JPS6333269B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は同軸ケーブル用タツプコネクターに関
するものである。

同軸ケーブルにタツプ接続乃至Ｔ字接続をする
場合にはそのケーブルを切断してその切断端の間
にタツプコネクターを挿入するのが普通である。

米国特許第4120554号には、同軸ケーブルの中
央導体を、その同軸ケーブルの外側シースおよび
絶縁層を貫通する一対のプローブによつて挾みつ
けるようにしたタツプコネクターが記載されてい
る。その一対のプローブの一方は中央導体との電
気的接続をとるためのものであり、他方は前記一
方のプローブに対して中央導体を支えるためのも
のであり、スプリング付勢されている。

しかしながら、このタツプコネクターはケーブ
ルの中央導体とシールドの間を電気的に絶縁する
上で問題があり、本発明はこの点を改良した同軸
ケーブル用タツプコネクターを提供することを目
的とするものである。

すなわち、本発明の目的は、同軸ケーブルの中
央導体に電気的接触をするプローブの導電性軸体
が、同軸ケーブルのブレードシールドから十分に
離され、これと電気的接触をすることがないよう
にした同軸ケーブル用タツプコネクターを提供す
ることを目的とするものである。

本発明のコネクターは、同軸ケーブルを通す通
路を有し、それぞれ同軸ケーブルに貫入し、同軸
ケーブルの絶縁層の中の中央導体と電気的に接触
するよう互いに対向する側に配された第１および
第２のプローブを備えたハウジングからなる同軸
ケーブル用タツプコネクターにおいて、前記第１
のプローブが周囲を取り巻く絶縁体から露出した
尖つた先端を持つた頭部を有する導電性軸体を備
え、前記絶縁体が該軸体の頭部の後方にテーパ部
を有し、これにより第１のプローブが同軸ケーブ
ルの絶縁シース、ブレードシールドおよび絶縁層
を貫通して前記尖つた先端が前記中央導体に接触
するとともに、前記絶縁体のテーパ部がブレード
シールドを該導電性軸体から離れるよう押し広
げ、露出した頭部をブレードシールドから絶縁す
るようにしたことを特徴とするものである。

また、本発明のコネクターは、そのより好まし
い構成として、第１のプローブの軸部の頭部に後
方に面した肩部を形成し、絶縁体をこの肩部の後
側に当接するように設けている。すなわち、本発
明の好ましい実施例によるコネクターは、同軸ケ
ーブルに刺通されて中央導体と接触する第１のプ
ローブを支持する第１のハウジング部分およびそ
の同軸ケーブルに刺通されて前記第１のプローブ
の反対側から前記中央導体に接触する第２のプロ
ーブを支持する第２のハウジング部分を備え、そ
の両ハウジング部分の間に前記同軸ケーブルを通
す通路を備えており、前記第１のプローブは導電
性軸体を有し、該軸体はその軸体を取り巻く絶縁
体から突出した先端を備えており、前記第２のプ
ローブがスプリングによつて付勢され前記第１の
プローブの先端に対して前記中央導体を支えるよ
うになつている同軸ケーブル用タツプコネクター
において、前記第１のプローブの導電性軸体が導
電性の軸部を備え、その軸部の先端に径の大きい
円錐台状の頭部が設けられており、その頭部が後
方に面した肩部と、前記同軸ケーブルを貫くため
の尖つた先端を備えており、前記軸部が、前記肩
部に当接する前記絶縁体の一部によつて取り巻か
れており、その絶縁体の前記一部が前記頭部の径
と同じ外径を有していることを特徴とするもので
ある。

以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に説
明する。

第１，２図において、本発明の一実施例のタツ
プコネクターは適当な絶縁性材料で形成された第
１のハウジング部分４、バツクプレート６、第２
のハウジング部分８、およびプリント基板１０か
らなつている。そのプリント基板１０は第１のハ
ウジング部分４の後面に設けられた凹部内に収容
され、バツクプレート６およびねじ２６によつて
押さえられるようになつている。第１のハウジン
グ部分４の前面から一対のチヤネル状の突起１６
が垂直に延びている。この突起１６は第２のハウ
ジング部分８に設けられた一対のチヤネル状ガイ
ド２８内にそれぞれ摺動自在に挿入され、第２の
ハウジング部分８を第１のハウジング部分４に対
して直線的に案内するようになつている。止めね
じ３０が第２のハウジング部分８を貫通して、第
１のハウジング部分４に設けられたねじ穴２０内
に螺入されており、その止めねじ３０を締めると
第２のハウジング部分８が第１のハウジング部分
４に近付けられるようになつている。

第１のハウジング部分４の下端部にその第１の
ハウジング部分４の一端から他端まで延びる断面
弧状の凹部３１が設けられており、また第２のハ
ウジング部分８の下端部にもその凹部３１と対応
する凹部３３が設けられており、その両凹部３
１，３３によつて同軸ケーブル６８を通す通路３
２が形成されている。

中央導体と接触せしめられるプローブ１２が第
１のハウジング部分４内に取り付けられ、凹部３
１の中央部から突出しており、ブレードシールド
と接触せしめられる一対の接触子１４が凹部３１
内においてそのプローブ１２の両側に配されてい
る。

第３図に示すように、プローブ１２は第１のハ
ウジング部分４内に設けられたキヤビテイ内に取
り付けられた絶縁体４４を貫通して延びる導電性
軸体（以下ピンと称す）４０からなつている。そ
のピン４０の後端部は第１のハウジング部分４か
ら突出して前記プリント基板１０（第１図）に接
触せしめられるようになつており、前端部には径
の大きい円錐台状の頭部（以下ヘツドと称す）３
４が形成されている。そのヘツド３４によつて後
方に面する肩部３６が形成されており、ピン４０
のその肩部３６の後方の僅かな長さの軸部３８は
径が小さくなつている。ピン４０はさらに中間部
に環状の肩部４２を備えており、その肩部４２に
よつて軸方向に動かないように前記絶縁体４４内
に固定されている。その絶縁体４４の前端４６は
ピン４０の前記肩部３６に当接しており、その前
端４６の後方の部分は僅かの間ヘツド３４の外径
と等しい外径を有し、その後、後方に向かつて次
第に太くなつている。すなわち、絶縁体４４は導
電性ピン４０のヘツドの後方にテーパ部を有して
いる。

第２のハウジング部分８内には支えプローブ４
８が進退自在に取り付けられている。この支えプ
ローブ４８は第２のハウジング部分８内に設けら
れた孔内に前記プローブ１２と軸方向に整列する
ように配されており、スプリング６２を介して作
用する止めねじ６４によつて進退せしめられる。
その止めねじ６４は螺条を有するボス６６内に取
り付けられている。その支えプローブ４８は第２
のハウジング部分８内の前記孔内に摺動自在に挿
入された絶縁体内に配された金属の軸体（以下ピ
ンと称す）５６からなつている。そのピン５６は
形状、大きさともに前記プローブ１２のヘツド３
４に対応する頭部（以下ヘツドと称す）５０を備
えている。そのヘツド５０は後方に面した肩部５
２を形成しており、ピン５６のその肩部５２の後
方の僅かな長さの軸部５４は径が小さくなつてい
る。前記絶縁体の先端はその肩部５２に当接して
おり、またその絶縁体の前記径の小さくなつた軸
部５４を取り巻く部分６０は前記ヘツド５０の外
径に等しい外径を有している。さらにその絶縁体
はその部分６０から後方に向かつて次第に太くな
つており、ピン５６の後端部を取り巻いている。
そのピン５６は後端部に環状の肩部５８を備えて
おり、その肩部５８によつて軸方向に動かないよ
うにその絶縁体に固定されている。さらにその絶
縁体の後端部には前記スプリング６２の前端部を
収容する凹部が設けられている。

ブレードシールドと接触せしめられる前記各接
触子１４は第７図に示すように第１のハウジング
部分４内に設けられた浅いＶ字形の凹部内に着座
せしめられたプレート部８３から内側に延びる先
の尖つた一対の指部材８２，８４で構成するのが
望ましい。前記一対の接触子１４の各プレート部
８３は前記プローブ１２を通す開口を備えた長方
形のフレームによつて一体的に形成するのが望ま
しい。またその長方形は前記プリント基板１０に
接続するための後方に延びる部分を備えているの
が望ましい。前記プレート部８３は最初は平らで
両指部材８２，８４もそのプレート部８３に直角
に延びており、本実施例のコネクターが使用され
るときに接触子１４が前記凹部内に押し込まれ、
それによつてプレート部８３が曲げられ指部材８
２，８４が互いに近付くように傾けられる。

使用の際には本実施例のコネクターは第２図に
示すように組み立てられ、中央導体７０、絶縁層
７２、ブレードシールド７４および外側絶縁シー
ス７６からなるケーブル６８が相対向する前記凹
部３１，３３の間に挿入される。このとき、プロ
ーブ１２のヘツド３４は凹部３１のほぼ中央に位
置し、支えプローブ４８のヘツド５０は凹部３３
の面から僅かに突出している。前記止めねじ３０
を締めると第２のハウジング部分８が第１のハウ
ジング部分４に近付けられ、第６図に示すように
ケーブル６８の一方の側において支えプローブ４
８のヘツド５０がケーブル６８の絶縁シース７６
を突き破り、ケーブル６８の他方の側においてプ
ローブ１２のヘツド３４が絶縁シース７６および
ブレードシールド７４を貫通して絶縁層７２に食
い込む。止めねじ３０を更に締めると第１のハウ
ジング部分４に第２のハウジング部分８が更に近
付き、プローブ１２のヘツド３４が中央導体７０
に接触し、かつ僅かにその中央導体７０内に食い
込む。

ここで前記止めねじ６４を締めて前記スプリン
グ６２を介してプローブ４８を前進させるとヘツ
ド５０がブレードシールド７４および絶縁層７２
を突き破つてプローブ１２の反対側から中央導体
７０に当接し、僅かにその中央導体７０内に食い
込む。このとき第６図に７８で第５図に８０で示
されている両プローブ１２，４８の径の細い部分
はブレードシールド７４と中央導体７０の間に延
びることになる。このとき、両プローブ１２，４
８の前記テーパ部はブレードシールド７４を押し
広げ、ピン４０から遠ざけるので、ピン４０とブ
レードシールド７４の電気的接触は十分に防止さ
れる。

前述のように第１、第２のハウジング部分４，
８を閉める際に、前記指部材８２，８４は先ず互
いに離れた状態でケーブル６８に接触し始め、ケ
ーブル６８への押圧力が大きくなるにつれて絶縁
シース７６を突き破るとともに、前記プレート部
８３がＶ字形に曲げられるために互いに接触する
ように傾けられ、両者の間にブレードシールド７
４の一部が挾まれる。

本発明のコネクターは、上述のように同軸ケー
ブル６８の中央導体７０に電気的接触をするプロ
ーブ１２が、後方にテーパ部をもつた絶縁体４４
によつて囲まれたピン４０からなつているので、
ピン４０の頭部が絶縁シース７６、シールド７４
および絶縁層７２を貫通して中央導体に接触する
とき、この絶縁体４４のテーパ部がシールド７４
を十分に押し広げ、ピン４０とシールド７４との
電気的接触は効果的に防止される。

また、本発明の好ましい実施例によるタツプコ
ネクターによれば、プローブの先端が頭部の肩部
の後に絶縁体が当接するようにして全体として細
く形成されるので、プローブのシールド貫通およ
び中央導体への貫入を容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の同軸タツプコネク
ターの分解斜視図、第２図はその組立状態の斜視
図、第３〜７図は第１，２図のコネクターを同軸
ケーブルに装着する際の各部分の作用を説明する
ための断面図である。 ４……第１のハウジング部分、６……バツクプ
レート、８……第２のハウジング部分、１０……
プリント基板、１２……プローブ、１４……接触
子、４８……支えプローブ、６８……ケーブル、
７０……中央導体、７２……絶縁層、７４……ブ
レードシールド、７６……絶縁シース。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 第１のハウジング部分と第２のハウジング部
   分からなり、これら２つの部分の間に同軸ケーブ
   ルを通す通路を有し、それぞれ同軸ケーブルに貫
   入し、同軸ケーブルの絶縁層の中の中央導体と電
   気的に接触するよう互いに対向する側に配された
   前記第１のハウジング部分に設けられた第１のプ
   ローブおよび前記第２のハウジング部分に設けら
   れた第２のプローブを備えたハウジングからなる
   同軸ケーブル用タツプコネクターにおいて、前記
   第１のプローブが周囲を取り巻く絶縁体から露出
   した尖つた先端を持つた頭部を有する導電性軸体
   を備え、前記絶縁体が該軸体の頭部の後方にテー
   パ部を有し、これにより第１のプローブが同軸ケ
   ーブルの絶縁シース、ブレードシールドおよび絶
   縁層を貫通した前記尖つた先端が前記中央導体に
   接触するとともに、前記絶縁体のテーパ部がブレ
   ードシールドを該導電性軸体から離れるよう押し
   広げ、露出した頭部をブレードシールドから絶縁
   するようにしたことを特徴とする同軸ケーブル用
   タツプコネクター。 ２ 前記第２のプローブが、前記第１のプローブ
   と同等の構成を有することを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の同軸ケーブル用タツプコネク
   ター。 ３ 前記第２のプローブが、該第２のプローブを
   前記中央導体方向に付勢するスプリングを有し、
   これにより前記中央導体が前記第１のプローブに
   付勢されることを特徴とする特許請求の範囲第２
   項記載の同軸ケーブル用タツプコネクター。 ４ 前記ハウジングがプリント基板を収容する凹
   部を備え、前記第１のプローブがこのプリント基
   板と接続されるようこの凹部内に延びていること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載の同軸ケ
   ーブル用タツプコネクター。