JPS6329189A - 加熱炉の隔壁移動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、加熱炉の構造に関し、具体的には所定量の被
加熱材を加熱処理できるよう設計された加熱炉において
、それよりも小量の被加熱材を加熱処理する場合におい
て、燃料原単位を低減できるようにした装置に関する。

〔従来の技術〕

一般に、加熱炉は同一仕様の被加熱材を大量に処理する
目的をもって建設されており、この大量の被加熱材を所
定時間内に所望の温度に加熱するために適した適当な炉
内容積を持つように設計されている。

ところで現今では、少量多品種の被加熱材を加熱処理す
ることが要請される場合があり、このような少量の被加
熱材を大容量炉で加熱処理するとなると、必要以上の炉
容積で操業することになるため、被加熱材の単位重量当
たりに占める炉の蓄熱量及び炉壁からの放散熱量は大き
くなり、その結果、燃料原単位が悪くなるという問題が
ある。

第４図は通常の加熱炉において、被加熱材の装入重量を
変化させた場合の燃料原単位の変化を示す特性図であり
、この図からも明らかのように被加熱材の装入重量が小
さいほど燃料原単位が高くなっている。

このような燃料原単位増大の問題を解消するため、従来
は、被加熱材の加熱処理量に応じた容積を有する加熱炉
を複数設置し、装入重量が小さい場合は小さい容積の炉
により、ｉｉ量が大きい場合は大きい容積を持つ加熱炉
によりそれぞれ加熱処理するようにしている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記のような大きさの異なる加熱炉を設置し、処理量に
応じた炉で処理すれば燃料原単位は大幅に低減でき上述
した問題は解消できる。しかしながら、このような加熱
炉を複数設置するとなると、炉の設置スペースをその分
広く取る必要があるとともに、設備費用も高くつくとい
う問題点がある。

そこで本発明は、上記問題点を解決するためになされた
もので、一つの加熱炉で小量の被加熱材を加熱処理する
場合でも、燃料原単位を低減できる隔壁移動装置を備え
た全く新規な構造の加熱炉を提供することを目的として
いる。

ｃ問題点を解決するための手段〕 本発明は、加熱炉において、炉内を加熱室と非加熱室に
区分けする隔壁部材を設け、該隔壁部材を駆動装置によ
り進退させることによって上記加熱室を拡縮するように
したことを特徴としている。

ここで、本発明における加熱炉は、熱処理炉。

燃焼炉等を含めた一般的な工業炉をいい、また上記駆動
装置はモータ、油圧シリンダー等の機械的手段だけでな
く人手による駆動手段も含む。

〔作用〕

本発明に係る加熱炉の隔壁移動装置によれば、隔壁部材
を進退させて炉内の加熱室を拡縮できるようにしたので
、被加熱材の装入重量に応じた炉内容積を確保でき、つ
まり被加熱材の装入重量が小さい場合には、炉内の隔壁
部材を移動させて加熱室を小さくして加熱処理できるか
ら、炉の蓄熱量及び炉壁からの放散熱量が抑制され、そ
の結果、装入重量が少ない場合における燃料原単位を大
幅に低減できる。また、一つの加熱炉で上記被加熱材の
装入重量に応じた加熱処理ができるので、従来のような
大、小の加熱炉を設置する必要はないから、設置スペー
スの拡大や設備費用が高くつく問題は解消される。

〔実施例〕

以下本発明の実施例を図について説明する。

第１図ないし第３図は本発明の一実施例による加熱炉の
隔壁移動装置を説明するためのものであ図において、ｌ
は箱型の加熱炉本体であり、これはＩビームからなる梁
部材２で外部が補強された鋼板により密閉状の炉殻３を
形成し、該炉殻３の天井３ａ、側壁３ｂ、前、後壁３ｅ
及び炉床３Ｃの内側に耐火断熱煉瓦を内張すして構成さ
れている。また、この炉殻３の前壁３ｅには装入口３ｄ
が形成され、該装入口３ｄの外側には開閉扉４が昇降自
在に配設されている。さらに、上記炉殻３の装入口３ｄ
近傍には煙道５が接続されている。

上記、炉本体１の側壁３ｂ、３ｂの上部にはそれぞれ４
個の直火式バーナ６が配設されており、各バーナ６には
燃料及び燃焼用空気を供給する供給管がそれぞれ接続さ
れている。

７は上記炉本体１内を加熱室Ａと非加熱室Ｂとに区分け
する隔壁であり、これは厚さ２００　ｘｍ程度の矩形の
もので、その周面は炉壁内面と所定隙間をあけて対向し
ている。この隔壁７は耐熱金属製の吊り下げ捧７ａを上
下方向に多数並列し、該容量り下げ棒７ａにこれと直交
する取付ロッド７ｂを間隔をあけて多数取り付け、該取
付ロッド７ｂにより１２００℃程度の耐熱性を有するセ
ラミックファイバー７０を貼設して構成されている。

またこの隔壁７の炉幅方向略二等分位置の２本の吊り下
げ棒７ａは天井３ａに形成された溝孔８゜８を挿通して
炉外に突出している。そしてこの２つの溝孔８は、上記
天井３ａの中央部の梁部材２ａの両側にて相互に平行に
形成され、幅１００鶴で、長さは炉長の略半分になって
いる。

１０は天井３ａの上方に設けられた進退駆動装置であり
、これは台車１１を駆動モータ１３で移動させる型式の
ものである。

上記台車１１の架台１１ａは梁部材２．２の間隔より少
し狭い板状のもので、該架台１１ａの下面には上記突出
した２本の吊り下げ棒７ａを懸吊支持する支持部材１１
ｂが形成され、その上面中央部には上記駆動モータ１３
を！ＳＩ置するモータ載置台１４が固着され、さらに上
面の四隅には４個のベアリング１５が固定されており、
向い合う各１対のベアリング１５には炉軸方向に延びる
シャフト１６が相互に平行に挿通されている。また、こ
の各シャフト１６の両端部には、車輪１２が固着されて
おり、該各車輸１２は上記画梁部材２上に延設されたレ
ール１９上に進退自在に載置されている。なお、このレ
ール１９は、上記溝孔８より少し長く、その画先端部は
脱落防止のため突出部が形成されている。

また、上記炉装入口３ｄ側のシャフト１６の中央部付近
にはスプロケット１７ａが固着されており、該スプロケ
ット１７ａと上記駆動モータ１３に固着されたスプロケ
ット１７ｂとの間にはチェノ１８が巻回されている。

なお、２０は綿状のセラミックファイバー製シール部材
であり、これは上記溝孔８に、吊り下げ棒７ａが進退可
能な状態で充填されている。

次に本実施例の作用効果について説明する。

まず、本実施例の進退駆動装置１０の動作について説明
すれば、駆動モータ１３を作動させると、台車１１がレ
ール１９上を移動し、これにより該台車１１の架台１１
ａに懸吊された隔壁７も移動することとなる。なお、こ
の隔壁７を後退させる場合は駆動モータ１３を逆転させ
ればよい。

次に本実施例による加熱炉ｌにおいて、被加熱材を加熱
処理する場合は、まず開閉Ｒ４を上昇させて被加熱材を
炉内に装入し、該ｍ４を閉めて、しかる後各バーナ６を
点火し、所定の温度まで昇温させる。

そして本実施例の加熱炉で、少量の被加熱材を加熱処理
する場合は、加熱室Ａの容積が予め実験等で求められた
、装入重量に応じた適切容積になるように隔壁７を所定
位置まで前進させる。そして、上記加熱室Ａ内に被加熱
材を装入して、該加熱室Ａ内を臨むバーナ６のみ点火す
ればよい。

このように本実施例によれば、隔壁７を進退自在に移動
させて加熱室Ａの容積を拡縮できるようにしたので、適
切な炉内容積を確保でき、つまり被加熱材の装入重量が
小さい場合には、それに応じて加熱室Ａを縮小して加熱
処理するから、炉の蓄熱量及び炉壁からの放散ＰＷｋが
抑制され、バーナ６の燃焼量を軽減できるので燃料原単
位を大幅に低減できる。また、一つの加熱炉で小量の被
加熱材を加熱処理できるので、従来のような大、小の加
熱炉を設置する必要はないから、スペースの拡大や設備
費用が高くつく問題は解消される。

第１表は、本実施例の効果を説明するための実験結果を
示す、この実験は、隔壁７を第２図中Ｃ位置（バーナ５
ａ、５ｂを消火する）、Ｄ位置（バーナ６ｂのみを消火
する）、Ｅ位置（バーナ６を全部点火した場合で、従来
炉に相当する）のそれぞれに設定して、小量の被加熱材
を同一条件で加熱処理したときの各熱精算結果を比較し
て行った。

同表から明らかなように、Ｅ位置設定による合計熱使用
量は６１０，０ＯＯｋｃａ　１２バであるのに対して、
Ｃ位置設定では４５０，０００ｋｃａ　ｌ　／↑となり
、燃料原単位が約２６％低減していることがわかる。

なお、上記実施例では加熱炉を例にとって説明したが、
本発明は、例えば熱処理炉や燃焼炉等にも適用でき、要
は炉内に隔壁を進退自在に設けることにより同様の効果
が得られる。

また、上記実施例では駆動モータにより隔壁を移動する
ようにしたが、他に例えば、手動や油圧シリンダー等に
よる方法でも勿論よい。

〔発明の効果〕

以上のように本発明に係る加熱炉の隔壁移動装置によれ
ば、炉内に隔壁部材を進退自在に設け、該隔壁部材によ
って加熱室を拡縮できるようにしたので、小重量の被加
熱材を加熱処理する場合はそれに応じて加熱室を縮小で
きるから燃料原単位を低減できる効果がある。また一つ
の加熱炉で小量の被加熱材も処理できるので、大きさの
異なる加熱炉を複数設置する必要はなく、必要スペース
を削減でき、設備費用を低減できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明の一実施例による加熱炉の
隔壁移動装置を説明するためのもので、第１図はその断
面正面図、第２図はその■−■腺断面断面図３図はその
隔壁を示す断面図、第４図は従来の問題点を説明するた
めの特性図である。 図において、１は加熱炉、７は隔壁、１０は進退駆動装
置、Ａは加熱室、Ｂは非加熱室である。 特許出願人　　　　　株式会社神戸製鋼所代理人　弁理
士　　　下布　　努 第　１　表 ｔ１１位ｘ　ｌ　Ｑ’　ｋｃａｆ／”Ｆ第１図 ＩＩ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）被加熱材を炉内に載置して加熱するようにした加
   熱炉において、上記炉内を加熱室と非加熱室とに区分け
   する隔壁部材を、上記加熱室を拡縮できるよう進退自在
   に配設し、該隔壁部材を進退させる駆動装置を設けたこ
   とを特徴とする加熱炉の隔壁移動装置。