JPS6331632Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は別個に独立的に携帯することが可能で
あり、また本やノート等に装着して携帯すること
もできる折畳式筆箱に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、筆記具を携帯する際には、所定の大きさ
の筆箱に筆記具を収納して携帯するようになつて
いるために、鞄を携帯する場合に限つて鞄の中に
筆箱を入れて使用するようになつていた。

そして、使用目的に応じては、複数個の筆記具
即ち、ボールペンや万年筆等を洋服やＹシヤツの
胸ポケツトに差込んで携帯することもできたが、
洋服等に差込んで携帯するのにはスペース上の制
約があるのみならず、紛失の虞れも有り、また、
胸部に異物感があり、ときには筆記具が体に突き
刺さる危険もあり、更にまた、インクや鉛筆の芯
等によつて洋服等が汚れることもあつた。

本考案の目的は、上記の諸欠点を解決した簡易
な携帯用折畳式筆箱を提供することにある。

〔問題を解決するための手段〕

本願考案の携帯用折畳式筆箱は、二枚の平板紙
１，１′のそれぞれの一辺を連接して中央部で折
畳み可能にし、前記平板紙１，１′のそれぞれの
内面に二板の押止平板紙２，２′を重ねて相対す
る両端部で固定し、前記平板紙１，１′と前記押
止平板紙２，２′との間に筆記具を挿入可能にす
るスペースを画成し、前記押止板紙２，２′のう
ちのいずれかの一方に接着部３、その他方に非貼
着性板紙５を設け、前記平板紙１，１′の展拡げ
面の一端側に保護片４′、その他端側に背面に接
着部３′を有する保護片４、及び両面に接着部を
有する接着テープ６とこれと一体化された固定片
７を折畳み可能に連接した筆箱である。

また、前記携帯用折畳式筆箱の前記平板紙１，
１′の中央部の連接部の背面に、二枚の保護片８，
８′を折畳み可能に連接することにより、折畳式
筆箱を複数個、集合して組立体を作るのに好都合
である。

〔実施例〕

以下、図面に基づいて本考案の実施例について
説明する。

第１図は本考案の一実施例を示し、二板の平板
紙１，１′はそれぞれの一辺で連接されて中央部
で折畳み可能にされ、平板紙１，１′の内面との
間に筆記具の挿入スペースを画成するように押止
平板紙２，２′が重ねられて相対する両端部で固
定されている。各押止平板紙２，２′の上辺は平
板紙１，１′の上辺より下方に位置し、その上辺
と平板紙１，１′との間からクリツプ付き筆記具、
例えば万年筆が挿入されてクリツプにて万年筆が
平板紙１，１′の上辺に固定されることができる。
押止平板紙２′の内面の中央部を横断して接着部
３が設けられ、かつ平板紙１，１′が折畳まれた
ときに接着部３を接する押止平板紙２の内面の部
位には非貼着性板紙５が設けられている。平板紙
１′の右側の一辺には保護片４′が折畳み可能に連
接されている。一方、平板紙１の左側の一辺に
は、保護片４、および両面接着性の接着テープ６
と、その接着テープと一体化された固定片７が折
畳み可能に連接される。

このように構成された携帯用折畳式筆箱を使用
するに際しては、クリツプ付きの万年筆やシヤー
プペンシル等の筆記具を押止平板紙２，２′と平
板紙１，１′との間の空間に挿入し、クリツプを
平板紙１，１′の上辺に挟んで筆記具を固定する。
またクリツプのない鉛筆やボールペンのような筆
記具または消しゴム、刃物等は接着部３に貼着
し、しかる後平板紙１，１′を折畳んで携帯する。
また本やノート等とともに携帯する際には、本や
ノートの表紙や裏表紙に固定して用いることがで
きる。例えば第２図に示すように固定片７を本や
ノートの表紙または裏表紙の先端に接したまま、
粘着テープ６がその本やノートの表紙または裏表
紙に接着した部分の残りの部分を本やノートの表
紙または裏表紙の反対面側に折返して取付け使用
すれば良い。なお、保護片４，４′は平板紙１，
１′に対し折畳み可能であり、平板紙１，１′と表
紙または裏表紙との角度を自由に変えて筆記具の
挿着を容易にでき、また平板紙１，１′の端部を
保護する。

第３図イは、第２図のようにして本のノートに
携帯用折畳式筆箱を取付けて折畳んだ状態を示
し、第３図ロはそれを開いた状態を示す。また、
第３図ハ〜ホは他の使用態様を示し、この筆箱を
第３図にロ〜ホの状態のまま筆記具を挿入して使
用することができる。

即ち、第３図のイに図示されているように、本
やノートの表紙の先端の内側に固定片７が接する
ようになしたまま、接着テープ６の余分を外側に
回わして折り返して取付け携帯する。また必要に
応じて、第３図のロのように、本やノートの表紙
の内部に平板紙１，１′を展拡げて用いることも
できる。またハのように本やノートの外側へ平板
紙１，１′が張り出すように接着し、平板紙１′が
現れるように背面側へ畳んで用いることもでき
る。

更に、第３図のニ，ホのように保護片４を本や
ノートの表紙の外面の先端に接するようにしたま
ま、接着テープ６の余分が本やノートの内側に取
付けられるようにし、平板紙１，１′を第３図の
ホのように展拡げるなり、第３図のニのように背
面が接するように畳んで用いられるように成した
ものである。

このような状態において、筆記具を取出して使
用中、しばらく筆記具を手放さなければならない
際には、筆記具を接着部３に放り投げるだけで接
着部３に貼着し、従つて、筆記具の紛失が防止で
きる。

このように、この携帯用折畳式筆箱を用いれ
ば、常に書籍、ノート及びその他の物品の必要な
位置へ筆記具を取付け、また挿着するためいつで
も容易に筆記具を使用できる。そして、多数の筆
記具を筆箱に取付け、挿着する際には、保護片
４′の内面と保護片４の背面の接着部３′とを接着
係合すれば保護片４，４′の幅を一辺として筆箱
内に三角形状の空間を形成することができ、筆記
具の携帯および挿入が容易となる。

一方、本考案を第４図のイのように、平板紙
１，１′の連接部の背面の接続ラインに沿つて二
枚の保護片８，８′を取付けたもの、または更に
これを変形させて用いることができる。これを第
４図のロのように事務用品立てに応用する場合に
おいて、第４図イの形状の折畳式筆箱の一つを第
４図のロのような態様“Ａ”に形成し、更に他の
一つの折畳式筆箱の一部を分離した平板紙をもつ
て第４図ロの“Ｂ”及び“Ｃ”のような態様とし
て、上記平板紙“Ａ”に各々の平板紙“Ｂ”と
“Ｃ”を接着するようにして、事務用品立てとし
て用いることもできる。

このような要領で、第４図のイのように変形さ
れた折畳式筆箱を複数個用いて、その中の何個か
は平板紙を分離したり、長く延長させたり、更
に、保護片を切開したりして、第４図のハ組立て
箱、ニ書見台のような形状に形することができ、
形成にあたつて娯楽的な要素をも加味して用いる
こともできる。

〔考案の効果〕

本考案の携帯用折畳式筆箱は前述の如く簡易な
構造で形成され、複数の筆記具を容易に確実、安
全に携帯することができる。またその携帯用折畳
式筆箱を複数個を用いて容易に組立体を形成する
ことができ、誠に有用な考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す展開斜視図、
第２図は本に取付けて折畳む途中の使用態様を示
す斜視図、第３図イ〜ホは第１図に示す携帯用折
畳式筆箱の種々の使用態様を示す平面図、第４図
イは本考案の他の実施例を示し、第４図ロ，ハは
その携帯用折畳式筆箱を用いた応用例をそれぞれ
示す斜視図、第４図ニは他の実施例を用いた応用
例を示す斜視図である。 １，１′……平板紙、２，２′……押止平板紙、
３，３′……接着部、４，４′……保護片、５……
非貼着性板紙、６……接着テープ、７……固定
片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 二枚の平板紙１，１′のそれぞれの一辺を連
   接して中央部で折畳み可能にし、前記平板紙
   １，１′のそれぞれの内面に二板の押止平板紙
   ２，２′を重ねて相対する両端部で固定し、前
   記平板紙１，１′と前記押止平板紙２，２′との
   間に筆記具を挿入可能にするスペースを画成
   し、前記押止板紙２，２′のうちのいずれかの
   一方に接着部３、その他方に非貼着性板紙５を
   設け、前記平板紙１，１′の展拡げ面の一端側
   に保護片４′、その他端側に背面に接着部３′を
   有する保護片４、及び両面に接着部を有する接
   着テープ６とこれと一体化された固定片７を折
   畳み可能に連接したことを特徴とする携帯用折
   畳式筆箱。 (2) 前記平板紙１，１′の中央部の連接部の背面
   に、２枚の保護片８，８′を折畳み可能に連接
   したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項に記載の携帯用折畳式筆箱。