JPS6330421Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は氏名表示板にかかり、詳しくは病院の
ナースステーシヨン等に掲示されて入院患者の氏
名や病室番号、担当医、火災等の非常時の球護区
分等の情報を表示するための氏名表示板に関す
る。

（考案の目的） 本考案の目的は、氏名を記載した氏名プレート
や看護に必要な各種の看護情報を表示した情報プ
レートを簡単に着脱でき、しかも必要に応じて他
の追加的な情報を容易に付加し得ると共に、患者
の病状に応じた非常時における球護区分の表示や
これに伴うスイツチの投入動作等を適確に行える
ようにした氏名表示板を提供することにある。

（考案の構成） 以下、図に沿つて本考案を説明する。先ず、第
１図および第２図において、外形が長方形のフレ
ーム１のほぼ右半分には、若干の深さを有する横
長の氏名表示部２が形成され、その底面には鉄板
の如き底板３が配設されている。また、この氏名
表示部２の右半分には幅広に開口された紙片挿入
部４が形成されており、そのフレーム１端部近傍
には氏名表示部２の深さ方向に傾斜したテーパ部
５が形成されていると共に、テーパ部５に挟まれ
た氏名表示部２の底面には、底板３よりも一段と
低く凹設された取出し凹部６が設けられている。
更に、底板３の内部には窓孔が設けられ、この窓
孔からは後述の如くフレーム１の長さ方向に沿つ
て摺動自在にスライド表示板７の操作部７ａが突
出している。

一方、フレーム１のほぼ中央部には窓孔８が穿
設されており、この窓孔８を介してスライド表示
板７の表面が目視し得るようになつていると共
に、この窓孔８とフレーム１の左端との間には若
干の深さを有する横長の情報表示部９が形成され
ている。この情報表示部９の底面には氏名表示部
２と同様に鉄板等の底板１０が配設され、更に幅
広の紙片挿入部１１およびテーパ部１２が夫々形
成される。また、情報表示部９の左端部、すなわ
ちテーパ部１２等と反対側の底面には底板１０よ
りも一段と低い取出し凹部１３が設けられてい
る。

更に、情報表示部９の上方には病室番号やベツ
ド番号等を表示するための室番表示部１４と、当
該患者を呼出すための押ボタンスイツチ１５とが
並設され、窓孔８の上方には患者からの呼出しが
あつたことを点灯表示する表示ランプ１６が配設
されている。

なお、フレーム１の表面左端部には縦長のスベ
ース１ａが設けられており、このスペース１ａに
は例えばカラーテープ（図示せず）が貼着可能に
なつている。このカラーテープは、後述する如く
本考案の氏名表示板を多数並設した際に、同一の
病室内の患者を同一の色で表示することにより各
病室の区別を視覚的に容易化するためのものであ
る。また、室番表示部１４内には、室番等を表示
し得るスペースを保有しつつ、患者が心電図測定
器等、各種のME機器による検査や治療を受けて
いることを告知するためのスイツチ１４ａ、およ
びこれを表示するランプ１４ｂを必要に応じて設
けることが可能である。

次に、第２図に示す如く、フレーム１の背面に
はスライド表示板７の摺動スペースを確保するべ
く背面板１７が取付けられ、そのほぼ中央部には
ほぼＬ字形に折曲された撓曲可能な押圧片１８が
付設されている。また、この押圧片１８の先端に
は窓孔８側に突出した凸部１８ａが付設されてお
り、スライド表示板７の背面に突設された押圧凸
部７ｂがスライド表示板７の摺動に伴つて、凸部
１８ａを押圧することにより押圧片１８が押し下
げられ、中央の小突起１８ｂによつてプリント基
板１９上のスイツチ２０を押圧し、閉成するよう
に構成されている。

ここで、第３図を参照しながらスライド表示板
７の動作を更に詳述する。すなわち、第３図イに
示すように、スライド表示板７の表面には例えば
３個の色分け表示部７ｃ，７ｄ，７ｅが設けら
れ、これらが順に緑、黄、赤で色分けされてい
る。この色分けは、患者の病状に応じた救護区分
を示すもので、例えば緑色は「独歩」（独り歩き
が可能）、黄色は「護送」（看護婦等が付添う必要
あり）、赤色は「担送」（担架にて移動させる必要
あり）と予め取決めておき、個々の患者の病状に
応じてスライド表示板７をスライドさせ、所望の
色の色分け表示部を窓孔８から表示させるもので
ある。そして、第３図ロに示す如く黄または赤の
色分け表示部７ｄまたは７ｅが表示されている時
に、前記した如く押圧凸部７ｂおよび押圧片１８
を介してスイツチ２０を常時、押圧せしめておく
ことにより、例えば火災等の非常時にナースステ
ーシヨン側で非常釦を押した際に、閉成状態にあ
る前記スイツチ２０を含む警報回路を介して「護
送」または「担送」状態の患者が収容されている
病室付近の警告灯や表示ランプ１６を点灯せし
め、これらの患者を最先に避難させるべく対処す
るようになつている。

なお、本実施例での警告表示手段としては、病
室付近の警告灯および表示ランプ１６について記
述しているが、ブザー等の音による警告表示手段
を用いてもよい。

次いで、これを使用するには、第４図に示すよ
うに氏名表示部２内に収容可能な大きさの磁性粉
入りゴム板、すなわちいわゆるゴム磁石の表面に
患者の氏名を表示してなる氏名プレート２１を形
成し、これをその磁力によつて氏名表示部２内に
吸着、収容せしめると共に、必要に応じて氏名プ
レート２１よりひとまわり大きめの氏名カード２
２を用意し、この氏名カード２２を氏名表示部２
のテーパ部５および紙片挿入部４から氏名プレー
ト２１上に差し入れる。かかる氏名カード２２に
は、患者の氏名のほかにその者が例えば外出中、
または外泊している等の情報を適宜表示すること
により、氏名以外のいわば追加的な情報をナース
ステーシヨン内の看護婦等に伝達できるようにな
つている。これら氏名カード２２および氏名プレ
ート２１を取外すには、氏名カード２２の中央部
を指の腹等でテーパ部５方向へ押圧することで氏
名カード２２を取出し、また、氏名プレート２１
は第４図に想像線で示すようにその取出し凹部６
側の端部を押圧することにより他端を起き上がら
せて取出せばよい。

一方、情報表示部９に適合する情報プレート２
３を同じくゴム磁石にて形成し、これを情報表示
部９に吸着、収容させる。この情報プレート２３
には個々の患者の看護に必要な情報、例えば外
科、内科、小児科等の科別、担当医、ナースチー
ム名等が記載されるが、その他、氏名カード２２
を用いない場合に外出中等の情報を表示してもよ
い。更に、必要に応じて氏名カード２２と同様の
情報カード２４を用意し、これをテーパ部１２お
よび紙片挿入部１１を介して情報プレート２３上
に差し入れることにより、前記以外の追加的な看
護情報をこの情報カード２４によつて表示するこ
とが可能である。なお、情報カード２４および情
報プレート２３の取外し方法は氏名カード２２等
とほぼ同様であるため、説明を省略する。

また、図示されてはいないが、個々の表面に看
護情報を記載した磁石付きの小片を複数形成して
おき、情報プレート２３および情報カード２４に
代えて例えば３個の小片を情報表示部９内に吸着
させて看護情報を表示することも可能である。

なお、本考案にかかる氏名表示板Ａは、第５図
に示すようにナースステーシヨン内のボード２５
上に多数並設されて使用される。また、第５図
中、２６は患者との連絡用のナースコールインタ
ーホンである。

（考案の効果） 以上述べたように本考案によれば、フレーム内
に若干の深さを有する氏名表示部と情報表示部と
を夫々形成し、これらの氏名表示部および情報表
示部内に外部から目視可能な氏名プレートおよび
情報プレートを夫々磁力により吸着させて収容
し、かつ、前記各プレートの端部下方に位置する
前記氏名表示部および情報表示部の各底面の一部
に夫夫取出し凹部を凹設すると共に、非常時にお
ける複数の救護区分を色分け表示してなる摺動可
能なスライド表示板を前記フレーム内に設け、前
記救護区分の一を外部から目視可能に構成し、前
記スライド表示板の位置に応じてスイツチを開閉
可能に配設したから、患者の管理や看護に必要な
各種の情報を表示した氏名プレートおよび情報プ
レートを簡単に着脱でき、またこれらを装着した
状態では容易に離脱することがなく、各プレート
を紛失するおそれや保管に煩わされる心配がない
等の効果がある。更に、非常時の救護区分をスラ
イド表示板によつて適確に色別表示できると共
に、これと連繋したスイツチの動作により、火災
等の非常事態における患者の救助を迅速かつ確実
に行える利点がある。また、必要に応じて氏名カ
ードや情報カードを付加することにより、一層多
くの情報を表示することができ、しかもこれらの
カードの着脱がワンタツチで簡単に行える等の効
果を有する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものであり、第１
図は正面図、第２図は第１図のＢ−Ｂ断面図、第
３図はスライド表示板を示すもので同図イは正面
図、同図ロは動作説明図、第４図は本考案の使用
状態を示す斜視図、第５図は同じく正面図であ
る。 １……フレーム、２……氏名表示部、４，１１
……紙片挿入部、５，１２……テーパ部、６，１
３……取出し凹部、７……スライド表示板、７ｂ
……押圧凸部、８……窓孔、９……情報表示部、
１８……押圧片、２０……スイツチ、２１……氏
名プレート、２２……氏名カード、２３……情報
プレート、２４……情報カード、Ａ……氏名表示
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フレーム内に若干の深さを有する氏名表示部と
   情報表示部とを夫々形成し、これらの氏名表示部
   および情報表示部内に外部から目視可能な氏名プ
   レートおよび情報プレートを夫々磁力により吸着
   させて収納し、かつ、前記各プレートの端部下方
   に位置する前記氏名表示部および情報表示部の各
   底面の一部に夫々取出し凹部を凹設すると共に、
   複数の球護区分を色分け表示してなる摺動可能な
   スライド表示板を前記フレーム内に設け、前記球
   護区分の一つを外部から目視可能に構成し、前記
   スライド表示板の位置に応じて警告表示手段を制
   御するスイツチが開閉可能に配設されたことを特
   徴とする氏名表示部。