JPS6326567Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案はいわゆるトランペツト形状の打込みネ
ジ等の各種ネジ、或いは釘等を一定の間隔をもつ
て多数本並列に連結するための連結帯に関する。

＜背景技術とその問題点＞ 従来から各種の建築工事等において、例えば各
種チヤンネル鋼にサイデイングボ−ド等を固定す
るために第１図ないし第３図に示すようないわゆ
るトランペツト形状の打込みネジ（以下「トラン
ペツトネジ」という）１が使用されている。

このトランペツトネジ１は雄ネジ部２が形成さ
れた軸部３の一端側が第１図に示すように漸次拡
径されてトランペツト状を呈す頭部４が形成され
ているとともに、上記軸部３の他端側、すなわち
先端側に弾頭状の打込み部５が形成されている。

そして、このネジ１は、先ず上記打込み部５を
被ねじ込み材６に打ち込んだ後、各種のねじ込み
工具にて被ねじ込み材６に螺着されるようになつ
ており、螺着された後は上記頭部４の頂面４Ａが
被ねじ込み材６の表面と面一になるようになつて
いる。

上記頭部４の頂面４Ａは例えばドライバビツト
等が嵌合される、いわゆるプラス溝と称される如
き凹部７が設けられている。

ところで、上述の如きトランペツトネジ１を被
ねじ込み材６に対して打ち込み螺着させる場合に
は、この打ち込み及び螺着を連続して行なうネジ
締付け機が用いられる場合がある。そして、トラ
ンペツトネジ１を上記ネジ締付け機にて打ち込み
螺着する場合においては第１図に示すようなネジ
等の連結帯１０の複数本のトランペツトネジ１を
並列させた状態で上記ネジ締付け機に供給するよ
うになつている。

この連結帯１０は複数の保持体１１，１１，…
を連結して構成されており、図示するようにそれ
等各保持体１１，１１，…に上記トランペツトネ
ジ１を一本づつ係合保持するようになつている。

上記各保持体１１，１１，…は可撓性、及び弾
力性を有する各種材料にて形成されており、上記
トランペツトネジ１の軸部３を二箇所にて支持す
る一対の係止片１２，１３及びこれ等係止片１
２，１３を所定間隔をもつて連結する一対の連結
片１４，１５を備えている。上記各係止片１２，
１３の略中央位置には上記トランペツトネジ１の
軸部３が嵌着される保持孔１６，１７が各々同軸
上に穿設されており、それ等保持孔１６，１７に
上記トランペツトネジ１の軸部３を嵌着すること
によりトランペツトネジ１は上記保持体１１，１
１，…に装着されるようになつている。

上記保持孔１６，１７の周縁には複数のスリツ
ト１８，１８，…が形成されており、後述するよ
うにこの保持孔１６，１７に嵌着されたトランペ
ツトネジ１が打撃により容易に打ち抜かれるよう
になつている。

また、上記保持体１１，１１，…を構成する一
方の連結片１４は各々その側辺にて互いに連結さ
れており、これにより各保持体１１，１１，…は
一体的に連設されて長尺状の連結帯１０を構成す
るとともに、保管時、運搬時においては収納しや
すいように巻回し得るようになつている。

そして、上述の如き連結帯１０にて保持された
トランペツトネジ１は第２図に示すようなネジ締
付け機にて被ねじ込み材６に打ち込まれ螺着され
る。このネジ締付け機は図示するような円筒状の
ノーズ２０と、このノーズ２０内にて例えばエア
圧等により図中上下方向にスライド駆動されると
ともに軸回り方向に回転駆動される打ち込み螺着
兼用のドライバ２１、及び上記連結帯１０を構成
する各保持体１１，１１，…を一個づつ上記ノー
ズ２０内に導く図示しない送り機構を備えてい
る。

そして、上記各保持体１１，１１，…によつて
保持されたトランペツトネジ１は上記送り機構に
てノーズ２０に開口形成されたネジ供給孔２２よ
り一個づつ上記ノーズ２０内に送り込まれ第２図
Ａに示すように上記トランペツトネジ１が上記ド
ライバ２１と同軸位置に達した位置にて支持され
る。この時に上記送り機構の送りピツチが大きす
ぎた場合であつてもトランペツトネジ１の頭部４
の第２図中左側端がノーズ２０の内壁に当接する
ことによりこのトランペツトネジ１は確実にノー
ズ２０内に位置決めされるようになつている。そ
して、上記ドライバ２１をスライド駆動させるこ
とによりこのドライバ２１の先端部分が上記トラ
ンペツトネジ１の頭部４を打撃する。

これによりトランペツトネジ１の頭部４は上記
保持孔１６，１７を貫通して、さらに第２図Ｂに
示すようにトランペツトネジ１の先端側の打込み
部５、及び雄ネジ部２の一部が被ねじ込み材６に
打ち込まれる。

また、このときにドライバ２１の先端に形成さ
れたドライバビツト２４がトランペツトネジ１の
頭部４に形成された凹部７と嵌合し合つており、
このドライバ２１が回転駆動されることによりト
ランペツトネジ１が被ねじ込み材６に螺着され
る。

その後、ドライバ２１は再び第２図Ａに示す状
態に復帰するとともに上記送り機構にて保持体１
１に保持されたトランペツトネジ１が送られ、上
記ノーズ２０内には新たな保持体１１に保持され
たトランペツトネジ１が配置されるとともにトラ
ンペツトネジ１が打ち抜かれてしまつた後の保持
体１１′は排出孔２３を介してノーズ２０の外部
に送り出されるようになつている。

ところで、先に述べたように保持体１１は可撓
性、及び弾力性を有する各種材料にて形成されて
おり、かつ保持孔１６，１７の周縁には複数のス
リツト１８，１８，…が放射状に形成されてい
る。そのため、例えば長期間に亘る保存、或いは
トランペツトネジ１の頭部４に対するわずかな荷
重により、この頭部４を係支している係止片１２
が第３図に示すように撓わんでしまい頭部４が保
持体１１に沈み込んでしまう場合があつた。そし
て、係止片１２がそのように変形してしまつた状
態で上記ノーズ２０内に送り込まれると上記送り
機構による送りピツチが大きすぎた場合にトラン
ペツトネジ１の頭部４が第３図に示すように上記
排出孔２３に替入してしまう。そのためトランペ
ツトネジ１のノーズ２０内での位置規制が行なえ
なくなつてしまう。そして、ネジ１はノーズ２０
内にて傾斜してしまい、このネジ１を打撃するこ
とによりノーズ２０や打撃ドライバ２１が破損さ
れてしまうことがあつた。

＜考案の目的＞ 本考案は上述の如き実情に鑑みてなされたもの
であり、可撓性材料にて形成された保持体の係止
片が不用意に撓むことを防止し、ネジ等がネジ締
付け機に設けられた送り機構によつてノーズ内に
送り込まれる場合にこの送り機構の送りピツチが
大きすぎても上記ネジ等の頭部がネジ締付け機の
ノーズ内壁に当接されこのノーズ内におけるネジ
等の確実な位置規制を実現するとともに、上記係
支片に形成された保持孔から上記ネジ等が打撃に
より容易に打ち抜かれるようにすることを目的と
する。

＜考案の概要＞ 本考案は上記目的を達成するためネジ等の軸部
が挿着される保持孔を有するとともに可撓性材料
にて形成された少なくとも二枚の係止片が所定間
隔をもつて対向配置された保持体が多数連設され
てなり、上記各係止片のうち上記ネジ等の頭部側
を係止する係止片の保持孔の周縁には巾狭の支承
部を介して離間され径方向に放射状に形成された
スロツトを設けるとともに、他方の係止片には上
記保持孔の周縁に連続した放射状のスリツトが形
成されてなることを特徴とする。

＜実施例＞ 以下、本考案を第４図ないし第６図に示す好適
な実施例を用いて詳細に説明する。

第４図は本考案を適用したネジ等の連結帯を示
す概略斜視図である。この連結帯３０は先に説明
したトランペツトネジ１等の各種ネジ或いは釘等
を多数本並列して連結するために複数の保持体３
１，３１…が連結されて構成されている。

上記保持体３１，３１…は、例えば合成樹脂、
或いは紙等の可撓性、及び弾力性を有する材料に
て形成されており、トランペツトネジ１の軸方向
に位置され各々対向する３枚の係支片３２，３
３，３４、及びそれ等係支片３２，３３，３４と
各々連結される一対の連結片３５，３６より構成
されている。すなわち、上記各係支片３２，３
３，３４は、第４図中上方に位置される第１の係
支片３２と、この係支片３２と対向されるととも
に互いに積層配設された第２、及び第３の係支片
３３，３４より成る。そして、上記第１の係支片
３２は一方の上記連結片３５にて上記第２の係支
片３３と連結されているとともに、他方の上記連
結片３６にて上記第３の係支片３４と連結されて
おり、これ等各片３２，３３，３４，３５，３６
にて構成される保持体３１は第５図に示すように
断面略方形状に形状されている。

上記第１ないし第３の係支片３２，３３，３４
の略中央位置にはトランペツトネジ１の軸部３が
挿着される保持孔３７，３８，３９が各々穿設さ
れている。これ等保持孔３７，３８，３９の径は
トランペツトネジ１の軸部３の径よりも若干小さ
く形成されており、これ等保持孔３７，３８，３
９に挿着されたトランペツトネジ１の軸部３が確
実に保持され不用意に脱落しないようになつてい
る。

また、上記第１の係支片３２に設けられた保持
孔３７の周辺部にはこの保持孔３７を間に置き、
上記第１の係支片３２の対角線方向に延在された
４本のスロツト４０，４０，…が設けられてい
る。これ等スロツト４０，４０，…の一端は上記
保持孔３７の周縁と近接しており、この保持孔３
７とスロツト４０，４０，…との間には支承部４
１，４１，…が介在される。

これ等支承部４１，４１，…が上記保持孔３７
とスロツト４０，４０，…との間に介在されるこ
とにより保持孔３７の周縁は連結されるため上記
スロツト４０，４０，…を設けたにもかかわらず
第１の係支片３２が不用意に撓むことがない。

また、これ等支承部４１，４１，…はドライバ
２１によるネジ１の頭部４への打撃により容易に
切断されるものであり打ち込み時におけるトラン
ペツトネジ１の上記保持孔３７からの離脱を妨げ
ないようになつている。

また、上記第２及び第３の係支片３３，３４に
設けられた保持孔３８，３９の周縁には上記各係
支片３３，３４の対角線方向にそれぞれ連なる４
本のスリツト４２，４２，…が設けられており上
記各保持孔３８，３９の周辺部分が上記トランペ
ツトネジ１の打撃に伴ないこのネジ１の軸方向に
容易に弾性変位し得るようになつている。これに
より保持体３１に装着されたトランペツトネジ１
を先に述べたネジ締付け機にて打ち込む際にこの
ネジ締付け機のドライバ２１による打撃によりト
ランペツトネジ１が容易に上記保持孔３８，３９
から打ち抜かれるようになつている。

また、上記スリツト４２，４２，…、及びスロ
ツト４０，４０，…を係支片３２，３３，３４の
対角線方向に形成することによりドライバ２１に
よるトランペツトネジ１の打撃時に各係支片３
２，３３，３４に偏荷重がかからずトランペツト
ネジ１を各保持孔３７，３８，３９から真直に打
ち抜くことができる。

なお、上記各スリツト４２，４２，…、及びス
ロツト４０，４０，…の端部には拡径部が設けら
れており、ネジ打込み時に上記各保持孔３７，３
８，３９の周辺部分が一層容易に弾性変位し得る
ようになつている。

上述の如き構成の各保持体３１，３１…は前記
一方の連結片３５相互間で連結部４５，４５，…
を介して連結されており、全体として長尺状の連
結帯３０を形成する。

また、上記各一方のの連結片３５の各側辺には
各連結片３５，３５をまたいで第６図に示す如く
六角形状の送り用窓部４６，４６．…が形成され
ている。この送り用窓部４６，４６．…は先に述
べたネジ締付け機における送り機構の送り部材と
係合して前記ノーズ２０内に上記保持体３１を１
個づつ送り込ませるためのものである。

上述の如き構成の連結帯３０は第６図に示すよ
うなシ−ト状体５０を折曲することにより形成さ
れる。すなわち、このシ−ト状体５０は先に述べ
た如き各保持体３１，３１…を構成する第１ない
し第３の係支片３２，３３，３４、及び各連結片
３５，３６に相当する各片部が縦方向に各々連続
されており、横方向に相互に隣り合う一方の連結
片３５と３５…どうし、及び第３の係支片３４と
３４…どうしが連結部４５，４５，…を介して
各々連結されている。また、上記各係支片３２，
３３，３４には先に述べた保持孔３７，３８，３
９が穿設されるとともに、隣接し合う各一方の連
結片３５，３５，…にまたがつて送り用窓部４
６，４６．…が形成されている。

そして、上記各片部間には第６図に示す如く容
易に折曲され得るように折曲部４７，４７，…が
形成されており、これ等折曲部４７，４７，…を
折曲することにより容易に第４図に示したような
連結帯３０が形成されるようになつている。

上述の如く本実施例における連結帯３０を構成
する各保持体３１，３１…の第１の係支片３２に
設けられた保持孔３７の周辺部にスロツト４０，
４０，…を設け、このスロツト４０，４０，…の
一端と上記保持孔３７との間に支承部４１，４
１，…を介在させることにより保持孔３７の周辺
が不用意に撓むことなくトランペツトネジ１の頭
部４を支持することができる。

よつて、トランペツトネジ１の頭部４が不用意
に保持体３１，３１…の第４図中下方に沈み込む
ことがなく、先に述べたネジ締付け機の送り機構
による保持体３１，３１…の送りピツチが大きす
ぎた場合には確実にネジ１の頭部４がノーズ２０
の内壁に当接され位置規制される。

また、トランペツトネジ１の頭部４がノーズ２
０の排出孔２３に潜入してしまうことなくネジ１
をノーズ２０内に正確に支持することができ傾む
いたネジ１を打撃することにより起こり得るドラ
イバ２１やノーズ２０の破損を未然に防止するこ
とができる。

さらに、上記保持孔３７の周辺部分にスロツト
４０，４０，…を設けることによりこの保持孔３
７とスロツト４０，４０，…との間にネジ締付け
機のドライバ２１の打撃により容易に切断され得
る支承部４１，４１，…を介在させ、これにより
上記保持孔３７に軸部２が挿着されたトランペツ
トネジ１を容易に打ち抜くことができる。

また、本実施例における連結帯３０は一枚のシ
−ト状体５０を折曲して形成されるため極めて容
易に製造することができる。

さらに、トランペツトネジ１を支持するために
第１の係支片３２及びこの第１の係支片３２と対
向するとともに互いに積層される第２及び第３の
係支片３２，３３，３４を設けることによりトラ
ンペツトネジ１の保持状態をより安定ならしめる
ことができる。

＜考案の効果＞ 上述の説明から明らかなように本考案はネジ等
の軸部が挿入されるネジ等の保持孔の周辺部にス
ロツトを設け、このスロツトと保持孔との間に支
承部を形成することにより上記ネジ等の頭部が保
持体に沈み込むことを防止することができる。こ
れにより、例えばネジ締付け機のノーズ内に連結
体に保持されたネジ等を送り込む場合に、上記ネ
ジ締付け機の送り機構による送りピツチが大きす
ぎたときは上記ネジ等の頭部が確実にノーズ内壁
に当接され、ネジ等のノーズ内における確実な位
置規制を行なうことができる。

また、保持孔の周辺部にスロツトを設けること
によりこの保持孔に軸部が挿着されたネジ等を打
撃により容易に打ち抜くことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の連結帯の外観概略斜視図であ
る。第２図はネジ締付け機のノーズ内に連結帯に
装着された打込ネジを送り込んだ状態を示す要部
断面図であり、第２図Ａは打込ネジを打ち込む前
の状態、第２図Ｂは打込ネジを打ち込んだ後の状
態をを各々示す。第３図はネジ締付け機のノーズ
内にて連結体の保持部の係止片が撓んだ状態を示
す要部断面図である。第４図は本考案を適用した
ネジ等の連結帯の実施例を示す概略斜視図、第５
図は第４図における−断面図、第６図は第４
図に示すネジ等の連結帯の展開図である。 １……トランペツトネジ、３……軸部、４……
頭部、３０……連結帯、３１……保持体、３２，
３３，３４……係支片、３５，３６……連結片、
３７，３８，３９……保持孔、４０……スロツ
ト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ネジ等の軸部が挿着される保持孔を有するとと
   もに可撓性材料にて形成された少なくとも二枚の
   係止片が所定間隔をもつて対向配置された保持体
   が多数連設されてなり、上記各係止片のうち上記
   ネジ等の頭部側を係止する係止片の保持孔の周縁
   には巾狭の支承部を介して離間され径方向に放射
   状に形成されたスロツトを設けるとともに、他方
   の係止片には上記保持孔の周縁に連続した放射状
   のスリツトが形成されてなることを特徴とするネ
   ジ等の連結体。