JPS63240873A - 体外治療装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野１ 本発明は、体外に血液を導出して体外において治療行為
を行なうための治療方法および装置に関し、キシに温熱
療法を体外において行なう方法と装置に関する。

［従来の技術］ 従来、血液を体外に導出して治療する方法として５例え
ば人工腎臓のように体外に血液を導出して、その体外血
液回路中に透析装とを配し、そこで血液中に堆積した尿
素、尿酸クレアチンなどの老廃物を除去するものがある
。

この場合の透析においては、半透性の中空繊維をモジュ
ールに組み込み、この半透性の中空繊維の中を血液か流
れる間に、透析によって前記老廃物を除くようにしてい
る。

また、近年、中空繊維でその内側から外側に貫通した微
細孔を有するものを利用し、体外に導出した血液より血
漿を分離し、血漿中の病原物質を除いた後浄化した血漿
を再び患者に戻す、いわゆる血漿分離療法が行なわれつ
つある。

［発明が解決しようとする問題点コ このような体外に血液を導出して治療行為を行なうもの
のうち、癌の温熱療法の一方法として、体外に血液を導
出し、体外血液回路の中に熱交換器を配して血液を加温
し、この加温血液を再び人体に戻すことによって、人為
的に体温を上げて癌を治療することか考えられている。

この方法では温度を４２℃以上に上昇させると人体に悪
影響を及ぼし、殊に脳に対するダメージか避は難いとい
われており、このため大きな効果か期待できないのが現
状である。すなわち、人体の温度をある限度、４２℃以
上に上昇させることはてきないという問題がある。

そこで１本発明者は、体外に血液を導出して、この血液
を再び人体内に戻す間に治療行為を行なう新しい治療法
を種々検討して本発明に到達したものである。

即ち、人体に細菌、ビールスが侵入して、いわゆる感染
が生じると、人体の免疫反応によって免疫力をつけこれ
により治癒することはよく知られた事実である。細菌あ
るいはビールスの人体内への侵入によってしばしば発熱
現象が生じることも万人の知るところである。

医学の進歩によって、この発熱現象は、実は人体の防御
機構の発現であることが解ってきている。侵入する細菌
、ビールスの種類によって、この発熱現象の強弱か異な
るが、これは人体の免疫機構によって侵入細菌あるいは
侵入ビールス（以後、侵入細菌類と総称する。）を人体
がチェックし、それに対して攻撃する免疫反応か生じる
が、この侵入細菌類の強力さの程度によって発熱現象が
異なるのである。

これは一般に侵入細菌類が熱に弱いことは知られている
が、人体の防御反応は強力な外敵の侵入に会うと、この
力を弱めるための発熱現象を生じ、侵入細菌類の活動を
弱め、その間に免疫力の発現を待って、これを食い止め
るというメカニズムであることかわかってきた。

従って、この感染による発熱現象は実に重要な侵入細菌
類に対する自己防御反応であるといえる。しかし、発熱
は兄事に制御されていて、通常人体が安全に保たれる４
０’Ｃ以下にコントロールされるのであり、極めて興味
ある生体反応であるといえる。

本発明者は、この侵入細菌類の活力を激減させて、これ
らの活動力を弱め、もしくは死滅させることを、人体の
血液を体外に導出し、再び人体に戻す体外血液循環回路
の中で行なうことを着想し、血液から血漿を分離し、こ
の血漿を加温することにより血漿中に存在する侵入細菌
類を死滅あるいはその活力を減退させた後これを人体に
戻すことによって治療を達成しうるという、人体に悪影
響を全く及ぼさず、血液中に侵入した外敵、細菌類の活
力を弱め、もしくは死滅させるという方法を考え、本発
明に到達したものである。

［問題点を解決するための手段］ 即ち、本発明によれば、人体の血液を体外に導出して血
液中の血漿の一部を分離し、この分離された血漿を所定
温度以上に加温してこの血漿中に存在する細菌類を死滅
あるいはその活力を減じさせた後、更に該血漿を体温近
くの温度まで降温して人体に戻すことを特徴とする体外
治療方法、および人体の血液を体外に導出し、再び人体
に戻す体外血液循環回路を設け、この回路内に、少なく
とも一つの血漿分離器と、分離した血漿を加温するだめ
の少なくとも一つの熱交換器および加温された該血漿を
降温するための少なくとも一つの熱交換器を配してなる
体外治療装置、か提供される。

この場合、分離した血漿は一定量貯めて、これをバッチ
式に加温してもよいし、また、分離した血漿を別の回路
中にポンプを用いて流し、この別回路の中に少なくとも
一つの熱交換器を配して、これによって加温処理を行な
い、さらに少なくとも一つの降温用の熱交換器を配して
降温させて、これを元の血液回路に合流させる連続処理
によってもよい。

ここに用いる加温用又は降温用熱交換器は、血液を薄い
スリット中に流す、いわゆるスリットヒーターのような
ものでもよいが、血液中の諸成分、例えば赤血球や白血
球、血小板などの損傷を最少にするため及び効率の面か
ら、通常の人工腎臓や血漿分離器に用いられているよう
な中空ａｍの内径程度、すなわち５０ｐ〜６００ｐ、好
ましくは１５０井〜４００ル、更に好ましくは２００ル
〜３５０膳の内径を持つ中空管か好ましいことを確認し
た。内径か５０鉢より小さい場合には赤血球等の成分の
損傷か認められ、６００ルより大きいと、熱交換の効率
が悪くなる。

この中空管の材質は、例えばステンレススチールのよう
な金属製てあってもよいし、高分子材料によるものでも
よい。殊に高分子材料よりなる中空繊維は、製造上の微
妙な細工が回走で好ましい。

中空繊維の材質はセルロース、セルロースアセテートの
ような天然高分子、半天然高分子であってもよく、また
１ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエー
テルスルホン、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリ
ル、ポリウレタンのような公知の高分子物質が広く用い
られる。

本発明に用いるこれら金属製または高分子材料製の中空
繊維としては、従来、医療に用いられているような、半
透性、若しくは中空繊維の内腔から外壁への貫通した穴
のあいたものを用いることはできない。

本発明で用いる中空繊維は、その内部を流れる血液を加
温もしくは降温するためのものであって、血液中の成分
を選択的に分離するものでないので、いわゆる分離器の
ある膜は使用できない。このような膜を用いると、血液
成分の量的変化や汚染を生じ、むしろ好ましくない。換
言すれば、本発明に用いる中空繊維は、半透性ないし成
分分離能のないもの、更に云えば血液成分を全く通さな
いものであることが必要である。

このような膜壁か緻密な中空繊維を製造するためには、
ポリエチレンやポリプロピレン、ナイロンのような溶融
紡糸法によるものでは、通常の紡糸方法によって作るこ
とか出来、選択分離性付与の後加工をする必要はない。

又、セルロースアセテート、ポリアクリロニトリル、ポ
リスルホンのように、半湿式紡糸法によって製造する場
合には、溶媒にこれらを溶かした紡糸原液に、半透性を
付与するための添加物を加えず、環状スリットから押出
し、吐出する環状・線状体の内部に塩を大量に含ませた
水溶液を芯液として吐出させ、芯液と紡糸原液とが塩析
による相分離を起させる状態で紡糸すると、極めて緻密
な管壁を有する中空繊維とすることができることから、
本発明に好適である。

また１本発明に用いられる血漿分離器としては、従来公
知の血漿分離器を使用することかできる。

血漿分離器に用いられる中空糸膜としては、多孔性の中
空ｌｉ＆ｍで、親水性のものでも疎水性のものてあって
もよい。また、疎水性の膜は、界面活性剤又はコーティ
ング剤等により親水化処理したものも使用できる。

また、中空糸の材質としては特に制限されるものではな
く、前記の加温用又は降温用熱交換器と同様な材料を使
用することができ、高分子材料としては、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリスルホン、ポリカーボネート、
ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル等を挙げること
ができる。

多孔性中空繊維の内径、管壁厚さ、孔径も特に副成され
るものではないが、一般には内径が約５０〜６００ル、
管壁厚さが約１０〜３００ＩＬ、孔径が約０．０１〜７
終のものが好ましい。

［作用］ 本発明においては、体外に血液を従来公知の方法によっ
て導出し、導出した血液□より分離した血漿を体外にお
いて加温し、ここで侵入細菌類を死滅させるが、又はそ
の抵抗力、生命力を激減させ、続いてこれを体温近くに
降温し、人体に悪影響を全く与えずに人体に戻す。

従って、本発明は例えば、現在問題になっているエイズ
（後天性免疫欠乏症候群）のビールスのように、主とし
て血液内に存在するビールスを死滅させるのに極めて有
効てあり、現在その治療法か皆無であり、発病ずれば必
ず死に至るこの難病の治療法として、本発明は極めて有
効なものである。

本発明は体外に導出した血液から血漿を分離し、この血
漿部分を加温することに特徴かあり、血漿部分は熱に弱
い血球を含まないので、４０℃から７０℃程度まで加熱
でき、侵入細菌類の死滅あるいは活力の減退に大きな効
果がある。

体外に循環する血液の面沿は１０ｍＭ／分〜５００ｍＭ
／分の範囲て行なうことが好ましく、更に好ましくは３
０　ｍ　ｌ　／分〜２００　ｍ　ｌ　／分の範囲である
。この面沿が１０ｒｎＪｌ／分未満の場合、治療に余り
に長時間を要し、５００ｍ文／分を超えると中空ｌａｍ
を流れる血液の流速か速すぎて血球成分の損傷を起すお
それかある。

この体外循環の面沿が５０ｍ！；Ｌ／分であるとすると
、１時間で３０００ｍ！Ｌ処理出来ることになる。人の
血液量は１体重によって異なるが、平均して４０００〜
５０００　ｍ　ｌであるから、１時間程度で全面量を処
理できることになる。これを数時間ないしｌＯ数時間連
続して行なうこともできるし、また数時間の治療を毎日
行なってもよい。

又、患者の体調に照らし、隔日に行なったり、週２回等
行なったりして、人体の外で血液の加熱を行なってビー
ルスを逐次死滅あるいはその活力を弱め、人体の免疫力
を優位に保持させて治療することもてきる。

［実施例コ 次に、本発明を図面に示す実施例に基すいて更に詳細に
説明する。

（実施例） 図面は本発明における治療装置の顆要を示す説明図であ
る。

人体より体外の血液循環回路ｌにポンプ２によって導出
された血液は、ｆ均孔径０．５ルの血漿分離用ポリプロ
ピレン多孔性中空繊維（長さ１７０　ｍ　ｍ、内径２３
０ＪＬ、管壁厚さ４Ｏ＝）１８００本を束ねて作った血
漿分離器３に導かれ、ここで分離された血漿はポンプ４
によりポリプロピレン中空Ｒ１Ｉ（長さ１８０ｍｍ、内
径２００用、管壁厚さ４０ｇ）を２４００木束ねて形成
され、二段に直列に並べられた中空繊維型熱交換器５お
よび５′において６５℃に加熱される。この加熱によっ
て血漿中の侵入細菌類は滅菌され、該血漿は引き続き降
温用の中空ｔａ、、ｉ型熱交換器６で３７℃に降温され
、回路１′を通って血漿分離器３でｅ’１Ｍされた血液
に合流して人体に戻される。

このｃｔＭ６された血液も、図示していないが、血漿成
分と同じく熱交換器を通して適温（例えば４２’Ｃ）に
加温して、再び３７℃に降温する処理を行なってもよい
。この場合、赤血球を含むので４２℃を超える温度に昇
温しないことが必要である。

このように血漿成分の温度を６０℃以上に上げると、細
菌例えばエイズビールスは死滅するので発病した患者に
適用することも可能である。

また７、８は加温用および降温用の水を貯える槽てあり
、７は６５℃１８は３６℃に保たれている。ポンプ９．
１０は各々これらの温度７Ａ節した水を中空繊維型熱交
換器５．５′及び６に送るポンプである。

本実施例においては、血漿は連続的に流しなから加温、
降温処理しているが、分離した血漿を例えば塩化ビニル
製のバッグに貯めてこれを加温処理するバッチ式加温方
式を採用してもよいことは勿論である。

また、本実施例においては加温用熱交換器（モジュール
）を２木、直列につないでいるが、この本数は所望によ
り増加してもよく、また並列につないでもよい。さらに
、並列と直列を組合わせてもよい。

血液は静脈より導出して静脈に戻すが、導出、導入の静
脈は両腕、両脚のいずれの部分で行なってもよい。

冷却（降温）用の熱交換器（モジュール）も複数個使用
することか可能であり、この場合、直列に配しても、並
列に配してもよく、又直列、並列を組合わせてもよい。

［発明の効果］ 以上詳細に説明した通り、本発明の体外治療方法と装置
によれば、血液中の侵入細菌類を体外において加温減菌
ないし加温失活させ、この血液を再び人体の温度に戻し
て人体に返すため、全く人体の損傷なしに体外で治療行
為を行なうことができ、患者に何らの苦痛やダメージを
与えることなく極めて有効に血液中の細菌類の活動を激
減あるいは細菌類を死滅させることができるという利点
を有するものである。

また、本発明においては、血液を血漿成分に分離してこ
れを加温するので７０℃の高温にまで適用できるため、
エイズ閑等を死滅させることかでき、エイズの治療法と
して効果が高いものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る体外治療装置の概要を示す説明図で
ある。 ｌ・・・体外血液循環回路、３・・・血漿分離器、５゜
５′、６・・・中空繊維型熱交換器。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）人体の血液を体外に導出して血液中の血漿の一部
   を分離し、この分離された血漿を所定温度以上に加温し
   た後、更に該血漿を体温近くの温度まで降温して人体に
   戻すことを特徴とする体外治療方法。
2. （２）血漿の加温温度が４０〜７０℃である特許請求の
   範囲第１項記載の体外治療方法。
3. （３）人体の血液を体外に導出し、再び人体に戻す体外
   血液循環回路を設け、この回路内に、少なくとも一つの
   血漿分離器と、分離した血漿を加温するための少なくと
   も一つの熱交換器および加温された該血漿を降温するた
   めの少なくとも一つの熱交換器を配してなる体外治療装
   置。
4. （４）体外血液循環回路内に配された血漿分離器、加温
   用及び／又は降温用の熱交換器が、中空繊維を含むもの
   であることを特徴とする特許請求範囲第３項記載の体外
   治療装置。