルク、TRは計算された
トルク変化率、δαは点32に近づく際の測定さ
れた超過作動角度である。最終所望引張値FD
近づくときの工具の予想される超過作動角度は次
のようになる: dα=δα(1−αfioal/αa) (25) 典型的なジヨイントは、フアスナーのねじを逆
転させなくても、中央停止点32および/または
締付終了点において弛緩する、すなわち引張力を
失うことが明らかになつた。もし、フアスナーが
中央点停止をすることなしに連続的に締付けられ
れば、締付終了点における弛緩は顕著になるが、
中央点停止が行なわれる場合は、締付終了点にお
ける弛緩は極めて小さくなる。中央点32におい
て停止させることにより、大部分のジヨイント弛
緩は、締付再開前に起つてしまう。従つて、中央
点32における停止は、最終駆動停止角パラメー
タの決定を複雑化するけれども、極めて適正な最
終引張力をジヨイントに与える。 もし、ジヨイントが中央停止点32において弛
緩しなかつたなら、工具は中央停止点32の先の
追加角度αfioal−dαの点まで前進するよう命令さ
れ、その位置で最終駆動停止指令を受ける。第1
図に示されているように、最終駆動停止指令は点
36付近で与えられ、工具はそこから超過作動し
てフアスナー対を角度dαだけ締付け、最終所望
引張力値FDになつた点で停止する。 ジヨイントの弛緩現象は、第4図に示されてい
る。第4図において、曲線38は、フアスナーの
弾性限度以下の位置40まで連続的に締付けて行く
間の引張力−角度の関係を表わしている。締付が
停止されると、ジヨイントは、引張力が一定角度
の線42に沿つて低下していることによつて示さ
れているように、弛緩する。従つて、フアスナー
に現われる最終引張力は点44の引張力になる。
線42に沿つてのジヨイント弛緩の典型的値は、
21時間以内でジヨイント引張力の7%になる。 第5図において、曲線46は中央停止点32ま
で締付けて行く間の引張力−角度の関係を示して
いる。ジヨイント弛緩により、フアスナーの引張
力は一定角度の線48に沿つて点50の引張力値
まで低下する。 実際には、中央停止点32から追加角度αfioal
dαだけ前進するよう工具に命令するのではなく、
運転トルクが下記のTspを超えた点から追加角度
αfioal−dαだけフアスナーを前進させるように命
令する: Tsp=T3+TR(Δα) (26) トルク値T3は点34における値で、点34は
中央停止点32のΔαだけ手前にある。運転トル
クがTspに等しくなるかまたはそれを超えるまで
工具を前進させると、弛緩が起こる前の中央停止
点32におけるトルク値および引張力値が、本質
的に再現される。これを第5図に示してある。第
5図の点52は、運転トルクがTspに等しいかま
たはそれより大きくなる位置を示している。この
ようにして、工具が締付を再開した時点において
ボルトの引張力が大きくなつていても、以後の締
付は正しく行なわれる。第5図に示されているよ
うに、最終駆動停止指令は点54において出さ
れ、そこから工具は角度dαだけフアスナー対を
締付けながら超過作動して、最終所望引張力値
FDになる位置で停止する。ジヨイントの弛緩の
大部分を最終停止点から中央停止点32へ移すた
めには、中央停止点32は少なくとも降伏強度の
0.4倍の所にあるべきであり、降伏強度の0.4〜0.6
倍の範囲にあるようにするのが便宜である。中央
停止点32がそのような位置にあれば、最終停止
点における典型的なジヨイント弛緩は、1時間以
内に最終ボルト引張力の1/2〜2%程度になる。
この程度のジヨイント弛緩は、品質の良いジヨイ
ントの弛緩であつて、心合せの狂つた部品や、圧
縮されたガスケツトなどで品質の低下したジヨイ
ントの弛緩とは異なる。 最終所望引張力値FDを実現するために選択す
ることのできるもう1つの締付パラメータは、追
加トルクまたは最終トルクTDである(第1図)。
ジヨイントは中央停止点32において弛緩するの
で、最終トルクTDの方がむしろ好適である。工
具への命令は絶対的トルク値TDを実現するよう
に与えられるので、ジヨイントにどのような弛緩
が起こつても自動的に適応が行なわれる。トルク
に依存する駆動停止パラメータを使用する場合
は、中央停止点においてジヨイントが受けるかも
しれない締付さえも自動的に補償される。 トルクに依存した駆動停止を用いる場合、簡単
に説明できない興味深い現象が認められている。
前述のように、第1図において、引張力変化率
FR2は引張力変化率FR1より通常5〜15%大き
く、この百分率は主として選択された引張力値
FMの値に依存する。以上のことから、領域18に
おけるトルク変化率も、領域16におけるトルク変
化率より、同程度の量だけ大きいのではないかと
考えられる。実験室での研究は、領域18における
トルク変化率が、領域16におけるトルク変化率に
対して、やや小さい増加を示すことを明らかにし
た。幸い、領域16、18における変化率の比の、引
張力変化率FR1、FR2の比に対する場合は、単一
型式のフアスナー対においては殆ど一定である。
最終駆動停止指令を出す時のトルク値は、この因
子を考慮して計算される。 TMC=Tps+TR/FR1FM (27) TD=TMC+R(TR)/FR1(FD−FM) (28) ここに、TMCは、引張力曲線の屈曲点における
計算されたトルク値であり、RはTR2/rTRであ
るとして定義される、ただし、TR2は領域18にお
けるトルク変化率、TRは領域16におけるトルク
変化率、rは比FR2/FR1を表わす。 角度依存の最終駆動停止計算の場合と同様、工
具は最終駆動停止指令が与えられてから超過作動
する。 ここで δT≡TR(δα) (29) Ta≡T0−T4−δT (30) のように定義すると、 dT=δT(T0−TD/Ta) (31) となる。 締付が再開された後、作動トルクがTTD
dTになつた時、最終駆動停止指令が出される。
第1図に示されているように、最終駆動停止指令
は点36付近で出され、そこから工具はフアスナ
ー対を追加トルクdTだけ締付けながら超過作動
して最終所望引張力値FDの位置に停止する。 フアスナー対の締付を、本発明の技術によつて
導出された計算引張力値に応答して終了させうる
ことも明らかである。計算された引張力に応答し
ての締付終了が、角度またはトルクに応答しての
締付終了と事実上同じになるかどうかは、引張力
の計算がどのように行なわれるかによるものであ
ることは検討によつて明らかにすることができ
る。 また、締付は、トルクと角度との結合量、例え
ばトルクと角度との線形結合、に応答して終了す
るようにもできる。トルク計算および角度計算か
ら夫々導出された、計算による各前進量を等しい
重みで考慮するものとすれば、適当な式は一般に
次のようになる: FD=F0+1/2rFR1[αfioal+(TD−Tsp)/TR2 (32) ここに、F0は、式(19)または(21)を、X
0またはX>0のいずれかに応じて用いて計算
した、中央停止点32における計算引張力値であ
り、Tspは、式(26)を用いて計算した、中央停
止点32における計算トルク値である。角度αfioal
の計算は、式(22)および(23)に指摘してある
ように、X0であるかX<0であるかによつ
て、区別して行なわれる。TDの計算は、式(27)
および(28)を用いて行なわれる。 他の締付パラメータを用いる場合と同様に、超
過作動補正を行なう必要がある。式(25)の超過
作動の角度補正を利用してこの場合に予想される
超過作動を求めれば、次のようになる: Fpr=r(FR1)dα (33) ここに、Fprは超過作動による引張力の増加を
示す。トルクと角度とを等しく重みづけした線形
結合を用いて、工具の予想される超過作動を決定
することもまた望ましい。その場合は、超過作動
中に増加する引張力は次のように計算される: Fpr=1/2rFR1(dα+dT/TR2) (34) トルクと角度との混合パラメータを用いる場合
には、ボルトの応力を所望引張力値FDに達せし
めるためには、単に工具に追加角度だけ前進する
よう、または所望のトルク値になるまで前進する
よう命令することができないことは明らかであ
る。その場合は、点32を越えた任意の角度位置
α3において現われる引張力は次のように計算され
る: X0ならば、 F〓3=F0+1/2rFR1[α3+T〓3+Tsp/TR2] (35) X<0ならば、 F〓3=FM+1/2rFR1[α3+X+T〓3−TMC/TR2](36) ここに、T〓3は角度位置α3において検出された
トルク値、Tspは中央停止点32における計算ト
ルク値、TMCは式(27)を用いて計算されたFM
位置におけるトルク値である。 駆動停止点における計算引張力値は次のように
なる: Fsp=FD−Fpr (37) ここに、所望引張力値FDは式(32)から得ら
れ、また、引張力増加Fprは式(33)または(34)
から得られる。 Δα、1゜などの角度増分毎に引張力F〓3の値を計
算引張力Fspの値と比較し、F〓3Fspになると直
ちに駆動停止指令が出される。このようにして、
トルクと角度との線形結合に応答して締付が終了
するようにされる。 非直線ひずみの対処: 第6図には、本発明のもう1つの特徴が示され
ている。最終所望引張力値まで締付ける際に、降
伏点に達しないよう、または少なくともそれを越
えないように保証することが極めて望ましい。こ
れを行なうのには、第6図に示されているよう
に、領域18内のトルク曲線10または引張力曲線
12に平行な直線で、該曲線から角度αyだけ離れ
た直線56を引く。トルク曲線のこの領域におけ
るナツト回転の量は、ねじのピツチがわかつてい
るため、ボルトの伸び百分率に換算できるので、
αyの値はボルトの許容しうる応力量に関連させる
ことができる。作動トルク値Tが直線56と点5
8において交わつた時に工具に駆動停止指令が与
えられた場合には、最終的には工具の超過作動に
よつて、点60で停止する。 非直線ひずみに対処しながらフアスナーを締付
ける本発明に係る技術を実施するためには、工具
が中央停止点32を過ぎて再び駆動状態にされた
後、工具によつて検出されるトルク値をモニタす
る。静止摩擦係数と運動摩擦係数との差および複
雑な力学的因子が原因となつて、締付再開のため
フアスナーに加えられる再始動トルクは、中央停
止点32の直前の作動トルクと比較するとかなり
大きいことにより、1つの困難が生ずる。 TM=T3+TR(Δα−X) (38) とするとき、作動トルクTの検出値が初めてTM
の値に等しくなるか、またはそれを越えると、こ
の位置が記録され、この位置の2Δα先の位置62に
おいて作動トルク値Tが検出されてT5として記
録される。TMは、引張力曲線の屈曲点に対応す
るトルク−角度曲線上の位置における計算トルク
値である。 第6図から明らかなように、計算は領域18で生
ずる降伏または非直線ひずみを検出するために行
なわれるが、領域18におけるトルク変化率の値
は、領域16で計算されたトルク変化率の値といく
らか異なるのである。領域18におけるトルク変化
率は、次のように表わされる: u≡rR(TR) (39) RはTR2/rTRを表わすものと定義されている
ので、式(39)はu=TR2という関係に還元され
る。 降伏または非直線ひずみの計算は、領域18にお
ける締付中に所望されるだけ頻繁に行なうことが
できる。計算は、角度増分Δα毎に行なうことが
できるが、角度増分Δαの1つ飛びごとに行なつ
ても十分満足しうる結果が得られる。その場合は
次のようになる: ΔT1=2u(Δα) (40) ΔTy=uαy (41) ここに、αyは、弾性的で非直線的であつても、
または塑性的であつてもよい所望のひずみ度に対
応する角度であり、ΔT1は角度増分2Δαによるト
ルク増分であり、ΔTyは角度増分αyによるトルク
増分である。角度αyの値を小さく選択すれば、駆
動停止指令は、弾性的であるが非直線の領域にお
いて与えられがちになる。また、もし角度αyの値
を大きく選択すれば、駆動停止点は降伏領域に現
われるようになる。従つて、非直線ひずみの検出
には、弾性ひずみも塑性ひずみも共に包含されう
る。角度αyの値を極めて小さく選択することに伴
うただ1つの難点は、領域18内のトルク曲線10
における雑音が、早過ぎる誤つた降伏信号を形成
するかもしれないことである。トルクがT5にな
つてからは2Δαのちの点64において、作動トルク
Tは Ty1=T5−ΔTy+ΔT1 (42) と比較される。Ty1は、直線56上の点64に対
応する点におけるトルク値である。もしT>Ty1
ならば締付は継続される。点64の2Δα先の点6
6において、作動トルクTの値は Ty2=Ty1+ΔT1 (43) =(T5−ΔTy+ΔT1)+ΔT1 (44) と比較される。もしT>Ty2ならば締付は継続さ
れる。このような工程が、先行するトルク値Ty
の値に2Δαの角度増分による追加トルク値ΔT1
加算することによつて続けられる。トルクまたは
角度の通常の締付パラメータに基づく駆動停止指
令が出る前にTTyとなると、これは非直線ひ
ずみが検出されたことを表し駆動停止指令が工具
に与えられる。非直線ひずみの検出または実際の
降伏の検出による駆動停止指令が正確に点58に
おいて生ずることは、比較が2Δα毎に行なわれる
ので、ありえないであろう。すなわち、実際の降
伏検出は、恐らく遅れて、例えば第6図の点68
において行なわれることになろう。 このように、締付は通常、トルク依存、角度依
存、またはそれらの混合の駆動停止指令に応答し
て終了するが、降伏検出の場合は早期の駆動停止
指令が与えられる。従つて、ばらつき帯の上端部
が第2の降伏点駆動停止によつて除去させられる
ことは明らかである。すなわち、全体としてのば
らつきは減少させられる。同時に、組立中のボル
ト破損の危険がなくなることも明らかである。さ
らにまた、ここに開示した技術の方が好適である
と考えられのであるが、米国特許第3643501号ま
たは第3693726号に開示されている方法によつて
非直線ひずみの検出を行なうことも可能である。 最終所望引張力値FDを十分小さく選択し、非
直線ひずみの検出による途中停止が稀にしか、例
えば0.1%しか起らないようにすることが好まし
い。製造作動中に非直線ひずみの検出百分率が実
質的に増大した場合、それは使用されているフア
スナー、すなわちボルトまたは/およびねじ部が
設計規格に合つていないことを示している。従つ
て、非直線ひずみが高い百分率で検出されれば、
使用フアスナーに関する品質管理上の調査が必要
になる。例えば、非直線ひずみの正常な発生率が
0.1%であるのに、非直線ひずみ検出の流動平均
が10%になつたなら、使用しているフアスナーが
規格に合つていない可能性がある。 このため、その時々の一定の締付ジヨイント数
に対して、その時々の非直線ひずみを示すジヨイ
ント数を検出する。そして、 CY/CJA (45) を判定条件とする。ここに、CJは締付ジヨイント
数、CYは降伏したジヨイントの数、Aは使用者
が許容しうる比率である。現在得られている情報
から判断すると、Aの値は0.10〜0.20の範囲の値
例えば0.15、であるべきである。比CY/CJは、累
計比ではなく、先入れ先出し方式の記憶を用い
て、締付ジヨイント数CJを一定、例えば30にした
時の、それに対する際伏検出数CYの流動比
(running ratio)とすることが望ましい。流動比
CY/CJが選択された値Aを超えた時は、非直線ひ
ずみの頻度が高すぎることを示す適当な信号が発
生される。その場合は、フアスナーの強度および
材料組成の検討を包含する調査が行なわれること
になるが、その技術は従来からよく知られている
通りである。 非直線領域における最終引張力の計算: 非直線ひずみが検出されたことによつて早期停
止したフアスナーに現われた最終引張力を計算し
記憶させておくことは、極めて望ましいことであ
る。その場合、到達した最終引張力値が許容範囲
にあるかも知れない。その時、許容しうるジヨイ
ント状態が保証される範囲内でフアスナーが十分
な応力を受けていているものとすれば、ぎりぎり
の降伏状態にあるフアスナーは別に問題にはなら
ないわけであるから、フアスナー対を除去して新
しい対と交換することは不利益になる。 そこで、角度を用いる方法による場合は、最終
引張力を次のように計算する: Ffioal=FD−rFR1(αfioal+αy−α2) (46) ここにα2は、停止点32から降伏検出が行なわ
れた位置までの角度である。比例限界以上の引張
力変化率はわかつておらず、また、いかなる正確
さをもつても知ることはできないので、最終引張
力Ffioalのどんな計算値であつても、ある程度の
近似値となることに留意すべきである。第7図
は、この困難さを示している。もし、最終引張力
を Ffioal=FD−rFR1(αfioal−α2) (47) によつて計算するとすれば、実際に計算された引
張力は、停止点32からの角度位置が、降伏検出
点68と同じ角度α2である点70の引張力になつ
てしまう。点68,70間の引張力の差は、ある
場合には重要性を有する。引張力変化率が点58
の直前からかなり低下することはわかつているの
で、勾配FR2の直線に沿つて角度距離αyだけ下方
に離れている点72における引張力値を計算する
方が安全である。このようにして、式(47)の合
理性が明らかになる。ジヨイントに現われる実際
の最終引張力は点68における引張力であり、点
72における計算引張力値とは異なる。しかし、
点72における引張力値が、点70において計算
された引張力値より、かなり良く、実際の最終引
張力の近似値になつていることがわかる。このこ
とは、範囲74における引張力変化率が極めて小さ
いことがわかつているため、特に正しい。最終引
張力値Ffioalは、ボルトが降伏したことを示す表
示と共に、工具のある場所に表示されるか、印刷
またはその他の記録をされて、さらに利用され、
または解析される。 トルクに依存する最終駆動停止パラメータが利
用される場合は、TTyになつた時非直線ひず
みが検出され、駆動停止指令が工具に与えられ
る。最終引張力値は、トルクを用いて次のように
計算される: Ffioal=FD−FR1(TD−Tf)/R(TR) (48) ここに、Tfは、最終停止点60の前Δαまたは
2Δαの角度増分内で検出されたトルクの最大値で
ある。このΔαは、第7図に示されている。降伏
の検出は、トルク曲線10上の点68において行
なわれ、最終停止点は点60になる。中央停止点
32におけるトルクの読みに信頼性がないのと同
じ理由で、点60におけるトルクも信頼性がな
い。従つて、トルク値Tfは、点60の前Δαまた
は2Δαの角度増分内の、点76におけるようなピ
ーク値とされる。この効果は、図形的には、トル
ク勾配TR2の直線上の点80で終る水平直線78
と、引張力勾配FR2の直線上の点84で終る垂直
線82とで表わされる。すなわち、最終引張力値
Ffioalは、点84における計算引張力値である。 締付が正常に終了したフアスナー、すなわち降
伏に応答してではなく、トルクおよび/または角
度に応答して締付が終了したフアスナー、に現わ
れる最終引張力を計算し記憶させておくことも望
ましいことである。トルクを用いる場合は、降伏
が起つても起らなくても、式(48)によつて最終
引張力Ffioalの値が与えられる。角度を用いる場
合は、最終到達引張力値は次のように計算され
る: Ffioal=FD−rFR1(αfioal−αactcual)(49) ここに、αactualは、中央停止点32と最終停止
点との間の実際の角度増分である。 工具が停動するなどの異常事態の場合にフアス
ナーに現われる最終引張力を計算し、記憶させて
おくことも望ましいことである。工具の停動は、
中央停止点32の前で起こるかも知れず、また中
央停止点32の後で起こるかも知れない。中央停
止点32の前においては、 Ffioal=F0 (50) となる。中央停止点の後においては最終到達引張
力値Ffioalは、トルクを用いて次のように計算さ
れる: Ffioal=F0+FR1/R(TR)(Tf−Tsp) (51) ここに、Tspは、式(26)によつて計算され
た、中央停止点におけるトルク値である。 中央停止点32の後においては、最終所望引張
力は、角度を用いて例えば次のように計算され
る: Ffioal=F0+rFR1αactual、X>0 (52) ここに、αactualは、実際に測定された中央停止
点32から最終停止点までの角度である。 工具が合理性のある角度を遥かに超えて作動し
続ける場合は、工具がフアスナーに結合しなかつ
たのか、またはボルトが降伏を検出されないうち
に破損したかであり、これは中央停止点の前にも
起こりうることである。この場合は、ボルトに認
めうるほどの引張力は現われず Ffioal=0 (53) となる。 不調検出: 本発明のもう1つの方法においては、通常のよ
うに1つのパラメータ、例えばトルク、に応答し
て締付を終了するようにし、さらに、この駆動停
止パラメータを他の駆動停止パラメータ、例えば
角度と照合する。比較結果が接近していれば、な
された諸仮定、実験的に決定されたジヨイントの
諸パラメータ、等が合理的で適正なものだつたこ
とがわかる。もし、比較結果が著しく異なつてい
れば、それによつて、何か不調があること、また
作業を停止して原因究明の調査を行なうべきこと
が示される。トルクを締付パラメータとして用い
る場合は、X0であるかX<0であるかに従つ
て式(27)または(28)により最終トルク値TD
の計算する際、最終所望引張力値FDが用いられ
ていたことを想記する。角度を用いた場合の最終
停止角度における最終引張力の計算値Ffioalは、 Ffioal=FD−rFR(αfioal−αactual) (54) となる。ここに、αactualは、中央停止点32から
最終停止点までの前進角度である。もし、最終所
望引張力値FDと計算値Ffioalとの差が小さく、例
えば±5〜10%であれば、技術がかなり信頼され
うるものであることが明らかになる。また、もし
最終所望引張力値FDと計算値Ffioalとの差が大き
くて、例えば±20%あれば、何かの不調があり、
締付作業を停止して、原因究明のための調査を行
なわなくてはならないことが明らかになる。 いかなる場合においても、最終引張力値Ffioal
が計算されたならば、それを最終所望引張力値
FDと比較することが望ましい。その場合、Bを
使用者にとつて許容しうる割合として、もし Ffioal−FD/FD−B (55) ならば、計算引張力値が所望引張力値よりかなり
小さいことを示す適当な信号が表示されるように
する。現在得られている情報によれば、割合Bの
大きさは、本発明を用いた場合に予想されるばら
つきより大きくなくてはならず、好ましくは標準
偏差の3〜4倍あるべきである。すなわち、割合
Bの値は1例として0.17にすればよい。ジヨイン
トに問題があるのは不等式(55)の右辺が負であ
る場合に限ることがわかる。そのわけは、もし最
終引張力値Ffioalが大きすぎるのにボルトが降伏
していない場合は、正常な状態下のジヨイントな
ら不調がないことは明らかだからである。本技術
の極めて有用な1利点は、飛越空転ねじフアスナ
ーを検出しうることである。 本発明のもう1つの特徴は、工具の超過作動予
想を行なつて工具の誤動作を指示するところにあ
る。締付の終了時における工具の超過作動は、工
具の誤動作を決定するために用いられるが、これ
は、中央停止点32の付近における超過作動中に
モニタする方が便利でもありまた正確でもある。
いま Y=T1+α1TR/T0 (56) Z=δα/2αpr (57) E=100Y+2Z−1/1−Z% (58) とする。Yが、元のない数であつて基本的に比
T4/T0であることは明らかである。第2図に示
されているように、T4は中央点の駆動停止指令
位置30において存在するトルク値であり、T0
正常な停動トルクである。第3図からは、Yが工
具速度の逆関数であることがわかる。駆動停止指
令と弁の閉鎖との間の時間遅延がもし一定のまま
ならば、逆関数Yは工具の超過作動の予想を与え
る。δαは測定された工具の超過作動を表わして
いるから、Zが測定された工具超過作動の関数で
あることがわかる。αprは、トルク条件がない場
合の正常な超過作動角である。Eは工具および制
御装置の性能の変化を百分率で表わしたものとみ
てよい。 もし変化Eが低く、例えば−10%であれば、
空気圧の損失または低下、潤滑の不足、部品の摩
耗または破損、などにより、実際の停動トルクが
著しく減少していることが推定される。そのよう
な場合は、工具の検査、手入れ、修理または交換
が必要な旨の信号が、工具のある場所に表示され
る。駆動停止指令と空気弁閉鎖との間の時間遅延
の減少によつて、著しいEの減少が起こることも
考えられるが、それは殆どありえない。 もし変化Eが正ならば、すなわち0より大なら
ば、複雑なことになる。すなわち、もつと複雑な
式を簡単にしたZが正確でなくなる。もつと複雑
な式から、もし変化Eが正ならば、関数Zを Z1=δα/αpr (59) のように変更すべきことがわかる。これに伴つ
て、変化Eが正の場合は、その計算を次のように
変更すれば正確な結果が得られる: E1=100Z1−1/1−Y% (60) もし変化E1が高く、例えば+10%であれば、
駆動停止指令と空気弁閉鎖との間の時間遅延が著
しく増加しているか、または工具に供給される空
気圧が増加していることが推定される。これは通
常、弁制御ソレノイドが付着し始めたか、または
空気圧が高すぎることを示している。このような
場合は、空気制御系統の検査、手入れ、修理また
は交換の必要なことを指示する信号の表示が工具
のある場所に行なわれる。変化E1の顕著な増加
が工具の効率の増加によつて起こるということも
考えられるが、それは殆どあり得ないことであ
る。 当業者には明らかなように、式(56)によつて
予想される工具の超過作動には、慣性による超過
作動分は含まれず、時間遅延によるもののみが含
まれている。前述のように、慣性による超過作動
は中程度より大きいトルク変化率のフアスナーに
おいてむしろ重要であるが、正確さは引張変化率
の小さいフアスナーの方がいくらかよくなる。必
要に応じて、慣性による超過作動の大きさは、式
(56)または(57)の一方または両方を用いて、
式(58)に組込むことができる。 工具の不調がただ1回だけ示されてもそれは無
意味なものであることが多いが、工具の不調が異
常に頻繁に示される場合には、その頻度は意味を
もつ。従つて作動時における次式の比が保持され
る: CTL/CJC (61) ここに、CTLはE−10%となつた回数、CJ
締付けられたジヨイント数、Cは使用者が許容し
うる割合である。式(45)の比CY/CJと同様に、
この場合も累計比ではなく作動時の比(running
ratio)を用いるのがよい。現在得られている情
報によれば、割合Cは0.1〜0.2の範囲にあるべき
で、例えば0.15ならよい。 同様にして、作動時の比に対し CTC/CJD (62) の条件も置かれる。ここに、CTCはE+10%と
なつた回数、Dは使用者が許容しうる割合で、例
えば0.15である。 工具の超過作動を予想し、それによつて工具の
不調を検出するもう1つの方法は、次式に基づ
く: δαp=(1−T4/T0)αpr (63) ここに、δαpは、トルク値T4が現われる駆動停
止指令点30からの工具の予想超過作動である。
前にδαで示された、点30からの測定された超
過作動値は、次式のようにδαpと比較される: Fδα/δαpG (64) ここに、FおよびGは使用者が許容しうる値で
あつて、例えばそれぞれ0.85および1.15である。
測定された超過作動が小さすぎる場合、それはモ
ータの不調を示し、また、δαが大きすぎる場合
は制御装置の不調を示している。 単一ジヨイント部分を包含する複数のフアスナ
ーを順次締付ける場合は、最後のフアスナーが締
付けられる時までに、最初に締付けられたフアス
ナーは少なくとも引張力の一部を失うことが広く
知られている。このことはもちろん、ジヨイント
の弛緩およびジヨイント部品の心合せに関連して
いる。本発明においては、詳細に後述するような
1つの命令可能な動力工具をそれぞれのフアスナ
ーに、次のように用いる。 各工具は同時に始動せしめられる。全工具が中
央停止点32で停止せしめられた後、全工具が同
時に再始動せしめられ、最終的前進を行なう。こ
の場合、全フアスナーの心合せおよび全ジヨイン
トの弛緩は中央点32において行なわれる。その
後工具は、フアスナーに結合している周囲に生じ
た弛緩を補償する。各工具の制御機構は、当業者
には明らかなように、相互に電子的に接続されて
いるが、その接続様式は後に詳細に説明される工
具に適応するようになつている。 装置: 第8図には、前述の諸技術を実施するための機
構86が概略的に示されている。機構86は、空
気供給源90に連結された空気工具88であつて
空気弁92と、ジヨイント98の一部であるフア
スナー対に結合する出力96を有する圧力空気発
動機94とを包含する該空気工具88と、トル
ク・トランスジユーサ100と、角度トランスジ
ユーサ102と、を包含している。トルク・トラ
ンスジユーサ100は、適当な電気導線108に
よつて、データ処理装置106の信号調整器10
4に接続されている。 信号調整器104は、トランスジユーサ10
0,102からの電気信号を受け、その電圧およ
び/または電流をアナログ−デイジタル変換器1
12に受入れられる形式に修正し、適当なコネク
タ114を経て送出する。変換器112は、調整
器104から受けた信号をデイジタル形式に変換
し、適当な結線118を経て、インタフエイス論
理装置116に送る。角度トランスジユーサ10
2は、適当な電気導線110によつて、インタフ
エイス論理装置116に接続されている。 インタフエイス論理装置116は、情報を操作
するように設計されたインタフエイス論理部12
0を包含しており、インタフエイス論理部120
は、適当な結線122,124を経てマイクロプ
ロセツサ装置126に接続され、マイクロプロセ
ツサ装置126は、さらに適当な結線132,1
34,136,138を経てデータ記憶装置12
8と、命令記憶およびプログラム装置130とに
夫々接続されている。インタフエイス論理部12
0はまた、片寄トルクTps、引張力変化率FR1
引張力変化率比r、最終所望引張力値FDなどの
入力パラメータを受けるように設計されている。 インタフエイス論理装置116はまた、増幅器
部140を包含しており、増幅器部140は、適
当な電気結線142を経て、空気弁92内のソレ
ノイド(図示されていない)を制御する。増幅部
140また、電気結線146を経て、後に詳細す
るように、適当な信号燈を有する表示パネル14
4を制御する。 電気工具88は所望の任意の形式のものでよい
が、便宜なものとしては、超過作動量が小さくな
るように改変されたロツクウエル(Rockwell)
のモデル63Wがある。工具の超過作動の大部分
は、電気結線142を経て駆動停止指令が与えら
れた時点と、弁92の下流の高圧空気流が圧縮空
気発動機94によつて消費されてしまう時点との
間で起こるが、空気工具88の慣性に起因する超
過作動量は、運転トルク値の大きいときには工具
速度が小さくなるのでむしろ顕著でなくなる。 第9図には、データ処理装置106がさらに詳
細に示されている。データ処理装置106には、
ロツクウエルのマイクロプロセツサ、モデルPPS
8を用いるのが便宜である。データ処理装置10
6の十分な説明については、これに関するロツク
ウエル・インタナシヨナル(Rockwell
International)の出版物を参照されたい。 データ処理装置106のシヤシ147の上に
は、電源149、信号調整器104、命令記憶お
よびプログラム装置130、データ記憶装置12
8、マイクロプロセツサ装置126、インタフエ
イス論理部120、変換器112、およびインタ
フエイス論理装置の増幅器部140が取付けられ
ている。信号調整器104、インタフエイス論理
部120、マイクロプロセツサ装置126、およ
びデータ記憶装置128は変更されておらず、こ
れはデータ処理装置106が前述の計算を扱うこ
とができるようにするためである。 命令記憶およびプログラム装置126は物理的
にデータ処理装置の一部をなしており、適当なプ
ログラムが内部に記憶せしめられている。本発明
の研究において開発された機械言語プログラム
は、7000命令以上を含有し、通常のコンピユータ
出力用紙で約150ページの長さになる。このフオ
ートラン・プログラムは当技術分野に精通するプ
ログラマーならば誰でも理解しうるものであり、
手操作により、または、標準言語翻訳プログラム
の使用によつて、機械言語プログラムに再変換す
ることができる。マイクロプロセツサ126にお
いてなされる入力−出力機能のあるものは、フオ
ートランに変換することができない。これらの機
能は、サブルーチンによつて何が起こるべきか及
び何が制御されるべきであるかを記述した注釈と
共に、サブルーチン内に取上げられる。 第10A図および第10B図に概略的に示され
ている、インタフエイス論理および増幅器回路1
16および140は、マイクロプロセツサ装置1
26、通常のテレタイプ・コンソール(図示させ
ていない)、トルクおよび角度トランスジユーサ
100,102、および工具の動作を制御する空
気弁92の間のデータおよび制御信号のインタフ
エイス動作を行う。 テレタイプ・コンソールとマイクロプロセツサ
126との間のインタフエイスは、コンソールが
データを直列形式で送受信するのに対して、マイ
クロプロセツサ126はデータを並列形式で送受
信するため必要になる。インタフエイス論理およ
び増幅器回路116,140は、一般
(universal)非同期送受信器回路148を包含し
ており、この回路は、テレタイプ・コンソールか
ら線路150を経て直列形式すなわち一時に1ビ
ツトの形式で、所望トルク値TDなどの入力デー
タを受け、該データを一時記憶した後該データを
並列形式にして、線路152を経てマイクロプロ
セツサ126に送信する。このように、テレタイ
プ・コンソールまたは他の適宜の装置により、実
験的に得られた可変パラメータ、所望のボルト引
張力、などの入力154(第8図)が与えられ
る。同様にして、テレタイプ・コンソールによつ
て印加されるべきマイクロプロセツサ126から
のデータは、マイクロプロセツサ126から線路
152上に受信される並列形式から直列形式に変
換されてテレタイプ・コンソールにより受信され
る。 一般非同期送受信器148、およびインタフエ
イス論理および増幅器回路の他の諸要素の制御に
用いられるタイミング・パルスは、マイクロプロ
セツサ126から線路156上に供給される。こ
のパルス列は、通常の分割回路158に供給さ
れ、分割回路158は線路160上にタイミング
信号を発生する。このタイミング信号は、プロセ
ツサ126によつて供給されるパルス列の速度よ
りは低いが、それに比例する速度をもつたパルス
列である。タイミング・パルスは、線路162を
経て、インタフエイス論理および増幅器回路の他
の諸要素にも供給される。マイクロプロセツサ1
26はまた、線路164上にも信号を発生する。
これらの信号は、マイクロプロセツサ126に出
入するデータの伝送を制御するプログラムに応答
して、発生せしめられる。すなわち、例えば、マ
イクロプロセツサ126が、最終所望トルク値
TDなどの入力データを供給する状態にある時は、
マイクロプロセツサ126から線路164を経て
ゲート回路166へ信号が送られ、一般非同期送
受信器148の168,170に制御入力が与え
られる。テレタイプ・コンソールに対する制御お
よび状態指示信号は、線路172上に供給され、
また、信号調整器回路174を経て、線路176
上にも供給される。 第10B図は、マイクロプロセツサ126、ト
ルクおよび角度トランスジユーサ100,10
2、および空気弁92の間のインタフエイスをな
す回路部分を概略的に示している。トルクトラン
スジユーサ100(第8図)からのトルクデータ
は、アナログ・デイジタル変換器112によつ
て、12デイジツトの2進信号に変換され線路11
8上に供給される。しかし、使用されている特定
のマイクロプロセツサは、8デイジツトの入力し
か受けられない。そこで、トルクデータをプロセ
ツサに伝送するために、多重化装置を用いる。す
なわち、アナログ・デイジタル変換器112の12
デイジツト出力を、論理レベルバツフア178,
180を経て、1対のステアリング・ゲート18
2,184に供給し、その際、最初の4デイジツ
トはゲート182の第1入力aに供給され、第2
の4デイジツトはゲート184の対応する第1入
力aに供給され、最後の4デイジツトはゲート1
82の第2入力bに供給されるようにする。ゲー
ト184の対応する第2入力bは接地され、これ
らには常にゼロ入力が供給されている。ステアリ
ング・ゲート182,184の8本の出力線路1
86は、マイクロプロセツサ126へのトルクデ
ータ入力を与える。ゲート182,184は、線
路188,190上の信号によつて制御され、ま
ずa入力信号、すなわちトルク信号の最初の8ビ
ツトを出力線路186へ通過させ、次いで、b入
力信号、すなわち最後の4ビツトと4個のゼロを
通過させる。線路118上に伝送されるトルクデ
ータは、ステアング・ゲート182,184に供
給されると共に、レジスタ192,194,19
6に一時的に記憶される。これらのレジスタ19
2,194,196は、アナログ・デイジタル変
換器から受けるその時々のトルク値を通常記憶す
る。マイクロプロセツサ126から線路198上
に供給される保持信号はラツチ回路200を作動
させて、レジスタ192,194,196を一時
的に固定し、それらの内部に記憶されたトルク値
が線路202を経て読出されるようにする。この
ような構造により、アナログ・デイジタル変換器
112に最新のデータが供給されている間に、マ
イクロプロセツサ126へのトルクデータの読取
りが可能となり、その際、古いデータ値と新しい
データ値とが偶然混合して記憶に読込まれる恐れ
がなくなる。 アナログ・デイジタル変換器112は、変換終
了信号を線路204上に供給し、この信号は線路
206を経てラツチ回路200に供給されて、ト
ルク値の伝送が終了した時、レジスタ192,1
94,196の更新を行なう。アナログ・デイジ
タル変換器112は、マイクロプロセツサ126
の制御下にあることに注意すべきである。すなわ
ち、マイクロプロセツサ126は、線路208を
経て可能化信号を送り、また、線路210を経て
変換信号をゲート212に送る。ゲート212は
また、線路214を経て工具回転指示信号を受け
るのであるが、この信号の起源については後述す
る。線路208,210上の可能化および変換信
号は、マイクロプロセツサ126を制御するプロ
グラムに応答して発生する。ゲート212の出力
は、線路216を経て、アナログ・デイジタル変
換器112に変換開始信号を与える。 前述の如く、ステアリング・ゲート182,1
84は、線路188,190から制御信号を受け
る。これらの制御信号は、1対のゲート回路21
8,220から発生する。ゲート回路218は、
線路204上のアナログ・デイジタル変換器11
2からの変換終了信号と、線路222上の可能化
信号とに応答する。可能化信号は、マイクロプロ
セツサにより線路208に上に供給される可能化
信号から導かれる。ゲート回路218はゲート回
路220に入力を与える。ゲート回路220はま
た、マイクロプロセツサ126の記憶装置に前の
データがロードされたことを指示する応答帰還信
号の形式の信号をマイクロプロセツサ126から
線路224を経て受ける。ステアリング・ゲート
182,184を制御するほかに、ゲート回路2
20は、マイクロプロセツサ126に対し線路2
26を経てデータ準備完了信号を供給する。論理
ゲート回路218には、もう1つの入力228が
ある。この入力の機能は、記憶装置に対し事象標
識を供給することである。 第10B図の回路は、角度トランスジユーサ1
02とマイクロプロセツサ126との間のインタ
フエイス動作をも行なう。角度トランスジユーサ
102の正弦および余弦信号の形式を有する出力
信号は、線路110を経て変換回路230に供給
され、変換回路230はトランスジユーサの出力
信号に応答して、工具の回転の1゜ごとに出力パル
スを発生する。線路232上のこのパルス信号
は、線路214上に工具回転指示信号を生じさせ
ると共に、線路236上にゲート回路234に対
する入力をも与える。ゲート回路234はまた、
線路238を経てマイクロプロセツサ126から
入力信号を受ける。この入力信号は、工具がオン
状態にある期間中は存在し、工具のオフ信号と同
時に消失する。ゲート回路234の出力240
は、工具の回転1゜ごとに1パルスが存在するパル
ス列の形式の入力をマイクロプロセツサ126に
与える。線路238上の入力信号がなくなつた後
に存在するこの信号の部分は、工具の超過作動の
程度を表わす。 インタフエイス論理および増幅器回路に包含さ
れている他の回路としては、リセツトスイツチ2
44において接続されているリセツト回路242
があり、この回路は出力信号246,248を生
ずることによつて、装置がターン・オンされた時
各種の回路成分をリセツトする。信号調節器回路
もまた備えられており、回路250は、マイクロ
プロセツサ126と、リセツト、利得、内部較正
および外部較正に対する外部制御装置との間のイ
ンタフエイス作用を行ない、また、回路252
は、線路254上のプロセツサ126からの信号
によつて、工具と、空気弁92を制御するソリツ
ド・ステート継電器との間のインタフエイス作用
を行ない、出力信号は線路256上に生ずる。も
う1つの回路258は、非常スイツチである単極
双投外部スイツチに接続されている。回路258
の出力260は、マイクロプロセツサ126に中
断信号を供給する。 第10A図および10B図に示されている回路
要素としてどのようなものを用いるかを次の第
表にあげる。 第表 回路要素の標準部品番号又は名称 SN74LS04 1 SN7474L 3 SN7400L 5 SN7410L 7 SN7402L 9 抵抗パツク、4.7kΩ 11 分圧計、1kΩ 13 72747、テキサス・インスツルメンツ 15 ダイオード、IN914 無マーク SN7404L、インバータ 無マーク SN7437L 17 トランジスタ 無マーク SN74157L 182、189 SN7496L 192、194、196 SN74161L 21 抵抗パツク、15kΩ 23 SN7420L 25 SN7442L 27 TR1602 148 トランジスタ2N2905 29 抵抗33、620(定格1/2W) 無マーク 図において、各抵抗に付した数はΩを単位とす
る抵抗値である。33,620以外の全ての抵抗
は定格1/4Wである。各コンデンサに付された数
は、μFを単位とするキヤパシタンスである。記
号「V」は、特定の導線が、回路要素に損傷を与
えないように、ある抵抗、例えば1000Ωの抵抗を
経て、5ボルトの母線に接続されていることを示
すために用いられている。記号「POR」は、「電
力オン・リセツト」を示すために用いられてお
り、これは電力が約1/2秒間オン状態を続けるこ
とを意味する。 前述のコンピユータ・プログラムおよびインタ
フエイス増幅器部140は、通常のテレタイプ・
コンソールを作動させ、実験的に決定されている
諸パラメータの種々の値を入力させたり、中央停
止点32における引張力などの計算値のあるもの
を読出して印加せしめたりするように設計されて
いるのであるが、その細部は第11図に示されて
いるように、表示パネル144を作動せしめうる
ようになつている。表示パネル114は、操作員
から見える範囲内に配置され、任意の適当な様式
で支持されたベース部262は、ジヨイント98
の特徴を示す第1群の信号燈264,266,2
68,270を有することが好ましい。信号燈2
64は、最終所望引張力値FDに達したこと、ま
たは最終計算引張力値Ffioalが許容範囲に入つた
ことを指示する。信号燈264,266が点燈し
た場合は、非直線ひずみが生じたが、最終計算引
張力値Ffioalは許容しうることを示す。信号燈2
66,268が点燈した場合は、非直線ひずみが
生じ、最終計算引張力値Ffioalが許容しえないこ
とを示す。信号燈270は、比TRa/TRbに基づ
いて、フアスナーの引張力変化率が低いことが示
されたとき点燈する。 表示パネル144は、さらに品質管理上の特徴
を示す1群の信号燈272,274,276を備
えている。信号燈272は、非直線ひずみの検出
頻度が最低であるとき点燈し、信号燈274は、
非直線ひずみの検出頻度が、式(45)によつて示
されるように高すぎる場合に点燈する。信号燈2
76は、式(55)によつて指摘されるように、最
終計算引張力Ffioalが最終所望引張力値FDと著し
く異なるときに点燈する。 表示パネル144は、さらに工具の作動特徴を
示す第3群の信号燈278,280,282を包
含している。信号燈278は、工具が正常に作動
していることを指示する。信号燈280は、比
δα/δαpが小さすぎる場合、または比の値が小さ
い頻度が顕著になつた場合に点燈する。同様にし
て、信号燈282は、比の値が大きい頻度が顕著
になつた場合に点燈する。 本発明に用いられる代表的なフアスナー装置
は、呼び径7.9mm(5/16″)、1cmあたりのねじ山
数9.45(インチ当り24山)の、SAE規格第8等級
のナツトとボルトを包含するようにしてもよい。
このフアスナー対と、改変されたロツクウエル
63W空気工具とによつて、実験的に決定されたパ
ラメータ値として次の値が得られている: FR1=21.32Kg/度(47ポンド/度) αk=9゜ r=1.12 n=14 FM=1315.4Kg(2900ポンド) T0=7.47Kg・m
(54フイート・ポンド) FL=453.6Kg(1000ポンド) αd=68゜ T1=0.69Kg・m(5フイート・ポンド) Nk
0.80 Tps=0.055Kg・m(0.4フイート・ポンド) R=
0.93 αpr=20゜ K0=0.029Kg・m/度(0.21フイート・
ポンド/度) αy=12゜ Δα=3゜ これらのパラメータと、握りの長さ6.2cm
(2.44″)、呼ぼ径7.9mm(5~16″)、1cmあたりのね
じ山数9.45(1インチ当り24山)の第8等級のフ
アスナーで重クロム酸カドミウムの被覆を有する
ものとを用い、ここに開示された技術の一部を用
いた場合、下記のデータが得られた。引張力を直
接測定するために使用された荷重座金のこわさは
0.893×106Kg/cm(5×06ポンド/インチ)であ
り、締付けられた材片は焼入鋼であつた。次の表
で報告される試験の実施の際には、角度の選択が
+2゜ないし−1゜の範囲で行なわれたが、これは+
47.17ないし−23.59Kg(+104ないし−25ポンド)
の引張力範囲に相当する。引張力プロープおよび
トルク・トランスジユーサを含めての、全装置の
反復性および直線性は4%と見積られる。
【表】
【表】 第2列にあげられている引張力値は、工具停止
後約15秒において記録された値である。この値
は、記録された引張力値の1〜2%のジヨイント
弛緩を含んでいるものと考えられる。 第表に報告されている20個のフアスナーにつ
いて収集されたデータを統計的に分析すると、本
発明の技術の一部によつて、100例中の99例まで
において、引張力を所望値の±11.1%以内に制御
することができ、または、標準偏差の2.58倍以内
に制御することができることがわかる。上記デー
タは、ここに開示した技術のいくつかの特徴を包
含しないプログラムを用いて得られたものである
ことを十分理解すべきである。この包含されなか
つた特徴としては、(1)トルク変化率TRおよび角
度αprigioの第2計算を用いること;(2)降伏検出と
それに応答しての駆動停止を行なうこと;および
(3)引張力変化率の小さいフアスナーを確認し排除
するための、トルク変化率TRの計算が行なわれ
る領域におけるトルク変化率の曲率点検を利用す
ること、があげられる。これらをプログラムに加
えた場合の効果は、もちろん想像の域を出ない。
しかし、これらを加えれば、ばらつきがさらに減
少するものと考えられる。 同じジヨイントおよび工具に対して、トルク制
御法を用いると、2843Kg(16267ポンド)の平均
最終引張力値を実現するのに3.136Kg・m
(122.68フイート・ポンド)の平均最終トルクを
生ぜしめる必要がある。そして、平均からの観測
偏差は+43.0ないし−45.5%になる。このように
して、トルク制御法を用いると、ボルトがいかな
る引張力にも耐えるものと仮定すれば、100例中
の99例において所望引張力値のばらつきは±82.3
%になる。実際には、ボルトの10.4%は破損し、
締付終了時に引張力を生じない。ボルトのその他
の14.7%は、塑性領域、すなわち降伏点を越えた
点に達する。 同じジヨイントおよび工具に対して、ナツト回
転法を用いると、ナツトは2843Kg(16267ポンド)
の平均引張力値を実現するのに、0.691Kg・m
(15フイート・ポンド)の限界トルクから96.3゜前
進しなければならない。観測される偏差は+13.2
ないし−25.2%である。このようにして、ナツト
回転法は、100例中の99例において所望引張力値
の±21.7%のばらつきを生じる。3153Kg(16950
ポンド)の弾性限度を有するボルトに対して、
2812Kg(6200ポンド)の引張力を選択するのが最
適なようである。その理由は、その場合ボルトの
わずか約0.6%だけが塑性領域に達するからであ
る。このことは興味深い。 アナログ装置: 第12図には、本発明の技術を実施するため
の、他の装置298が示されている。この装置によ
る方法は、式(7)に基づいている。式(7)において
dF/dαの値は引張力変化率を示す。式(7)は、次
のように書き直せる: d/dαlog T=dF/dα/F (65) もし、d/dαlog Tがある方法によつて決定されれ ば、式(65)のFは最終所望引張力値FDまたは
駆動停止指令点における引張力値FSOとなること
ができ、一方、dF/dαは実験的に決定された引
張力変化率FR3である。このFR3は、問題になつ
ている角度区間内における引張力変化率FR1
FR2との、適当な平均である。次の関係が成立す
るのは明らかである: d/dαlog T=d/dtlog T/dα/dt (66) 第12図に示されているように、アナログ装置
298は、フアスナーが締付けられている速度で
あるdα/dtの値を連続的に検出するための、回
転速度計などの任意の適当な種類の角速度ピツク
アツプ300を包含している。 トルク・トランスジユーサ302は、運転トル
クTの値を連続的に検出する。トランスジユーサ
302は、トランスジユーサ100と同種のもの
でよい。対数増幅器304は、マサチユセツツ州
ノーウツド(Norwood)のアナログ・デバイセ
ス・インコーポレーテツド(Analog Devices、
Inc.)から対数増幅器のモデル755として発売さ
れているものなどで、適当な結線306によつて
トルク・トランスジユーサ302に接続されてい
る。対数増幅器304は、検出された運転トルク
Tの値を、連続的にlog Tを表わす連続信号に変
換する。 時間微分装置308は、適当な導線310によ
つて対数増幅器304に接続され、対数増幅器か
らの信号を時間について連続的に微分して、運転
トルクの対数の微分d/dtlog Tを得る。時間微分 装置308は、コンデンサ314と並列に接続さ
れた演算増幅器312などの、任意の適当な種類
のものでよい。適当な演算増幅器は、マサチユセ
ツツ州ノーウツドのアナログ・デバイセス・イン
コーポレーテツドから演算増幅器のモデル741
として発売されている。 時間微分装置308からの信号は、導線316
を経て低域フイルム318に供給される。フイル
タ318、時間微分装置308からの信号を平滑
化することにより、トランスジユーサ302から
のトルク信号に固有な雑音の一部を除去する。角
速度ピツクアツプ300と、低域フイルタ318
とは、適当な導線320,322によつてアナロ
グ除算装置324に接続されている。この除算装
置324は、マサチユセツツ州ノーウツドのアナ
ログ・デバイセス・インコーポレーテツドから除
算モジユール436Bとして発売されているものな
どでよい。導線320,322がアナログ除算装
置324に接続されていることによつて、導線3
26上には、比 d/dtlog T/dα/dt を表わす出力信号が発生する。式(66)に示され
ているように、この信号はd/dαlog Tを表わして いる。この値が d/dαlog TFR3/FSO、ただしTT1 (67) となると、工具に駆動停止が指令される。ただ
し、ここで、計算引張力値FSOは駆動停止時のボ
ルトの引張力値であり、T1は限界トルク、例え
ば平均最終トルクの約20%である。この限界は、
トルクによらずに、角度によつて測定してもよい
ことは明らかで、その場合はα>αpとなる。 工具は駆動停止後超過作動するはずなので、
FSOの値は、工具の平均超過作動がフアスナーを
最終所望引張力値FDまで前進せしめるように選
択される。工具の平均超過作動は実験的に決定さ
れるか、または ΔFSO=dα/dtSO(Δt)FR3 (68) から決定される。ここにdα/dtSOは駆動停止点 における工具の平均速度、ΔFSOは超過作動によ
る平均増加引張力、Δtは駆動停止指令が与えら
れてから空気弁が閉じるまでの時間延長である。
従つて、 FSO=FD−ΔFSO (69) である。 計算引張力値FSOおよび引張力変化率FR3は定
数と仮定されているから、比FR3/FSOも当然定
数である。従つて、比FR3/FSOを表わす一定の
信号が導線328上に与えられる。導線326,
328は、もう1つの除算装置330に接続され
ている。この除算装置から導線332上に生ずる
出力信号が1になると、増幅器334はトリガさ
れてソレノイド補持装置336を付勢し、ソレノ
イドばね(図示されていない)が空気弁を閉じる
ようにする。 第12図のアナログ装置298は、デイジタル
装置86ほどの正確さをもたないと考えられる
が、構造的にも動作的にも簡単であるという利点
を有する。アナログ装置298は、本発明の理論
的基礎により密接に基づいて動作するようになつ
ており、仮定や簡単化はより少なくしか行なわれ
ていない。この簡単なアナログ装置のいくつかの
欠点、例えば、超過作動の予想およびフイルタ3
18における雑音低域を変化させ得ないことなど
は、当業者ならば、もつと精巧なアナログ技術を
用いて降伏しうることがわかるはずである。 当業者には、本発明の技術が、他の締付方法を
モニタして、フアスナーを最終所望引張力値まで
締付ける正確さを決定するのに用いうることは明
らかであろう。これを簡単に実現するには、増幅
器部140を改変して、空気弁ソレノイドが締付
パラメータに応答して操作されないようにすれば
よい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、フアスナー対を弾性限度を越えた所
まで連続的に締付ける際に形成される典型的なト
ルク−角度および引張力−角度曲線を示してい
る、第2図は、典型的なトルク−角度曲線の下端
部の拡大図で、この上端において締付が一時中断
される。第3図は、空気動力工具の典型的はトル
ク−速度関係を示す。第4図は、連続締付の終了
時における典型的ジヨイントの弛緩を示す引張力
−角度曲線の図である。第5図は、さらに大きい
引張力値まで締付けて行く途中の、中央停止点に
おけるジヨイントの弛緩を示す典型的な引張力−
角度曲線の図である。第6図は、本発明の他の特
徴を図式的に説明するための第1図に類似した曲
線の図である。第7図は、本発明の他の特徴を図
式的に説明するためのトルクおよび引張力曲線の
拡大図である。第8図は、本発明の機構の概略ブ
ロツク図である。第9図は、第8図の機構の1成
分の側面図である。第10A図および第10B図
は、第8図の他の成分の回路図である。第11図
は、典型的な操作員用コンソールの正面図であ
る。第12図は、本発明のもう1つの機構のブロ
ツク図である。 88……空気工具、90……空気供給源、92
……空気弁、94……圧縮空気発動機、98……
ジヨイント、100……トルク・トランスジユー
サ、102……角度トランスジユーサ、104…
…信号調整器、112……アナログ・デイジタル
変換器、116……インタフエイス論理装置、1
20……インタフエイス論理部、126……マイ
クロプロセツサ装置、128……データ記憶装
置、130……命令記憶およびプログラム装置、
140……インタフエイス増幅器部、144……
表示パネル、154……入力諸パラメータ(ボル
ト引張力など)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フアスナー対を締付けるための動力工具、上
    記動力工具の回転角度と締付進行中の夫々異なる
    角度位置におけるトルクを検出する手段、 上記検出されたトルク値と角度値とから各フア
    スナー対の角度に対するトルク変化率を決定する
    手段、 決定された上記トルク変化率と、検出された上
    記トルクと、実質的に同種のフアスナー対に固有
    の値であつて予め求められている角度に対する引
    張力変化率とから、 Tはフアスナーに与えられるトルクを表す値で
    あり、 Fはフアスナーにおける引張力を表す値であ
    り、αは回転角度を表す値であるとして、 dT/dα/T=dF/dα/F の関係を用いて、何れのフアスナー対についても
    降伏点より下の締付の少く共1つの時点における
    フアスナー対の一方のフアスナーに現れる引張力
    を計算する手段、 計算された引張力から降伏点より下の最終所望
    引張力値に各フアスナー対を締付けるのに充分な
    締付パラメータの値を決定する手段、及び 決定された上記パラメータに応答して上記動力
    工具に指示し該動力工具が各フアスナー対を締付
    けるようにする手段、 を有する、降伏点より下の最終所望引張力値に多
    数のねじ付フアスナー対を締付ける装置。 2 特許請求の範囲第1項記載のねじ付フアスナ
    ー対を締付ける装置であつて、締付けられている
    特定のフアスナー対についてトルク及び角度の検
    出値から締付終了の際にフアスナーに存在する応
    力値を決定する手段を更に有する、ねじ付フアス
    ナー対を締付ける装置。 3 特許請求の範囲第1項又は第2項に記載のね
    じ付フアスナー対を締付ける装置であつて、検出
    されたトルク値及び角度値からフアスナー対にお
    ける非線形歪が存在するか否かを決定する手段を
    更に有する、ねじ付フアスナー対を締付ける装
    置。 4 フアスナー対を締付けるための動力工具、 上記動力工具の回転角度と締付進行中の夫々異
    なる角度位置におけるトルクを検出する手段、 締付けられているフアスナー対のトルク−角度
    関数の直線領域において締付けを中止させる手
    段、 締付けを中止したときの前記動力工具の超過作
    動を測定する手段、 締付けを中止して測定した工具超過作動から、
    締付けの最終的終了をしたときの工具超過作動を
    予想する手段、 上記検出されたトルク値と角度値から各フアス
    ナー対の角度に対するトルク変化率を決定する手
    段、 決定された上記トルク変化率と、検出された上
    記トルクと、実質的に同種のフアスナー対に固有
    の値であつて予め定められている角度に対する引
    張力変化率とから、 Tはフアスナーに与えられるトルクを表す値で
    あり、 Fはフアスナーにおける引張力を表す値であ
    り、 αは回転角度を表す値であるとして、 dT/dα/T=dF/dα/F の関係を用いて、何れのフアスナー対についても
    降伏点より下の締付の少く共1つの時点における
    フアスナー対の一方のフアスナーに現れる引張力
    を計算する手段、 計算された引張力から降伏点より下の最終所望
    引張力値に各フアスナー対を締付けるのに充分な
    締付パラメータの値を決定する手段、及び 決定された上記締付パラメータ及び上記の決定
    された工具超過作動に応答して上記動力工具に指
    示し該動力工具が各フアスナー対を締付けるよう
    にする手段、 を有する、降伏点より下の最終所望引張力値に多
    数のねじ付フアスナー対を締付ける装置。 5 特許請求の範囲第4項記載のねじ付フアスナ
    ー対を締付ける装置であつて、締付けられている
    特定のフアスナー対についてトルク及び角度の検
    出値から締付終了の際にフアスナーに存在する応
    力値を決定する手段を更に有する、ねじ付フアス
    ナー対を締付ける装置。 6 特許請求の範囲第4項又は第5項に記載のね
    じ付フアスナー対を締付ける装置であつて、検出
    されたトルク値及び角度値からフアスナー対にお
    ける非線形歪が存在するか否かを決定する手段を
    更に有する、ねじ付フアスナー対を締付ける装
    置。
JP199081A 1976-08-09 1981-01-09 Method and device for clamping fastener with screw Granted JPS56152588A (en)

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