JPS63250435A - 耐熱疲労性及び耐食性に優れたニツケル基合金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐熱疲労性および耐食性に優れたニッケル基合
金に関するもので、このニッケル基合金は例えばがスタ
ービン用静典に好適に利用できる。

〔従来の技術〕

ガスタービン用静翼は精密鋳造によって製造されたコバ
ルト基鋳造合金が一般に使用され、それはガスタービン
の起動・停止に伴う急激な加熱・冷却の繰返しを受ける
。更に、静翼はたとえばイオウ分を含有する燃料の燃焼
から発生するガスのような腐食性環境の中に置かれる。

一般にがスタービン用靜翼に使用されているコバルト基
合金の強化機構は主として炭化物の析出強化によるが、
高温での耐熱疲労性は十分ではなかった。

また、ニッケル基合金をガスタービン用静翼に使用する
例があり（特開昭４８−４３３１）、これはＡｔ／ＴＩ
の比が０．２５〜１．３３の範囲、Ａ７　＋　Ｔ　Ｉが
４〜７％の範囲にて、Ａ７およびＴＩを含有したニッケ
ル基合金である。しかし、これは耐熱疲労性に優れてい
る反面、高温耐食性は十分ではない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

このように従来のコバルト基合金およびニッケル基合金
は耐熱疲労性および耐食性の両方を満足するものではな
かった。

本発明の目的は、従来のコバルト基合金及びニッケル基
合金よりも耐熱疲労性及び耐食性に優れたニッケル基合
金を提供することにある。

〔問題点を解決するだめの手段〕

耐熱疲労性を改善するためには高温における合金の耐力
を高めなければならない。この耐力を高めるにはコバル
ト基合金よりもガンマグライム相が析出するニッケル基
合金が良い。ガンマグライム相の組成はＮｉ、（Ａｔ、
Ｔｉ）であり、Ａｔ及びＴＩの含有量によりＮｉ、　（
Ａｔ、　Ｔｉ　）　量も変化する。

ＡｔおよびＴＩはガンマプライム相Ｎ　ｉ−、（Ａｔ　
、Ｔ　ｉ　）を形成し、析出強化元素として作用する。

それらが適描な組合せのとき、耐硫化抵抗が増加するこ
とが見い出された。Ａｔ／　Ｔ　ｉの比が１以下のとき
耐硫化抵抗を増し、Ａｔ／　Ｔ　Ｉが０．３以上で弱い
Ｎ１３Ｔｉ相の形成を防ぐ。Ａｔが多くなると、ガンマ
プライム相の量が請願し、マトリックス中のＮ１が減少
し、その結果相対的にＣｏ　、　Ｃｒ等が多くなり、脆
いシグマ相が形成しやすい状態となる。そのため、Ａｔ
とＴＩ’ｄを厳密に、１１１＝することにより弱いＮｉ
、ＴＩ。

および脆いシグマ相の形成を押え、高温強度、高温延性
を持たせ、かつ耐食性を有する合金を得られることかわ
かった。

本発明者等は以上の考察から、ｈｔおよびＴ１を限定さ
れた範囲に含有させることにより、耐熱疲労性および耐
食性が優れたニッケル基台金を見出した。

本発明のニッケル基合金は、重着でＣ：０．１〜０．２
５％、　Ｃｒ　：　１５〜３０％、Ｃｏ：０〜１５％、
Ｗ：０〜５％。

Ｎｂ　：　０．５〜２．５％、Ｓ１≦０３％＋　ＭｎＳ
２．３％Ｉ　Ｔａ　：　２〜４％、　Ａｔ：　２〜４　
％　、　Ｔｌ　：　４．０〜５．０％、Ｚｒ：０１０１
〜０．２０％。

Ｂ：０．０１〜０．０５％を含み、残余が実質的にＮｌ
よシなり、且つ重量でＡｔ／Ｔｉ＝０．４〜０．８であ
ることを特徴とするものである。

〔作用〕

次に成分の限定の理由について説明する。

Ｃ：合金の応力−歪特性を改善するために必要であり、
最小限０゜１％なければその目的は達成されない。しか
しながら、０．２５％を越えると合金の応力−歪特性は
再び悪くなる。

Ｃｒ：高温耐食性を良くする重要な元素でろり、少なく
とも１５％以上必要である。クロム含有量が増加すると
高温延性が減少し、長時間加熱で好ましくない組織が形
成し易くなる。最大３０％に押える必要がある。

Ｃｏ：腐食抵抗を高めるとともに固溶強化作用に有効で
ある。耐食性から少なくとも３％以上でなければならな
いが、その含有量が１２％を越えると合金の応力−破断
強度に有害である。

従って３〜１２％が有効である。

Ｗ：基地の固溶強化を目的として添加されるものであり
、含有量が多いほど高温強度が向上する。しかしその量
が５％を越えると、耐熱疲労性が低下する。０〜５％が
望ましい。

Ｎｂ：ガンマプライム相に固溶され、高温強度を改善す
る元素であり、最小限０．５％必要である。

Ｓｉ＊　Ｍｎ　ニ一般に脱酸剤として添加するが真空溶
解の場合はいずれも０．３％以下が望しい。０．３％以
上では非金属介在物が発生しやすくなり、延性低下にな
る。

Ｔａ：ニオブと同様な効果があり、最小限２％必要であ
り、４％を越えると強度および延性が低下する。

Ｚｒ、Ｂ：応力−破断特性を改善する作用を有し、それ
ぞれ０．０１％以下では目的が達成されない。

またそれぞれ０．２０％および０．０５％を越えると脆
性が生ずる。

Ａｔ、Ｔｉ：ｇンマプライム相を形成する元素であり、
高温強度を得るために重要である。ｋＡ含有量が２％以
下又は４％を越えると高温強度が低下する。

がンマプライム相形成のためにはＴ１含有量が４．０％
以上必要でＮｌ、（Ａ／、、Ｔｉ）を形成し、高温強度
が向上する。又Ｔ１含有量が５．０％を越えるとＮｌ、
Ｔｉが形成され延性を低下する。

特に、４．６〜５．２％がよい。

Ａｔ　／　Ｔ　Ｉ比（重量％で計算した値）が０．４未
満の時は耐食性及び延性低下により耐熱疲労性が低下す
る。又その比が０．８を越えると高温強度が低下する。

なお、本発明のニッケル基合金は溶製後、溶体化処理し
、さらに時効処理して用いる。

〔実施例〕

第１表の罵２を除く成分の合金を各々５１’４真空溶解
により溶製した。さらにこれら溶製した母合金を再度真
空溶解し、ロストワックス法による精密鋳造鋳型に鋳込
み、引張試験片、熱疲労試験片および腐食試験片を溶製
した。＆２の成分の合金は大気溶解により、同様な試験
片を作製した。

また第１表に示す各々の合金について下記の熱処理を与
えた。

合金罵１，３，４，５，６，７゜ １１８６〜１２１４℃で８時間保持後空冷１１３６〜１
１６４℃で２時間保持後空冷９８６〜１０１４℃で６時
間保持後空冷８８６〜９１４℃で２４時間保保持後冷合
金魔２ １１３６〜１１６４℃で４時間保持後空冷９６８〜９９
６℃で４時間保持後空冷 上記の熱処理後、高温引張特性試験、耐熱疲労性試験お
よび腐食試験を行った。第３図は熱疲労試験に用いた円
盤状の試験片の形状を示す。

第１図、第２図に試験温度７５０℃における引張特性を
示す。試験片は標準形状のものを用いた。

第１図、第２図に示されているようＫ、本発明合金は比
較合金と対比して、強度および延性のバランスが優れて
いる。

第４図は、第３図に示す試験片を用い、９００℃で３０
分間保持後３００℃まで温度を下げ、再び９００℃へ昇
温する温度サイクルを与えた熱疲労試験において第３図
に示すＡ部にクラツクが発生するまでのサイクル数の回
数を示す。第４図に示すように、本発明合金は比較合金
と比べて耐熱疲労性が優れている。

第５図に腐食試験結果を示す。試験条件を下記に示す。

腐食剤　ニア５％Ｎａ２ＳＯ４＋　２５％ＮａＣｔ塗布
量　：１０Ｉｎ９／ｃＲ” 試験温度：９００℃ 腐食時間：５００時間 第５図に示すように、本発明合金は耐食性においても比
較合金より優れている。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、従来のニッケル
基合金の２倍以上の耐熱疲労性を有し、一方、従来のコ
バルト基合金と同等もしくはそれ以上の耐食性を有する
ニッケル基合金が得られる。

このニッケル基合金は、ガスタービンの高温化に伴い信
頼性が要求されるガスタービン靜翼材に好適である。

【図面の簡単な説明】

第１および第２図は７５０℃における引張特性の試験結
果を示す図、第３図は耐熱疲労試験に用いた試験片の側
面図、第４図は熱疲労試験結果を示す図、第５図は腐食
試験結果を示す図、第６図はガスタービン用ノズルの構
成を示す断面図、第７図は第６図に示すＡ−Ａ断面の形
状を示す図である。 １・・・リテナーリング　　　２・・・冷却空気３・・
・高温ガス　　　　　　４・・・ノズルセグメント。 「−コ 谷　　浩太部、−一」 第３図 嘉６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 重量でＣ：０．１〜０．２５％、Ｃｒ：１５〜３０％、
   Ｃｏ：０〜１５％、Ｗ：０〜５％、Ｎｂ：０．５〜２．
   ５％、Ｓｉ≦０．３％、Ｍｎ≦０．３％、Ｔａ：２〜４
   ％、Ａｌ：２〜４％、Ｔｉ：４．０〜５．０％、Ｚｒ：
   ０．０１〜０．２０％、Ｂ：０．０１〜０．０５％を含
   み、残余が実質的にＮｉよりなり、且つ重量％で計算し
   て比Ａｌ／Ｔｉ＝０．４〜０．８であることを特徴とす
   る耐熱疲労性及び耐食性に優れたニッケル基合金。