JPS632413Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はネクタイ結縛具に関するものであ
る。元来、主として男性の装いにワイシヤツの襟
元に付けてアクセサリーとして使用するネクタイ
は、男性の衣服の中では趣味や個性が最も強く表
現される服飾品であり、特に儀礼上は欠かすこと
のできないものである。

しかるに従来のネクタイ（幅ネクタイ）は結ぶ
際、結び部の骨子となるものがないために、結び
が不安定となり易く、結び目がずれ動いたり、結
びにゆるみを生じたりして型崩れを余儀なくされ
るものであつた。

また従来のようにネクタイを手で結んで形を整
える手段の場合には、結び目の丸みが形成されに
くく、みにくい平担な結び目となつたり、或い
は、結んだ時、ネクタイがよじれたりし易いもの
であると共に従来は、ワイシヤツを着る度毎に
一々ネクタイを手で入念に結ばなくてはならず、
たいへん厄介なもので、特に急いでいる時などに
は時間もかかりたいへん不便なものであつた。

この考案は上記に鑑みなされたもので、以下説
明するようなネクタイ結縛具を提供して上記従来
の諸欠点、諸問題を解消するようにしたものであ
る。

この考案を図面実施例について詳しく説明する
と、先ず１は、両端から夫々前部襟元に適合する
よう漸次下方へ彎曲して延設された左右弯曲側杆
部２，２が中央下部で弯曲Ｕ字杆部３を形成した
近似下顎形状で、かつ上記弯曲Ｕ字杆部３に挿通
孔５を形成するように彎曲膨出板部４が設けられ
たネクタイ結び用の本体骨子で、プラスチツクな
どの材料で構成されている。なお６は上記左右彎
曲側杆部２，２端部に夫々穿設された通孔であ
る。また７は一方左側彎曲側杆部２の通孔６に通
入連設され尾錠８によつて調節自在となつた帯体
で、その先部７ａは他方右側彎曲側杆部２の通孔
６に通入してベルベツト式フアスナー９ａ，９ｂ
によつて着脱自在に連設されるようになつてい
る。即ち左右彎曲側杆部２，２両端間に帯体７を
長さ調節及び着脱自在に取付けてなるものであ
る。また上記帯体７には、適宜間隔を置いて複数
個の磁石１０が夫々内部に埋込むようにして点在
的に配設してある。

この考案のネクタイ結縛具は叙上の構成で、次
にその使用状態を説明すると、先ず帯体７を、自
分の着ているＹシヤツ１２のカラー１３のサイズ
に合わせて予め長さを調節して置いてから、本体
骨子１の彎曲Ｕ字杆部３が前側中央にくるように
して帯体７をカラー１３の内側襟首に巻いてベル
ベツト式フアスナー９ａ，９ｂで固定する。そし
てそれから、上記本体骨子１の中央彎曲Ｕ字杆部
３に、ネクタイ１１を、該部の彎曲膨出板部４及
び挿通孔５を利用して普通のネクタイ結びと同じ
ような方式で結縛するものである。即ち図面第４
図に示す如く、先ず第４図イに示すようにネクタ
イ１１の所望の長さにした小剣１１ｂを本体骨子
１の彎曲Ｕ字杆部３の後側へ挿し入れて下方へ垂
らし、大剣１１ａを彎曲膨出板部４上から矢印の
ように右彎曲側杆部２に前側から後側へ回わし、
その大剣１１ａを左方へ導いてから次に同ロのよ
うに左彎曲側杆部２に矢印のように１回まわして
同ハのようにする。それからその大剣１１ａを前
側へ回わして正面を右方へ導いてから右彎曲側杆
部２を巻くように後側へ導き、同ニ矢印のように
その大剣１１ａを中心のループの中へ上から通し
て下方へ導き、同ホのように形を整える。それか
ら最後に裏側において下方へ垂れ下つている小剣
１１ｂを同ヘのように挿通孔５の中に通して下方
へ導き垂らしてネクタイ１１の結縛は完了するも
のである。なお上述の場合は、先ず最初に帯体７
をカラー１３の内側襟首に巻き固定してから、本
体骨子１の彎曲Ｕ字杆部３にネクタイ１１を巻き
結縛するようにしたが、予めネクタイ１１を本体
骨子１の彎曲Ｕ字杆部３に上記同様に結縛させて
置いてから帯体７をカラー１３の内側襟首に巻き
固定するようにしてもよいものである。

この考案のネクタイ結縛具は、叙上のように、
両端から夫々前部襟元に適合するよう漸次下方へ
彎曲して延設された左右彎曲側杆部２，２が中央
下部で彎曲Ｕ字杆部３を形成した近似下顎形状の
ネクタイ結び用本体骨子１を構成し、その彎曲側
杆部２，２両端間に帯体７を長さ調節及び着脱自
在に取付けたものであるから、どのような首廻
り、カラーサイズの人でも帯体７及び本体骨子１
がしつくりなじむように違和感を与えないで、安
定的にかつ迅速容易に着用できる効果がある。そ
して特にこの考案では、本体骨子１が、左右彎曲
側杆部２，２の中央で彎曲Ｕ字杆部３を形成し、
かつ該彎曲Ｕ字杆部３に挿通孔５を形成するよう
に彎曲膨出板部４を設けた構成となつているか
ら、ネクタイ１１を結ぶ際、上記彎曲Ｕ字杆部３
及び彎曲膨出板部４が結び部の芯骨子となつて手
際よく確固たる安定した結びが容易に行え、結び
目がずれ動いたり、結びにたるみを生じたりして
型崩れを生ずるようなことが全くない卓抜した効
果がある。また彎曲膨出部４によつて結び部の適
正な美しい丸みが形成できると共にネクタイ結び
時にその小剣を挿通孔５に挿通して下方に垂らす
ことによつてネクタイ小剣が安定してよじれた
り、大剣から妄りに離反して不安定となるような
ことがないなど優れた効果がある。なお帯体７は
ネクタイ１１とは別体で、かつ本体骨子１の左右
彎曲側杆部２，２両端間に取付けてあるから、普
通のネクタイの場合の頚廻りのようによじれたり
皺にならず、磁石１０の当りもよいと共にこの帯
体７は着脱自在で互換性があるから、着用者など
必要に応じて磁石１０の磁力の強いもの、弱いも
のと取替えて使用でき重宝である。さらにまたこ
の考案では、ネクタイ１１を予め本体骨子１の彎
曲Ｕ字杆部３に結縛して置けば、そのまゝ帯体７
を襟元に巻付け着用するだけでよく、従来のよう
にワイシヤツを着る度毎に一々ネクタイを入念に
結ぶ必要がなくなり、きわめて重宝で、特に急い
でいる時などにはネクタイを結ぶ手間、時間が解
消できて甚だ便利である。なお帯体７に複数の磁
石１０が点在的に配設してあるから、着用した際
に磁石が血行を促進して健康によいものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は斜視図、第２図はネクタイを結縛した状態の斜
視図、第３図は側面図、第４図イ〜ヘはネクタイ
を結ぶ場合の各過程を示した説明図である。 １……本体骨子、２……彎曲側杆部、３……彎
曲Ｕ字杆部、４……彎曲膨出板部、５……挿通
孔、……通孔、７……帯体、５……尾錠、９ａ，
９ｂ……ベルベツト式フアスナー、１０……磁
石、１１……ネクタイ、１１ａ……大剣、１１ｂ
……小剣、１２……Ｙシヤツ、１３……カラー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端から前部襟元に適合するよう漸次下方へ弯
   曲して延設された左右弯曲側杆部２，２が中央下
   部で弯曲Ｕ字杆部３を形成した近似下顎形状で、
   かつ上記弯曲Ｕ字杆部３に挿通孔５を形成するよ
   うに弯曲膨出板部４が設けられたネクタイ結び用
   本体骨子１を構成し、一方左弯曲側杆部２端部の
   通孔６に通入連接され尾錠８によつて長さ調節自
   在となつた複数の磁石１０が点在的に配設されて
   いる帯体７の先部７ａが他方右弯曲側杆部２端部
   の通孔６に通入されてベルベツト式フアスナー９
   ａ，９ｂなど留具によつて着脱自在に連設されて
   なるネクタイ結縛具。