JPS63278937A - ポリメタルオルガノホスフィネ−トの製造方法 - Google Patents

ポリメタルオルガノホスフィネ−トの製造方法

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JPS63278937A
JPS63278937A JP62113459A JP11345987A JPS63278937A JP S63278937 A JPS63278937 A JP S63278937A JP 62113459 A JP62113459 A JP 62113459A JP 11345987 A JP11345987 A JP 11345987A JP S63278937 A JPS63278937 A JP S63278937A
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浩 山川
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 ポリメタルオルガノホスフィネートは主鎖に環構造を持
つ、所謂耐熱性を有する無機高分子である。本発明は、
かかる無機高分子、即ち金属を含有するポリメタルオル
ガノホスフィネート重合体の製造方法に関するものであ
る。本発明において得られる該無機重合体は、耐熱性樹
脂、増粘剤。
コーティング材、潤滑剤として利用可能である。
更に、該重合体が主鎖に常磁性金属を含有している場合
、該重合体は強磁性、或いは反強磁性という特徴的な性
質を示し、かかる磁性に関する最近の多(の研究から鑑
みて、該重合体も、高分子磁性体としての利用が多いに
考えられる。
〔従来技術及び発明が解決しようとする問題点〕ポリメ
タルオルガノホスフィネートに関しては、種々の合成方
法が知られているが、高分子量の重合体を得る方法とし
ては、ブロックの方法(ジャーナル オブ ポリマーサ
イエンス誌、A1、第6巻、1397頁、1968年)
が最も有効な方法である。この方法は、アルコール中で
金属塩類と有機ホスフィン酸のアルカリ金属塩を室温で
反応させ沈殿した低分子量重合体(オリゴマー)を単離
、精製、乾燥後、無水クロロホルム等の無水有機溶媒に
溶解させ60℃近傍の温度範囲で数日間加熱重合する方
法である。しかしながら、該手法において何等問題点が
ないわけではなく、オリゴマーの単離、洗浄、精製、及
び乾燥操作が必要である上、高分子量の該重合体を得る
ためには、数日間という長時間の重合反応が必要であり
、更に該オリゴマーの重合に用いる溶媒の脱水操作が必
要であるという幾つかの問題点を有していた。
従って、オリゴマー合成反応及び該オリゴマーが得られ
る方法が求められている。
上記問題点の内、オリゴマーの単離操作が必要である理
由は出発物質である有機ホスフィン酸のアルカリ金属塩
及び金属ハライドの溶媒としてアルコール系溶媒或いは
水が適しているのに対し、生成するオリゴマーがこれら
の溶媒に不溶である為である。また逆圧オリゴマーを溶
解する溶媒としてはクロロホルム、ベンゼン、テトラヒ
ドロフラン等が挙げられるが、上記出発物質はこれらの
溶媒に不溶である。
かかる理由により、生成したオリゴマーは上記反応系に
於ては沈殿し、その後の連続的なオリゴマーの重合反応
が本質的に不可能であるという問題点を有していた。次
にオリゴマーの重合に際し【、該オリゴマーの精製が必
要であるという問題点は、強配位能を有する未反応有機
ホスフィン酸アルカリ金属塩によるオリゴマー成長反応
の阻害、或いは未反応の金属ハライドへの成長末端ホス
フィナトアニオンの配位忙よるオリゴマー成長反応の阻
害に起因するものである。
従って、オリゴマーの沈殿の問題を解決する為には、オ
リゴマー及び出発物質を同時に溶解する溶媒が必要であ
るが、かかる溶媒は金属ハライド及び有機ボスフィン酸
のアルカリ金属塩を出発物質とした系に関しては見出さ
れていない。
本発明者らはかかる問題点を解決するため鋭意検討した
結果、本発明に到達した。
C問題点を解決するための手段〕 即ち、本発明は下記一般式(1) %式%(1) (ここでMは原子価が2以上の金属原子を、aは該金属
原子の2以上の原子価を表し、X及びYは、ハロゲン原
子、アルキル基、或いはアルコキシ基等の有機基を表し
、XとYとは異なっていても同一でもよ(、Lは中性配
位子、或いは陰イオン性配位子を、nは0、又は2以上
の該配位子の配位総数を表す。) で表される、金属化合物の低沸点溶媒溶液とし、下記構
造式(2) (ここでR1及びR1は炭素数1以上のアルキル基。
アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基の中から
独立に選ばれ、R”、 I’d’は同一であっても異な
っていてもよく、zは水素、或いはアルカリ金属を表す
。) で表される、少なくとも121以上の有機リン化合物を
、低沸点アルコール系溶媒と高沸点置換芳香族単環炭化
水素溶媒からなる混合溶媒の溶液とし、該金属化合物溶
液と該有機リン化合物溶液を混合して下記構造式(3) (ここでyは原子価が2以上の金属原子を、aは該金属
原子の2以上の原子価を表し、Yはハロゲン原子、アル
キル基、或いはアルコキシ基等の有機基を表し、乙は中
性配位子、或いは陰イオン性配位子を%=nは0、又は
2以上の該配位子の配位総数を表し、n−tがO以下の
場合には、配位子りは存在しないものとする。又 R1
及びR2は炭素数1以上のアルキル基、アリール基、ア
ルコキシ基。
アリールオキシ基の中から独立に選ばれ% R’、 R
”は同一であっても異なっていてもよい。更に1矢印は
金属Mへの配位結合を表す。) で表される構造単位から成る低分子量重合体を含有する
反応混合物溶液を得た後、該反応溶液より低沸点溶媒を
除去し、しかる後肢溶液を加熱することを特徴とするポ
リメタルオルガノホスフィネートの製造方法に関する。
以下本発明の詳細な説明する。
上記一般式(1)で表される金属化合物単量体としては
、種々のものが利用でき、重合体の耐熱性は用いる金属
種により異なるが、亜鉛化合物、コバルト化合物、ぺ1
7 リウム化合物、クロム化合物等の金属化合物を用い
るのが好ましい。一方、平衡反応を回避するため、該金
属化合物としてはハロゲン化物、水酸化物等、更に有機
ホスフィン酸との反応で脱離物質がエタン等の気体であ
る有機金属化合物、或いは低沸点物質が脱離する金属ア
ルコキシドを用いるのが好ましい。
上記の条件を満足する金属化合物の例を下記に示す。
(1)  水酸化物 Zn(OH)t # Bs (OH)1 # Or (
OH)s e ” (OH)s(2)  ハロゲン化物 Be(!4 、0rC4、0rCI4 、 Fe04 
、 ZnC!4(3)  酸エステル類 Be(OCOOHI)、 、 Zn(ococH8)=
 。
0r(OCOOHB)。
(4)  シアン化物 N1(C!N)、 、 zn((:!N)、 、 0r
(ON)。
(5)  有機金属化合物 At(OJl)1 、 a(c、a、)、a、 Zn(
CtHs)t(6) 水素化物 TiH,、TiH。
(η 金属アルコキシド Ti(OOIHs)+ 、 Ti(OOaH*)4e 
Zr(OC4H,)4ここで、−金属化合物なる用語は
、上記化合物例に示したように1ジエチル亜鉛等の有機
金属化合物を含む広範な化合物の総称であり、上記化合
物は該金属化合物単量体に対し、何等制限を与えるもの
ではない。
上記、金属化合物単量体の純度に関しては、該金属塩類
単量体中に含まれる他の金属塩類の重合への影響を考慮
すると、できるかぎり高純度のものを用いるのが好まし
い。
又、テトラエチルチタネート、四塩化チタン等の主鎖形
成非関与の反応性基を有するものについては、該反応性
基を予め低分子量の反応不活性な有機基で置換するか、
或いはこの部位にキレートを形成させ、反応不活性にし
てから用いるのが好ましい。金属化合物は1種又はそれ
以上を組合せて使用することも可能である。
本発明で用いる構造式(2)で表わされる有機リン化合
物は有機ホスフィン酸、或いは有機ホスフィン酸アルカ
リ金属塩であり、該アルカリ金属としては、ナトリウム
、カリウム等が使用出来る。
上記ホスフィン酸としては、ホスフィン酸、ジメチルホ
スフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジ−n−ブチルホ
スフィン酸、ジ−t−ブチルホスフィン酸、ジ−n−プ
ロピルホスフィン酸、ジイソフロビルホスフィン酸、ジ
−n−ペンチルホスフィン酸、ジネオベンチルホスフィ
ン酸、ジイソペンチルホスフィン酸等の対称ジアルキル
ホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ジベンジルホ
スフィン酸、ジー0−メチルトリルホスフィン酸。
ジフェネチルホスフィン酸、ジベンズヒドリルホスフィ
ン酸、ジトリチルホスフィン酸、ジー2.4−キシリル
ホスフィン酸、ジ−p−ダメニルホスフィン酸、ジメシ
チルホスフイン酸、2−す7チルホスフイン酸、ジー1
.1’ : 4: 1’−テルフェニルホスフィン酸等
の芳香族単環、縮合多環炭化水素基を有する対称ホスフ
ィン酸、メチルエチルホスフィン酸、ブチルフェニルホ
スフィン酸、メチルフェニルホスフィン酸、メチルオク
チルホスフィン酸等の非対称ホスフィン酸、エチルメチ
ルホスフェート、エチルホスフェート、ジエチルホスフ
ェート等のホスフェート類、メチルホスフォン酸。
エチルホスフェート等のホスフオン酸類カ例示される。
上記亀有機リン化合物の中で、耐熱性の点から、対称ジ
アルキルホスフィン酸、非対称ジアルキルホスフィン酸
、ジアリールホスフィン酸、アルキルアリールホスフィ
ン酸、芳香族単環、及び縮合多環炭化水素基を有する対
称ホスフィン酸を用いるのが好ましい。
ポリメタルホスフィネートの重合反応において、単量体
である該金属化合物に対する該有機リン化合物に対する
仕込み比は、モル比で1.4から五3の範囲で用いられ
る。又、ポリメタルオルガノホスフィネートに異なった
2種以上の側鎖を導入する場合には、側鎖構造が非対称
の前記構造式(2)で表される一稲の有機リン化合物、
或いは対称側鎖構造を有する2種以上の該有機リン化合
物の混合物を使用することができる。
次に本発明で使用される単量体溶媒について説明する。
金属化合物がハロゲン化物、水酸化物などの水溶性、或
いはアルコール可溶性のものに対しては、溶媒は水或は
メタノール、エタノール。
インプロパツール等の種々のアルコール、好マシくはメ
タノール、或いはエタノール等の低級アルコール類であ
る。又、有機金属化合物、或いは金属アルコキシド等の
有機溶媒可溶性の金属化合物に対しては、ヘキサン等の
脂肪族炭化水素、或いはテトラヒドロフランが脱水して
用いられる。従って、金属化合物の溶媒としては、常圧
での沸点が、好ましくは、100℃以下の低沸点溶媒を
用いる。
一方、有機リン化合物を溶解し得る有機溶媒としては一
般に低級アルコール類が上げられる。しかしながら有機
リン化合物が有機ホスフィン酸である場合は、これらは
メタノール、エタノール。
インプロパツール等のアルコール類に常温では難溶であ
る。この場合、キシレン、トルエン等の置換芳香族単環
炭化水素溶媒を添加するととくより、可溶化させること
ができる。
また、該有機リン化合物が有機ホスフィン酸のアルカリ
金属塩の場合には、逆にメタノール、エタノール及びイ
ンプロパツール等のアルコール類が溶媒として適してい
るが置換芳香族単環炭化水素溶媒を添加することも可能
である。他方、重合体の溶媒としては、キシレン、トル
エン等の7/I/キル置換ヘンゼン、α−トルニトリル
、ベンゾニトリル等のシアン基置換ベンゼン、ニトロベ
ンゼロロベンゼン、オルトクロロベンゼン、メタジクロ
ロベンゼン等のハロゲン置換ベンゼン等の高沸点置換芳
香族単環炭化水素溶媒が例示される。従って、本発明に
おいては有機リン化合物に対する溶媒としては、常圧で
の沸点が好ましくは、100℃以下の低沸点アルコール
系溶媒と常圧での沸点が100℃を超える高沸点置換芳
香族単環炭化水素系溶媒の混合溶媒を用いる。このよう
な溶媒系を使用することによって金属化合物溶液と有機
リン化合物溶液を混合して低分子量重合体を得る際、該
低分子量重合体が沈澱することのない溶媒系とすること
ができる。しかしながら、この反応溶媒を高温加熱した
場合に、水が残存し【いる状態では100℃以上の反応
温度を設定出来ず、一方、アルコール類等の低沸点溶媒
が残存している状態では、反応系が加圧となるがオリゴ
マーが生成した時点でこれらを除去し高沸点の重合体溶
媒のみを残すことにより高温での連続的な重合を均−系
で行なうことが可能となる。
尚、重合体溶媒の溶媒量に対して単量体溶媒の溶媒量が
多いと、低分子量重合体の該混合溶媒系に対する溶解性
が低下し沈澱する。一方、重合溶媒の溶媒量が単量体溶
媒に対して多い場合には、低沸点溶媒を除いたあとの重
合溶液中の低分子量重合体の濃度が小さくなるため、成
長末端反応性が低いという問題点が出てくる。以上の事
実から、混合溶媒系における上記重合溶媒量は、単量体
溶媒量を1としたとき、容量比で10から100の範囲
で用いるのが好ましい。
本発明における反応温度は低分子量重合体の合成時には
、一般に、有機金属化合物を用いる場合を除けば、極低
温でなければ差しつかえなく、室温から上記混合溶媒系
の沸点までの任意の温度が使用できる。一方、オリゴマ
ーの重合性は重合温度に依存し、高温で、好ましくは8
0℃以上での重合反応で低分子量の該オリゴマーの重合
性が向上し、従来法に比べ短時間で高分子量の可溶性重
合体が得られる。従って重合反応は、80℃以上特に9
0℃以上の温度で行うのが好ましい。
重合温度があまりにも高いと不溶物の生成の問題がある
ので130℃以下が好ましい。
尚、重合溶媒である高沸点溶媒は不溶物生成をおさえる
点でモノクロロベンゼン、オルトクロロベニ/セフ、メ
タジクロロベンゼン等のハロゲンを換ベンゼンが好まし
い。
重合時間は特に制限されるものではないが、不溶物生成
の問題から、通常2時間から7時間であるのが好ましい
が、単量体として用いる金属化合物の種類により、不溶
化との関連から適宜選択する必要がある。
本発明で提供するポリメタルオルガノホスフィネート重
合体の製造方法は、4つのプロセスから成る。この各プ
ロセスについて次に述べる。
(1)  金属化合物溶液(以下、単量体溶液(a)と
いう)の調製 金属のハロゲン化物を使用する場合には、高純度金属を
重合前にハロゲン化し、用いるのが好ましい。詳しくは
、金属化合物に、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素の水
溶液、或いはアルコール溶液を滴下し、加熱下、或いは
室温で充分に710ゲン化し、金属ハライド溶液を得る
。この際、ノーロゲン化に要する時間は、用いる金属の
反応性により異なる。鉄及び亜鉛は比較的反応性が高く
、短時間でハロゲン化されるのに対し、銅は亜鉛に比べ
反応性が低く、加熱を必要とする。一方、り四ムは室温
で亜鉛よりも低反応性であるが、加熱するととkより、
ハロゲン化の時間をかなり短縮することが出来る。又、
金属の硫酸塩、及び硝酸塩も上記と同様に調製できる。
有機金属化合物を用いる場合には、有機金属化合物の無
水へキサン溶液、或いは無水テトラヒドロフラン等の低
沸点溶媒に溶解させて用いる。
(2)  有機リン化合物溶液(以下、単量体溶液(1
))という)の調製 (υにおいて使用した金属のモル数の1.4から五3倍
量の有機リン化合物を、室温で溶解し得る最少量の低沸
点アルコール系溶媒を加え溶解させる。該溶液に、生成
重合体を溶解する目的で添加する高沸点置換芳香族単環
炭化水素溶媒を、低沸点溶媒1に対し容量比で10から
100の比で加えた後、完全に窒素置換して単量体溶液
(b)を得る。
高沸点溶媒が有機リン化合物に対して貧溶媒である場合
には、低沸点溶媒と高沸点溶媒との混合量比は、有機リ
ン化合物が析出しないような範囲内で、低沸点溶媒の溶
媒量に対し高沸点溶媒の溶媒量ができるだけ多くなるよ
うに 設定するのが好ましい。
(3)  前駆体及び低分子量重合体の合成単量体溶液
(1+)に単量体溶液(a)を攪拌下で滴下、或いは単
量体溶液(a)K単量体溶液(b)を攪拌下で滴下し、
メタルビスホスフィネート前駆体、及び或いは低分子量
重合体を得る。この前駆体合成時の反応温度は、有機金
属化合物を単量体として用いる特殊な場合を除き、室温
以上であれば問題ない。
又、金属化合物として不安定な金属ハライドを使用する
と、金属ハライドが空気中で容易に酸化され、不安定で
あることがある。この場合、得られる前駆体、及び或い
は低分子量重合体の酸化反応を行う必要がある。又、こ
の酸化反応は重合体の安定性の他に、重合に用いる有機
溶媒への溶解性にも影響し、低溶解性、或いは不溶の場
合には、酸化反応により溶解性を向上させることが可能
である。この方法としては、重合反応中に酸化剤の存在
下で酸化反応を行い、重合体、及び或いは前駆体を安定
化するのが好ましく、ここで用いる酸化剤としては、過
酸化水素水、水等が好適に用いられる。
(4)  重合反応(前駆体、及び或いは低分子量重合
体の重合反応) 上記(3)で得られた前駆体溶液、及び又は低分子量重
合体溶液を低沸点溶媒の沸点まで加熱し或いは減圧下で
低沸点溶媒を除去した後、所望の重合温度まで昇温して
2時間から7時間加熱下重合する。伺、アルコール及び
水の除去は、減圧下あるいは常圧加熱下で行ない、必要
な場合忙は分留塔を取り付けた反応装置を用いる。水は
高沸点溶媒と共沸除去するか、或いは分留操作により除
去し反応系が所望の重合温度に達した時点で、水が反応
系内に存在している場合に於ても、除去操作を終了して
も何等問題ない。しかしながら、重合中忙於ても共沸操
作による水の除去を継続して行なっても良い。この反応
溶液の加熱は、本質的に前加熱常圧下で行う方が高分子
量重合体生成には有利であり好ましい。重合終了後、反
応溶液を濃縮し、メタノール等のポリメタルオルガノホ
スフィネートの貧溶媒に注ぎ込み沈殿させ、ポリマーを
濾過により単離し、常法により乾燥する。
次に1本発明により得られた重合体の構造について述べ
る。例えば、出発原料の有機リン化合物として、ジフェ
ニルホスフィン酸のナトリウム塩を、金属化合物として
塩化クロム(II)を使用して、上記の製造方法により
得られた本発明のポリメタルオルガノホスフィネートの
赤外吸収スペクトルは、5050cIIr’ 、  1
960crr’ 、  1900cyF’。
1820c1fr’ 、  1770cfr’ 、  
1495り” 。
1020cIr’、755ct’ 、725cr’ 、
695グ1付近に1フエニル基のO−H,1150ご1
゜1050 cF”付近に、PO,,1000cFl付
近に、P−0,5600ar’、950cm”、725
cnr’付近に%Cr  0H13400cWr’に、
H,O→Cr 。
450 af”付近に、CrOの各結合に基づく吸収を
示し、誘導結合プラズマ発光分光分析によりOrおよび
P原子数の比が1:2であり、元素分析からPとCの原
子数比が1:2であった。
以上の事実から、本発明の方法で得られる重合体の構成
要素が、下記構造式(ただし、主鎖構成非関与の低分子
有機化合物は省略した)4− o−pRd−o−+o−
pRR1−o−h(ここで、−Mは金属原子をR及びy
はアルキル基。
アリール基等の有機基を表す)であり、更に、該重合体
がクロロホルム、テトラヒドロフラン等の有機溶媒に可
溶であり、造膜性、及び曳糸性を示すことから、重合体
は本質的に上記構成単位の連鎖による線状高分子である
と結論できる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を説明するが、これは何等本
発明を限定するものではない。
問、本発明のポリメタルホスフィネートの同定に用いた
分析方法は下記の方法によった。
1、赤外吸収スペクトル(工、R0)は日本分光工R−
810型 赤外分光光度計を使用して、KBr錠剤法に
より測定した。
λ 有機元素(炭素、水素)の分析は、ヤナギモト製作
断裂C)!N  C0RDKRMT−5型元素分析装置
にデータ処理用コンピュータを接続してサンプル量2.
0−2.5ミリグラムの条件で行った。
五 無機元素(クロム、リン)の分析はセイコーエレク
トロニクス裂、誘導結合プラズマ発光分光分析(工、O
,P、)装置(プラズマスペクトロメータ 8PS11
00及びRFジェネレータRFP  2500F)を用
いて行った。
4、 ゲル浸透クロマトグラフィ(G、P、C!、)は
、東洋曹達工業製 TO8OHLC!−802AKデー
タ処理装置a p −a mを接続して測定した。
充填カラムはスチレンジビニルベンゼン共重合体ゲk 
 TE3Kgel−G7QQOH6、G6000H6及
び()1000 H8を直列に接続したものを用い、カ
ラム温度38℃、流速1.9m / ml n1溶離液
テトラヒドロフラン、重合体濃度t 5 !F9/dの
条件で、ピーク検出には示差屈折計(R工)を用いて測
定した。
S 極限粘度〔η〕はウベローデ型粘度計を用いて測定
した溶媒の落下時間To(秒)及び重合体溶液の落下時
間To(秒)から、下記式により算出した。溶媒として
はテトラヒドロフランを用い、25℃で測定した。
(ただし、Cは溶媒100d当たりの重合体のグラム数
を表す。) 実施例1 重合に際しては、窒素導入管、アルドリッチ社製セプラ
バーキャップを取り付けた100dの滴下ロート、窒素
導入管9分留塔ItC件壽堺#還流塔を接続した溶媒還
流/留去塔を有する1リツトルの丸底フラスコにおいて
、該還流塔に300−の氷冷したトラップを接続し、更
にこのトラップの排出管の先端を流動パラフィンでトラ
ップした装置を用いた。
5グラムのジフェニルホスフィン酸、600mのキシレ
ン、1.5グラムの水酸化カリウム、5〇−のエタノー
ルをフラスコに仕込み、常温で窒素気流下攪拌し、透明
なジフェニルホスフィン酸カリウム塩溶液を得た。次に
、窒素気流下で滴下ロートに金属クロム1.16グラム
を仕込み、IN塩酸エタノール溶液22.9dを注射器
で注入した。
約3時間で水素の発生が止み、背色の塩化クロムを得た
。この塩化クロムエタノール溶液をフラスコに滴下し、
滴下終了後、約1時間攪拌してピンク色の前駆体の沈殿
を得た。この溶液を酸化することKより、グリーンの低
分子量重合体溶液を得た。酸化反応は約1時間で完結し
た。次に、この溶液を70℃まで加熱し、単量体溶媒の
エタノールを除去し112°Cまで加熱し、その後、7
時間攪拌下重合した。
生成した重合体はキシレン中に膨潤状態で沈降していた
。この反応溶液を戸遇し、重合体を単離した後、該重合
体をメタノール及び純水で洗滌し、100−のテトラヒ
ドロフランに溶解させた。この時、少量のテトラヒドロ
フラン不溶物があった。
この溶液を50ローのエタノールに注ぎ重合体を沈殿さ
せた後、濾過し乾燥した。得られた重合体は5.7グラ
ム(収率95チ)であり、可溶部について粘度を測定し
たところ〔η〕−154であり、分子量をGPOで測定
したところ分子量は約200.000(ポリスチレン換
算)であった。また、重合体の濃厚溶液は良好な曳糸性
を示した。
該重合体の元素分析結果及びIR分析結果(ただし・略
号W 、 VW 、 78 、8 * mはそれぞれの
吸収ピーク強度、weak、 very weak、 
very strong。
strong、 m1ddteを表し、括弧内の略号す
及びBはそれぞれ吸収ピーク形、 broadおよび5
harpを表す。以下の実施例及び比較例においても同
様の記法を用いた。)を下記に示した。
元素分析値 Cr9.7. Pl 1.9. (!5&
3. H4,5理論値   Cr9.97. Pl 1
.88.055.29. H4,45工R特性吸収 560[1v、 5400Qb) 3050w(s)、
 1960vw(bχ1900vw(bχ1q20vw
(b)、 1770vw(b)、 1475vw(s)
、 1130vs(sχ1050s(s)、  102
0s(s)、  1000100O,950wぐd、 
 755m(a)。
725s(s入 695a(s)、  450w実施例
2 実施例1と同様の反応装置を用い、ジフェニルホスフィ
ン94.98グラム、水酸化カリウム1.5クラム、ニ
トロベンゼン600d、エタノール50mを仕込んで、
窒素置換ジフェニルホスフィン酸カリウム塩溶液を調製
し、金属クロム1159ダラム、IN塩酸水溶液22.
9−から窒素置換塩化クロム水溶液を得た。この塩化ク
ロムエタノール溶液をジフェニルホスフィン酸カリウム
塩溶液に攪拌下漬下し、滴下終了後約1.5時間攪拌し
てピンク色の前駆体の沈殿を得た。この溶液を酸化して
グリーンの低分子量重合体を得た。酸化反応は約40分
で完結した。次に、この溶液を70℃まで加熱し、単量
体溶媒のエタノールを除去した。
更に、水を除去しながら120℃まで加熱し、その後4
時間攪拌下重合して粘稠な溶液を得た。この反応溶液を
1リツトルのエタノールに注ぎ沈殿させた後、濾過し乾
燥した。このとき、反応溶液に不溶な沈殿物があった。
得られた重合体は5.2グラム(収率96チ)であり、
可溶部の粘度を測定したところ〔η)−(L45であり
、分子量をapcで測定したところ重量平均分子量は約
175.000(ポリスチレン換算)であった。また、
重合体の濃厚溶液は良好な曳糸性を示した。
元素分析値 Cr9.8 、 pll、6. C56,
3,H43理論値   Cr9.97. pll、88
. csaz9. H4,″45工R特性吸収 5600w、 5400w(b)、 3050w(s)
、 1960vw(b)、 1900vv(b1182
0v@bχ1770v@b)、 1475vw(s)、
 1150vs(s)。
1050s(s)、 1020s(s)、 10001
00O,950w(’kl、 755m(s)。
725s(s)、 695a(a)、 450w実施例
3 実施例1と同様の反応装置を用い、ジフェニルホスフィ
ン酸4.98グラム、水酸化カリウム1.5グラム、ニ
トロベンゼン600s+j、エタノール25−を仕込ん
で、窒素置換ジフェニルホスフィン酸カリウム塩溶液を
調製し、金属クロムα59グラム、IN塩酸エタノール
溶液22.9dから窒素置換塩化クロムエタノール溶液
を得た。
この塩化クロムエタノール溶液をジフェニルホスフィン
酸カリウム塩溶液に攪拌下漬下し、滴下終了後的t5時
間攪拌してピンク色の前駆体の沈殿を得た。この溶液を
酸化してグリーンの低分子量重合体溶液を得た。酸化反
応は約35分で完結した。
4≧ 次に、この溶液を70まで加熱し単量体溶媒のエタノー
ルを除去し、115℃まで加熱し、その後5時間攪拌下
重合して粘稠な溶液を得た。この反応溶液を1リツトル
のエタノールに注ぎ重合体を沈殿させた後、濾過し乾燥
した。このとき反応溶液に不溶な生成物が見られた。得
られた重合体は5、.5グラム(収率92チ)であり、
可溶部の粘度を測定したところ〔η)−(L47であり
、GPCで分子量を測定したところ分子量は約182,
000(ポリスチレン換算)であった。また、重合体の
濃厚溶液は良好な曳糸性を示した。
元素分析値 Cr9.9 、 Pl 1.7 、 C5
4,7、H4,4理論値   C!r9.97. Pl
 1.8B、 C55,29,H4,45IR特性吸収 3600w、  3400@bl  3050w(s)
、  1960vw(b)、  1900vw(毬18
20vw(b)、 1770vw(b)、 1475v
w(s)、 1150vs(s)。
1050s(a)、 1020s(s″)、 1000
100O950w(b)、 755m(s1725s(
s)、  695s(s)、  450v比較例1 実施例1と同様の反応装置を用い、ジフェニルホスフィ
ン酸10グラム、水酸化カリウム五〇グラム、キシレン
300m1.エタノール50 m全仕込んで、窒素置換
ジフェニルホスフィン酸カリウム塩溶液を調製し、金属
クロム1.19グラム、2N塩酸エタノール溶液22.
5mlから窒素置換塩化クロム水溶液を得た。この塩化
クロムエタノール溶液をジフェニルホスフィン酸カリウ
ム塩溶液に攪拌下漬下し、滴下終了後約2.5時間攪拌
してピンク色の前駆体の沈殿を得た。この溶液を酸化し
てグリーンの低分子量重合体溶液を得た。酸化反応は約
1時間で完結した。次に、この溶液を60℃で5時間攪
拌下重合した。この反応溶液を1リツトルのエタノール
に注ぎ重合体を沈殿させた後、濾過した。得られた重合
体は11.0グラム(収率92%)であり、粘度を測定
したところ〔η〕−(L18であり、分子量をapcで
測定したところ分子量は約a翫ooo(ポリスチレン換
算)であった。
元素分析値 Cr1α2 、 PIZO、C54,9、
H4,0理論値   Cr9.97 、 P1188.
 C55,29,H4,45IR特性吸収 3600W、  3400w(b)、  3050w(
s)、  1960ww(b入 1900vv(b)。
1820ww(bλ  1770ww(b)、  14
75wwイs)、   1 f30vs(s)。
1050s(sχ1020s(s)、 1000100
O,950w(b)、 755m(s)。
725B(Ilり、  695(e)、   450w
比較例2 実施例1と同様の反応装置を用い、ジフェニルホスフィ
ン酸10グラム、水酸化カリウム五〇グラム、テトラヒ
ドロフラン500m1.エタノール50−を仕込んで、
窒素置換ジフェニルホスフィン酸カリウム塩溶液を調製
し、金属クロム1.19グラム、2N塩酸エタノール溶
液2λ3−から窒素置換塩化クロム水溶液を得た。この
塩化クロムエタノール溶液をジフェニルホスフィン酸カ
リウム塩溶液に攪拌下漬下し、滴下終了後約2.5時間
攪拌して青色の前駆体の沈殿を得た。この溶液を酸化し
てグリーンのオリゴマー溶液を得た。酸化反応は約1時
間で完結した。次に、この溶液を60℃で7時間攪拌下
重合した。この反応溶液を1リツトルのエタノールに注
ぎ重合体を沈殿させた後・濾過し乾燥した。得られた重
合体は1tOグラム(収率9&0%)であり、粘度を測
定したところ〔η〕−α12であり、分子量をGpcで
測定したところ分子量は約40.OO゛O(ポリスチレ
ン換算)であった。
元素分析値 Cr9.6 、 Pll、5 、 css
、o 、 H五8理論値   Or?、97. Pl 
1.88. C55,29,H4,45工R特性吸収 3600w、 3400w(b)、 3050w(s)
、 1960ww(b)、 1900ww(IJ。
1820ww(b)、 1770ww(b)、 147
5ww(s)、 1130vs(s)。
1050s(s)、 1020a(s)、 10001
00O,950wは755m(s)。
725s(a)、 695g(s)、 450w比較例
3 実施例1と同様の反応装置を用い、ジフェニルホスフィ
ン酸10グラム、水酸化カリウム五〇グラム、エタノー
ル50mを仕込んで、窒素置換ジフェニルホスフィン酸
カリウム塩溶液を調製し、金属クロム1.19グラム、
2N塩酸エタノール溶液22.5d、から窒素置換塩化
クロム水溶液を得た。
この塩化クロムエタノール溶液をジフェニルホスフィン
酸カリウム塩溶液に攪拌下漬下し、滴下終了後的Z5時
間攪拌してピンク色の前駆体の沈殿を得た。この溶液に
テトラヒドロフラン300dとイオン交換水50−を用
い酸素を吹込み、酸化反応を行ってグリーンのオリゴマ
ー溶液を得た。
酸化反応は約1時間で完結した。次に、この溶液を60
℃で5時間攪拌下重合した。この反応溶液を1リツトル
のエタノールに注ぎ重合体を沈殿させた後、戸遇し乾燥
した。得られた重合体は12.0グラム(収率98俤)
であり、粘度を測定したところ〔η〕−109であり、
分子量をGPOで測定したところ分子量は、約20,0
00(ポリスチレン換算)であった。
元素分析値 Cr9.5 、 PI 1.8 、 C5
5,O、H4,0理論値   Cr9.97. Pl 
1.88. C55,29,H4,45エR特性吸収 3600w、 3400w(’b)、 3050w(s
)、 1960ww(坑1900 vw(b11820
vw(bχ  1770ww(b入  1475vvr
(s)、   1130ve(s)t1050s(s)
、  1020s(s)、  1000100O,95
0w(b)、  755m(s入725s(sl 69
5a(s)、 450w実施例4 実施例1と同様の反応装置を用い、5グラムのジフェニ
ルホスフィン酸、300mのモノクロロベンゼン、1.
5グラムの水酸化カリウム、70dのエタノールをフラ
スコ忙仕込み、常温で、窒素気流下で攪拌し、透明なジ
フェニルホスフィン酸カリウム塩溶液を得た。次に、窒
素気流下で、滴下ロートに、金属クロム1.16グラム
を仕込み、1Nの塩酸エタノール溶液、2’j’dを注
射器で注入した。約3時間で水素の発生が止み、青色の
塩化クロムを得た。この塩化クロムエタノール溶液をフ
ラスコに滴下し、滴下終了後、約1時間攪拌して、ピン
ク色の前駆体の沈殿を得た。この溶液を酸化することK
より、グリーンの低分子量重合体溶液を得た。酸化反応
は約1時間で完結した。
次に、この溶液を70℃まで加熱し、単量体溶媒のエタ
ノールを除去後、117℃まで加熱し、6時間攪拌下で
重合して粘稠な溶液を得た。フラスコ内壁液面部分にス
ケーリングが見られたが、付着物をテトラヒドロフラン
中で一昼夜攪拌したところ、完全に溶解した。重合体は
モノクロロベンゼンに完全に溶解しており、冷却しても
重合体の析出は見られなかったが、モノクロロベンゼン
に不溶な生成物が若干見られた。この反応溶液を、1リ
ツトルのエタノールに注ぎ、重合体を沈殿させた後、戸
遇し乾燥した。得られた重合体は5.7グラム(収率9
aol)であり、溶液粘度を測定したところ、〔η〕−
146であった。又、分子量をGPOで測定したところ
、重量平均分子量は、約18QOOO(ポリスチレン換
算)であった。
更に、不溶分の乾燥重量を測定したところ、全重合体に
対する比率は、約14であった。又、重合体の濃厚溶液
は良好な曳糸性、及び造膜性を示した。該重合体の元素
分析結果及び工R分析結果な下記に示した。
元素分析値 Or9.9 、 P1α9 、 C55,
5、H4,6理論値   Or9.97. Pl 1.
88. C55,29,H4,45工1411F性吸収 3600w、 3400w(b)、 3050w(s)
、 1960ww(b)、 1820ww(b)。
1770ww(b)、  1475ww(s)、  1
130vs(s入 10505(s)。
1 020s(s)、  1000100O,950w
(b)、  755m(e)、  725s(s)。
695s(s)、 450w 実施例5 実施例1と同様の反応装置を用い、5グラムのジフェニ
ルホスフィン酸、300−のモノクロロベンゼン、  
t5グラムの水酸化カリウム、7〇−のエタノールをフ
ラスコに仕込み、常温で、窒素気流下で攪拌し、透明な
ジフェニルホスフィン酸カリウム塩溶液を得た。次に、
窒素気流下で、滴下ロートに1金属クロム1.16グラ
ムを仕込み、1Nの塩酸水溶液、22.9−を注射器で
注入した。
約4時間で水素の発生が止み、青色の塩化クロムを得た
。この塩化クロム水溶液をフラスコに滴下し、滴下終了
後、約2時間攪拌して、ピンク色の前駆体の沈殿を得た
。この溶液を酸化することにより、グリーンの低分子量
重合体溶液を得た。酸化反応は約2時間で完結した。次
に、この溶液を70℃まで加熱し、単量体溶媒のエタノ
ールを除去後、115℃まで加熱し、5時間攪拌下で重
合して粘稠な溶液を得た。フラスコ内壁液面部分にスケ
ーリングが見られたが、付着物をテトラヒドロフラン中
で一昼夜攪拌したところ、完全に溶解した。重合体はモ
ノクロロベンゼンに完全に溶解しており、冷却しても重
合体の析出は見られなかったが、モノクロロベンゼンに
不溶な生成物が若干見られた。この反応溶液を、1リツ
トルのエタノールに注ぎ、重合体を沈殿させた後、濾過
し乾燥した。得られた重合体は5.6グラム(収率95
.0%)であり、溶液粘度を測定したところ、〔η〕−
α45であった。又、分子量をGPCで測定したところ
、重量平均分子量は、約180.0−On(ポリスチレ
ン換算)であった。更に、不溶分の乾燥重量を測定した
ところ、全重合体に対する比率は、約1俤であった。又
、重合体の濃厚溶液は良好な曳糸性、及び造膜性を示し
た。
該重合体の元素分析結果及び工R分析結果を下記に示し
た。
元素分析値 Cr9.9 、 PIQ、9 、 css
、s 、 H4,6理論値   Cr9.8 、 Pl
l、0.  C!54.0 、 H4B工R特性吸収 5600w、 3400w(b)、 3050w(s)
、 1960ww(坑1900v4b)。
1820v@b)、   1770ww(b入  14
75ww(s)、  1130vs(s)。
10505(sl   1020s(s)、  100
0100O,950w(b)、  755m(s)。
725s(s)、 695s(s)、 450w実施例
6 実施例1と同様の反応装置を用い、ジフェニルホスフィ
ン酸4.98グラム、水酸化カリウム1.5グラム、オ
ルトジクロロベンゼン500td、エタノール50−を
仕込み、窒素置換下で、ジフェニルホスフィン酸カリウ
ム塩溶液を調製し、一方、金属クロム(L59グラム、
INの塩酸エタノール溶液22.9dから窒素置換下で
、塩化クロムエタノール溶液を得た。この塩化クロムエ
タノール溶液ヲジフェニルホスフィン酸カリウム塩溶液
に攪拌下滴下し、滴下終了後、約1.5時間攪拌して、
ピンク色の前駆体の沈殿を得た。この溶液を酸化して、
グリーンの低分子量重合体溶液を得た。酸化反応は、約
40分で完結した。次に、この溶液を70℃まで加熱し
単量体溶媒のエタノールを除去後、120℃まで加熱し
、その後4時間攪拌下重合して粘稠な溶液を得た。生成
した重合体は、オルトジクロロベンゼンに完全に溶解し
ており、塩化カリウム以外の沈殿物は、確認出来なかっ
た。
この反応溶液を、1リツトルのエタノールに注ぎ、沈殿
させた後、濾過し乾燥した。得られた重合体は、a74
グラム(収率9&O%)であった。又、溶液粘度を測定
したところ、〔η)−(L47であり、分子量をapa
で測定したところ、重量平均分子量は、約18G、00
G(ポリスチレン換算)であった。オルトジクロロベン
ゼンに不溶な生成物を単離し、その乾燥重量を測定した
ところ、全重合体重量に対して(L51であった。又、
重合体の濃厚溶液は、良好な曳糸性及び造膜性を示した
元素分析値 Cr9.9 、 Pl(L5 、055.
9 、 H4,0理論値   Cr9.97. Pl 
1.88.055,29. H4,45IR特性吸収 3600w、  3400w(b入  3050w(s
)、   1960ww(b)、   1900ww(
’b入1820vw(b)、 1770ww(bχ14
75vw(s)、 1130ve(s)。
1050s(s)、 1020s(s)、 10001
00O,950w(b)、 755m(e)。
725s(s)、 695s(s)、 450w実施例
7 実施例1と同様の反応装置を用い、ジフェニルホスフィ
ン酸4.98グラム、水酸化カリウム1.5グラム、メ
タジクロロベンゼン300−1及びエタノール25−を
仕込み、窒素置換下で、ジフェニルホスフィン酸カリウ
ム塩溶液を調製し、一方、金属クロム159グラム、I
Nの塩酸エタノール溶液22.9−から窒素置換下で、
塩化クロムエタノール溶液を得た。この塩化クロムエタ
ノール溶液ヲジフェニルホスフィン酸カリウム塩溶液に
、攪拌下滴下し、滴下終了後的1.5時間攪拌して、ピ
ンク色の前駆体の沈殿を得た。この溶液を酸化して、グ
リーンの低分子量重合体溶液を得た。酸化反応は、約3
5分で完結した。次に1この溶液を70℃まで加熱し単
量体溶媒のエタノールを除去した後、115℃まで加熱
し、5時間攪拌下重合し、粘稠な溶液を得た。生成した
重合体は、メタジクロロベンゼンに完全に溶解していた
。この反応溶液を、1リツトルのエタノールに注ぎ、重
合体を沈殿させた後、濾過し乾燥した。得られた重合体
は、′5.7グラム(収率9&09G)であり、粘度を
測定したところ、〔η]−(L5であり、又、GPCで
分子量を測定したところ、重量平均分子量は、約2.1
0,000(ポリスチレン換算)であった。メタジクロ
ロベンゼンに不溶な生成物を単離し、その乾燥重量を測
定したところ、全重合体重ftK対して、1.8%であ
った。又、重合体の濃厚溶液は、良好な曳糸性及び造膜
性を示した。
元素分析値 Cr1 [10、Pl 1.0 、 C5
4,5、H&8理論値   Cr 9.97. Pl 
1.8B、 css、29. H4,45エR特性吸収 3600w、  3400w(b入 3050w(s)
、   1960ww(b入  1900ww(b入1
820vvr(b)、  1770vv(b)、  1
475vvr(a)、  1130vs(s)。
IQ5Qe(e)、 1020s(s)、 1000z
o(s+λ950w(b)、 755m(B)。
725s(s)、  695s(s入 450w比較例
4 実施例1と同様の反応装置を用い、ジフェニルホスフィ
ン酸10グラム、水酸化カリウム五〇グラム、ニトロベ
ンゼン600yd、エタノール5〇−を仕込み、窒素置
換下で、ジフェニルホスフィン酸カリウム塩溶液を調製
した。一方、金属クロム1.19グラム、2Nの塩酸エ
タノール溶液22.5dから窒素置換下で、塩化り目ム
水溶液を得た。この塩化クロムエタノール溶液をジフェ
ニルホスフィン酸カリウム塩溶液に、攪拌下滴下し、滴
下終了後、約2.5時間攪拌して、青色の前駆体の沈殿
を得た。この溶液を酸化して、グリーンのオリゴマー溶
液を得た。酸化反応は、約1時間で完結した。次に、こ
の溶液を70℃まで加熱し単量体溶媒のエタノールを除
去後、水を除去しながら118℃まで加熱し、その後6
時間攪拌下重合し、粘稠な反応溶液を得た。フラスコ内
壁液面部分に多量のスケーリングが見られ、溶液中には
、ニトロベンゼンに不溶な生成物が多量に見られた。
この反応溶液を濾過し、濾過残渣を水洗し、塩化カリウ
ムを除去した。炉液を、1リツトルのエタノールに注ぎ
、重合体を沈殿させた後、沖過し乾燥した。得られた可
溶な重合体は、13グラム(収率61チ)であり、粘度
を測定したところ〔η〕−α12であった。又、分子量
をGPcで測定したところ、重量平均分子量は、約26
[100(ポリスチレン換算)であった。有機溶媒に不
溶な生成物の乾燥重量は、全重合体重量に対して30%
と多量に存在した。
元素分析値 Cr1[lLl 、 Pl2.O、C54
,5,H4,0理論値   Cr9.97. Pl 1
.88. C!55.29. H4,45工R特性吸収 3600w、−3400@b)、 3050w(a)、
 1960ww(b、1900ww(b)。
f820vw820w 177(lvv(b入  14
75ww(s入  1f3Qvs(s)。
1050s(s)、  1020a(#)、  100
100O入 950w(b)、 755m(s)。
725B(θ)、 695a(s)、 450w比較例
5 実施例1と同様の反応装置を用い、ジフェニルホスフィ
ン酸10グラム、水酸化カリウム五〇グラム、ベンゾニ
トリル600mg、エタノール5〇−を仕込み、窒素置
換下で、ジフェニルホスフィン酸カリウム塩溶液を調製
し、一方、金属クロム1.19グラム、2Nの塩酸エタ
ノール溶液22.3ゴから窒素置換下で、塩化クロム水
溶液を得た。
この塩化クロムエタノール溶液をジフェニルホスフィン
酸カリウム塩溶液に、攪拌下滴下し、滴下終了後、約z
5時間攪拌して、青色の前駆体の沈殿を得た。この溶液
を酸化して、グリーンのオリゴマー溶液を得た。酸化反
応は、約1時間で完結した。次に、この溶液を70℃ま
で加熱し、単量体溶媒のエタノールを除去し、水を除去
しながら116℃まで加熱し、その後7時間攪拌下重合
した。フラスコ内壁液面部分に多量のスケーリングが見
られ、溶液中にはベンゾニトリルに不溶な生成物が多量
に見られた。この反応溶液を濾過し、濾過残渣を水洗し
、塩化カリウムを除去した。炉液を、1リツトルのエタ
ノールに注ぎ、重合体を沈殿させた後、濾過し乾燥した
。得られた可溶な重合体は、五46グラム(収率29%
)であり、粘度を測定したところ、〔η)−czkであ
り、分子量をGPCで測定、したところ、重量平均分子
量は、約24000(ポリスチレン換算)であった。有
機溶媒に不溶な生成物の乾燥重量は、全重合体重量に対
して、60チと多量に存在した。
元素分析値 Cr9.5 、 Pl 1.1 、  c
ss、s 、 H4,9理論値   Cr9.97. 
Pll、88. 055.29. H4,45工R特性
吸収 3600w、 3400w(b入5050w(s)、 
1960v@b)、 1900ww(毬1820vw(
bル 1770ww(b)、  1475ww(s)1
1130vs(s入1050105O,1020s+(
s入 100(100(1950w(b入 755m(
s入725s(s)、  695s(s)、  450
v〔発明の効果〕 本発明の重合方法により、従来法で問題となっていたオ
リゴマー単離、精製操作が不要であり、かつ短時間で高
分子量重合体を得ることが出来、更に従来法で必要とさ
れていた溶媒の無水化等の煩雑な諸操作が不要となり、
重合操作が著しく簡略化される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法眞より、実施例1でえもれた重
合体の赤外吸収スペクトルを示す。 第2図は、実施例1(図中■)及び比較例71(図中■
)で得られた重合体のゲル浸透クロマトグラフィー溶出
曲線を示す。 第3図は、実施例7(図中■)及び比較例2(図中■)
で得られた重合体の分子量分布曲線を示す。 特許出願人  東洋曹達工業株式会社 第2図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)下記一般式(1) M^(^a^)X_2Y_a_−_2(L)_n(1)
    (ここでMは原子価が2以上の金属原子を、aは該金属
    原子の2以上の原子価を表し、X及びYは、ハロゲン原
    子、アルキル基、或いはアルコキシ基等の有機基を表し
    、XとYとは異なっていても同一でもよく、Lは中性配
    位子、或いは陰イオン性配位子を、nは0、又は2以上
    の該配位子の配位総数を表す。)で表される、金属化合
    物を低沸点溶媒溶液とし、下記構造式(2) ▲数式、化学式、表等があります▼(2) (ここでR^1及びR^2は炭素数1以上のアルキル基
    、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基の中か
    ら独立に選ばれ、R^1、R^2は同一であっても異な
    っていてもよく、Zは水素、或いはアルカリ金属を表す
    。) で表される、少なくとも1種以上の有機リン化合物を、
    低沸点アルコール系溶媒と高沸点置換芳香族単環炭化水
    素溶媒からなる混合溶媒の溶液とし、該金属化合物溶液
    と該有機リン化合物溶液を混合して下記構造式(3) ▲数式、化学式、表等があります▼(3) (ここでMは原子価が2以上の金属原子を、aは該金属
    原子の2以上の原子価を表し、Yはハロゲン原子、アル
    キル基、或いはアルコキシ基等の有機基を表し、Lは中
    性配位子、或いは陰イオン性配位子を、nは0、又は2
    以上の該配位子の配位総数を表し、n−_2が0以下の
    場合には、配位子Lは存在しないものとする。又、R^
    1及びR^2は炭素数1以上のアルキル基、アリール基
    、アルコキシ基、アリールオキシ基の中から独立に選ば
    れ、R^1、R^2は同一であっても異なっていてもよ
    い。更に、矢印は金属Mへの配位結合を表す。) で表される構造単位から成る低分子量重合体を含有する
    反応混合物溶液を得た後、該反応溶液より低沸点溶媒を
    除去し、しかる後該溶液を加熱することを特徴とするポ
    リメタルオルガノホスフィネートの製造方法。 2)低沸点溶媒が100℃以下の常圧での沸点を有し、
    高沸点溶媒が100℃を超える常圧での沸点を有するも
    のである特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 3)加熱を80℃以上で行う特許請求の範囲第1又は2
    項記載の製造方法。
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