JPS63316412A - コイル部品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高インダクタンス値および高Ｑ特性を有する
高性能なコイル部品に関するものである。

従来の技術 従来のインダクタあるいはＬＣ複合部品は、磁芯または
空芯ボビンなどに第３図に示すように銅線１の外周にポ
リウレタン樹脂等の有機材料２を絶縁被覆した銅線を巻
回して作製したコイル部品を使用するのがほとんどであ
る。

電子機器の小型化、高周波化に伴い、高性能で小型チッ
プ化したインダクタならびにＩ、Ｃ複合部品が益々要求
されている。しかし、これに応えるためにただ単にコイ
ルや磁芯を小さくするだけではインダクタンスが減少す
るという問題が生ずる。

この対策として通常は、磁芯の透磁率やその構造も検討
されるが一般的には銅線の線経をよシ細くして巻数を上
げる方法がとられるが、それにも限界があって銅線を細
くし過ぎると巻線工程での断線や製品での機械的シ璽ツ
クによる断線が生じ易くなって生産性あるいは信頼性に
大きく支障をきたしてくる。

発明が解決しようとする問題点 上記のように有機材料２で被覆されている銅線で形成し
たコイル部品の小型化と高インダクタンス、高ＱＩ＃性
を同時に実現するには非常に困難であった。

本発明は上記問題に鑑み、従来にない高インダクタンス
値、高Ｑを有し、小型化にも対応するコイル部品を提供
するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のコイル部品は、フ
ェライト湿式メッキ法という技術を応用して銅線表面に
フェライトメッキ層を形成し、このフェライト被覆銅線
を用いてコイル部品を形成する構成としたものである。

上記フェライト湿式メッキ法とは、１ｏｏ″Ｃ以下の水
溶液中で多結晶質あるいは非晶質のフェライト膜を銅線
表面に直接形成できるという特徴をもっている。

作用 本発明は上記の構成によって、銅線表面が高透磁率であ
るフェライト層で被覆されているために、コイル部品を
形成する銅線に電流が流れた場合に銅線のまわシに生ず
る円磁界が巻線間から外に漏洩するのを防ぎ、その効果
によってインダクタンスおよびＱ特性が向上するものと
考えられる。この結果、同一のインダクタンス値を得る
のであれば、従来のコイル部品に比べ少い巻数で達成で
きる。従ってよシ広い範囲のコイル特性をもった設計が
可能となって小型化、高性能化にも対応できる。

また、フェライトは一般に電気抵抗が高いので、フェラ
イトメッキ膜で被覆した銅線は、従来のように有機材料
被覆で銅線を電気絶縁する必要がない。

実施例 以下本発明の実施例を図面を用いて説明するが、この場
合のコイル部品とは単一コイル体からなるインダクタに
限定するものではなく、この種のコイル部品を含むトラ
ンスあるいはＬＧ複合部品も含むことはいうまでもない
。

本発明における銅線表面に形成するフェライトメッキ膜
の生成法では、メッキ反応液に用いる金属塩の種類は基
本的には何でも良いが、特にフェライト生成反応が起こ
り易い良質の膜が得られる塩酸塩か硫酸塩を用いるのが
好ましい。

フェライト湿式メッキ法は、酸化剤を用いた場合は無電
解メッキ法に相当し、陽極酸化を用いた場合は一種の電
気メツキ法である。酸化剤には酸素溶存液かＮａＮＯ２
溶液が適している。

具体的には、Ｆｅ２＋イオンと他の重金属イオンを含む
反応液に、これらの金属イオンが吸着し易くするために
表面を酸化した銅線を浸し、酸化剤あるいは陽極酸化に
よって銅線表面に吸着したＦｅ２＋イオンおよび他の重
金属イオンを酸化するとフェライト薄膜が銅線表面に形
成されるのである。この吸着−酸化の過程が繰返されて
フェライト膜が成長するわけであるが、反応液中の金属
イオンの種類、濃度、酸化条件１反応液のｐＨ、温度等
によって変化する。従って、フェライト組成や成長速度
を決めるにはこれらの最適条件を選ぶことはいうまでも
ない。

上記のようにしてフェライト層を銅線表面に形成したも
のあるいはさらにその上から従来のようにポリウレタン
樹脂などの有機材料を被覆したものいずれを使ってコイ
ルを作製してもかまわない。

次に、図面を使って具体的に本発明のコイル部品を説明
する。

第１図はフェライトメッキ膜３で被覆した銅線４、第２
図はさらにその上にポリウレタン６を被覆した銅線の各
々の断面図を示す。

第１図のフェライトメッキ被覆銅線は次のようにして作
製した。まず、塩化鉄Ｆｅｅ１２３ｆ／ｌ。

塩化ニッケルＮｉ０１２１．６１／ｌ、塩化亜鉛ｚｎｃ
１２ｏ、ｏ　ｔｓ　ｆ／（ｌの混合水溶液に緩衝剤の酢
酸７７モーウム０Ｈ３ＣＯＯＮＨ４をａｆ／＃Ｄ割合で
添加し反応液を準備する。これに酸化剤の亜硝酸ナトリ
ウム溶液（０，１ｆ／ｌ）をｓ　ｏ　ｃｃ／分のスピー
ドで滴加しながら表面酸化させたｏ、ｏｅ、、φの裸銅
線を約６０分浸漬すると銅線４の表面に約０．６μｍの
Ｎｉ−Ｚｎフェライト膜３が形成された。

このＮｉ−Ｚｎフェライト被覆銅線を用いて外径１．６
嘔φの空芯ボビンに６０タ一ン巻いてコイル部品を作製
した。比較に同じ（ｏ、ｏｅ■φのポリウレタン樹脂被
覆の銅線を用いて上記と同じボビン、同巻数でコイルを
作製した。

これら２つのコイル部品のインダクタンス、Ｑ値を測定
した結果を次に示す。

（以下余白） 以上、本発明は一実施例についてのみ説明したが、本発
明はかかる構成のもののみに限定されるものでないこと
は勿論のこと、本発明の範囲で多くの変形例が可能であ
ることは自明のことである。

発明の効果 以上のように本発明によれば、フェライトメッキ膜で被
覆した銅線で作成したコイルは、高インダクタンス値、
高Ｑを有するので１．Ｊ−型高性能なインダクタあるい
はＬＣ複合部品が得られるなど多くの優れた効果を奏し
うるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例によるコイル部品に用いるフ
ェライト被覆銅線の断面図、第２図は本発明の他の実施
例によるフェライト被覆の上にさらにポリウレタン樹脂
で被覆した銅線の断面図、第３図は従来のコイル部品に
用いるポリウレタン樹脂だけ被覆した銅線の断面図であ
る。 ３・・・・・・フェライト被覆膜、４・・・・・・銅線
、６・・・・・・ポリウレタン被覆膜。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名第１
図 第２図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. フェライトメッキ膜で表面を被覆した銅線を用いて形成
   したコイル部品。