JPS6325938Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 施肥播種機を施肥機として使用する場合は、そ
の播種機を取外さなければならない。 而して、この施肥播種機は、施肥播種機の機枠
上に横架して駆動回転する主軸から播種機の駆動
力を得ながら、播種機の台枠の前端部を上記主軸
に嵌着して播種機が主軸を支点とする上下回動自
在の取付けになつている。 ところが、従来の施肥播種機においては、第５
図に示すように、播種機の台枠イの両側杆の前端
部にそれぞれ軸受筒ロの突片ハを重合してそれら
の通孔に挿着したボルト・ナツトニにより着脱可
能に締付け固定し、施肥播種機の機枠上に横架し
て駆動回転する主軸ホに上記両側の軸受筒ロおよ
びその内側の止め環ヘを組込み式に嵌合し、両側
の止め環ヘをその締付けボルトトにより主軸ホの
適当位置に固定して播種機を主軸ホに取付けてい
る。 従つて、播種機を取外す場合は、ボルト・ナツ
トニを外さなければ播種機を取外すことができな
いから、その播種機の着脱操作が面倒であり、特
に多条施肥播種機においては、播種機の個数が多
いためにその着脱に多くの手間と時間を要し、一
方、ボルト・ナツトニが肥料等によつて錆付き、
その取外しが非常に困難になることがあつて播種
機の着脱操作は大変な欠点があつた。 そこで本考案は上記欠陥を解消するため、播種
機の台枠の前端には、上方本体に下方キヤツプの
後端部を枢着し、且つその上方本体の前端部の通
孔に挿通するハンドル付き固定ボルトを下方キヤ
ツプの前端部のねじ孔に螺合して構成した割りメ
タルを装着し、一方、機枠上に横架して駆動回転
する主軸には上記割りメタルを係止する止め環を
装着し、ハンドル付き固定ボルトの１方または他
方への回転操作によつて割メタルが開閉し、主軸
への播種機の着脱を、工具を要することなく安易
迅速になし得て実用上至便なるようにした施肥播
種機における播種機取付装置に係るものである。 第１図乃至第４図に示す本考案の１実施例につ
いてその構造を説明すれば、１は多条施肥播種機
の機枠で、その前端中央上に固装した３角状取付
枠２の上下をトラクタの３点リンクヒツチ３に連
結する。 ａは機枠１の前部に左右方向に数個並設した施
肥機を示し、４はその肥料タンクで、図示してな
いが底部内には回転撹拌はね出し体を収納する。
５は肥料タンク４の下方に配設した∧形溝切器、
６は肥料タンク４の送出口後方に上口を臨ませて
縦に配置した肥料落下樋で、その下端は∧形溝切
器５の後部内に臨ませる。７は機枠１の前部上に
回転自在に横架した主軸である。 ｂは各施肥機ａの後方にそれぞれ配置する播種
機を示し、８は播種機ｂの台枠、９は台枠８の両
側杆の前端にそれぞれ取付ける割りメタル、１０
は割りメタル９の上方本体で、その後方突出片１
１を台枠８の側杆の前端に重合してそれらの通孔
に挿着したボルト・ナツト１２により締付け固定
し、その上方本体１０の前端中央に通孔１３を穿
ち、下方軸受面の中央に周溝１４を、後方中央に
凹部１５をそれぞれ装設する。１６は割りメタル
９の下方キヤツプで、その後端の中央上に装設し
た突出片１７を上方本体１０の凹部１５内に嵌合
して後端部を上方本体１０の後部に横軸１８によ
り開閉自在に枢着し、該下方キヤツプ１６の前端
中央にねじ孔１９を、上方軸受面の中央に周溝２
０をそれぞれ装設する。２１はリング状のハンド
ル２２を設けた固定ボルト、２３は割りメタル９
の内側において主軸７に摺動自在に嵌合した止め
環で、そのねじ孔に螺通した締付けボルト２４に
より主軸７に固定する。 ２５は台枠８の前部下方に上方から見て倒ハ字
形に配置して回転自在に軸支した皿状の覆土円
盤、２６は台枠８の中間部に取付けた播種箱で、
その上方に種子タンク２７を附設し、下方に∧形
溝切器２８を設けて播種箱２６の種子落下樋２９
の下口を∧形溝切器２８の後部内に臨ませる。３
０は播種箱２６の後方に配置した両側覆土金、３
０は台枠８の後端に回転自在に軸支した鎮圧ロー
ラである。 ３２は機枠１の中間部両側に軸支した車輪で、
その車軸３３と主軸７、主軸７と肥料タンク４内
の回転撹拌はね出し体の回転軸および播種箱２６
の伝動軸とをそれぞれチエン伝動機構により連結
する。３４は機枠１の後部上に設けたサドルであ
る。 次にその作用を説明する。機枠１の主軸７に播
種機ｂを取付けるには、第４図に示すように割り
メタル９を開き、各施肥機ａの後方においてそれ
ぞれ播種機ｂの両側の割りメタル９を主軸７の両
側止め環２３の外側箇所にそれぞれ嵌め込み、そ
の割りメタル９の上方本体１０を主軸７上に係合
して載置する。そこで、下方キヤツプ１６を持上
げて上方本体１０の通孔１３に挿通した固定ボル
ト２１をハンドル２２によつて下方キヤツプ１６
のねじ孔１９に螺着すれば、第３図に示すように
割りメタル９が閉じられた状態に保持されて主軸
７に嵌着し、施肥機ａの後方に播種機ｂが取付け
られて施肥播種機が構成される。 そこで、機械を圃場に入れてタンク４内に肥料
を、タンク２７より播種箱２６内にわたつて種子
をそれぞれ投入し、トラクタの運転を開始して機
械を前進させれば、車輪３２が接地回転し、その
車軸３３からチエン伝動機構を経て主軸７が割り
メタル９内で回転し、該主軸７からチエン伝動機
構を経てタンク４内の撹拌はね出し体および播種
箱２６内の播種盤を駆動する。従つて、漸次タン
ク４内の肥料を撹拌はね出し体により撹拌して落
下樋６内にはね込み、その肥料は落下樋６の下端
から溝切器５で作つた施肥溝内に流落して施肥さ
れ、その後、施肥溝上に後続の両側円盤２５によ
り覆土する。一方、順次播種箱２６内の播子を播
種盤によつて落下樋２９内に送り込み、その種子
は落下樋２９の下端から溝切器２８で作つた上記
覆土上の播種溝内に流落して播種され、その後、
播種溝上に後続の両側覆土金３０により覆土し、
その上をローラ３１で鎮圧して施肥および播種作
業が完了する。 而して、施肥播種機から播種機ｂを取外すに
は、播種機ｂの両側前端の割りメタル９の固定ボ
ルト２１をハンドル２２によつて下方キヤツプ１
６のねじ孔から螺出すると、その下方キヤツプ１
６が横軸１８を支点とし回動下降して割りメタル
９は開く。従つて、その後、播種機ｂを後方へ移
動すると、割りメタル９が主軸７より脱離して播
種機ｂは主軸７から分離する。 本考案は施肥播種機における播種機取付装置を
上記のように構成したから、播種機の前端の割り
メタルを開いてその割りメタルの上方本体を主軸
上に係合載置した後、下方キヤツプを持上げて上
方本体の前端通孔に挿通したハンドル付き固定ボ
ルトをそのハンドルにより下方キヤツプの前端ね
じ孔に螺着すれば、割りメタルが主軸に嵌着して
播種機が主軸に取付けられ、一方、ハンドル付き
固定ボルトを下方キヤツプの前端ねじ孔から螺出
すると、下方キヤツプが回動下降し割りメタルが
開いて播種機を主軸より分離することができ、従
来のように、播種機の台枠に掛け金を取付けてい
るボルト・ナツトを外さなくてよく、主軸への播
種機の着脱を、工具を要することなく安易迅速に
なし得て実用上至便であり、且つ極めて構造が簡
単で容易安価に製作でき、軽快円滑に作動してそ
の固定は確実堅固なる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例に係る多条施肥播種
機の側面図、第２図は同上播種機取付部の拡大正
面図で、中間部を切欠して示す。第３図はその割
りメタルの閉じた状態の側面図、第４図は同上割
りメタルの開いた状態の側断面図、第５図は従来
の施肥播種機における播種機取付部の平面図で、
中間部を切欠して示す。 １……機枠、７……主軸、ｂ……播種機、８…
…台枠、９……割りメタル、１０……上方本体、
１１……後方突出片、１３……通孔、１６……下
方キヤツプ、１８……横軸、１９……ねじ孔、２
１……固定ボルト、２２……ハンドル、２３……
止め環。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上方本体に下方キヤツプの後端部を横軸により
   開閉自在に枢着し、且つその上方本体の前端中央
   の通孔に挿通したハンドル付き固定ボルトを下方
   キヤツプの前端中央のねじ孔に着脱可能に螺合し
   割りメタルを構成して該割りメタルの上方本体の
   後方突出片を播種機の台枠の前端に装着し、機枠
   上に横架して駆動回転する主軸に上記割りメタル
   を着脱可能に嵌着すると共に、その主軸には割り
   メタルを係止する止め環を装着してなる施肥播種
   機における播種機取付装置。