JPS6336497B2

JPS6336497B2 -

Info

Publication number: JPS6336497B2
Application number: JP55115159A
Authority: JP
Inventors: Tatsuo Myamae; Tetsuo Hasegawa
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1980-08-21
Filing date: 1980-08-21
Publication date: 1988-07-20
Also published as: JPS5740259A

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は電子写真法に於ける現像剤に関し、特
に摩擦帯電特性について改良された静電荷現像ト
ナーに関するものである。従来、電子写真法としては、米国特許第
2297691号、特公昭42−23910号、特公昭43−
24748号公報に記載されているが、これらの方法
は光導電層上に一様に帯電を行ない、原稿に応じ
た光像露光することにより光像部外の電荷を消滅
させ潜像形成を行ないトナー粉末で現像し、必要
に応じて紙又は布等に転写を行ない、加熱、加圧
により永久定着するものである。潜像を現像する
方法としては磁気ブラシ、カスケード、フアーブ
ラシタツチダウン、パウダークラウド、等の各現
像方法により現像し可視化される。磁気ブラシ現
像法においてはキヤリヤー鉄粉とトナーを混合し
たものを現像剤として用いる。従来より現像用に用いられるトナーの構成成分
は熱可塑性の樹脂とカーボンブラツク、極性制御
剤等の組み合わせにより構成される。このトナー
の必要条件は以下に述べることが挙げられる。先ず所定のプロセススピードでの定着性が必要
であること、又多数枚複写において画像安定性が
要求される（又環境変化による画像品質の安定
性）。従来のトナーとしては定着性が満足出来る
ものであつても多数枚連続複写における画像品質
の安定性は良くないものであつた。この考えられ
る原因としては初期枚数〜多数枚複写間に於ける
出来事としてキヤリヤーとトナーとの帯電特性が
安定しないことにある。すなわち極性制御剤のト
ナー中での作用効果の不安定さであろうと考えら
れる。例えば米国特許第3909258号明細書には電気的
に導電性を有する磁性トナーを用いて現像する方
法が提案されている。これは内部に磁性を有する
円筒状の導電性スリーブ上に導電磁性現像剤を保
持し、これを静電像に接触せしめ現像するもので
ある。この際現像部においてトナー粒子により記
録体表面とスリーブ表面の間に導電路が形成さ
れ、この導電路を経てスリーブよりトナー粒子に
電荷がみちびかれ、静電像の画像部との間のクー
ロン力によりトナー粒子が画像部に付着し現像さ
れる。この導電性磁性トナーを用いる現像方法は従来
の２成分現像方法にまつわる問題点を回避したす
ぐれた方法であるが、反面トナーが導電性である
ため、現像した画像を記録体から普通紙等の最終
的な支持部材へ静電的に転写する事が困難である
という欠点を有している。静電的に転写をする事が可能な高抵抗の磁性ト
ナーを用いる現像方法として特開昭52−94140号
にトナー粒子の誘電分極を利用した現像方法が示
されている。更に、高抵抗の磁性トナーを用いるその他の現
像方法として、トナー粒子相互の摩擦、トナー粒
子とトナー保持部材（スリーブ）等との摩擦等に
よりトナー粒子を摩擦帯電し、これを静電像保持
部材に接触して現像する方法が特開昭50−45639
号などに記載されている。また、本出願人は先に特願昭52−109237号、特
願昭52−109239号などに於て上述の欠点を除去し
た新規な現像方法を提案した。これはトナー保持
部材（スリーブ）上に磁性トナーをきわめて薄く
塗付し、これを摩擦帯電し、次いでこれを磁界の
作用の下で静電像にきわめて近接し、かつ接触す
る事なく対向させ、現像するものである。この方法によれば、磁性トナーをスリーブ上に
きわめて薄く塗付する事によりスリーブとトナー
の接触する機会を増し、十分な摩擦帯電を可能に
した事、磁力によつてトナーを支持し、かつ磁石
とトナーを相対的に移動させる事によりトナー粒
子相互の凝集を解くとともにスリーブと十分に摩
擦せしめている事、トナーを磁力によつて支持し
又これを静電像に接する事なく対向させて現像す
る事により地カブリを防止している事等によつて
すぐれた画像が得られるものである。これらの磁性トナーを用いた一成分系現像方法
はキヤリヤーを用いないので、キヤリヤーとトナ
ーの混合比率の調整が不要であり、また、キヤリ
ヤーとトナーを充分均一に混合するための撹拌操
作を特に必要としないから現像装置全体を簡略且
つコンパクトに構成できる利点を有する。本発明の目的とするところは、 (1) 現像剤を長寿命化すること、 (2) 帯電量を安定化すること、 (3) 高温高湿下においても良好な画像を得るこ
と、 (4) 転写残りトナーを再使出来るようにするこ
と、 (5) 流動性を向上すること、 (6) 転写率を良好にすること、である。このような目的で、本発明者等はさらに鋭意研
究の結果、酸化スズの微粉末または酸化スズを有
する無機酸化物の微粉末をトナーに含有せしめる
ことにより有効に画像品質が安定化することを見
出したのである。しかし何故摩擦帯電が安定化す
るのかその機構は現在の所解明出来ていないがト
ナーの電気抵抗のコントロール剤であり、特に環
境変化に対応できることが特徴である。従来から低湿環境で一般的に摩擦帯電量が大き
くなり、２成分現像剤では画像濃度が低くなる欠
点を有している。また、前述の如く一成分現像方
式の現像剤では現像スリーブ上にトナーの濃淡ム
ラが発生し、この結果複写物に画像濃度ムラが発
生することがある。しかしながら、本発明の酸化スズ系無機化合物
を含有せしめると、この問題が解決されるばかり
ではなく、特に高湿環境においても摩擦帯電量が
安定することが判つたものである。本発明に使用される酸化スズまたは酸化スズを
有する無機酸化物からなる酸化スズ系無機酸化物
としては、SnO₂、SnO₂−TiO₂（三菱金属製、商
品名Ｗ−10）、SnO₂−BaS0₄（三菱金属製、商品
名Ｔ−10）等があり、これらは結着樹脂100重量
部に対して0.1〜10（重量部）の範囲で用いる、好
ましく用いるには0.3〜７（重量部）の範囲で使用
される。本発明において用いる結着樹脂は多くの公知の
材料が使用される代表的な樹脂の例をあげるとエ
ポキシ樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル
樹脂及びジカルボン酸とジフエノールを含むジオ
ールとの重合エステル化生成物である。ビニル系重合体としては、２つまたはそれ以上
のビニルモニマー（単量体）のホモポリマーまた
はコポリマーでも良い。代表的なビニルモノマー
単位としてはスチレン、ｐ−クロルスチレン、ビ
ニルナフタレン、エチレンプロピレン、ブチレ
ン、イソブチレン等の如きエチレン系不飽和モノ
オレフイン類、塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビ
ニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の如き
ビニルエステル類、メチルアクリレート、エチル
アクリレート、ｎ−ブチルアクリレート、イソブ
チルアクリレート、ドデシルアクリレート、ｎ−
オクチルアクリレート、２−クロロエチルアクリ
レート、フエニルアクリレート、メチル−α−ク
ロロアクリレート、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、ブチルメタクリレート等の如
きエチレン系モノカルボン酸およびそのエステ
ル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アク
リルアミド等の如きエチレン系ジカルボン酸置換
体、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエ
ーテル、ビニルエチルエーテル等の如きビニルエ
ーテル、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、
メチルイソプロフエニルケトン等の如きビニルケ
トン類、ビニリデンクロライド、ビニリデンクロロフロ
ライド等の如きビニリデンハライドハロゲン化
物、Ｎ−ビニルインドール、Ｎ−ビニルピロリド
ン等の如きＮ−ビニル化合物及びそれらの混合物
があげられる。本発明はこれらの結着樹脂に酸化スズ系無機化
合物を添加する以外以下の染顔料を併用してもよ
い。ニグロシン染料、トリフエニルメタン系染料、
クロム含金錯塩、アヂン系染料、ローダミン系染
料、チアヂン系染料、フエナヂン系染料、カーボ
ンブラツクの如き多くの既知の物が使用出来る。本発明のトナーの製造方法を示すと、結着樹脂
と酸化スズ系無機化合物及び必要ならば染顔料を
任意の部数で秤量した後ヘンシエルミキサーの振
動ミル等でプレミツクスを行い、次にロールミ
ル、ニーダー等により混練、分散工程を経て冷
却、ジエツトミルにて微粉砕し1μ〜30μにする。次に分級工程を経て平均粒径10μ〜15μのもの
をトナーとする。２成分現像剤を作る場合は更に
該トナーと鉄粉キヤリヤーとをＶ型混合機で撹拌
を行ないスタート現像剤とする（トナーと鉄粉の
比は１：９）。本発明の有効なことを実施例にて具体的に説明
する。実施例１スチレン−ブタジエン樹脂ニツポール2007J
（日本ゼオン製） 50部塩パラトヨパラツクス（東洋ソーダー製）
50〃 SnO₂−TiO₂ Ｗ−10（三菱金属製） 0.2〃カーボンブラツク 5〃染料ザポンフアストブラツクＢ（BASF社製）
1〃上記の混合物をヘンシエルミキサーで予備混合
しロールミル混練後冷却し、ジエツトミルを用い
て微粉砕し、トナーを得た。次にこのトナー13部と鉄粉キヤリヤー100部を
混合し現像剤を得て、NP6000（キヤノン製PPC
複写機）の現像に供した所以下の結果が得られ
た。

【表】この結果、かぶりのない耐久性のあるトナーで
あり良好であつた。実施例２実施例１の染料をニグロシン系（商品名オリエ
ント化学製商品名オイルブラツクHBB）に変え
る以外実施例１と同様に処理し現像剤を得た。次にこの現像剤をNP8500（キヤノン製PPC高
速複写機）の現像に供した所以下の結果が得られ
た。

【表】この結果、かぶりのない耐久性のあるトナーで
あり良好であつた。実施例３スチレン系樹脂星光化学製、商品名ハイロス
Ｃ−700 100部染料オリエント化学製、商品名Cr−２ 2〃マグネタイト 60〃 SnO₂−BaSO₄ 三菱金属製、商品名Ｔ−10
0.4〃上記の混合物をヘンシエルミキサーで予備混合
しロールミル混練後冷却し、ジエツトミルを用い
て微粉砕し、トナーを得た。次にこのトナー100部に対して疎水性コロイダ
ルシリカ0.6部を混合し現像剤を得た。次にこの現像剤をNP700J（キヤノン製−成分
PPC複写機）の現像に供したところ以下の結果
が得られた。

【表】この結果、かぶりがなく、耐久性があり且つ低
湿環境における濃淡の均一性が良好であつた。

Claims

【特許請求の範囲】

１トナー用結着樹脂に酸化スズまたは酸化スズ
を有する無機酸化物を含有することを特徴とする
静電荷現像用トナー。