JPS6334023Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は這樋を石綿スレート板等平板状屋根葺
材上に取付施工する際に用いられる這樋取付具に
関する。

（従来の技術） この種這樋取付具として従来、実公昭41−9056
号公報に記載の考案あるいは実開昭51−14319号
公報に記載の考案が知られている。

前者は、両脚端を外方に折曲した弾性を有する
Ｕ字状の止め杆からなる板の止め金具であり、後
者は、湾曲片の基部に支持脚を突出せしめてなる
支持体を二個、各支持体の湾曲片を相対向せしめ
ると共に基部において回動自在に枢着せしめてな
り、支持脚が拡開すると湾曲片が互いに接近する
這樋支持具である。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、前者の止め金具は、Ｕ字状であるた
めに被嵌合物を十分に拘束することができず、被
嵌合物が長さ方向に位置ずれを起こしたり、横ず
れを生じたりして取付固定に問題があつた。従つ
てこのような形状の止め金具では這樋が曲がつた
り、這樋と集水器との接合が外れたりする虞れが
ある。

また、後者の這樋支持具は、２個の支持体を必
要とするから製造コストが高く、組立て作業が煩
瑣であるという問題がある上に、這樋の外周寸法
が這樋支持具の湾曲片の寸法とに若干の誤差があ
つても這樋ががたついて這樋と集水器とが外れた
りする等の問題があつた。

（問題点を解決するための手段） 本発明に係る這樋取付具は、一本の弾性を有す
る棒杆が折曲げ形成されたもので、該棒杆の中程
が環状に巻回されて這樋の周部を締付けバンドの
ように拘束する環状の保持部が形成され、該環状
の保持部から同方向に略平行に延出された棒杆の
両端部が脚部となされ、該両脚部の端部がそれぞ
れ相反する方向に略水平状に折曲げられて屋根葺
材への係止部が形成されたものである。

（作用） 一本の棒杆を折曲げて形成することができる。

（実施例） 本考案に係る這樋取付具１を第１図に示す。這
樋取付具１は、一本の弾性を有する棒杆を折曲げ
て形成したもので、一本の棒杆の中程が環状に巻
回されて這樋Ａの周部を締付けバンドのように拘
束する環状の保持部２が形成され、該環状の保持
部２から同方向に略平行に延出された棒杆の両端
部が脚部３，３となされ、該両脚部３，３の端部
がそれぞれ相反する方向に略水平状に折曲げられ
て屋根葺材への係止部４，４が形成されたもので
ある。棒杆としては、比較的湾曲、折曲加工がし
易く、弾性を有する鋼線等が好適である。

この這樋取付具１を用いて這樋Ａを屋根葺材Ｂ
上に取付施工する手順を第２図を参照しつつ説明
すると、先ず、這樋Ａの施工予定路上に位置する
平板状屋根葺材Ｂ…に電気ドリル等で一対の小径
の穴５…を穿設する。次いで各穴５…に前記這樋
取付具１の脚部先端に形成した係止部４，４を挿
入して這樋取付具１を屋根葺材Ｂ上に立設する。
そして各這樋取付具１の保持部２によつて囲まれ
る空間に這樋Ａを挿通して、最後に這樋端部を竪
樋や集水器（図示省略）等に接続する。這樋Ａに
あらかじめ複数個の這樋取付具１を取付けておい
て、各這樋取付具１を屋根葺材Ｂに係着する手順
であつてもよい。これらの場合において、這樋取
付具１は２本以上複数本用いるのが、這樋Ａの確
実な固定を行なう上で好ましい。

（考案の効果） 本考案に係る這樋取付具は以上の如く構成した
ため次のような諸効果がある。

一本の棒杆という単一部材を湾曲し折曲する
だけで製作できるため、材料費安く且つ容易に
製作、加工することができる。

しかも、弾性を有する棒杆を折曲げて、這樋
の周囲を拘束する環状の保持部を有するように
形成しているので、這樋が全周において常に締
め付け支持され、這樋が上下に動くことがな
く、しつかりと固定される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例としての這樋取付具
を示す斜視図、第２図は該這樋取付具を用いて這
樋を施工した状態を示す斜視図である。 １……這樋取付具、２……保持部、３……脚
部、４……係止部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一本の弾性を有する棒杆が折曲げ形成されたも
   ので、該棒杆の中程が環状に巻回されて這樋の周
   部を締付けバンドのように拘束する環状の保持部
   が形成され、該環状の保持部から同方向に略平行
   に延出された棒杆の両端部が脚部となされ、該両
   脚部の端部がそれぞれ相反する方向に略水平状に
   折曲げられて屋根葺材への係止部が形成されたこ
   とを特徴とする這樋取付具。