JPS6323842Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は、水中灯の重りの下側に追加重りを容
易に取り付けることができる追加重り取付構造を
有する水中灯に関する。

（背景技術） 水中灯とは、一般に船上からのケーブルにより
ランプハウスを水中に吊り下げてランプハウス内
のソケツトに嵌装されたランプを点灯させて、漁
業用集魚灯や水中作業灯として使用するものをい
う。

まず、第６図を参照して、水中灯の一例を説明
して、併せてその問題点に言及する。

ランプ１はガラス管１ａに管中心に上下方向に
フイラメント１ｂが収容されている水中用発光灯
である。ランプ１は、例えばハロゲンランプが用
いられている。ランプ１はランプハウス２内のソ
ケツトに嵌装されている。ランプ１とランプハウ
ス２は水中での使用に耐え得るように水密に保た
れている。ランプハウス２の外周には冷却用のフ
イン２ａが設けられている。ランプハウス２の頂
部からは前記ソケツトに接続されたケーブル３が
導出されている。ランプハウス２のランプ１の嵌
装されている側にはガードステー４が配置されて
いる。ガードステー４は船上の器具や海中の岩等
により作業中ランプ１を損傷させるのを防止する
ためのものである。ガードステー４の先端にはウ
エイト５が取り付けられている。

ウエイト５は水中灯をより迅速に海中に沈下さ
せ、横流れを少なくするためのものである。ウエ
イト５は深さが約30ｍ位までの浅海で作業する場
合には、水中灯全体が12Kg程度あればよいので、
それに合わせてウエイト５の重量が決定されてい
る。

しかし、深さが50ｍ以上の深海で作業すると、
主としてケーブル３の抵抗によつて水中灯の沈下
時間が長くなり作業能率が悪いうえ、水中灯が海
流に流されて目標とする位置に沈下できないとい
う問題があつた。本件考案者等の実験よれば前記
問題を解決するには水中灯全体で15Kg以上の重量
が必要であることがわかつた。

常に深海で作業するのであれば、ウエイト５は
最初から重くすればよいのであるが、浅海で作業
する場合水中灯の上げ下ろし作業が頻繁に行われ
るので水中灯は極力軽い方が作業がしやすい。

このような問題を解決するために、ランプハウ
ス２の回りに鉛の重りを巻装できるようにした水
中灯も提案されているが、重心の位置が上昇する
ため姿勢が不安定になり沈下時に水中灯が揺れて
ケーブル３に負担がかかるという欠点があつた。

（考案の目的） 本考案の目的は、必要に応じて水中灯の重りの
下側に追加重りを簡単に取り付けることができる
追加重り取付構造を有する水中灯を提供すること
にある。

（発明の構成） 前記目的を達成するために本考案による追加重
り取付構造を有する水中灯は、支持容器に発光灯
が嵌装され該発光灯下部に保護杆で支持された円
環状の重りを有する水中灯において、前記保護杆
の取り付け部以外の位置にねじ孔またはばか孔が
設けられた前記重りと、前記重りのねじ孔または
ばか孔と対をなすねじ孔またはばか孔が設けられ
た円環状の追加重りとからなり、前記対をなすね
じ孔またはばか孔を対応させて前記追加重りを前
記重りの下側にねじ固定するように構成されてい
る。

前記構成によれば本考案の目的は完全に達成で
きる。

（実施例） 以下、図面等を参照して本考案をさらに詳しく
説明する。

第１図は本考案による追加重り取付構造を有す
る水中灯の第１の実施例を示した図である。

ウエイト５には３本のガードステー４を取り付
ける３個のばか孔５ａの他に、ねじ孔５ｂが設け
られている。ねじ孔５ｂはばか孔５ａに対して
60゜宛ずらして等間隔に設けられている（第１図
ｂ）。追加ウエイト６にはウエイト５のねじ孔５
ｂに対応して、ばか孔６ａが３個設けられている
（第１図ｃ）。追加ウエイト６のねじ孔６とウエイ
ト５のばか孔５ｂとを重ねて、ねじ８で下側から
固定する（第１図ａ）。

このようにすれば、ガードステー４に邪魔され
ることなく、追加ウエイト６をウエイト５の下側
に簡単に取り付けることができる。

第２図は本考案による追加重り取付構造を有す
る水中灯の第２の実施例を示した図である。

第２の実施例は、ウエイト５側にばか孔を設け
追加ウエイト６側にねじ孔が設ける構造が示され
ている。

第１の実施例では、ウエイト５のみを使用した
のちに、追加ウエイト６を取り付けるばあいに、
ウエイト５のねじ孔５ｂが錆てねじ８が入らない
という可能性があつた。このため、ねじ孔５ａに
は予め錆止め剤が塗布されていた。

第２の実施例によれば、ウエイト５側のばか孔
が多少錆ていてもねじ８が入らない等の不都合は
なくなる（第２図ａ）。

また、ウエイト５，追加ウエイト６の双方にば
か孔を設けて、ねじ８をめねじ９で固定するよう
にしてもよい（第２図ｂ）。

第３図は本考案による追加重り取付構造を有す
る水中灯の第３の実施例を示した図である。

第３の実施例は、追加ウエイト６の他に第２の
追加ウエイト７を取り付ける構造が示されてい
る。

このようにすれば、さらに深い海での水中灯の
使用が可能になる。追加ウエイトは２個に限らず
使用状況に応じて幾つでも取り付けることができ
る。なお、取付構造は、第２の実施例のようにし
てもよい。

第４図は本考案による追加重り取付構造を有す
る水中灯の第４の実施例を示した図である。

第４の実施例は、ガードステー４を４本有する
水中灯に追加重りを取り付ける構造が示されてい
る。

この構造では、追加ウエイト６のガードステー
４を取り付ける４個のばか孔５ａの間に45゜宛ず
らして等間隔でねじ孔５ｂを４個設けてあるの
で、第１の実施例の構造と同様にして追加ウエイ
ト６を取り付けることができる。

第５図は本考案による追加重り取付構造を有す
る水中灯の第５の実施例を示した図である。

第５の実施例は、ガードステー４が３本の水中
灯でも（第１図）でも４本の水中灯（第４図）で
も共通に使用できる追加ウエイト６の構造が示さ
れている。

この構造では、追加ウエイト６は第１のばか孔
６a₁からそれぞれ105゜隔たつた位置に第２，第３
のばか孔６a₂，６a₃を設け、ばか孔６a₂，６a₃の
間の角度は150゜にしてある（第５図ｃ）。

このようにすれば、ガードステー４が３本設け
られているウエイト５（第５図ａ）でも、４本設
けられているウエイト５（第５図ｂ）でも、前述
の追加ウエイト６のばか孔６a₁，６a₂，６a₃に対
応したねじ孔５ｂを設けておけば、ガードステー
４に邪魔されず、同一構造の追加ウエイト６を取
り付けることができる。

（考案の効果） 以上詳しく説明したように、本考案によれば、
必要に応じて水中灯の重りの下側に追加重りが簡
単に取り付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本考案による追加重り取付構
造を有する水中灯の第１〜第５の実施例を示した
図である。第６図は水中灯の一般的な構成を示し
た図である。 １……ランプ、１ａ……ガラス管、１ｂ……フ
イラメント、２……ランプハウス、２ａ……フイ
ン、３……ケーブル、４……ガードステー、５…
…ウエイト、６，７……追加ウエイト、８……ね
じ、９……ぬねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 支持容器に発光灯が嵌装され該発光灯下部に保
   護杆で支持された円環状の重りを有する水中灯に
   おいて、前記保護杆の取り付け部以外の位置にね
   じ孔またはばか孔が設けられた前記重りと、前記
   重りのねじ孔またはばか孔と対をなすねじ孔また
   はばか孔が設けられた円環状の追加重りとからな
   り、前記対をなすねじ孔またはばか孔を対応させ
   て前記追加重りを前記重りの下側にねじ固定する
   ように構成したことを特徴とする追加重り取付構
   造を有する水中灯。