JPS63312236A - 四輪駆動車用駆動装置 - Google Patents

四輪駆動車用駆動装置

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JPS63312236A
JPS63312236A JP14526187A JP14526187A JPS63312236A JP S63312236 A JPS63312236 A JP S63312236A JP 14526187 A JP14526187 A JP 14526187A JP 14526187 A JP14526187 A JP 14526187A JP S63312236 A JPS63312236 A JP S63312236A
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center differential
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英隆 古賀
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高橋 浩志
Fumihiro Naoe
直江 文博
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淳 山崎
Ikuo Kurosawa
黒沢 郁雄
Motoi Takemura
基 竹村
Naoyuki Kurotaki
直行 黒滝
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、遊星歯車機構から成るセンタデフを有する
四輪駆動車用駆動装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に、FF車やFR車のような二輪駆動車の場合、車
両が無理なく曲がるようにするためには、駆動車輪に内
側と外側とで回転差をつけるため、左右輪間用のデファ
レンシャルギヤ即ちデフが設けられている。ところが、
雪路、ぬかるみ等で片方のタイヤが完全にスリップして
しまうと、そのタイヤは空回りをするだけで、地面をし
っかりとグリップしている方のタイヤにはエンジンから
の駆動力は伝わらないという不具合な状態が生しる。
そこで、片側のタイヤだけが過度に空回りすると、一時
的にデフの機能を中止させて、一体的に回転させ、地面
をグリップしている方のタイヤにも駆動力を伝えるよう
な機構、言い換えれば、デフロツク装置が設けられてい
る。また、フルタイム四輪駆動車の場合には、文字どお
り前後左右の4つの車輪を駆動するわけであるから、4
つの車輪が回転差を生じるような構造になっていなけれ
ばならない、そこで、前輪間に設けた左右輪In用のフ
ロントデフ、後輪間に設けた左右輪間用のリヤデフに加
えて、エンジンの駆動力を前後輪に振り分ける装置、即
ちフルタイムトランスファに第3のデフであるセンタデ
フ(即ち、中央差動装置)が設けられている。更に、一
部のタイヤが空回りをするような事態を避けるために、
センタデフにデフロック機構が設けられる。ところで、
センタデフを備えるに当たり、従来の二輪駆動車用のト
ランスアクスルケースを最小限の改良で四輪駆動車に用
い得るようにするために、センタデフを含む動力伝達系
に対して種々の改良が構じられている。
その−例として、特公昭62−9060号公報に記載さ
れたような四輪駆動車が開示されている。
これについて第3図(上記公報における第1図の一部を
示す)を参照して概説する。
第3図に示された従来の四輪駆動車の駆動装置について
は、エンジン横置き型であり、クランク軸52が車体横
方向に延びるように配置されたエンジン51と、トラン
スアクスルケース53内で車体横方向に延びるように配
置された入力軸54と出力軸55との間に変速機構を有
するトランスミッション5Gと、トランスアクスルケー
ス53内で前車軸又は後車軸のいずれか一方の車軸61
と略同軸に配されてトランスミッション56の出力軸5
5により回転駆動される最終減速歯車57と、トランス
アクスルケース53内で最終減速歯車57と一体回転す
るケーシング58の内部に設けられた中央差動装置59
と、トランスアクスルケース53に接続された付加ハウ
ジング60内で車軸61と略同軸に配されて中央差動装
置59に駆動連結された前輪又は後輪のいずれか一方側
の差動歯車機構62と、中央差動装置59により駆動さ
れ、駆動力の回転方向を直角に変換して前輪又は後輪の
内、他方側の差動歯車機構に伝達する方向変換歯車&1
163とを備えていることを特徴とするものである。
更に、デフロック機構として近年、ビスカスクラッチが
採用されるようになってきたが、このようなFR車ベー
スのフルタイムトランスフッとしては、例えば、特開昭
50−158765号公報に開示されているようなもの
がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記のような前掲特公昭62−9060
号公報に記載されたような四輪駆動車については、二輪
駆動車のトランスアクスルケース53内で前輪又は後輪
用の差動歯車機構62が組み込まれる箇所、即ち、最終
減速歯車57と一体回転するケーシング58内に、セン
タデフ即ち中央差動装置59を組み込み、トランスアク
スルケース53に取付けられた付加ハウジング60内に
前輪又は後輪用のいずれか一方の差動歯車機[62、及
び前輪用又は後輪用の内の他方の差動歯車機構へ駆動力
を伝達するための駆動力の回転方向を直角に変換する方
向変換歯車組63を設けることにより、二輪駆動車のト
ランスアクスルを僅かの変更で中央差動装置59を備え
た四輪駆動車のトランスアクスルに併用できるように構
成したものであるが、中央差動装置59をロックした場
合に、前輪と後輪とが完全に直結状態になる。このよう
な状態で、車両が小円旋回を行うと、いわゆるタイトコ
ーナブレーキング現象が生じるという問題点を有してい
る。
また、前掲特開昭50−158765号公報に開示され
ている制御用クラッチを有する四輪駆動車では、ベベル
式センタデフの外周にビスカスクラッチを付加するタイ
プのものは装置全体が径方向に大きくなり、問題点を有
している。
この発明の目的は、上記のような問題点を解消すること
であり、センタデフの差動を制限する機能、場合によっ
てはデフロックの機能を有するものとしてクラッチ、例
えば、油圧、、電磁力等で作動する湿式多板クラッチ、
或いはディスクとシリコンオイルとで構成されるビスカ
スカップリング即ちビスカスクラッチを用い、該クラッ
チをトランスアクスルケース内に配置し、過度の相対回
転が生じるのを防止し、即ちセンタデフを完全にロック
せず、相対回転をある程度許容し、車両が小円旋回を行
う場合に、タイトコーナブレーキング現象が生しるのを
防止し、例えば、雪路、ぬかるみ等で一輪がスリップし
た時に他の三輪に駆動力が伝達されるように構成した四
輪駆動車用駆動装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、上記の問題点を解決し、上記の目的を達成
するために、次のように構成されている。
即ち、この発明は、トランスアクスルケース内にセンタ
デフ差動制限クラッチを配置し、前記クラッチと同一軸
線上でトランスファケース内に遊星歯車機構から成るセ
ンタデフを配置し、更に前記センタデフに隣接して同一
軸線上に左右輪間用のデフを配置したことを特徴とする
四輪駆動車用駆動装置に関し、更に具体的に詳述すると
、前記クラッチがビスカスクラッチか、又は湿式多板ク
ラッチで構成されており、更に前記クラッチのアウタケ
ースが前記センタデフに駆動連結し、また前記クラッチ
のインナケースが前記デフに駆動連結したことを特徴と
する四輪駆動車用駆動装置に関する。
〔作用〕
この発明による四輪駆動車用駆動装置は、上記のように
構成されており、次のように作用する。
即ち、この四輪駆動車用駆動装置は、トランスアクスル
ケース内にセンタデフ差動制限クラッチを配置し、前記
クラッチと同一軸線上でトランスファケース内に遊星歯
車機構から成るセンタデフを配置し、更に前記センタデ
フに隣接して同一軸線上に左右輪間用のデフを配置した
ので、前記クラッチは前記センタデフによって配分され
た2つの駆動系における回転数の過度の回転差即ち前輪
と後輪間に過度の回転差が生じた場合に、該クラッチが
直ちに作動して、前記センタデフの差動を制限すること
ができ、前輪と後輪間にの過度の相対回転を低減させる
ことができる。即ち、該クラッチは前記センタデフを完
全にロックせず、相対回転をある程度許容できるので、
車両が小円旋回を行う場合に、タイトコーナブレーキン
グ現象が生じるのを防止するように機能する。また、場
合によっては、前記クラッチはデフロックとして機能す
る。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この発明による四輪駆動車用駆
動装置の実施例を詳述する。この発明については、エン
ジン部からの駆動力が入力ギヤである最終減速歯車に到
るまでの動力伝達系は従来のものを通用でき、また、遊
星歯車機構の出力部側とデフ等を持つ駆動軸側との動力
伝達系は従来公知の種々のものが適用可能であるので、
以下のこの発明の詳細な説明においては、この発明によ
る四輪駆動車のセンタデフに係わる遊星歯車機構及びセ
ンタデフ差動制限クラッチを中心に説明する。また、こ
の四輪駆動車用駆動装置については、第1図及び第2図
の図示において、例えば、上側が車体前方側に相当し、
且つ下側が車体後方側に相当するように車体に搭載され
るものとする。
なお、駆動系については、フロントとリヤとを逆に構成
してもよいことは勿論であるが、ここでは上記のように
構成するものとする。
まず、第1図を参照して、この発明による四輪駆動車用
駆動装置の一実施例を説明する。この四輪駆動車用駆動
装置10は、横置きエンジンに適用され、トランスアク
スルケース5とトランスファケース6とが連結されたケ
ース内に配置されたものである。この四輪駆動車用駆動
装置10は、主として、トランスアクスルケース5内に
配置されたセンタデフ差動制限クラッチであるビスカス
クラッチl、並びにトランスファ6内に配置されたプラ
ネタリギヤリング即ち遊星歯車機構から成るセンタデフ
2及び左右輪間用のフロントデフ3から成る。エンジン
(図示省略)からの駆動力は、適宜の手動、又は自動の
トランスアクスルの出力軸から最終減速歯車の入力ギヤ
7に伝動される。
入力ギヤ7は、一般に、はすば歯車であり、ケーシング
8及びビスカスクラッチ1のアウタケース9にボルト3
9によって固定されている。ケーシング8は軸受11を
介してトランスアクスルケース5に支持され、またアウ
タケース9は軸受12を介してトランスアクスルケース
5に支持されている。
ビスカスクラッチ1については、センタデフ差動制限ク
ラッチとして機能するものであり(作動状態によっては
、デフロックとして機能することもできる)、ケーシン
グ8、アウタケース9及びインナケース14によって密
封スペースを形成し、この密封スペースにシリコンオイ
ルを封入すると共に、アウタケース9にアウタディスク
17をスプライン嵌合し、インナケース14にインナデ
ィスク16をスプライン嵌合し、アウタディスク17と
インナディスク16とを交互に配置したものである。ま
た、アウタケース9にはアウタ伝動シャフト13が一体
に結合されており、インナケース14にはインナ伝動シ
ャフト18及びデフボックス25が一体に結合されてい
る。勿論、これらシャフトは分離状態に形成してスプラ
イン嵌合等によって駆動力が伝達される状態に構成する
ことも可能である。インナ伝動シャフト18は、アウタ
伝動シャツ)13に回転自在な関係に挿入されており、
また、一体に構成されたインナケース14、インナ伝動
シャフト18及びデフボックス25には前輪駆動軸15
が回転自在に貫通している。
アウタ伝動シャフト13の端部に形成されたスプライン
は、センタデフ2のセンタデフボックス20に形成され
たスプラインとスプライン嵌合19している。
センタデフ2については、エンジンの駆動力を前後輪に
振り分ける中央差動装置であり、主として、センタデフ
ボックス20、プラネタリギヤであるピニオン22をビ
ニオンシャフト38を介して取付けたキャリア24、及
びインチ伝動シャフト18と一体に形成されたサンギヤ
23から成る。
センタデフボックス20は軸受35を介してトランスフ
ァケース6に支持されており、キャリア24は軸受26
を介してトランスファケース6に支持されている。キャ
リア24の外周面には、はすば歯車であるリヤアウトプ
ットギヤ27が形成されている。更に、キャリア24に
形成されたりャアウトプットギャ27は、はすば歯車で
あるギヤ30に噛み合っており、リングギヤ31及びピ
ニオン32から成る方向変換機構4、ピニオンシャフト
33並びにフランジ34等を介してリヤデフ(図示省略
)へと駆動力を伝達するように構成されている。また、
センタデフボックス20にはりングギャ21が形成され
ている。このリングギヤ2Iにはピニオン22が噛み合
い、更に、ピニオン21にはサンギヤ23が噛み合って
いる。キャリア24は、サンギヤ23を構成するインチ
伝動シャフト18に対して回転自在に構成されており、
キャリア24に隣接してフロントデフ3を構成するデフ
ボックス25が配置されている。
フロントデフ3については、左右輪間用のデフでセンタ
デフ2に隣接して配置されており、前輪駆動軸15,1
5゛に駆動力を伝達する。デフボックス25は、軸受2
9を介してトランスファケース6に支持されている。デ
フボックス25には、ピニオン36を取付けたピニオン
シャフト37が取付けられ、ピニオン36が一対のサイ
ドギヤ28.28に噛み合っている。サイドギヤ28.
28は、両側方に伸長する各前輪駆動軸15.15′に
スプライン嵌合している。
次に、この発明による四輪駆動車用駆動装置の作動につ
いて説明する。エンジンからの駆動力は、トランスミツ
シリンを介して最終減速歯車である入力ギヤ7に伝達さ
れ、この入力ギヤ7に入力された駆動力は、ビスカスク
ラッチ1のアウタケース9、アウタ伝動シャフト13、
次いでセンタデフ2のセンタデフボックス20に伝動さ
れる。センタデフ2に伝動された駆動力は、センタデフ
ボックス20の内周面に形成されたリングギヤ21に伝
動され、ここで駆動力は2つに配分されて伝動される。
まず、一方に関しては、リングギヤ21に入力された駆
動力は、遊星歯車Jm横のピニオン22、該ピニオン2
2を支持するキャリア24、及び該キャリア24の外周
面に形成されたリヤアウトプットギヤ27を通じてはす
ば歯車であるギヤ30に伝動され、次いでギヤ30から
リングギヤ31、ピニオン32、ビニオンシャフト33
及びフランジ34に伝動され、更に、図示していない左
右輪間用のリヤデフ、後輪駆動軸へと伝動される。また
、他方に関しては、リングギヤ21に入力された駆動力
は、遊星歯車機構のピニオン22からサンギヤ23に伝
動され、次いでサンギヤ23と一体のインナ伝動シャフ
ト18及びデフボックス25に伝動され、デフボックス
25に伝動された駆動力はフロントデフ3を経て左右の
前輪駆動軸15.15’に伝動される。
この四輪駆動車用駆動装置10では、上記のような作動
によってエンジンからの駆動力が配分されている。とこ
ろで、センタデフ差動制限クラッチであるビスカスクラ
ッチlにおけるアウタケース9及びアウタディスク17
はエンジンの駆動力、言い換えれば、配分される前の駆
動力を得て回転しているのに対し、ビスカスクラッチl
におけるインナケース14及びインナディスク16は前
輪駆動軸15に伝動される駆動系と同一の駆動系から配
分された駆動力を得て回転している。そして、通常の場
合には、前輪と後輪との間には所定の回転差があり、従
って、アウタケース9のアウタディスク17とインナケ
ース14のインナディスク16とは相対回転をしている
。しかしながら、雪路、むかるみ等でいずれかの車輪が
空回りをする時等には、前輪と後輪との間に過度の回転
差が発生することがある0前後輪の間にこのような過度
の回転差が発生した時には、インナディスク16とアウ
タディスク17との間に過度の相対回転が生じ、その結
果、ビスカスクラッチl内にディスクの剪断力が発生す
る。この剪断力によって摩擦抵抗が大きくなり、インチ
ディスク16とアウタディスク17との回転差を低減す
るように作用し、それ故に、センタデフ2の差動を制限
することになる。場合によっては、インナディスク1G
とアウタディスク17とが一体となって直結状態になり
、回転力が伝達されていない駆動系の方にも回転力が伝
わるようになるデフロックとして機能することもある。
次に、第2図を参照して、この発明による四輪駆動車用
駆動装置の別の実施例を説明する。第2図は、この四輪
駆動車用駆動装置を用いた動力伝達系を示す断面図であ
る。この四輪駆動車用駆動装置40については、第1図
を参照して説明した上記実施例のものと比較して、上記
四輪駆動車用駆動装置10がセンタデフ差動制限クラッ
チとしてビスカスクラッチ1を用いたのに対して、セン
タデフ差動制限クラッチとして湿式多板クラッチ41を
用いた点が相違しているものであり、それ以外の構成及
び作用については、両者は同一のものである。従って、
両者において同一の部品については、同一の符号を付し
てそれらの説明を省略する。第2図において、センタデ
フ差動制限クラッチである湿式多板クラッチ41につい
ては、入カギャマにボルト39によって固定されたケー
シング8及びアウタケース9、並びにセンタデフ2のサ
ンギヤ23とインチ伝動シャフト18を介して一体のイ
ンナケース14によってスペースが形成され、該スペー
スにはインナケース14にスプライン嵌合したインチデ
ィスク46とアウタケース9にスプライン嵌合したアウ
タディスク47が交互に配置されている。ケーシング8
には、適宜の箇所に作動部材42が摺動自在に嵌合して
いる。
また、トランスアクスルケース5には、環状のピストン
43が組込まれている。該ピストン43は、油圧系45
を通じての油圧によって往復運動し、ピストン43の往
復運動が作動部材42を摺動運動させ、上記スペース内
に収容されている作動ディスク44を移動させて湿式多
板クラッチ41を機能させる。ところで、この湿式多板
クラッチ41については、ピストン43に懸かる油圧を
増幅するため、例えば、本出願人が特願昭62−184
58号として既に出願している多板クラッチ装置の技術
的思想を適用してもよいことは勿論である。即ち、トラ
ンスアクスルケース5の駆動系の外部に配置されたソレ
ノイドの電磁力で変換された油圧を、油圧系45に送り
込むように構成する。
また、上記湿式多板クラッチ41については、インナデ
ィスク46とアウタディスク47とを互いに圧接する摺
動運動を、作動部材42、作動ディスク44を介してピ
ストン43によって行っているが、このような構成に限
らず、場合によっては、作動部材そのものをピストンに
構成してもよいことは勿論である。
〔発明の効果〕
この発明による四輪駆動車用駆動装置は、以上のように
構成されており、次のような効果を有する。即ち、この
四輪駆動車用駆動装置は、トランスアクスルケース内に
ビスカスクラッチ又は湿式多板クラッチから成るセンタ
デフ差動制限クラッチを配置し、前記クラッチと同一軸
線上でトランスファケース内に遊星歯車機構から成るセ
ンタデフを配置し、更に前記センタデフに隣接して同一
軸線上に左右輪間用のフロント又はリヤ用デフを配置し
たので、前記センタデフによって配分された駆動力につ
いて、前記クラッチはトランスミツシヨンの最終減速歯
車と連結した前記クラッチのアウタケースと遊星歯車機
構から成る前記センタデフのサンギヤと駆動連結したイ
ンナケースとを断接或いは差動制限することができ、従
って、駆動力が配分された前輪と後輪間に過度の回転差
が生じた場合に、該クラッチが直ちに作動して、前記セ
ンタデフの差動を制限することができ、前輪と後輪間め
過度の相対回転を低減させることができる。即ち、該ク
ラッチは前記センタデフを完全にロックせず、相対回転
をある程度許容できるので、車両が小円旋回を行う場合
に、タイトコーナブレーキング現象が生じるのを防止し
、例えば、雪路、ぬかるみ等に車輪がはまり、例えば、
−輪がスリップした時に、−輪が空回りをする現象を解
消して他の三輪にも駆動力が伝達されるように機能する
。勿論、場合によっては、前記クラッチは、前記センタ
デフを完全にロックし、デフロックとして機能すること
もできる。更に、前記クラッチを前記トランスアクスル
ケース内に配置し、前記トランスファケース内に前記セ
ンタデフ、フロントデフ等のデフ及び方向変換機構等を
配置したので、前記トランスアクスルケースと前記トラ
ンスファケースとで潤滑油の種類を変えることもでき、
駆動伝達系として最良の性能を得ることができる0例え
ば、湿式多板クラッチにはA T F (automa
tic transmission fuel)オイル
が適しているが、もし前記湿式多板クラッチが前記トラ
ンスファケース内にあり、前記湿式多板クラッチに極圧
添加剤入りのギヤ油が使用されたならば、前記湿式多板
クラッチの寿命が短(なり、前記湿式多板クラッチの摩
擦特性も悪化する。また、前記クラッチが湿式多板クラ
ッチの場合には、一般に構造が複雑で且つ重量が重(な
る、そこで、もし前記湿式多板クラッチが前記トランス
ファケースに配置されると、前記トランスファケースは
前記トランスアクスルケースに固定されているが、重量
が重くなると両者の結合部の剛性を高くしないとエンジ
ンの振動等によって破損する恐れがあるが、この発明に
よる四輪駆動車用駆動装置は、前記湿式多板クラッチは
前記トランスアクスルケース内に配置されているので、
上記のような問題は避けることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による四輪駆動車用駆動装置の一実施
例を示す断面図、第2図はこの発明による四輪駆動車用
駆動装置の別の実施例を示す断面図、及び第3図は従来
の四輪駆動車の駆動系を示すスケル+ン図である。 1−・−・−ビスカスクラッチ、2・−・−・−センタ
デフ、3・・・−・・フロントデフ、4−・−・・一方
向変換機構、5−・・・トランスアクスルケース、6−
・・・−・−トランスファケース、7・・−・・−・入
力ギヤ、8・・・−・・・ケーシング、9・・・・−・
・アウタケース、10.40−・−・・四輪駆動車用駆
動装置、14・・・−・・−インナケース、15.15
’−・・・・・・前輪駆動軸、16.46・−・・・−
・インナディスク、17.4’l−・・・・−・アウタ
ディスク、20・・−・−・・センタデフボックス、2
1・・−・−リングギヤ、22・・・−・・ピニオン、
23−・・−・サンギヤ、24・・・−・−キャリア、
25・・・・−・・デフボックス、41・・−・・・湿
式多板クラッチ、43・−・−・・・ピストン、45・
・−・・・・油圧系。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)トランスアクスルケース内にセンタデフ差動制限
    クラッチを配置し、前記クラッチと同一軸線上でトラン
    スファケース内に遊星歯車機構から成るセンタデフを配
    置し、更に前記センタデフに隣接して同一軸線上に左右
    輪間用のデフを配置したことを特徴とする四輪駆動車用
    駆動装置。
  2. (2)前記クラッチはビスカスクラッチであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項に記載の四輪駆動車用駆
    動装置。
  3. (3)前記クラッチは湿式多板クラッチであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項に記載の四輪駆動車用駆
    動装置。
  4. (4)前記クラッチのアウタケースを前記センタデフに
    駆動連結したことを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載の四輪駆動車用駆動装置。
  5. (5)前記クラッチのインナケースを前記デフに駆動連
    結したことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の
    四輪駆動車用駆動装置。
JP62145261A 1987-06-12 1987-06-12 四輪駆動車用駆動装置 Expired - Lifetime JP2508097B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7874399B2 (en) 2006-06-23 2011-01-25 Yamaha Motor Manufacturing Corporation Of America Wet brake system, rear gear assembly including wet brake system and vehicle including same

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JPS6084430U (ja) * 1983-11-18 1985-06-11 トヨタ自動車株式会社 4輪駆動車用動力伝達装置
JPS60236839A (ja) * 1984-05-08 1985-11-25 Toyota Motor Corp 車両用動力伝達装置

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JP2508097B2 (ja) 1996-06-19

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