JPS633411B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 原特許1241927は、毛細管を介して温度感知器
に連結している膨張箱と、この膨張箱の一方の側
に作用する制御要素と膨張箱の他の側が作用する
伝達レバーとを有し、且つ伝達レバーを介してス
ナツプスイツチが作動される、電気装置用の温度
調整器において、伝達レバーが膨張箱の上をこれ
に隣接して延び、少なくとも一つのスナツプスイ
ツチが伝達レバーの長手方向に対して横に配置さ
れたものの発明であつた。

原特許1241927には、接続部片と膨張箱とが接
触溶接によつて伝達レバーに固定され得ると記載
されている。これは原特許の発明の一態様ではた
しかに、接続部片を囲んでこれにろう付けされて
いる別体の案内片を設けるために必要であつた。

この発明の課題は、膨張箱と伝達レバーを一つ
のユニツトに構成した温度調整器の提供にある。

この課題はこの発明の次のような特徴によつて
解決される。即ち接続部片が外側から膨張箱に溶
着されており、伝達レバーの開口部を通つている
接続部片の部分にクランプリングが係合して伝達
レバーに膨張箱を固定している。

前記クランプリングは市販されており、またド
イツ工業規格6797にも挙つている。これらのリン
グは内側から放射状にスリツトを切つた皿ばね状
に構成されており、逆鈎状に内部開口を通り抜け
ている部分の上へ締着される。フランジが外側か
ら膨張箱上に溶着されていることにより、膨張箱
の内部の隙間は、フランジの厚味が何ら制限され
ずにできる限り小さく抑えられる。この隙間、即
ち膨張箱の流体が充填された隙間の大きさが小さ
いほど調整器の周囲温度の補償すべき分は少なく
なる。

このような有利な構成によつて、極めて短くて
厚い、伝達レバーの一部を形成するバイメタルを
介して補償を行うことができる。

本発明の他の利点と特徴は図示した原発明や実
施例の記載により明らかにする。以下原発明の説
明を前提に本発明の実施例を図面に従つて詳細に
説明する。

第１図乃至第４図に示した原発明である温度調
整器１１は絶縁材料、例えば合成樹脂又は滑石磁
器から成る基部１２を有し、この基部は矩形のプ
レートの形を有している。このプレートは、温度
調整器用の制御要素を形成する軸１３に対して横
方向に配置され、この軸は鎖線で示した調節ノブ
１４を担持している。軸の軸線方向における基部
１２の寸法は、他の方向における寸法よりも著し
く小さくなつている。

基部１２は、調節ノブ１４から離れて位置す
る、操作側とは反対の側１５に、２つの凹部１
６，１７を有している。軸１３は凹部１６を貫通
して突出している。軸は、この領域において平ら
な形を有している。軸には、凹部１６に配設され
たカムスイツチ１９のスイツチカム１８が嵌合さ
れている。カムスイツチ１９には接点ばね２０，
２１と、対応する相手側接点２２，２３とが所属
し、これらは図示したようにスイツチがオフされ
ているときは互に離れているが、軸１３を大きく
回転するとスイツチがオンされる。この目的のた
めに、スイツチカム及びスイツチばねの対応する
作用位置は、異つた高さに位置している。スイツ
チばねは、軸１３の軸線方向に対して横に且つ側
方に位置し、しかもスイツチカムは軸１３の半径
方向において作動する。カムが軸線方向に作動す
るように構成することも考えられるが、図示のも
のではより平らに構成することができる。

スイツチばねと相手側接点は曲折した薄板スト
リツプから成り、そしてこれらは基部スリツト２
４に固定され且つ基部の操作側に、折り曲げ又は
支え部によつて保持されている。接点ばね２０，
２１と相手側接点２２，２３とにはプラグ脚２５
が備えられ、このプラグ脚は平坦なプラグの形を
有し且つ基部の操作側とは反対の側１５から突出
している。

軸１３は調節ナツト２６を貫通して突出してい
る。軸１３の中央部には調節ノブ１４を回転した
際に軸を軸線方向に調節するための左ねじ２７が
形成されており、上記ナツト２６はこのねじ２７
と協働する。調節ナツト２６は固定ストラツプ２
８によりそれの位置に保持され、上記ストラツプ
により電気調理装置の図示していない組付部に温
度調整器を組付けることもできる。凹部１６の底
部には絶縁プレート２９によつて覆われた止め円
板３０が配設され、この円板は軸１３に回転不能
に連結され且つこれにより軸１３の初期回転位置
と最終回転位置とが規定される。操作ノブ１４の
方を向いた基部１２の側は絶縁プレート３１によ
つて覆われ、この絶縁プレートはそこに延びてい
る導体を覆つている。

基部１２の凹部１７にはスナツプスイツチ３２
が設けられ、このスイツチは基部の側線に沿つて
ほぼその全幅に延在している。スナツプスイツチ
３２はスナツプばね３３を有し、このばねはその
両端に接点３４を担持している。スナツプばねの
下に位置する接点は、同様にその下に位置する相
手側接点と協働する。薄板ストラツプ３５は、接
点間隔を定める対向止め部を構成する。

スナツプばね３３は切り込みのあるばね舌部３
６を有し、この舌部は真直に互に相前後し且つ予
緊張下に支持部３７に支持されており、この支持
部は基部１２に固定された基板３８の一部であ
る。接続脚で終つている接続ストリツプ３９と基
板３８と支持部３７を介してスナツプばねは給電
される。接続ストリツプ３９に所属する接続脚２
５はすべての接続脚と同様に軸１３の軸線方向に
対して平行に、基部１２の操作側と反対側の背面
上に突出している。

ばね舌部を貫通して突出する両支持部３７の間
に、スナツプばね３３は架橋部を有し、この架橋
部はスナツプスイツチのきわ立つた作動圧力点４
０を担持している。

基部１２の操作側と反対側の背面１５には調整
器部分４１が設けられ、該調整器部分は膨張箱
（ダイヤフラム）４２と伝達レバー４３とにより
構成されている。伝達レバーの一端はフオーク状
に形成され、且つ絶縁プレート４５を介在してね
じ４４により基部１２に固定されている。伝達レ
バーはフオーク部の領域において上方に曲げられ
ている。良好なばね性のある薄板から成る伝達レ
バーのこの部分は、非常に力のある板ばねとして
作用し、この板ばねを介して基部の背面に対して
平行に延びる伝達レバーの延長部において側部の
曲げ部により補強された伝達レバーは、基部に蝶
番状に連結されている。

取付部に対向した端部に、伝達レバーは絶縁圧
力部片４６を担持し、該圧力部片は、伝達レバー
の縦方向に対して横方向に配置されたスナツプば
ね３３の圧力点４０に作用する。

伝達レバー４３と、基部１２もしくは絶縁プレ
ート４５の背面との間には、膨張箱４２が、伝達
レバー４３に直接隣接して配設され、且つこれに
固定されている。このために、中空リベツト状の
接続部片４７が役立ち、該部片４７は、膨張箱
の、第１図における上方のダイヤフラムに溶接さ
れており、しかもこの部片４７内に毛細管４８が
ろう接され、この毛細管は略示した温度感知器４
９に連結されており、この感知器は電気調理プレ
ートの開口部５０に弾性的に配設されている。接
続部片４７の領域において、伝達レバーは４３膨
張箱にろう付け固定されている。

膨張箱４２は非常に小さな直径を有しており、
この直径は、例えば調理プレート自動調整器の場
合20mm程を必要とされるだけである。

小帽子状に形成された膨張箱の凹部側に、軸１
３に押込れされた球が作用する。伝達レバー４３
の板ばね作用により、軸１３と膨張箱４２との
間、及びスナツプスイツチの圧力点４０と圧力部
片４６との間に、常に力の大きな接触圧力が維持
される。しかし開閉結果を阻害するような他の接
触点は存在しない。従つて短い道程で力拘束的に
接続された機械的な回路が存在し、これによつて
開閉は望ましくない弾力性を除去される。

特に第２図及び第３図から明らかなように、調
整器部分４１は基部１２よりも著しく狭く構成さ
れ、しかも基部１２の縦方向における中央に、且
つ基部の背面に沿つて延びており、さらにほぼ基
部の厚さだけ背面から突出している。この調整器
部分は、第２図に鎖線で示した絶縁蓋５１によつ
て被うこともできる。多数の必要なプラグ接続脚
２５が、基部１２の操作側から離れた背面側１５
における、調整器部分４１が占めていない領域に
配設されている。操作側の反対方向を向いたプラ
グ脚は、普通は、調整器部分を越えて外方へ突出
することはない。第２図から明らかなように、組
付け高さは、接続導線５３に設けられたプラグ５
２と導線５３の曲げ半径を考慮に入れると、温度
調整器の構造高さよりもわずかに大きくなる。導
線５３は、任意の角度で、温度調整器の両側へ離
れるように案内することもできる。個々のプラグ
接続部２５は、第３図と第４図を比較して参照す
れば明らかである。膨張箱の高さにおいてこれの
両側に位置するプラグ接続部は、スナツプスイツ
チ３２の両接点３４から来て、基部の前両側にお
ける凹みに移行している。１つの接続毎に各々２
重に設けられたプラグ脚は、信号接触器（Signal
−kcntaktgabc）用の導線の付加的な接続に役立
つ。カムスイツチ１９の両接点ばねの一方は、電
気調理装置の信号接触器のために設けられ、他
方、他の接点ばねは、所属する電気調理プレート
の電源の一方の極をオフ状態に断つために設けら
れている。他の極は接点３４を介して断たれる。

本発明によつて非常にわずかな組み付け高さ
と、非常に簡単な機械的且つ電気的構造と、非常
に正確な作動状態とを有している温度調整器を創
成することができる。即ち第５図には本発明の温
度調整器の要部が示されており、伝達レバー４
３′はそれに取付けられた膨張箱４２と圧力部片
４６と接続部片４７を有している。接続部片や圧
力部片や膨張箱は先の原発明におけるものと同じ
である。そして、伝達レバー４３′はレバー部分
６０から成り、このレバー部分は蝶番状のばね性
のある部分６１と、曲折縁６２によつて補強され
た部分とを有しており、この部分に膨張箱４２が
次のようにして固定されている。即ち、フランジ
で外から膨張箱に溶接された接続部片４７が開口
を通して突出し且反対側にクランプリング６３に
より定置されるようにして固定されているのであ
る。このようなクランプリングは平らなスチール
リングから成り、このリングは穴から始まる切欠
（例えば４つの切欠）を有している。この穴は接
続部片４７の直径よりも小さいので、円板は皿ば
ねの形式に従つて容易に円錐形に変形し、かくし
て逆鈎状のつかみ状態が形成される。このような
安全円板は例えばドイツ規格（DIN 6797）に記
載されている。

レバー部分６０には圧力部片４６の方向に、比
較的短くしかも厚いバイメタル６４が接続され、
該バイメタルはそれが周囲温度の補償の用をなす
ように配設されている。

本発明によつて膨張箱４２が非常に小さく温度
調整器のスイツチが非常に敏感であるために補償
値を非常に小さくすることができる。というのは
温度調整器１１における温度は、感知器４９にお
ける温度よりも開閉値への非常にわずかな影響を
有しているだけだからである。短くも厚いバイメ
タルによつて伝達レバーにおける許容し難い弾力
性が作用することはない。

この発明の利点は次のようなものである。即ち
接続片４７を外側から膨張箱４２の上のダイヤフ
ラム上に熔接してあるので、事実上膨張箱中の無
駄な空間を少なくすることができる。こうして加
熱時でさえ箱の中の膨張流体は僅かしか膨張する
ことがなく、補償処置（バイメタル６４）は少な
くて済む。

しかし更に別の重要な点はクランプリング６３
による良好な固定である。クランプリングは、取
付け時の固定を非常に容易にするためだけでな
く、また膨張箱４２と伝達レバー６１との間の接
触圧を常に維持するためにもなるものである。特
に重要なのは、ろう付けなしの固定によつて毛細
管４８や温度感知器４９と共に分離不能な相関ユ
ニツト（これは膨張流体を入れているから気密に
する必要はない）を構成する膨張箱を、早期に接
続片４７と伝達レバー６１との間にろう付けを行
うために伝達レバー６１と共に炉の中に入れなく
ともよいことである。入れれば膨張流体がシステ
ム中で過熱され且つシステム全体に極めて強い圧
力がかゝる。

本発明の構成による効果をまとめると、この温
度調整器では膨張箱の内部の隙間をフランジの厚
味の制限なしに小さくすることができ、軸と膨張
箱との間、スナツプスイツチの圧力点と圧力部片
との間に常に力の大きな接触圧力が維持され、温
度調整器の高さは低く、機械的且つ電気的構造が
極めて簡単で且つ作動が極めて正確であるという
ことである。

追加の関係 原特許1241927（特公昭59−13818号）は、毛細
管を介して温度感知器に連結している膨張箱と、
この膨張箱の一方の側に作用する制御要素と、膨
張箱の他の側が作用する伝達レバーとを有し、且
つ伝達レバーを介してスナツプスイツチが作動さ
れる、伝達レバーが膨張箱の上をこれに隣接して
延び、少なくとも一つのスナツプスイツチが伝達
レバーの長手方向に対して横に配置されている、
電気装置用の温度調整器に関するものであるが、
この発明は原発明の温度調整器において、接続部
片が外側から膨張箱に溶着されており、伝達レバ
ーの開口部を通つている接続部片の部分にクラン
プリングが係合して伝達レバーに膨張箱を固定し
ている温度調整器に関し、原発明の構成に欠くこ
とができない事項の主要部をその構成に欠くこと
ができない事項の主要部としている発明であつ
て、その特許発明と同一の目的を達成するもので
あり、特許法第31条第１項の規定を満すものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１〜４図は原発明の温度調整器であつて、第
１図は第３図における−に沿つた中央断面
図、第２図は第３図における矢印方向に見た温
度調整器の側面図、第３図は操作側から離れた側
から見た（第１図における矢印の方向に見た）
温度調整器の図、第４図は第３図と同じ側から見
た図で、但し調整器部分を除いて示した、第１図
における−線方向に見た平面図、第５図は本
発明の温度調整器の要部を示す縦断面図である。 図中符号、１１……温度調整器、１２……基
部、１３……軸、１５……操作側から離れた側、
１６，１７……凹部、１８……スイツチカム、１
９……カムスイツチ、２０，２１……接点ばね、
２２，２３……相手側接点、２５……接続部、３
２……スナツプスイツチ、３３……スナツプば
ね、３４……接点、３６……ばね舌部、３７……
支持部、４０……圧力点、４１……調整器部分、
４２……膨張箱、４３′，６１……伝達レバー、
４６……圧力部片、４７……接続部片、４８……
毛細管、４９……温度感知器、５１……絶縁蓋、
６３……クランプリング、６４……バイメタル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 毛細管を介して温度感知器に連結している膨
   張箱と、この膨張箱の一方の側に作用する制御要
   素と、膨張箱の他の側が作用する伝達レバーとを
   有し、且つ伝達レバーを介してスナツプスイツチ
   が作動される、伝達レバーが膨張箱に近接してお
   り、膨張箱の中心へ接続された毛細管接続部片が
   伝達レバーの開口部を通り抜けていて膨張箱が伝
   達レバーに中心合せされて固定されている、電気
   装置用の温度調整器において、接続部片４７が外
   側から膨張箱４２に溶着されており、伝達レバー
   ４３′の開口部を通り抜けている、接続部片４７
   の部分にクランプリング６３が係合して伝達レバ
   ー４３′に膨張箱４２が固定されるように構成し
   たことを特徴とする、温度調整器。 ２ 比較的短く且つ厚い補償用バイメタル６４
   が、伝達レバー４３′の一部を構成している、特
   許請求の範囲１に記載の温度調整器。