JPS6331928Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は少くとも２つの原液を混合するため
の反応射出成形機のミキシングヘツドに係るもの
である。

従来のミキシンヘツドは第４図に図示したよう
にミキシングヘツド本体２１に低高圧切換装置２
２を接続したものであるから低圧循環の時には低
高圧切換装置２２を開くことにより点線矢印のよ
うに原液は循環し、ミキシングヘツド本体２１を
通過循環しないためにミキシングヘツド本体２１
およびミキシングヘツド本体２１近くの配管内の
原液が滞留するとともにミキシングヘツド本体２
１とその近くの配管内の温度が低下してしまうの
で原液を噴射して混合する前に低高圧切換装置２
２を閉じて実線矢印のように原液をミキシングヘ
ツド本体２１に高圧循環する時間を長くしなけれ
ばならず、したがつて成形サイクルが長くなると
いう欠点があり、またはミキシングヘツド本体２
１などが温度低下しないように頻繁に高圧循環を
したりしており、この高圧循環によりノズル部の
摩耗を促進してミキシングヘツド本体２１などの
寿命が短くなるという欠点がある。

この考案は従来のミキシングヘツドが有する前
記の欠点を解消してミキシングヘツド、特にミキ
シングヘツドの原液用射出ノズル部付近の原液を
低圧循環させることなどを目的としたものであ
る。

次にこの考案のミキシングヘツドを図示した１
実施例について説明する。

ミキシングボデー１のほぼ中央にミキシングチ
ヤンバ２を垂直方向に設け、このミキシングチヤ
ンバ２に、縦方向の循環溝３′を両側に有するク
リーニングシヤフト３を、上下方向に進退自在に
設ける。

１方の循環ポート４をクリーニングシヤフト３
の循環溝３′に連通するようにそれぞれ設け、こ
の１方の循環ポート４と原液用射出ノズル部５の
側部との間に、逆止弁７を設けたバイパス回路６
をそれぞれ設ける。このバイパス回路６の逆止弁
７は原液用射出ノズル部５から１方の循環ポート
４へと原液が進行するのを阻止する方向に設け
る。

他方の循環ポート８は原液用射出ノズル部５の
側部に連通するようにそれぞれ設ける。

該双方の循環ポート４，８と原料タンク（図示
せず）とを結ぶ回路の中間に原液の出入方向切換
装置９を設けたミキシングヘツド１０である。

なお、原液用射出ノズル部５は第１図から第３
図に図示したようにミキシングボデー１に貫通孔
１１を設け、この貫通孔１１の後端部にめねじ１
１′を設けるとともに貫通孔１１の先端側をやや
大きな径にし、かつ先細形にした孔１１″にする。
先端部を先細形１２″にするとともに後端部にお
ねじ１２′を設けた射出用ノズル棒１２をミキシ
ングボデー１の貫通孔１１にそれぞれ挿入し、ね
じ止めしたものである。

この実施例のミキシングヘツド１０において、
原液を低圧で循環させる時は第１図に図示したよ
うにミキシングヘツド１０の左側においてＡ原液
が１方の循環ポート４より流入するように原液の
出入方向切換装置９を切換えてＡ原液が低圧で矢
印のように逆止弁７を設けたバイパス回路６を通
過して原液用射出ノズル部５の側部に入り、更に
Ａ原液はこのノズル部５の側部より他方の循環ポ
ート８を通過して原液の出入方向切換装置９に戻
る。同様にして右側のミキシングヘツド１０でも
Ｂ原液が矢印のように循環する。

原液を高圧で循環させる時には第２図に図示し
たように両側よりＡ原液とＢ原液とが別々に他方
の循環ポート８より流入するように原液の出入方
向切換装置９，９を切換えてから、原液を高圧で
流入することにより原液は矢印のように他方の循
環ポート８よりそれぞれ流入して原液用射出ノズ
ル部５よりクリーニングシヤフト３の循環溝３′
を通過して１方の循環ポート４より原液の出入方
向切換装置９に戻る。この循環過程において原液
用射出ノズル部５の側部と１方の循環ポート４と
の間に設けたバイパス回路６は逆止弁７により封
鎖状態であるから、原液はバイパス６を通過しな
い。

原液をミキシングチヤンバ２に噴射してＡ原液
とＢ原液とを混合する時には第３図に図示したよ
うにクリーニングシヤフト３を第２図の位置から
第３図の位置へ下方に後退させることによりＡ原
液が左側の原液用射出ノズル部５よりミキシング
チヤンバ２に噴射され、Ｂ原液は右側の原液用射
出ノズル部５よりミキシングチヤンバ２に噴射さ
れて両原液を混合する。混合した混合液は化学反
応をしながら次々に噴射されてくる両原液の混合
液に押し上げられてアフターミキサー１３を通過
して金型１４に供給されて成形される。

金型１４に両原液の混合液の供給を中止する際
にはクリーニングシヤフト３を上方に前進すると
ともに原液の出入方向切換装置９，９を切換えて
第１図々示の状態にしてミキシングヘツド１０を
低圧循環させる。

このようにクリーニングシヤフト３を上下動す
ることによりミキシングチヤンバ２を掃除するこ
とができるし、クリーニングシヤフト３の両側に
設けた縦溝３′，３′は高圧循環時の循環回路とな
る。

なお、この実施例のミキシングヘツドでは２つ
の原液を混合するものについて説明したが、３つ
以上の原液を混合するミキシングヘツドでは原液
用射出ノズル部やクリーニングシヤフトの循環溝
などを３つ以上設ける。またこの実施例のミキシ
ングヘツドでは両原液の混合液を上方の金型１４
に供給するものについて説明したが、混合液を水
平方向に供給するために第１図から第３図のミキ
シングヘツドを90度回転した状態にして使用して
もよい。

この考案のミキシングヘツドは１方の循環ポー
トと原液用射出ノズル部の側部との間に１方の循
環ポート方向への進行を阻止する逆止弁を設けた
バイパス回路を設け、双方の循環ポートに原液の
出入方向切換装置を接続したので低圧循環時にも
ミキシングヘツド、特にミキシングヘツドの原液
用射出ノズル部付近の原液を循環させることがで
きるし、このように原液を原液用射出ノズル部付
近などを低圧循環することによりミキシングヘツ
ド、特に噴射時の供給側の各部は温度を保持する
ことができるので原液を噴射混合する際の温度に
よる変動を防止することができるとともにミキシ
ングヘツドの高圧循環時間を短かくして成形サイ
クルを短縮でき、ノズル部の摩耗を少くしてミキ
シングヘツドの寿命を長くすることができる。

更に低圧循環と高圧循環の出入方向切換装置を
ミキシングヘツドと別体に設け、ミキシングヘツ
ドに接続したためにミキシングヘツドの構成部品
が減少し、故障要因が少なく、軽量化され、取扱
いが容易である。自動化する場合に付帯設備が安
価となり、高速化が容易であるし、また逆止弁を
設けた点との関係して逆止弁の開弁圧力を内部の
スプリング交換により、任意に設定できるため、
クリーニングシヤフトの循環溝を通過する原液量
を変化させることができる。このことは低圧循環
時に高圧循環回路を逆流する原液量を必要なレベ
ルまで増大させることを可能にし、それによつて
低圧循環時に、ノズル噴射部の清掃（直前の射出
の際の硬化物を除去する）を行うことを可能にす
る。このことは次工程である「高圧循環から射
出」の状態を安定化させる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図は本考案品の縦断面図、第４
図は従来方式の回路図である。 １はミキシングボデー、２はミキシングチヤン
バ、３はクリーニングシヤフト、３′は循環溝、
４は１方の循環ポート、５は原液用射出ノズル
部、６はバイパス回路、７は逆止弁、８は他方の
循環ポート、９は原液の出入方向切換装置、１０
はミキシングヘツド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少くとも２つの原液用射出ノズル部をミキシン
   グチヤンバに向けて設けた反応射出成形機のミキ
   シングヘツドにおいて、該ミキシングチヤンバ
   に、少くとも２つの循環溝を有するクリーニング
   シヤフトを、進退自在に設け、該クリーニングシ
   ヤフトの循環溝に連通する側の１方の循環ポート
   と原液用射出ノズル部の側部との間に該１方の循
   環ポート方向への進行を阻止する逆止弁を設けた
   バイパス回路を設け、該原液用射出ノズル部の側
   部に連通して他方の循環ポートを設け、該双方の
   循環ポートに原液の出入方向切換装置を接続して
   なるミキシングヘツド。