JPS63248489A - 多重効用造水装置の運転方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、海水から淡水を造水する多重効用造水装置の
運転方法に関する。

〔従来の技術〕

従来、海水を淡水化するには、例えば多重効用造水装置
が用いられている。このｆｅ置の供給媒体はスチーム及
び海水である。供給スチーム温度は入口で所定の値に設
定し、プラインヒータ、効用部初段に振分け、同じ温度
でこれらを加熱している。

〔発明が解決しようとする問題点〕

多重効用造水装置は海水とスチームを供給して淡水を得
るが、その装置内温度状態はこれらの供給量及び供給温
度によって決定される。

遣水比（＝遣水量／スチーム供給ｆ［）を上げるために
段数を多く設定した装置の場合（５段程度以上）、供給
スチーム温度がわずか１℃程度ズレると所定の造水量が
出ないという問題が発生する。

本発明は、このような問題を解消し、多重効用造水装置
を安定な温度状態で運転する方法を提供するものである
。

〔問題点を解決する九めの手段〕

本発明は、蒸発器と予熱器とからなる効用缶を垂直に５
段以上重ねた多重効用缶と、最終効用缶からのスチーム
を凝縮させる凝縮器とから構成される多重効用装置の運
転方法において、予熱器から蒸発器に至る海水ラインに
設けられ九海水ヒータに供給するスチーム温度と、効用
部初段に供給するスチーム温度を別々に設定することに
より、全体の熱バランスを一定に保持することを特徴と
する多重効用造水装置の運転方法に関する。

〔作　用〕

本発明方法では、効用部への供給スチーム温度が外的要
因により増加すると海水ヒータ（一般のブラインヒータ
）へ供給するスチーム温度を減少させ、一方効用部への
供給スチーム温度が減少すると海水ヒータへ供給するス
チーム温度を増加させ、常に安定な熱バランスを保つよ
うにする０かくして、本発明方法により、装置内各段で
常に各段のスチーム温度が海水温度より高い（設定値分
だけ高い）定常運転が可能となる。

〔実施例〕

以下、本発明方法全実施例を参照して詳細に説明する。

第２図は、比較のために使用した通常の多重効用造水装
置の概略図である。図中の各記号は、次の通りでるる。

１：蒸発器、２：予熱器、３：凝縮器。

４：ｓ水ヒー／（一般のプラインヒータ）。

ＴＣ：温度コントローラ ａ：管路（海水供給用） ｂ：　　Ｉ　（海水供給用） （！：＃（海水一部数出用（熱バランスをとるため））
ｄ：　　ｚ　　（海水折返し用） ｅ：　　ｌ　（ブライン通過用） ｆ：ｚ（発生スチーム次段蒸発器供給用）ｆ：ｔ　　（
発生スチーム次段予熱器供給用）ｈ：　　ｔ　　（予熱
器スチームｌ＃縮後淡水回収用）ｋ：　　Ｉ　（プライ
ンブローダウン用〕ｔ：　Ｉ　（淡水回収用） ｍ：　　−（ｊｌ終段発生スチーム凝縮器供給用）ｎ：
　＃　　（外部からスチーム供給用）Ｉ）：＃（淡水回
収用） （１：＃（スチーム凝縮後淡水回収用）←：海水または
ブライン〔第１段蒸発器で海水の一部がスチームとなっ
た以後、残りの海水をブラインと呼ぶ（図では、管路ｅ
以後）二軸：淡水 峻−：スチーム 次に、この比較例での仕様及び運転条件を以下に示す。

運転条件 上記仕様及び運転条件により遣水量４．１７１−ン／Ｈ
を目標に運転を行つ次。スチーム、海水。

ブライン及び淡水の流れは次の通りである。

まず、スチームは管路ｎから供給され、蒸発器１の初段
及び海水ヒータ４に送られる。蒸発器１の初段では、ブ
ラインを加熱して一部がスチームに変わる。海水ヒータ
４では、供給スチームにより海水が予熱される。

続いて、初段で発生し九スチームの一部ｆは蒸発器１の
第２段に送られ、初段からのブラインと熱交換して淡水
となる一方、ＷＪ１段と同様にプラインを加熱してその
一部をスチームに変える。他方、初段で発生したスチー
ムの一部ｔは、予熱器２の第１段に送られ、このスチー
ムにより海水が予熱される。

以後、同様の原理により、スチーム及び淡水は最下段ま
で送られ、淡水は一部が管路ｔから直接、スチームは管
路ｍから凝縮器５を通して管路ａからの海水と熱交換し
て淡水となり管路ｑ′ｔ−経て、淡水回収用管路ｐに入
り取出される。

運転を開始して定常状態となった後１０分間は所定の造
水ＩＩｋを得た。その後、初段効用部へ供給するスチー
ム温度にわずか±１．０℃程度の変動があり、ＷＪ５段
目以降で、（！ｉミスチーム度が海水温度より低くなり
、熱交換されない段が発生したｐ、＋２１以降海水温度
が高くなり、各段予熱器の段間温度差がなくなり、熱交
換され表い段が発生する現象が起きた。すなわち、（ｔ
ｌ。

（２）の現象が起って所定の遣水量が出なくなつ念。

このように、段数の多い多重効用造水装置ｔは、外的条
件の変化に極めて敏感であるが、初段効用部への供給ス
チーム温度を±１．ＤＣ８に以下に微調整することは難
しく、以上の通常の運転方法による温度状態の回復は現
実的ではない。

そこで、本発明では、海水ヒータ４に供給するスチーム
温度と、効用部初段に供給するスチーム温度を別々に設
定することができるようにした。

第１図は本発明方法の実施例に使用した多重効用造水装
置の初段効用部近傍を示す概略図であり、これ以外は第
２図に示す装置と同じである。

第１図中、第２図と異なる部分の記号は、次の通りであ
る。

ｎｌ：管路（外部からスチーム供給用く初段効用部近傍
）） ｎｘ：’（外部からスチーム供給用（海水と−タ専用）
） 第１図において、上記第２図の場合と同様の仕様及び条
件で運転続行中に、上記現象（１１が起こったとき、ス
チーム温度を測定し次ところ１５９、５℃でめったため
、海水ヒータ４へ供給するスチーム温度のみを１４２℃
とすると、直ちにもとの安定運転状態に回復した。一方
、上記現象（２）が起こったとき、スチーム温度を測定
したところ１４１．１℃であったため、海水ヒータ４へ
供給するスチーム温度のみ１３８℃とすると、やはり安
定運転状態に回復した。このように海水ヒータ４側のみ
別個に供給スチーム温度のコントロールを行うと、±２
．０℃の調整となり、充分コントロールができる。

上記本発明の運転制御方法により、１０時間遵絖して運
転したところ、遣水ｉ４２．０トン（＝４．２０トン／
Ｈ）を得ることができ、安定した連続運転が可能である
ことを確認した。この制御は、容易に自動制御とするこ
ともできる。

〔発明の効果〕

多重効用造水装置は、供給スチーム温度の変化に極めて
敏感であり、安定運転を長時間続けるのは極めて難しい
が、本発明方法ではこれを可能にし、常に安定な温度状
態で運転でき、常時装置能力ｔ−１００％発揮させるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法の実施例に使用した多重効用造水装
置の一部分のみを示す概略図、第２図は通常の多重効用
造水装置の概略図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 蒸発器と予熱器とからなる効用缶を垂直に５段以上重ね
   た多重効用缶と、最終効用缶からのスチームを凝縮させ
   る凝縮器とから構成される多重効用装置の運転方法にお
   いて、予熱器から蒸発器に至る海水ラインに設けられた
   海水ヒータに供給するスチーム温度と、効用部初段に供
   給するスチーム温度を別々に設定することにより、全体
   の熱バランスを一定に保持することを特徴とする多重効
   用造水装置の運転方法。