JPS6327364Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は外板色ランプにおけるレンズ構造の改
良に関する。

外板色ランプは、例えば第１図に示すように、
ハウジング１の前面にレンズ群２を設けたもの
で、第２図に示すような内部構造を有する。第２
図は第１図におけるＡ−Ａ矢視線断面を示したも
ので、ハウジング１内には発光フイラメントを有
するバルブ３が設けられると共に、開口部には、
インナレンズ４と、コンデンサレンズ５と、アウ
タレンズ６とが順次外界へ向けて配設されてい
る。そして、インナレンズ４の裏面にはフレネル
４ａが形成されると共に、コンデンサレンズ５に
は平行条プリズム５ａが形成されさらにアウタレ
ンズ６には外板色である塗色部（遮光部）６ａが
スリツト状に設けられている。なお、７はこれら
レンズ群の取付部に介装されたシーラである。

しかして、上記構成における光学系は、図中、
実線矢印で示すように、バルブ３から発した光が
インナレンズ４で平行光線に変えられ、さらにコ
ンデンサレンズ５により集光されてアウタレンズ
６の非塗色部６ｂから出射されるようになつてお
り、これにより、非点灯時には塗色部６ａが外板
色として視認され、また点灯時には出射光により
アウタレンズ６の固有色が視認されるようになつ
ている。

しかるに、従来の外板色ランプにおいては、コ
ンデンサレンズ５に形成された平行条プリズム５
ａが上下に縦列状態で並んでおり、このため、い
ま該平行条プリズム５ａに直交する方向（第１図
中、Ｂ−Ｂ矢視）の光学系をみると、第３図に示
すように、インナレンズ４で平行光線に変えられ
た光は、左右の平行状態を維持しつつアウタレン
ズ６から平行光線X′として出射される。

すなわち、上記構成の外板色ランプにおける出
射光は上下方向へは良く拡散されるが、左右方向
へはほとんど拡散されず、その方向の視認性が悪
いという問題を有している。このことは前記平行
条プリズム５ａを横列状態にしても根本的に解決
されず、この場合には上下方向の視認性が悪化す
る。

したがつて、出射光の拡散範囲を拡大するには
ランプ自体の形状を大きくせざるを得ないことと
なり、このことは、デザイン的、重量的ならびに
コスト的に不利な条件として、その効率的な改善
が望まれていた。

本考案は上記従来技術の問題点に鑑みてなされ
たもので、アウタレンズからの出射光を四方に均
一に拡散し、もつて視認性、商品価値を高めるこ
とができる外板色ランプ構造の堤供を目的とす
る。

そして、この目的はハウジング内に配置された
バルブの発射光をインナレンズにより平行光と
し、該平行光をコンデンサレンズで集光して、塗
色部と非塗色部とが表面に交互に配されたアウタ
レンズの前記非塗色部から出射する車両用外板色
ランプにおいて、前記インナレンズの表面、前記
コンデンサレンズの内・外面または前記アウタレ
ンズの内面の何れか一面に、前記コンデンサレン
ズの平行条プリズムに直交する第２の平行条プリ
ズムを形成したランプ構造の実現により達成され
る。

以下、本考案の実施例を添付図面にもとづいて
説明する。

第４図は本考案にかかるランプ構造の要部を示
したもので、丁度第３図に対応する図である。な
お、本実施例におけるランプ構造は、第１図と第
２図に示したランプ構造と基本的に同一の構成で
あり、ここではその全体的説明を省略する。

第４図において、４はインナレンズ、６はアウ
タレンズで従来と全く同一のものである。しかし
て、コンデンサレンズ１１には縦列に従来と同様
の平行条プリズム１１ａ（第２図参照）が形成さ
れている他、その表面には前記平行条プリズム１
１ａに直交する第２の平行条プリズム１１ｂが形
成されている。

かかる構成により、ランプ左右方向の光学系
は、同図中、実線矢印で示すように、バルブ３か
ら発した光が、先ずインナレンズ４で平行光線に
変えられ、そのまま直進してコンデンサレンズ１
１の平行条プリズム１１ａを通過してその表面に
達し、続いて該コンデンサレンズ１１の表面に形
成した第２の平行条プリズム１１ａにより集光さ
れ、アウタレンズ６から拡散光ｐとして出射され
る。このとき、上下方向の光学系は、第２図に示
したと全く同一の軌跡を描いて拡散光Ｘとして出
射される。これにより、バルブ３から光した光は
アウタレンズ６の非塗色部（第２図参照）から均
一に四方に拡散され、アウタレンズ６の固有色が
明解に視認されることとなり、また非点灯時には
外板色（第２図参照）が視認される。

なお、第２の平行条プリズム１１ｂは、コンデ
ンサレンズ１１の表面に代えて、既存の平行条プ
リズム１１ａに合体して形成しても良く、この場
合にはコンデンサレンズ１１の裏面が魚眼レンズ
化して、そこでインナレンズ４からの平行光線が
上下、左右方向に集光されてアウタレンズ６から
出射され、前記実施例と同一の効果を奏する。

しかして、上記した第２の平行条プリズムの形
成は、コンデンサレンズに限定されず、アウタレ
ンズまたはインナレンズに形成しても良い。

第５図はアウタレンズ１２の裏面に第２の平行
条プリズム１２ｃを形成した例を示したもので、
同図中、実線矢印で示すように、ランプ左右方向
の光学系は、インナレンズ４で平行光線に変えら
れた光がそのままコンデンサレンズ５を通過して
アウタレンズ１２に達し、該アウタレンズ１２の
第２の平行条プリズム１２ｃによつて集光され
て、拡散光Ｑとして出射される。なおこの第２の
平行条プリズム１２ｃはアウタレンズ１２の表
面、非塗色部（第２図参照）に形成しても、同様
の左右方向の拡散光が得られる。

また、第６図はインナレンズ１３の表面に第２
の平行条プリズム１３ｂを形成した例を示したも
ので、、その左右方向の光学系は、バルブ３から
発した光が、インナレンズ１３のフレネル１３ａ
によつて平行光線に変えられ、同じくインナレン
ズ１３の第２の平行条プリズム１３ｂによつて集
光され、該集光された光がコンデンサレンズ５、
アウタレンズ６を通過して拡散光Ｒとして出射さ
れる。

ここで、上記第２の平行条プリズム１１ｂ，１
２ｃ，１３ｂは既存の平行条プリズム４ａ（第２
図参照）に対して直交していれば良く、したがつ
て既存の平行条プリズム４ａが横列している場合
には本第２の平行条プリズム１１ｂ，１２ｃ，１
３ｂは縦列して形成される。

なお、第４、第５、第６図において、第２図に
示したものと同一構成要素には同一付号を付し
た。

以上、詳細に説明したように、本考案にかかる
ランプ構造は、インナレンズの表面またはコンデ
ンサレンズの内・外面若しくはアウタレンズの内
面の何れか一面に、前記コンデンサレンズの平行
条プリズムに直交する第２の平行条プリズムを形
成したもので、これにより、アウタレンズからの
出射光は四方向に均一に拡散され、ランプの視認
性が高まり、かつランプ自体を小型に成形し得る
ところとなり、その商品価値が高められた。

【図面の簡単な説明】

第１図は外板色ランプの外観形状の一例を示す
斜視図、第２図はその構造を示す断面図、第３図
は従来のランプの左右方向の要部断面形状および
光学系を示す図、第４図ないし第６図は本考案に
かかるランプの左右方向の要部断面形状および光
学系を示す図である。 ４，１３……インナレンズ、５，１１……コン
デンサレンズ、６，１２……アウタレンズ、５
ａ，１１ａ……平行条プリズム、１１ｂ，１２
ｃ，１３ｂ……第２の平行条プリズム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジング内に配置されたバルブの発射光をイ
   ンナレンズにより平行光とし、該平行光をコンデ
   ンサレンズで集光して、塗色部と非塗色部とが表
   面に交互に配されたアウタレンズの前記非塗色部
   から出射する車両用外板色ランプにおいて、前記
   インナレンズの表面、前記コンデンサレンズの
   内・外面または前記アウタレンズの内面の何れか
   一面に、前記コンデンサレンズの平行条プリズム
   に直交する第２の平行条プリズムを形成したこと
   を特徴とする外板色ランプ。