JPS63243197A - 粗製グリセリド油組成物の精製方法 - Google Patents

粗製グリセリド油組成物の精製方法

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JPS63243197A
JPS63243197A JP7822387A JP7822387A JPS63243197A JP S63243197 A JPS63243197 A JP S63243197A JP 7822387 A JP7822387 A JP 7822387A JP 7822387 A JP7822387 A JP 7822387A JP S63243197 A JPS63243197 A JP S63243197A
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glyceride oil
membrane
semipermeable membrane
crude glyceride
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JP7822387A
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楠田 昌孝
福間 修司
正樹 西山
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Nitto Denko Corp
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Nitto Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 愈果上見料几盆互 本発明は、一般には、半透膜を備えた膜濾過装置を用い
て、粘性を有する液体を膜処理する方法に関し、特に、
半透膜を備えた膜濾過装置を用いて、粗製グリセリド油
組成物を精製する方法に関する。
従来の技術 通常、食用油として用いられる植物油には大豆油、ナタ
ネ油、綿実油、サフラワ油、トウモロコシ油、ヒマワリ
油、米ヌカ油等がある。これらの植物油を製造するには
、先ず、その原料中の含油量に応じて、原料を圧搾した
り、又は原料をヘキサンのような有機溶剤で抽出してミ
セラとし、このミセラから溶剤を蒸発除去して粗製グリ
セリド油組成物を得る。この粗製グリセリド油組成物に
は、レシチン等のリン脂質を主成分とする不純物、所謂
ガム質が通常、1.5〜3%程度含まれており、このガ
ム質は、油の加熱時に分解して、油を着色させたり、異
臭を生じさせ、或いはその風味を損なうため、粗製グリ
セリド油組成物中のガム質をできる限り除去することが
必要である。
従来は、製油工業においては、粗製グリセリド油組成物
に水を加え、リン脂質を主成分とするガム質を水和し、
これを膨潤、凝固させた後、遠心分離によって脱ガムし
ているが、この脱ガム油にもガム質が尚0.2〜1.0
%程度含まれているため、通常は、更に脱ガム油をアル
カリ及び酸等の薬剤 ′を用いる化学処理によって脱ガ
ム、脱酸、即ち、主として、残余のリン脂質と遊離脂肪
酸の除去を行なった後、活性白土等の吸着剤と共に真空
下で加熱して、色素及び上記アルカリ精製で除去するこ
とができなかった重金属、脂肪酸、石ケン分、ガム質等
のその他の微量成分を吸着除去する。更に、通常は、低
温下に油中において結晶し、又は濁りを生じる原因とな
るロウ分及び3飽和又は2飽和グリセリド等を除去する
ために脱ロウ工程を経た後、最終工程として有臭成分で
ある低級アルデヒド、ケトン、遊離脂肪酸等を脱臭除去
し、かくして、ガム質が50pp−以下の最終製品であ
る精製グリセリド油を得ている。
しかしながら、上記したような従来の精製方法は、最終
精製工程である脱臭工程を除いてすべて化学反応を含む
煩雑な化学処理であるのみならず、脱色、脱臭工程にお
いて食用に適する精製グリセリド油を得るためには、ア
ルカリによる脱酸処理後のグリセリド油中のリン脂質濃
度が1100pp以下であることが望ましい。このため
に、従来の方法によれば脱ガム操作を繰返して行なう必
要があり、この結果、多量の薬剤を要して、相当量のグ
リセリド油が失なわれるほか、脱ガム脱酸における種々
の化学処理によってグリセリド油が少なくとも一部劣化
し、製品グリセリド油やこれから得られる各種二次製品
に有害な影響を与える。また、種々の化学処理の結果、
著しく汚染された排水が生じ、この排水処理や脱酸工程
で生じるスラッジ処理のために更に付加的に薬剤、装置
及び費用を要することとなる。
このような不利益を除くため、粗製グリセリド油組成物
の新しい精製方法が特開昭50−153010号公報に
提案されている。この方法は、粗製グリセリド油組成物
をヘキサン等の有機溶剤で希釈したミセラをポリスルホ
ン、ポリアクリロニトリル又はポリアミドからなる半透
膜に加圧下に接触させ、ヘキサンとグリセリド油とを膜
透過液として、濃縮された膜不透過液から分離し、膜透
過液から有機溶剤を除去して、精製グリセリド油を得る
ものである。一方、ミセラが濃縮された膜不透過液には
、レシチン等のリン脂質が高濃度に含有されることとな
り、必要に応じて回収される。
しかしながら、現実に粗製グリセリド油組成物を工業的
規模にて膜濾過装置にて処理して精製グリセリド油を得
るには、種々の問題が存在する。
第1の問題は、ミセラを膜処理するに当たって、精製グ
リセリド油を高い回収率で膜透過液として得るには、通
常、40℃における粘度が0.5〜10 cpsである
ミセラを50〜60倍程度に高濃縮しなければならない
が、ミセラは、濃縮されるにつれてその粘性を増し、用
いる半透膜の形態によっては、ミセラをこのように高濃
縮することが不可能であることである。
そこで、かかる問題を解決するために、特公昭59−5
0277号公報には、低濃縮倍率域では中空繊維状膜モ
ジュールを用い、他方、高濃縮倍率域では管状膜モジュ
ールを用いることによって、ミセラを効率よく高濃度に
濃縮する方法が提案されている。しかし、この方法にお
いても、管状膜モジュールにてミセラの濃縮倍率を高め
ていくと、膜透過液中のリン脂質濃度が大きくなり、例
えば、濃縮倍率約50倍にて110000ppにも達し
、製品グリセリド油の品質を確保することが困難となる
場合がある。従って、実操業上は、ミセラの濃縮倍率を
高くすることは困難であって、延いては、精製グリセリ
ド油の回収率を十分に高くすることが困難となる。
更に、上記の方法によれば、管状膜モジュールによるミ
セラの高濃縮に際して、膜面での濃度分極を抑制するた
めには、管内のミセラの流速を2〜2.5m/秒程度の
高速度とすることが必要となり、モジュール出入口の圧
損が大きくなり、運転コストが高くなる問題もある。
発明が解° しようとする問題点 本発明は、一般には、粘性を有する液体の膜濾過装置を
用いる処理における上記した問題、例えば、粗製グリセ
リド油組成物の精製における上記した種々の問題を解決
するためになされたものであって、ミセラを所定の構造
を有する積層型膜濾過装置にて処理することによって、
リン脂質濃度を約1100pp以下に抑えつつ、高濃縮
し、従って、高回収率にて高純度の精製グリセリド油を
得ることができる方法を提供することを目的とする。
。 占をlするための 本発明による粗製グリセリド油組成物の精製方法は、リ
ン脂質を含有する粗製グリセリド油粗製物を有機溶剤で
希釈し、これを原液として、膜濾過装置にて処理して、
粗製グリセリド油を精製する方法において、波板状の膜
支持板の両面に半透膜を配設し、各半透膜と上記各波板
の波形面との間の空隙を透過液通路とするユニットを多
数積層し、各ユニットの間の空隙を原液通路とし、上記
波形のピッチPと振幅りとの比P/hを4〜18の範囲
とし、上記振幅りと前記膜支持板間の最小流路高さbと
の比h/bを3.0以下としてなる積層型濾過装置に原
液を供給し、前記半透膜に加圧下に接触させて、半透膜
透過液と半透膜不透過液とに分離し、半透膜透過液と半
透膜不透過液の少なくとも一方から有機溶剤を除去して
、精製グリセリド油及び/又は精製リン脂質を得ること
を特徴とする 特に、本発明の方法においては、積層型濾過装置におい
て、振幅りは、1〜3mmの範囲であることが好ましい
本発明は、一般には、40℃において0.5〜IQ c
psの粘度を有する液体の膜処理に好適に適用すること
ができる。
先ず、本発明の方法において用いる膜濾過装置を図面に
基づいて説明する。
本発明の方法において用いる濾過膜装置は、特願昭61
−201144号、特願昭61−215677号及び特
願昭61−297283号明細書等に記載されているよ
うに、第1図に示すように、波形を有する支持板1と、
その両面に配設された半透膜2とからなるユニット3を
間隔をおいて、同じ位相を有するように多数積層してな
る所謂積層型膜濾過装置であって、各ユニット3間に半
透膜1に挟まれて形成される蛇行した空隙を原液通路4
とし、それぞれの半透膜と支持板間の空隙を透過液通路
5とし、更に、本発明に従って、図示したように、上記
支持板の波形のピッチPと波形の振幅りとの比P/hを
4〜18の範囲とし、上記振幅りと前記膜支持板間の最
小流路高さbとの比h/bを3.0以下とし、更に、好
ましくは、hを1〜3龍の範囲としてなるものである。
かかる積層型膜濾過装置の一興体例を第2図から第6図
に示す。
第2図は、膜支持板の一例の平面図を示し、第3図は、
第2図において線111−Hに沿う断面図を示す。図示
した膜支持板1は、その長手方向の中心線に沿って、平
坦な帯部11が形成されており、この帯部は、透過液の
集水路として用いられる。
また、帯部の中央部には平坦な環状部12を有する貫通
孔13が穿設されており、この貫通孔は、膜濾過装置に
おいて、後述するように、透過液流出孔を形成する。更
に、膜支持板の両端部に前記中心線の両側にもそれぞれ
平坦な環状部14を有する貫通孔15が穿設されており
、この貫通孔は、装置において、後述する原液流入孔を
形成する。
また、膜支持板1は、その周8M16と上記貫通孔の周
囲の平坦な環状部を除いて、波付は加工等によって波形
17が形成されている。上記貫通孔13及び15のそれ
ぞれの周囲の平坦な環状部は、後述するように、ユニッ
ト3間にリングスペーサを密着させるために形成されて
いる。
第4図は、このような波板状の膜支持板1の両面に半透
n々2を配設してなるユニット3の多数を間隔をおいて
、同じ位相にて積層してなる積層型膜濾過装置の断面図
を示し、それぞれのユニット3は、その一端において、
バッキング21を介して固定されていると共に、封止さ
れており、更に、上記バッキング2Iに近接する内側の
位置にて、後述するように、リングスペーサ22に挟ま
れて、原液を前記原液通路4に導入するだめの原液流入
孔23を形成している。同様に、それぞれのユニット3
は、その他端においても、バッキング24にて固定、封
止されていると共に、後述するように、リングスペーサ
25に挟まれて、原液を前記原液通路4から排出するた
めの原液流出孔26を形成している。
透過液取出孔27は、ユニット3の中心位置に形成され
ている。即ち、ユニットを構成する支持板の中央部にお
いて、後述するように、リングスペーサ28によって形
成されている。
第5図は、原液流入孔23の詳細を示し、それぞれのユ
ニット3は、第1のリングスペーサ31と、連通溝32
を備えた第2のリングスペーサ33とによって挟まれて
、ユニットを貫通する原液流入孔23を形成している。
原液は、この原液流入孔から第2のリングスペーサ33
の存する連通溝32を経て、前記原液通路4に案内され
る。原液流出孔26も全く同様に形成されている。
第6図は、透過液流出孔27の詳細を示し、隣接するユ
ニット3の隣接する半透膜2が合わされて、前記第1と
同じリングスペーサ41によって挟まれ、他方、膜支持
板lが前記第2と同じ連通′a42を有する第2のリン
グスペーサ43によって挟まれ、隣接する半透膜と膜支
持板との間でこれら第1と第2のリングスペーサが水密
的に接触されて、ユニットを貫通する透過液流出孔27
を形成している。透過液は、透過液通路5から上記連通
溝42を経て、透過液流出孔27に合流し、装置外に導
かれる。
第7図は、本発明の方法において用いることができるユ
ニット3の別の例を示し、山部及び谷部がそれぞれ平坦
な波板状に形成されている膜支持板1を含む。このよう
な膜支持板を用いても、その両面に半透膜2を配設する
ことによって、第1図に示した場合と同様に、半透膜の
間に蛇行する原液通路4が形成され、膜支持板と半透膜
との間に透過液通路5が形成される。
更に、第8図は、本発明の方法において用いることがで
きる装置の別の例を示し、波形を有する支持板工と、そ
の両面に配設された半透膜2とからなるユニット3は、
間隔をおいて逆位相となるように多数積層されている。
この装置においては、半透膜の間に断面が連続的に縮小
拡大する原液通路4が形成される。透過液通路5は、上
記と同様に、膜支持板と半透膜との間に形成される。
従って、かかる装置にてミセラを処理するには、ミセラ
を加圧し、原液流入孔23がらユニット3相互の間の原
液通路4に導入し、この原液通路を流通させつつ、半透
膜2に加圧下に接させ、原液流出孔26に到らせ、他方
、この間に半透膜2を透過した膜透過液は、前記透過液
通路5を経て、透過液流出札27から装置外に導かれる
本発明の方法においては、このような積層型膜?、過装
置において、前記支持板の波形のピッチPと波形の振幅
りとの比P/hが4〜18の範囲とされると共に、上記
振幅りと前記膜支持板間の最小流路高さbとの比h/b
が3.0以下とされ、好ましくは、更に、hが1〜3鶴
の範囲とされる。
第1図に示した装置においては、原液が加圧下に原液通
路4に供給されると、原液の圧力によって、半透膜2が
これを支持している膜支持板1の山部の間で谷部の方に
撓み、蛇行した原液通路4を形成する。第8図に示した
装置においては、前述したように、断面が連続的に縮小
拡大する腸管状の原液通路4が形成される。
本発明の方法において、前記比P/hが4よりも小さい
ときは、膜支持板の単位長さ当りの波形の山の数が過大
となり、半透膜が過大な数の箇所にて山部に接触するこ
ととなり、原液通路の蛇行性が希薄となって、膜面近傍
における濃度分極を防止することが困難となる。他方、
前記比P/hが18よりも大きいときは、半透膜の山部
での支持間隔が波形の深さに比べて過大となり、原液の
圧力による半透膜の谷部への撓みが深くなる結果、半透
膜と波形底部との接触面積が過大となって、膜濾過装置
全体の透過効率が低下する。
また、前記比h/bを3.0よりも大きくするときは、
原液通路の蛇行形状のうねりが過大となり、蛇行隅部が
過度に深くなる結果、この隅部で原液が停滞し、この停
滞箇所で透過作用が低下するので、装置全体の透過効率
が低下する。しかし、比h/bも、これを余りに小さく
するときは、原液通路が蛇行性を失って、はぼ直線状と
なり、蛇行通路の乱流効果による濃度分極の防止が乏し
くなるので、リン脂質の除去性能が低下する。従って、
比h/bは、好ましくは1.0以上である。
本発明の方法においては、粗製グリセリド油組成物を希
釈すると共に、リン脂質のミセル化を促進するために有
機溶剤が用いられる。かかる有機溶剤は、用いる半透膜
を溶解しないことを要し、分子量はグリセリド油より小
さいのがよく、通常、50〜200、好ましくは60〜
150である。
具体的にはペンタン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭
化水素、シクロペンクン、シクロヘキサン、シクロへブ
タン等の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン
等の脂肪族ケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の低級脂
肪酸エステル等の1種又は2種以上の混合物が用いられ
るが、好ましくはヘキサンのような脂肪族炭化水素が用
いられる。
本発明の方法においては、粗製グリセリド油組成物をこ
れら有機溶剤で希釈して、グリセリド油を10〜80重
量%の濃度に希釈するのが好ましい。
前記したように、原料によっては、粗製グリセリド油組
成物は原料から直接有機溶剤により抽出されるが、本発
明においてはこのような抽出液をそのまま膜処理しても
よく、この「抽出」も有機溶剤による希釈と同義に解釈
される。また、従来の精製方法において、溶剤抽出後に
溶剤を留去したグリセリド油組成物も本発明において用
いることができ、勿論、原料から圧搾された組成物も粗
製グリセリド油として用いることができる。更に、所望
ならば、従来の精製工程の任意の段階で得られるガム質
含有グリセリド油も粗製グリセリド油として用いること
ができる。以下、ミセラとは、粗製グリセリド油組成物
の上記意味における有機溶剤溶液をいう。
更に、本発明においては、ミセラの膜面に対する流速は
、単位時間当りの原液流量を、前記最小流路高さを高さ
とする原液通路断面積で除した値として定義される見掛
は流速が0.1〜2m/秒の範囲であることが好ましく
、特に、0.5〜1.5m/秒の範囲であることが好ま
しい。上記見掛は流速が小さすぎるときは、膜面でのリ
ン脂質等の不透過成分の濃度分極が大きくなって、グリ
セリド油の透過を妨げ、また、大きすぎるときは徒にポ
ンプのエネルギー効率を低くするので、好ましくない。
次に、本発明においては、ミセラは、限定されるもので
はないが、通常、20〜80℃、好ましくは30〜60
℃の範囲で半透膜に加圧下に接触される。一般に処理温
度が高い程、大きい透過液量を得られることができる。
ミセラの加圧圧力は、用いる膜濾過装置の寸法やミセラ
濃度、温度、前述した見掛は流速にもよるが、通常、2
〜6kg/cmlの範囲が好適である。
本発明の方法においては、上記したような条件の下で、
精製グリセリド油が膜透過液として粗製グリセリド油組
成物の少なくとも50%、好ましくは66〜98%が回
収されるまで、ミセラを半透膜に連続して循環させつつ
、加圧接触させるのが好ましい。必要ならば、ミセラに
有機溶剤を加え、透過した分を補う。。
本発明において用いる半透膜は、ポリイミドからなるこ
とが好ましく、特に、実質的に一般式(但し、Rは2価
の基を示す。) で表わされるポリイミドからなる半透膜が好ましい。
上記ポリイミドからなる半透膜は、既に知られており、
その製造方法は、例えば、特開昭54−71785号や
特公昭58−37842号公報等に詳細に記載されてい
る。本発明においては、前記一般式において、特に、R
が一般式 (但し、Xは2価の結合基を示す。) で表わされるポリイミドからなる半透膜が好ましく用い
られる。ここに、Xの具体例としては、例えば、−CH
,−1−C(CH+)z−等のアルキレン基や、或いは
一〇−1−8O□−等の基を挙げることができるが、特
に高い温度に加熱されたミセラと接触しても、長期間に
わたってその分画分子量が変化しない−C1!□−や一
〇−が好ましい。
本発明において用いるポリイミドからなる半透膜は、そ
の分画分子量が、通常、10000〜100000の範
囲にあることが好ましく、特に、20000〜4000
0の範囲にあることが好ましい。このような分画分子量
を有する半透膜は、通常、限外濾過膜といわれている。
分画分子量が小さすぎると、透過液量が小さくなる傾向
があり、一方、大きすぎるときは、ガム質の分離性能に
劣る傾向があるからである。
ここに、分画分子量は、分子量が既知の溶質に対する半
透膜の排除率を測定することによって知ることができる
。実際には、例えば、平均分子量が既知であり、分子量
分布が単分散性のポリエチレングリコールを溶質(濃度
5000ppm)とするトルエン溶液を用いて膜の排除
率を測定するのがよい。従って、ここにおいても、25
℃の温度で3 kg / co!の圧力下に平均分子量
が種々異なるポリエチレングリコールのトルエン溶液を
用いて排除率を測定し、排除率が少なくとも95%であ
るポリエチレングリコールの最小の分子量をその膜の分
画分子量とする。
リン脂質の代表的成分であるレシチンはトリグリセリド
とほぼ同じ程度の分子量を有するが、本発明の方法によ
る膜処理条件下においては、数十分子乃至数百分子が相
互に会合してミセルを形成しており、従って、上記範囲
の分画分子量を有する半透膜に接触させることにより、
リン脂質はほぼ完全に膜により除去され、かくして、リ
ン脂質濃度が1100pp以下の脱ガム油を得ることが
できる。
本発明の方法は、一般に、粘性液体、特に、レシチン等
のリン脂質を多量に含む植物性粗製グリセリド油組成物
の精製に好適であるが、動物性粗製グリセリド油組成物
の精製にも適用することができる。また、レシチン等は
有用な有価成分であるから、必要に応じて成年透過液か
ら適宜に回収することもできる。通常は成年透過液を再
び前記したようなヘキサン等の有機溶剤で希釈し、膜処
理した後、成年透過液から有機溶剤を除去することによ
り高純度のリン脂質を得ることができる。
衾団至望末 以上のように、本発明の方法によれば、粘性を有する液
体を効率よく処理することができる。特に、所定の構造
及び寸法を有する積層型膜濾過装置にミセラを供給し、
原液通路にミセラを案内して、薄層流の乱流効果によっ
て、濃度分極を有効に防止すると共に、透過効率を高く
保持し得るので、透過液中のリン脂質濃度を約1100
pp以下に抑えつつ、ミセラを80〜100倍程度にも
高濃縮することができ、かくして、本発明の方法によれ
は、高純度の精製グリセリド油を高回収率にて得ること
ができる。また、装置の運転においても、圧損が殆ど起
こらない。
更に、本発明の方法においては、原液通路が蛇行通路で
ある場合、その幅が一定であるので、原液流の脈動がな
く、膜疲労も少ない。
実施且 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
半透膜として、分画分子量が20000であるポリイミ
ド半透膜を用いて、P=10mm、 h=2.1mm。
b = 1.3 vs、膜支持板の有効幅180鰭であ
る前記積層型膜濾過装置を組み立て、粗製グリセリド油
組成物としてリン脂質を1.6重量%(対大豆油)含有
する粗製大豆油の25重景%(対ヘキサンミセラ、40
℃における粘度0.7〜5cps)を圧力4kg/cn
l、温度40℃、見掛は流速1.0m/秒の条件で上記
膜濾過装置に循環通液して、70倍まで濃縮した。
このようにして得た膜透過液からヘキサンを留去し、精
製グリセリド油を得た。このグリセリド油中のリン脂質
濃度は1100pp以下であった。
面、膜透過液の粘度は、40℃において0.7〜1cp
sであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法において用いる膜濾過装置の要
部を示す断面図、第2図は、膜支持板の一例を示す平面
図、第3図は、第2図において線l11−I[[に沿う
断面図、第4図は、本発明の方法において好適に用いる
ことができる積層型膜濾過装置の一例を示す断面図、第
5図は、原液流入孔を示すための要部断面図、第6図は
、透過液流出孔を示すための要部断面図、第7図は、膜
支持、板の別の例を示す断面図、第8図は、本発明の方
法において用いる別の膜濾過装置の要部を示す断面図で
ある。 1・・・膜支持板、2・・・半透膜、3・・・ユニット
、4・・・原液通路、5・・・透過液通路、23・・・
原液流入孔、26・・・原液流出孔、27・・・透過液
取出孔、31・・・第1のリングスペーサ、32・・・
連通溝、33・・・第2のリングスペーサ、41・・・
リングスペーサ、42・・・連通溝、43・・・リング
スペーサ、P・・・支持板の波形のピッチ、h・・・波
形の振幅り、b・・・膜支持板間の最小流路高さ。 特許出願人 日東電気工業株式会社 第1図 第2図  −■ ? 1◆■ 第す図 儂− 1ル 第6図 第7図 1ニ、

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)リン脂質を含有する粗製グリセリド油粗製物を有
    機溶剤で希釈し、これを原液として、膜濾過装置にて処
    理して、粗製グリセリド油を精製する方法において、波
    板状の膜支持板の両面に半透膜を配設し、各半透膜と上
    記各波板の波形面との間の空隙を透過液通路とするユニ
    ットを多数積層し、各ユニットの間の空隙を原液通路と
    し、上記波形のピッチPと振幅hとの比P/hを4〜1
    8の範囲とし、上記振幅hと前記膜支持板間の最小流路
    高さbとの比h/bを3.0以下としてなる積層型濾過
    装置に原液を供給し、前記半透膜に加圧下に接触させて
    、半透膜透過液と半透膜不透過液とに分離し、半透膜透
    過液と半透膜不透過液の少なくとも一方から有機溶剤を
    除去して、精製グリセリド油及び/又は精製リン脂質を
    得ることを特徴とする粗製グリセリド油の精製方法。
  2. (2)粗製グリセリド油を分子量50〜200の炭化水
    素、低級脂肪酸エステル、脂肪族ケトン又はこれらの混
    合物から選ばれる有機溶剤にて希釈し、グリセリド油含
    量を10〜80重量%とすることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の粗製グリセリド油の精製方法。
  3. (3)有機溶剤がヘキサンであることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項又は第2項記載の粗製グリセリド油組
    成物の精製方法。
  4. (4)半透膜の分画分子量が10000〜100000
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の粗
    製グリセリド油組成物の精製方法。
  5. (5)半透膜が実質的に一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (但し、Rは2価の基を示す。) で表わされるポリイミドからなることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項又は第4項記載の粗製グリセリド油の
    精製方法。
  6. (6)Rが ▲数式、化学式、表等があります▼又は ▲数式、化学式、表等があります▼ であることを特徴とする特許請求の範囲第5項記載の粗
    製グリセリド油組成物の精製方法。
  7. (7)積層型濾過装置において、hが1〜3mmの範囲
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の粗
    製グリセリド油の精製方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2441132A (en) * 2006-06-28 2008-02-27 Pronova Biocare As Process for reducing the free fatty acid content of natural oils using a selectively permeable membrane
JP2015142908A (ja) * 2013-12-26 2015-08-06 三洋化成工業株式会社 浄水器に用いられる膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物

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