JPS63316653A - 車両用回転電機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、鉄道車両の台車に設置される主電動機等の車
両用回転電機に係り、特に、交流式のかご型誘導電動機
に採用される車両用回転電機に関する。

（従来の技術） 一般に、鉄道車両の台車に主電動機等として設置される
車両用回転電機（以下、単にモータと称する）は、土砂
や雨水・塵埃等にまみれる悪い条件の環境下に設置して
使用されている。

一方、この種のモータでは、稼動中の発熱を押えるため
に外気をモータ内部に取入れて通風冷却を行なう必要が
あり、通常では、外気取入れ口に空気濾過器を設けて、
冷却風としてモータ内部に取入れる外気中の雨水や塵埃
等を除去しながら通風冷却を行なっている。

しかしながら、上記モータの設置環境が悪いことと、そ
のモータの外気取入れ口に取付けられる空気濾過器は台
車内の限られた狭い空間に収納されるために、大きさに
制限があることなどから、冷却風として取入れる外気中
の塵埃等の除去が十分でなく、どうしても、外気と一緒
にある程度の塵埃等がモータ内部へ導入されてしまい、
長期間に亘り使用していると、モータ内の外部に塵埃等
が付着して堆積する。これをそのまま放置すると、発熱
部表面からの放熱が低下して冷却効率が落ち、異常に温
度上昇したり、この温度上昇により絶縁寿命の低下を招
いたりする問題が起きる。

最近において、車両用主電動機等のモータとして、従来
からの直流機に代って、例えば、実開昭５９−１４９７
５６号の“かご形誘導電動機”のような交流電動機が使
用されてきている。

この種のかご型誘導電動機は、第９図に示すように構成
されている。

即ち、第９図において、フレーム１の内部において、回
転子２と一体の回転軸３には、通風ファン４が取付けら
れており、この通風ファン４は回転軸３と一体に回転し
て自己通風冷却型モータを構成している。又、前記回転
軸３は上記フレーム１の両側に設けられた軸受１３を介
して回転自在に軸装されており、この軸受１３はフレー
ム１に取付けられた軸受箱１４を介して保持されている
。

そして、フレーム１の反逆風ファン側に開口した外気取
入れ（給気口）５には、濾過器６が取付けられており、
運転稼動時、」二記通風ファン４の回転により、外気が
上記濾過器６により濾過されながら外気取入れ口５より
フレーム１の内部に冷却風として吸引導入され、ここか
ら、」二記フレーム１の内周面に設けた固定子７と前記
回転子２との間に形成された隙間Ｇやこの回転子２に形
成された複数の風孔２ａを通って前記通風ファン４側に
通り抜けて排風口８から外部に排風されて、このモータ
内部を通風冷却するようになっている。

ここで、前記固定子７の両端側には、固定子コイル９の
コイルエンド９ａが、また、回転子２の両端側には、鉄
心押え１０．１１及び短絡環１２がそれぞれ設けられて
おり、上述した冷却風は、これらコイルエンド９　ａ　
％鉄心押え１０，１１、短絡環１２の周囲を経て隙間Ｇ
や風孔２ａへ流通する。そして、このようなな冷却風が
流通するのに伴い、この冷却風と一緒に浸入してきた塵
埃等がこのコイルエンド９　ａ　％鉄心押え１０，１１
、短絡環１２及び風孔２ａに付着して堆積するようにな
る。これをそのまま長期間に亘って使用していると、コ
イルエンド９　ａ　％鉄心押え１０，１１、短絡環１２
及び風孔２ａの各表面からの放熱が低下し、これに起因
して、通風冷却効率も低下し、異常昇温したり、その温
度上昇により、固定子コイル９の絶縁寿命も低下し、焼
損するおそれもある。

又一方、上記回転子２において、鉄心押え１０゜１１、
短絡環１２及び風孔２ａの各部に対する塵埃等の付着し
た堆積量の差が生じると、回転子２回転バランスが崩れ
、振動を発生する。このために前述したかご型誘導電動
機を車両用回転電機として用いた場合には、定期的に圧
縮空気の気吹き等により付着して堆積した塵埃等を定期
的に清掃除去する必要がある。

ところで、こうした交流電動機、特に、かご型誘導電動
機を車両用回転電機として採用するようになってきたの
は、従来の直流機では不可欠であった整流子やブラシ及
びブラシ保持器が不要であり、且つ、それらの点検用の
カバーも不要になり、保守点検の省力化と部品点数の削
減による価格の低減や品質の向上が図れることが大きな
理由である。保守点検が必要となるのは、回転軸３を支
持した両端の軸受１３のみである。この軸受１３は軸受
潤滑構造の改善や無分解での潤滑剤の中間給油によって
、約６〜８年程度の期間は無分解のままで、使用が可能
となってきているけれども、一方、前記モータ内部の清
掃においては、前述したように、外気取入れ口５に取付
ける濾過器６の大きさに制限があること等から塵埃等の
浸入を防ぎ切れず、前記軸受１３の保守点検時期に達す
る６年もの間、長期間放置しておくと、固定子７のコイ
ルエンド９ａ及び回転子２の鉄心押え１０゜１１、短絡
環１２及び風孔２ａに付着して堆積する塵埃等の量が多
くなって、前述したよような固定子コイル９の絶縁寿命
の低下や焼損、或は回転子２の振動発生という問題を生
じるので、もっと、短期間内に定期的に清掃しなければ
ならない。

ここで、コイルエンド９ａに付着して堆積した塵埃等に
対しては、外気取入れ口５や排風口８を通してモータ内
に気吹き用ノズルを挿入し、このノズルからその塵埃等
に圧縮空気を吹付けて清掃除去することが可能である。

ところが、回転子２の端面側の空間部分は狭く、このた
め、この部分にまで気吹き用ノズルを臨ませて、鉄心押
え１０゜１１、短絡環１２及び風孔２ａに付着した塵埃
等を清掃することは困難である。したがって、従来は台
車の保守点検と共にモータも、その都度清掃のため、モ
ータを分解しているのが実情である。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、このように清掃の都度、いちいちモータ
を分解しなければならないのでは、せっかくの交流電動
機の採用による保守の省力化のメリットが失われてしま
うという問題がある。そうかと言って、モータを台車に
取付けたままの状態では勿論のこと、台車から取外した
モータ単体の状態でも、上述のように分解しない限り、
鉄心押え１０，１１、短絡環１２及び風孔２ａに付着し
て堆積した塵埃等を除去することは困難である。

本発明は、−１−述した事情に鑑みてなされたものであ
って、モータを分解することなく、回転子の鉄心押え、
短絡環及び風孔に付着して堆積した塵埃を簡単に効率よ
く除去して、保守点検の寿命を長くし得るようにして安
全性及び信頼性の向上を図るようにした車両用回転電機
を提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本発明は、外気取入口及び排気口を備えたフレーム内に
固定子を設け、このフレームの両側に一対の軸受を設け
、この両軸受に回転子と一体の回転軸を軸装し、上記排
気口側の回転軸に通風ファンを設けた交流式の車両用回
転電機において、上記外気取入口側の上記フレームに一
方の軸受を支承する軸受箱を設け、この軸受箱に上記回
転子の風孔へ連通する吹込孔を穿設し、この吹込孔の通
路−にに分流室を形成し、この分流室に複数の噴射孔を
上記風孔へ噴射するように穿設し、清掃時、上記吹込孔
に圧縮空気を圧入して上記回転子を回転しながら、圧縮
空気を上記風孔へ圧送して堆積した塵埃を剥離して除去
するようにしたものである。

（作　用） 本発明は、モータ内部の清掃作業時に、接続口に別途外
部に用意したコンプレッサ等の圧縮空気供給機からのホ
ースを接続して空気の吹込孔に圧縮空気を送り込むと、
この圧縮空気が吹込孔を通して回転子の端面に向って噴
射し、この噴射した空気により、回転子を回転させなが
ら、噴射孔の付近以外も全て均等に鉄心押え、短絡環及
び風孔に付着して堆積した塵埃等を剥離して除去するよ
うにしたものである。

（実施例） 以下、本発明の実施例について説明する。

なお、各実施例において、第９図と同一の構成−８一 部分には、図中に同符号を付してその重複した説明を省
略する。

第１図乃至第３図は、本発明の第１の実施例を示したも
のであって、軸受１３を支承した軸受箱１４には、前記
回転軸３の長手方向に沿って空気の吹込孔１５が穿設さ
れており、しかも、」−２回転子２に対向する端面には
、円環状のカバー１６が取付けられ、このカバー１６と
軸受箱１４の端面との間には、回転軸３の周方向に沿っ
て環状の分流室１７が形成されている。そして、この分
流室１７には、前記吹込孔１５の一端が連通している。

また、分流室１７の壁面には、回転子２の端面と対向す
る位置において、複数の小孔からなる噴出孔１８及び円
周方向に傾斜した噴射孔１８ａが上記回転子２に穿設さ
れた各風孔２ａに向き合うようにして回転軸３の円周方
向に沿って均等に穿設されている。

上記フレーム１には、その外部側から内部側に連通ずる
連通孔１９が形成されており、この連通孔１９の一端は
前記吹込孔１５へ連通されている。

そして、フレーム１の外かわに臨む連通孔１９の他端に
は、接続口２０が形成されており、この接続口２０は、
通常運転時、外部からの異物が浸入しなかように、盲栓
２１が螺装されて閉塞状態に保たれている。

従って、モータ内部の清掃作業の際は、この盲栓２１を
抜き外して、別途外部に用意したコンプレッサ等の圧縮
空気供給機（図示せず）からのホース２２の先端を接続
して、圧縮空気の供給を受は得るようになっている。

しかして、モータ内部の清掃時には、モータを分解する
というような面倒なことをせず、接続口２０の盲栓２１
を抜き取り、この接続口２０に別途外部に用意したコン
プレッサ等の圧縮空気供給機からのホース２２を接続し
、このホース２２を通して連通孔１９から吹込孔１５へ
圧縮空気を送り込む。すると、この圧縮空気は吹込み孔
１５から分流室１７に流入し、さらに、この分流室、１
７から各噴出孔１８及び噴射孔１８ａを通して回転子２
の端面及び上記風孔２ａに向って噴出する。そして、こ
のように噴出した圧縮空気の吹付は圧力が軸受１３のこ
ろがり抵抗しかない回転子２は、この回転子の端部面に
対して一定方向に傾斜した噴出孔１８ａより出る圧縮空
気で簡単に回転する。そのため噴出孔１８や噴射孔１８
ａにより円周方向に均等に圧縮空気か噴出し、鉄心押え
１０．１１及び短絡環１２に付着して堆積した塵埃等が
剥離され、さらに、回転子２の回転により各噴出孔１８
噴射孔１８ａから噴出した圧縮空気の一部が円周均等に
回転子２の各風孔２ａにそれぞれ有効に流入し、これに
より、各風孔２ａの内周部に付着して堆積した塵埃等が
ｉｌ＋離して除去される。なお、剥離した塵埃等が落下
してモータ内部に残る場合は、外気取入れ口５から、別
に圧縮空気を送り込むことで、該塵埃等を吹飛ばして排
風口８から外部に排出することができる。そして、モー
タ内部の清掃作業を終了した後には、前記ホース２２を
接続口２０から抜き外し、代わりに、再び盲栓２１を螺
装して閉塞する。これで通常の運転可能な状態となる。

次に、第４図乃至第６図は、本発明の第２の実施例を示
したものであって、軸受箱１４には、回転軸３の円周方
向に沿って環状の分流室１７が形成されており、さらに
、この軸受箱１４には、前記分流室１７から分岐するよ
うに、均等に複数の吹込み孔１５が回転軸２の長手方向
に沿って穿設されており、これら吹込孔１５の一端が第
１の噴射孔１８ａ及び一定方向に傾斜した噴射孔１８ｂ
としてそれぞれ回転子２の端面の風孔２ａに向き合って
開口している。そして、各吹込孔１５の途中には、分岐
路１５ａが分岐されており、これら分岐路１５ｇの一端
が第２の噴射孔１８ｃとして回転子２の端面の短絡環１
２に対向して開口している。また、前記分流室１７はフ
レーム１の側壁に形成された連通孔１９を通して接続口
２０に連通している。

このような構成の場合には、連通孔１９から分流室１７
を経て各吹込孔１５に圧縮空気が流入し、この圧縮空気
の一部が各第１の噴射孔１８ａ。

１８ｂから、また、他の一部が各第２の噴射孔１８ｃか
らそれぞれ噴出し、しかも、噴射孔１８ｂより噴出する
圧縮空気により回転子２を回転する。これにより、鉄心
押え１０，１１、短絡環１２及び風孔２ａに付着して堆
積した塵埃等が有効適切に剥離される。

最後に、第７図及び第８図は、本発明の第３の実施例を
示したものであって、軸受箱１４に−っの吹込孔１５を
形成し、この吹込孔１５を円周方向に傾斜した第１の噴
射孔１８ｂと第２の噴射孔１８ｃを通して回転子２の端
面側に開口させ、連通孔１９から、直接に前記一つの吹
込孔１５に強大な圧縮空気を送込み、第１及び第２の噴
射孔１８ｂ、１８ｃから噴出させるようにしたものであ
る。この場合も噴出孔１８ｂよりの圧縮空気の噴出によ
り、回転子２を回転させながら、端部を気吹き清掃する
ことにより、回転子２の鉄心押え１０．１１、短絡環１
２及び回転子２の各風孔２ａに順次圧縮空気を強く吹付
けて有効に塵埃等を剥離することができる。

〔発明の効果〕

以」二述べたように本発明によれば、外気取入口５及び
排気口８を備えたフレーム１内に固定子７を設け、この
フレーム１の両側に一対の軸受１３を設け、この両軸受
１３に回転子２と一体の回転軸３を軸装し、上記排気口
側８の回転軸３に通風ファン４を設けた交流式の車両用
回転電機において、上記外気取入口側５の上記フレーム
１に一方の軸受１３を支承する軸受箱１４を設け、この
軸受箱１４に上記回転子２の風孔２ａへ連通する吹込孔
１５を穿設し、この吹込孔１５の通路上に分流室１７を
形成し、この分流室１７に複数の噴射孔１８を上記風孔
２ａへ噴射するように穿設し、清掃時、上記吹込孔１５
に圧縮空気を圧入して上記回転子２を回転しながら、圧
縮空気を」―記風孔２ａへ圧送して各部に堆積した塵埃
を剥離して除去するようになっているので、モータを分
解することなく、軸受箱１４に形成した吹込孔１５を通
して回転子２の端面部分に圧縮空気を噴射して、その圧
縮空気により回転子２を回転しながら清掃することがで
きるばかりでなく、複数の噴射孔１８より圧縮空気を出
すと同一効果となり、鉄心押え１０，１１、短絡環１２
及び風孔２ａに付着して堆積した塵埃等を容易に清掃除
去できると共に、モータの分解や保守点検の寿命を確実
に長くすることができる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の車両用回転電機の要部を示す断面図
、第２図は、第１図の■−■線に沿う断面図、第３図は
、第１図の■−■線の円周上に沿う断面図、第４図は、
本発明の第２の実施例を示す断面図、第５図は、第４図
のｖ−ｖ線に沿う断面図、第６図は、第４図のＶｌ−Ｖ
Ｉ線の円周上に沿う断面図、第７図は、本発明の第３の
実施例示す断面図、第８図は、第７図の■−■線の円周
上に沿う断面図、第９図は、既に提案されている車両用
回転電機の断面図である。 １・・・フレーム、２・・・回転子、２ａ・・・風孔、
３・・・回転軸、４・・・通風ファン、５・・・外気取
入口、７・・・固定子、８・・・排気口、１０．１１・
・・鉄心押え、１２・・・短絡環、１３・・・軸受、１
４・・・軸箱、１５・・・吹込孔、１６・・・カバー、
１７・・・分流室、１８・・・噴射孔、１９・・・連通
孔、２０・・・接続口。 出願人代理人　　佐　　藤　　−雄 ＝　　１６　−

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 外気取入口及び排気口を備えたフレーム内に固定子を設
   け、このフレームの両側に一対の軸受を設け、この両軸
   受に回転子と一体の回転軸を軸装し、上記排気口側の回
   転軸に通風ファンを設けた交流式の車両用回転電機にお
   いて、上記外気取入口側の上記フレームに一方の軸受を
   支承する軸受箱を設け、この軸受箱に上記回転子の風孔
   へ連通する吹込孔を穿設し、この吹込孔の通路上に分流
   室を形成し、この分流室に複数の噴射孔を上記風孔へ噴
   射するように穿設し、清掃時、上記吹込孔に圧縮空気を
   圧入して上記回転子を回転しながら、圧縮空気を上記風
   孔へ吹付けて堆積した塵埃を剥離して除去するようにし
   たことを特徴とする車両用回転電機。