JPS633617Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は鍋本体と蓋体とからなる鍋に関するも
のである。

（従来の技術） 鍋本体の開口縁に形成される蓋受部に蓋体を嵌
支させた在来普通の鍋は、蓋体の中央部に抓みが
突出して取付けられたものを普通とする。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、前記のような従来の鍋はテーブル上
等に載置する場合、別の鍋敷きを必要とするほか
施蓋状態では抓みが障害となつて複数個を積み重
ねて整頓しておくことができない等の問題点があ
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記のような問題点を解決して開蓋時
に蓋体を安定した鍋敷きとして利用できるうえに
施蓋状態で複数個を積み重ねておくことのできる
鍋を目的として完成されたもので、鍋本体の開口
縁に形成される蓋受部に蓋体を嵌支させた鍋にお
いて、鍋本体の底部外径を蓋体の周枠部の裾部開
口に嵌入できる寸法とし、また、前記蓋体にはそ
の天板部の周縁に前記鍋本体の底部を嵌合させる
低隆堤部を設けてその中央部には前記周枠部の裾
端より上方に底板部が位置する凹陥部を設け、該
凹陥部内には蓋体の上面より頂部が突出しない抓
みを取付けたことを特徴とするものである。

（実施例） 次に、図示の実施例について詳細に説明する。

１は琺瑯鉄器製の鍋本体であつて、該鍋本体１
はその開口縁に蓋受部２と拡開形成するとともに
底部外径は蓋受部２に嵌支される蓋体３の周枠部
４の裾部開口に嵌入できる寸法としている。５は
蓋体３の天板部の中央に設けられる円形の凹陥部
であつて、該凹陥部５はその底板部６が前記周枠
部４の裾端より上方に位置するものとして該凹陥
部５内には蓋体３の上面より頂部８が突出しない
抓み７が取付けられている。また、前記蓋体３の
天板部の周縁には前記鍋本体１の底部を嵌合させ
る低隆堤部９が設けられる。

（作用） このように構成されたものは、抓み７が蓋体３
の中央部に設けられた凹陥部５内においてその頂
部８を蓋体３の上面より突出することなく取付け
られているため、第２図に示すように、施蓋状態
で抓み７が障害とならずに複数個を積み重ねて整
頓しておくことができ、しかも、蓋体３の天板部
の周縁に設けた鍋本体１の底部を嵌合させる低隆
堤部９が該鍋本体１の移動を抑止することによつ
て上方の鍋本体１が滑り落ちるおそれもないもの
である。また、蓋体３を反転させてテーブル上等
に載置すれば、抓み７が凹陥部５内にあつてその
頂部８が上面より突出しないことによつて蓋体３
は傾くことなく安定状態を保つことができ、他
方、鍋本体１はその底部外径を蓋体３の周枠部４
の裾部開口に嵌入できる寸法としているうえ前記
凹陥部５の底板部６は該周枠部４の裾端より上方
に位置しているため、第３図に示すように、鍋本
体１の底部を前記反転した蓋体３の周枠部４内に
嵌支させて前記凹陥部５の底板部６に支承させる
ことができ、ここに鍋本体１は蓋体３を鍋敷きと
して安定状態に置くことができ、別に鍋敷きを用
意する必要がないものである。

（考案の効果） 本考案は前記説明から明らかなように、開蓋時
に蓋体を安定した鍋敷きとして利用できるうえに
施蓋状態で複数個を積み重ねて整頓することので
きる鍋として実用的価値極めて大なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す一部切欠正面
図、第２図は複数個の鍋を積み重ねた状態を示す
一部切欠正面図、第３図は蓋体を鍋敷きとして使
用した状態を示す一部切欠正面図である。 １……鍋本体、２……蓋受部、３……蓋体、４
……周枠部、５……凹陥部、６……底板部、７…
…抓み、８……頂部、９……低隆堤部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鍋本体１の開口縁に形成される蓋受部２に蓋体
   ３を嵌支させた鍋において、鍋本体１の底部外径
   を蓋体３の周枠部４の裾部開口に嵌入できる寸法
   とし、また、前記蓋体３にはその天板部の周縁に
   前記鍋本体１の底部を嵌合させる低隆堤部９を設
   けてその中央部には前記周枠部４の裾端より上方
   に底板部６が位置する凹陥部５を設け、該凹陥部
   ５内には蓋体３の上面より頂部８が突出しない抓
   み７を取付けたことを特徴とする鍋。