JPS63240765A - 食品の鮮度保持方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は、食品の鮮度保持方法に関するものである。

［従来の技術］ ヒノキチオールのサイクロデキストリン包接化合物を食
品の保存に適用した技術としては、先に本発明者らによ
ってヒノキチオールの昇華性を利用して、これを包装材
料や貼着剤に包含させて、蒸散するヒノキチオールを食
品と接触させて食品の保存をはかる方法が開発されてい
る（特開昭６＋、−１０８３５９号）。

［発明が解決しようとする問題点コ 前記従来法は食品を損傷させることなく、長期にわたっ
て保存効果を発揮する優れた方法であるが、保存すべき
食品が大量の場合には、蒸散するヒノキチオールが食品
全体に行き渡るためには、かなりの時間を要し迅速性に
やや欠ける雑煮があった。然し乍ら、通常の鮮度保持剤
を直接食品と接触させると、該薬品による食品の損傷例
えば表面の変色等が見られ、好ましくなかったことも前
記公開公報に述べた通りである。そこで、直接食品表面
に接触しても該表面を傷めない方法の開発が待たれてい
た。

［問題点を解決するための手段］ 本発明者等は、ヒノキチオールの食品保存に対する優れ
た性質に鑑み、ヒノキチオールを使用して、且つ前記の
問題点を解決した発明を為すべく鋭意検討を重ねていた
ところ、ヒノキチオールのサイクロデキストリン包接化
合物の適当な濃度の水溶液を使用することによって１本
発明の目的が達せられることを見出した。

即ち１本発明の特徴とするところは、ヒノキチオールの
サイクロデキストリン包接化合物（以下ｒ　Ｈ−ＣＤ　
Ｊという）の水溶液に食品を接触させることから成り、
更に該水溶液の濃度が約０．５％以下であることから成
るものである。

本発明の方法は、常法例えば食品をＨ−ＣＤの適当な濃
度の水溶液に浸漬させるか、または食品にＨ−ＣＤの溶
液を噴霧することによって簡単に実施することが出来る
。

本発明の方法に使用されるＨ　−ＣＤは、特開昭６０−
１９３９４１号に記載された方法によって製造されるが
特にβ−サイクロデキストリンを使用した包接化合物が
好適である。

使用されるＨ−ＣＤ溶液の濃度としては約０．１％〜０
．５％の濃度が好ましい。

本発明の適用される好ましい食品の例としては、果実、
野菜類、例えば、レモン、オレンジ、グレープフルーツ
、セミノール、蜜柑、柚子等の柑橘類、さくらんぼ、マ
ンゴ、キウィフルーツ、タマリロ、メロン、林檎、梅等
、トマト、青菜等の他、種々の珍味等の菓子類にも適用
できる。

［実施例］ 次に実施例を挙げて本発明の方法を更に具体的に説明す
るが１本発明はこれによって限定されるものではない。

尚、Ｈ−ＣＤは前記特開昭６０−１９３９４１号の方法
によって製造されたβ−サイクロデキストリン包接化合
物で、該化合物１ｍｇｍ上中キチオール０．１２０ｍｇ
を含む。

実施例１　レモン ０．２％Ｈ−ＣＤに保存剤処理をしていないレモン（瀬
戸田産）を１５０個浸漬し、よく水気を切ってからダン
ボール箱にいれて２５℃〜３０℃で保存した。対照とし
て、保存剤処理をしていないレモンをそのままダンボー
ル箱にいれて２５℃〜３０℃で保存した。

カビの発生したレモンの個数とレモンの香りについて観
察した結果は以下のようであり。

明かに保存効果が認められた。

レモンの香り 実施例２　せ夏柑 せ夏柑（瀬戸田産）を実施例１におけるレモンと同様に
処理して保存した。個数は処理区、対照区共２０個ずっ
とした。カビの発生した個数と酸度とを測定した結果は
下表の通りであり、処理区には明かに防カビ効果が認め
られ、酸度が高くなるのも抑えられることから鮮度保持
効果の認められるのがわかる。

実施例３　キウィフルーツ 静岡産のキウィフルーツ２０個を０．１％Ｈ−ＣＤ水溶
液に１０分間浸漬して風乾して処理区とした。これを２
０℃で２０日間保存した後、硬度と腐敗個数を調べた。

対照は水に１０分間浸漬し、以後処理区と同様に処理し
た。

硬度の測定値は下の表に示したとおりであり、Ｈ−ＣＤ
処理したものは追熟を防止していることが分かった。

腐敗に関しては、対照区には軸腐れが２個みられたが、
処理区には全く腐敗が見られなかった。

実施例４　桜桃 収穫直後の山形産の桜桃を０．１％Ｈ−ＣＤ水溶液に浸
漬し、よく水気を切った。１００ｇずつ計りとりプラス
チック容器にいれ２５℃〜３０’Ｃで保存し試験区とし
た。対照区は水に浸漬し試験区と同様に処理した。

対照区が７日目にその殆どが萎びてし待ったのに対し、
試験区のものは、柄が緑のままで萎びがみられなかった
。萎びが見られたのは更に３日後であり対照区にはカビ
が生えていた。

実施例５　サニーレタス ０．１％Ｈ−ＣＤ水溶液にサニーレタス５個をザブ漬し
、よく水気を切った。これをポリ袋にいれ封をして２０
℃で保存した。対照は水にザブ漬して同様に処理し保存
した。

対照区では翌日既にレタスの茎の切り口は茶色くなり、
３日目には腐敗が見られ始めたのに対し、処理区ではレ
タスの茎の切り口は３日目まで白く、腐敗の始まったの
は５１１目である。

実施例６　調味漬小梅 調味液（グルタミン酸ナトリウム、リボヌクレオタイド
ナトリウム、クエン酸）に漬けた小梅１ｋｇを、０．５
％Ｈ−ＣＤ　水ｍ　液ニ６時間浸漬し、６０’Ｃの温風
で２０分間乾燥し処理区とした。

対照区は調味液に漬けただけの小梅を６０℃で２０分間
乾燥させたものを使用した。これらを夫々密封容器にい
れて２７℃で保存すると、対照区が７日目に容器内の小
梅全体にカビが発生したのに対して、処理区では３０日
目までは、味の変化もカビの発生も見られず、小梅の香
りも残っていた。

実施例７　調味清いか 調味液（みりん、グルタミン酸ナトリウム、リボヌクレ
オタイドナトリウム、醤油）にＨ−ＣＤを溶かして、０
．５％の溶液をこしらえた。これに半生子しいかを３０
分間漬けた後、６０℃で３０分間乾かし試験区とした。

対照区は調味液にいかを６時間漬け、６０℃で３０分間
乾かした。

夫々のいかをガス通気性の無い袋（東し社製、Ｋ−ナイ
ロン）にいれ、封をして２７℃で保存した。対照区は１
４日目にはカビが発生したのが見られたが、処理区のも
のは３力月を経過してもカビの発生は見られず食味可能
であった。

［発明の効果コ 本発明によれば、ヒノキチオールのサイクロデキストリ
ン包接化合物の適当な濃度の水溶液好ましくは約０．１
％〜０．５％の溶液は、直接食品の表面に接触しても該
表面を損傷せずに優れた鮮度保持剤としての効果を有す
る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ヒノキチオールのサイクロデキストリン包接化合物
   の水溶液に食品を接触させることを特徴とする食品の鮮
   度保持方法。 ２、ヒノキチオールのサイクロデキストリン包接化合物
   の水溶液の濃度が約０．５％以下である特許請求の範囲
   第１項記載の方法。