JPS633094Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気配線に用いる電気配線用端子台の
構造に関する。

従来、この種の電気配線用端子台は、第１図に
示すように絶縁体の台座と、間座３、ねじ４、め
ねじ１１等で構成される端子を少なくとも１個備
え台座１に固定された導電体２と、台座１を特定
な位置に固定する為のねじ５等より構成されてい
る。

しかしながら、この種の電気配線用端子台は、
その導電体２に第１図に示すようなテスター等の
測定機器の測定端子７を前記端子にあてて前記端
子間の電気特性（電圧、電流、抵抗等）を測定す
る場合、測定端子７を前記端子に手で強く押さえ
つけていなければならない為、(1)離れた端子間の
測定が容易でない (2)両手が測定端子７及び７′
を持つ為にふさがれてしまう為、テスター等の測
定機器の本体１４を置く場所が手元にない場合に
こまる (3)クリツプ端子等を前記端子に接続しよ
うとする場合、ねじの頭にクリツブを固定するし
かないのでクリツブが滑りやすく接続が不安定で
ある等の問題点があつた。

本考案の目的は上述の欠点を除去し、電気特性
（電圧、電流、抵抗値等）の測定が容易な電気配
線用端子台を提供することにある。

本考案によれば、少なくとも絶縁体部分を備え
た台座と、この絶縁体部分に固定された少なくと
も１個の導電体と、この導電体に設けられた配線
をこの導電体に電気的に接続かつ固定する２個以
上の固定手段とを備えた電気配線用端子台におい
て、前記導電体上に円筒管形状の端子が電気的に
接続かつ固定され、この端子上部の側面に穴が設
けられ、この端子の中央部に、その付け根で円筒
内側にくびれている短ざく形状のくびれを少なく
とも１個備えていることを特徴とする電気配線用
端子台が得られる。

以下本考案について図面を参照して詳細に説明
する。

第２図は本考案の一実施例を示す斜視概略図
で、絶縁体の台座１と、この台座１に固定され、
間座３、ねじ４、めねじ１１等で構成される配線
固定用端子を少なくとも１個以上備え、且つ円筒
管形状の端子１０をその上に固定している導電体
２と、台座１を固定する為のねじ５等より構成さ
れている。

台座１は、導電体同士を絶縁するとともに、導
電体と他の部材とを絶縁し固定面（図示せず）に
ねじ５等により固定される。配線の端子６（第２
図では圧着端子）は、ねじ４とめねじ１１とによ
り、間座３と導電体２の間に締め付けられること
により、前記端子に電気的に接続される。円筒管
形状の端子１０は、導電性とばね性とを兼ね備え
ており、導電体２に圧入等の方法により固定さ
れ、電気的にも導通している。

第３〜５図はその拡大図で、円筒中央部付近に
付け根部で円筒内側にくびれている短ざく状のく
びれ１２が３ケ所つけられている。円筒の内径は
通常の測定端子７の外径より大きく、またくびれ
による最小内径は測定端子７の外径よりも小さく
なつていて、テスター端子７を挿入時にはくびれ
のばね性により測定端子７の外径まで開き、外部
からの支持をはずしても測定端子７はくびれのば
ね性により支持される。また、円筒上部にはその
側面にフツク端子を接続する為の小さな穴が開い
ている。

次に第２〜８図を参照して、その機能を説明す
る。

端子台の各端子間の電気測定を行なう為、端子
にテスターあるいはシンクロスコープ等の測定機
器の測定端子を電気的に接続させる場合は、同一
の導電体２上の端子と円筒管形状の端子１０が電
気的に導通しているので、各測定端子を接続した
い端子に対応する端子１０に接続すればよい。

以下、第３〜５図に示すような端子１０の拡大
図を用いて、端子１０と各測定端子との電気的な
接続方法を説明する。

テスター等に用いられる棒状の測定端子７は、
端子１０の円筒管内に軸方向に挿入すれば第３〜
５図に示すようなくびれ１２が測定端子を押さえ
つけながら保持することにより接続される。

シンクロスコープ等のフツク端子８は端子１０
の円筒上部の穴１３にフツクを引掛けることによ
り接続される。また、クリツブ端子９は端子１０
の側面をそのクリツブではさみつけることにより
接続される。

以上のように、本実施例の電気配線用端子台
は、端子１０を有することにより、テスター等の
棒状の測定端子７、シンクロスコープ等のフツク
端子８、クリツブ端子９等の従来は電気配線用端
子台の端子に電気的に接続しにくかつた測定端子
も容易に端子台の端子に電気的に接続でき、且つ
手などの支えがなくてもその状態を保持しうるの
で、端子台の端子間の電気測定をより短時間で且
つ容易に行なうことができる。

また、この実施例では端子１０が導電体２の上
面に固定されてるが、導電体２の側面に固定すれ
ば端子台の上面に保護カバーを付けた際にもその
カバーをはずさずに端子１０と各測定端子とを接
続することができる。

なお、第６〜８図に示すように端子１０の円筒
上部がその円筒の軸に平行な面と軸に直角な面と
で切欠かれて短ざく形状になつていれば、クリツ
ブ端子等を接続する場合更に容易となる。

また、前記実施例では台座１がすべて絶縁体で
作られているものについて述べたが、本考案は何
もこれに限られるものではなく、導電体２と絶縁
さえされていれば、金属板等の導体を含んだ台座
でもよい。

本考案は以上説明したように、テスターあるい
はシンクロスコープ等の電気測定器の測定端子を
容易に接続、且つ保持しうる端子を有している
為、端子間の電気測定が短時間で且つ容易に行な
えるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の端子台の一般的な構造を表わ
す斜視概略図、第２図は、本考案の一実施例の構
造を表わす斜視概略図、第３〜５図ないし第６〜
８図はそれぞれ本考案の端子１０の実施例を示す
上面図、正面図、断面図である。 １……台座、２……導電体、３……間座、４…
…端子固定ネジ、５……端子台固定ネジ、６……
配線の端子、７……テスター等の測定機器の測定
端子(1)、７′……テスター等の測定機器の測定端
子(2)、８……シンクロスコープ端子（フツク形
状）、９……シンクロスコープ端子（クリツプ形
状）、１０……円筒管形状の端子、１１……めね
じ、１２……くびれ、１３……穴、１４……テス
ター等の測定機器の本体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 少なくとも絶縁体部分を備えた台座と、この
   絶縁体部分に固定された少なくとも１個の導電
   体と、この導電体に設けられた、配線をこの導
   電体に電気的に接続かつ固定する２個以上の固
   定手段とを備えた電気配線用端子台において、
   前記導電体上に円筒管形状の端子が電気的に接
   続かつ固定され、この端子上部の側面に穴が設
   けられ、この端子の中央部に、その付け根で円
   筒内側にくびれている短ざく形状のくびれを少
   なくとも１個備えていることを特徴とする電気
   配線用端子台。 (2) 前記円筒管形状の端子の上部が、その円筒の
   軸に平行な面と軸に直角な面とで切欠かれて、
   短ざく形状となつている実用新案登録請求の範
   囲第１項に記載の電気配線用端子台。