JPS633652Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は合成樹脂フイルム等で袋若しくは筒状
に形成したものの片面に感圧性接着剤による粘着
層を形成し、この粘着層がダストの転着除去用に
使用できるようにして、該粘着層を保護する剥離
層を備えた保護シートの外側に、靴や皮革製品な
どの磨き若しくは拭き払いできる柔軟なシート
を、該保護シートと一体して袋或いは筒状にした
ものとを組み合せ、ダストの転着除去と拭き磨き
との両操作に使用できるようにしたハンドクリー
ナーに関するものである。

筒状又は袋状にして内部に手を挿入できるよう
にしたものの表面に粘着層を形成して、使用前に
は剥離可能なシートで該粘着層を覆つた形式のい
わゆる粘着剤によつて衣服などに付着した塵や糸
屑、綿屑などを取り除くのに好都合な清掃具が既
に多くの形式で提案され、かつ一部実用に供され
ている。

しかし乍ら、従来の形式のものにあつては、そ
の使用に際して粘着層の表面を覆つている剥離層
を備えた保護紙を剥して使用に供しなければなら
ないので、この保護紙は使用する迄はそれなりの
効果を有するが清掃作業に際し剥すと無用となつ
て経済的にも不都合なものである。さりとてこの
保護紙をそのまま他の用途に使用するには一般的
に不適当であり、比較的広い面積を有しているの
で、この部分を活用することが望ましい。

本考案は斯かる現状に鑑みて、粘着層によるダ
ストの転移清掃機能を損うことなく、その使用前
の状態で保護シートの外面を利用し、更にその外
側に家具の表面や椅子或いは靴の表面などを磨く
のに使用できる柔軟性を有したシートを筒又は袋
状になるようにして保護シートに取付け、粘着層
を介していわば二つの筒又は袋が合された状態に
形成し、そのままで片側の空間部に手を挿入して
使用すれば磨き作業ができ、保護シートの位置で
剥離すれば粘着面が表われて、該粘着面を有する
方の袋若しくは筒内に手を挿入して従来のダスト
クリーナーと同様に粘着層により塵埃の除去がで
きるようにした使い分けのできるハンドクリーナ
ーを提案することにある。

本考案にては合成樹脂フイルム等で筒状又は袋
状に形成した本体の一側面に感圧性接着剤による
粘着層を形成し、該粘着層に離形層を介して保護
シートを貼着し、該保護シートの外側には不織布
の如き柔軟なシートにてなる拭き磨き層を有する
シートを筒状又は袋状に付着形成したものであ
る。

以下本考案ハンドクリーナーを実施例について
図面により詳述すれば、第１図及び第２図に示す
ものはクリーナー本体が袋状に形成された場合の
ものであつて、この本体１は透明の合成樹脂製フ
イルムで内部に手が挿入し得る袋状に形成したも
ので、この袋本体１の片面ほぼ全面には感圧性接
着剤を塗布して粘着層２が形成されており、この
粘着層２の表面には該袋本体１の外形とほぼ同形
の保護シート３を剥離層４を介して貼着してあ
り、該保護シート３の外面側には一辺を開放して
残る三辺を接着剤等によつて袋状に一体形成した
磨きシート５を付着してある。そしてこの磨きシ
ート５としては不織布のような柔軟性を有するシ
ートを使用し、その表面は素材のままか、或いは
シリコーン油の如きつや出し効果を有する化学剤
を付着させたものにして表層が拭い磨き層を形成
したものを用いる。なお袋本体１の粘着層２を有
していない側表面には必要に応じて所要の事項、
たとえば使用説明、宣伝広告文などを印刷する。
同様磨きシート５の表面にも印刷を施すことがで
きる。

このように構成した本考案のハンドクリーナー
は、使用に際して二通りの使用方法があり、たと
えば家具やカバン類、その他皮革製品などの表面
を拭つたり磨いたりする場合には、磨きシート５
と保護シート３との間の空間部６若しくは袋本体
１内のいずれかに手を挿入して磨きシート５の表
面でもつて目的物を拭つたり、或いは磨いたりす
ることができ、勿論靴などの表面を該磨きシート
５でもつて拭うと同時に磨き上げることができる
のであり、このような操作に際して袋状になつた
磨きシート５の背後に手を挿入して拭払操作でき
るので確実な作業が行えるのである。そしてこの
拭払操作を行つて後この磨きシート５と共に保護
シート３を剥離すれば、袋本体１表面の粘着層２
が露出するので、袋本体１内に手を挿入して洋服
等の清掃すべき部分に軽く接触させることにより
塵埃を粘着層２に付着させ、微細な塵まで容易に
取り除くことができる。従つて上記のように先に
靴などを磨いた後剥離した袋本体１の粘着層２に
よるダスト除去を行い、これらの清掃操作終了後
は袋本体１の粘着層面を内側になるよう袋を逆に
して、その内に保護シート３と一体になつた使用
済むの磨きシート５を収容してゴミ入れに捨てる
ようにすれば支障なく処理できる。

また、上記したような使用法のほかに、磨きシ
ート５は別個に後で使用したいとき、保護シート
３と袋本体１との接着面で保護シート３を剥離す
れば粘着層２面が直ちに露出するので、袋本体１
内に手を入れてそのままダスト処理に使用でき、
磨き或いは拭い操作は保護シート３と磨きシート
５とで独立した袋を形成しているから、そのまま
これの内部に手を挿入して別個に使用することが
できる。

以上に説明したハンドクリーナーはダスト処理
部と磨き処理部とがそれぞれ袋になつたものであ
るが、このほか磨き処理部側を第３図に示す如く
筒状に形成したものであつてもよく、この場合に
は磨き若しくは拭払操作時いずれの開口部からで
も手に挿入して使用することができるのであり、
更に第４図に示す如く適宜長さで内側に手を差込
むことができる筒状にした合成樹脂フイルム製の
本体７の一方の外面に、前記同様感圧性接着剤を
塗布して粘着層２′を形成し、この粘着層２′に対
し剥離層４′を備えた保護シート８とその長手両
端で固着して不織布等柔軟な磨きシート９を取付
けた構造にしても前記具体例と同様に使用でき
る。

叙上の如く本考案によれば、感圧性接着剤によ
る粘着層の粘着力でもつて洋服や家具等に付着し
た塵埃を微細なものまでことごとく取り除くこと
ができる粘着剤によるダストクリーナーとして使
用するほかに、このダストクリーナーの粘着面を
保護する側にもその保護シートと共に一体化した
保護シートを付して、これをクリーナーと共に使
用して磨きや拭払に使用し、或いは必要に応じて
ダストクリーナーと別個に外して使用することも
できるようにしたものであり、二通りの清掃用具
として効果的に使用できる実用的効果大なるもの
である。

そしてクリーナーとして使用する前には通常の
収納袋として用いることもできる。また嵩張らな
いので、携帯使用するのに有効である。

また、保護シート側に付する磨きシートに代え
て厚肉のシート、たとえばスポンジシートを用い
るようにすれば洗剤など液体を付着させて清掃す
るものにも使用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案クリーナーの一具体例の全体斜
視図、第２図は一部拡大中央縦断面図、第３図は
別例一部切欠き斜視図、第４図は更に他の別例一
部切欠き斜視図である。 １……袋本体、２，２′……粘着層、３，８…
…保護シート、４，４′……剥離シート、５，９
……磨きシート、６……空間部、７……本体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂フイルム等で袋状又は筒状に形成した
   本体の一側面に感圧性接着剤による粘着層を形成
   し、該粘着層に離形層を介して保護シートを粘着
   し、該保護シートの外側には柔軟なシートにてな
   る拭い磨き層を有するシートを袋状又は筒状に付
   着形成したことを特徴とするハンドクリーナー。