JPS632878Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、サクシヨンヘツドと吸引装置の間に
スラグ分離用セパレータを設け、そのセパレータ
にスラグ回収用水槽を接続し、その水槽内のスラ
グを排出するコンベヤを設けた溶湯スラグ除去装
置の改良に関する。

従来、上記溶湯スラグ除去装置において、コン
ベヤにより回収集積された粒状スラグ中に、溶湯
に溶け込んだレンガや電極棒等の塊状の滓が混在
するために、スラグ再利用に際して、成分不均一
による再利用スラグの品質低下を招いたり、又、
成分均一化のための後処理に多大の経費が必要と
なる等の問題があつた。

本考案の目的は、合理的な改良により、塊状異
物と粒状スラグとの選別を能率良く、かつ、良好
に行なえるようにする点にある。

本考案の特徴とする構成は、スラグ回収用〓間
を形成する多数の棒状体を傾斜姿勢で並設すると
ともに、これら多数の棒状体のうち１つ置きの棒
状体を一体的に上下動可能に形成してなる傾斜式
篩分け装置を、前記コンベヤからの搬送物を受け
入れるホツパーの下部出口部に臨ませて設けてあ
ることにあり、その作用・効果は次の通りであ
る。

つまり、コンベヤからの搬送物を多数の並設棒
状体により形成される篩分け用傾斜上での流下途
中において連続的に篩分けるから、粒状スラグと
塊状異物とをその回収積時点において極めて能率
的に選別しておくことができ、その結果、再利用
スラグの成分を均一にできて品質を向上できると
共に、選別のための後処理作業を省いて再利用の
ための経費を大巾に削減できた。

しかも、１つ置きの並設棒状体の一体的上下動
操作により、スラグ回収用〓間に咬み込んだ塊状
異物を、篩分け用斜面から適時容易に取除くこと
ができるから、咬み込み異物による篩分け性能の
低下、並びに、斜面上での流下搬送障害を防止で
きて、常に良好かつ円滑な篩分け回収を行なうこ
とができ、全体として、スラグ再利用に極めて有
用な溶湯スラグ除去装置にできた。

次に実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は、溶湯スラグ除去装置を示し、昇降駆
動操作自在なサクシヨンヘツド１により取鍋２内
の溶湯３上に浮かぶスラグ４を吸引除去させ、サ
クシヨンヘツド１内での冷却水噴出により粒状に
固化させたスラグを、三相混合状態で吸引管５を
介してスラグ分離用セパレータ６に導入し、セパ
レータ６により固液分と分離された水蒸気を、凝
縮水排除用コンデンサ７を介して吸引圧発生用吸
引装置８により排出すると共に、セパレータ６か
らの粒状スラグと水とを回収する水槽９から沈澱
スラグ回収用コンベヤ１０Ａにより揚送回収され
た粒状スラグをベルトコンベヤ１０Ｂにより所定
集積回収箇所に搬送し、更に、その搬送終端から
の落下物を選別装置１１に導入して粒状スラグと
それに混在する塊状異物とを分離回収するように
構成してある。

選別装置１１を構成するに、第２図及び第３図
に示すように、コンベヤ１０Ｂからの落下供給物
を受入れるホツパー１２の下部出口部に臨ませ
て、多数の棒状体１３を傾斜姿勢で並設して成る
傾斜式篩分け装置１４を設け、並設棒状体１３に
より形成される篩分け用斜面に沿つて落下供給物
を案内流下させながら、粒状スラグのみを棒状体
３間のスリツト状〓間Ａから落下させて下方の所
定集積箇所に選別回収するように構成すると共
に、前記篩分け用斜面の下端からの案内流下物
を、巾寄せ用ホツパー１５、補助傾斜式篩分け装
置１６、及び、シユート１７を介して流下案内
し、選別済の塊状異物のみをシユート１７出口か
らバケツト１８に回収するように構成してある。

前記並設棒状体１３のうち１つ置きのもの１３
ａを、上下のホツパー１２，１５にわたつて固定
的に架設し、かつ、残りの１つ置きの棒状体１３
ｂを、固定棒状体１３ａに沿う目重下降姿勢と、
固定棒状体１３ａの間からほぼ全体が上方に外れ
る上昇姿勢とにわたつて上端側横向き軸芯Ｑ周り
で一体的上下揺動自在に取付けると共に、それら
可動棒状体１３ｂを揺動操作するワイヤー１９連
動式の引張り操作具２０を、上部ホツパー側部の
歩廊２１に設け、もつて、粒状スラグ回収用のス
リツト状〓間Ａに咬み込んだ塊状異物を可動棒状
体１３ｂの揺動で適時容易に取除けるように構成
してある。

尚、篩分け装置１４において、篩分け用斜面、
並びに、スラグ回収用〓間Ａを形成する多数の並
設棒状体１３の具体的断面形状、並設ピッチ、並
びに、傾斜角度は適宜変更が可能である。

１つ置きの並設棒状体１３ｂを一体的に上下揺
動自在に構成するに代えて、平行姿勢での一体的
上下動自在に構成する等、その一体的上下動形態
は種々の変更が可能であり、又、その上下動操作
のための具体的操作構造も、駆動操作構造を用い
る等、種々の構成変更が可能である。

更に、篩分け処理後の粒状スラグ、及び、塊状
異物の回収構造は、夫々種々の構成変更が可能で
あり、また、篩分け装置１４に処理物を搬送供給
するコンベヤ１０も種々の型式のコンベヤを採用
できると共に、スラグ回収用水槽９に装備する沈
澱スラグ回収用コンベヤ１０Ａに兼用化すること
も可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る溶湯スラグ除去装置の実施
例を示し、第１図は全体説明図、第２図は要部の
拡大縦断面図、第３図は同一部切欠き正面図であ
る。 １……サクシヨンヘツド、６……セパレータ、
８……吸引装置、９……水槽、１０……コンベ
ヤ、１２……ホツパー、１３……棒状体、１４…
…篩分け装置、Ａ……〓間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. サクシヨンヘツド１と吸引装置８の間にスラグ
   分離用セパレータ６を設け、そのセパレータ６に
   スラグ回収用水槽９を接続し、その水槽９内のス
   ラグを排出するコンベヤ１０を設けた溶湯スラグ
   除去装置であつて、スラグ回収用〓間Ａを形成す
   る多数の棒状体１３を傾斜姿勢で並設するととも
   に、これら多数の棒状体１３のうち１つ置きの棒
   状体１３ｂを一体的に上下動可能に形成してなる
   傾斜式篩分け装置１４を、前記コンベア１０から
   の搬送物を受入れるホツパー１２の下部出口部に
   臨ませて設けてある溶湯スラグ除去装置。