JPS6323664Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、流体を扱う各種の機器において逆止
弁として使用されるリードバルブに関する。

流体を扱う各種の機器に使用される逆止弁とし
ては、逆止弁の前後の流体間の僅かな圧力差に敏
感に応答し得るところから、ゴム状弾性材料をも
つて略傘形状に形成された傘型弁体を用いた逆止
弁が、広く使用されている。

然しながら、上記した傘型弁体を用いた逆止弁
においては、傘型弁体の円形の端縁部が弁孔の周
辺の弁座に離接して弁孔を開閉させる構造を備え
ているために、開弁時の流体流路が傘型弁体の周
りに形成されるようになるので、バルブ本体の構
造の如何によつては、必ずしも使用できない場合
があつた。

上記した傘型弁体を使用した逆止弁における問
題点を回避する手段として、第１図に例示するよ
うに、ゴム状弾性材料をもつて略板状に形成され
たリードを用いたリードバルブが知られている。

同図のリードバルブは、ゴム状弾性材料をもつ
て略板状に製せられ、弁板部５１及び取付部５２
を有するリード５０が、取付部５２を本体５３に
ねじ締めによつて固定され、弁板部５１を本体５
３の弁座５４に離接させて弁孔５５を開閉するよ
うに形成されている。

上記した従来例のリードバルブにおいては、リ
ード５０が、ゴム状弾性材料による単体として形
成され、取付部５２をねじ締めされる構造となつ
ているために、弁板部５０が、図上に符号ｒを付
して示すように、曲げ変形して閉弁時に弁座５４
に対し密接し得ず、流体の漏れを惹起させるばか
りでなく、開閉弁作動に伴う弁板部５１及び取付
部５２の接合部分の曲げ変形により、該接合部分
の破損を招く危険性が大であつた。

本考案は、閉弁時の流体の漏れを阻止し得ると
ともに、開閉弁作動の繰返しに伴う弁板部及び取
付部の接合部分の破損を防止されたリードバルブ
の構造を提示することを目的とするものである。

本考案は、上記した従来の技術によるリードバ
ルブにおける問題点に鑑み、ゴム状弾性材料によ
る板材に不織布による補強部材を付着させてリー
ドの素材を形成し、略Ｖ字様の断面形状を呈する
取付部及び該取付部から伸びて板状を呈する弁板
部によつてリードを形成するとともに、本体に穿
たれた弁孔の側方にリード装着溝を設け、略Ｖ字
様の断面形状に形成されたリードの取付部を本体
のリード装着溝内に挿入し、弁板部を弁孔の周辺
に形成された弁座に離接させて弁孔を開閉させる
構成となすものである。

ゴム状弾性材料による板材に不織布を付着され
てなるリードは、不織布をゴム状弾性材料製板材
の中に埋設させた態様或は弁座に接触する面又は
背面側に添着させた態様となすことができる。

上記した構成を備えた本考案によるリードバル
ブにおいては、ゴム状弾性材料による板材に不織
布による補強部材を付着されてなるリードの構造
が、弁板部の曲げ変形に耐える強度を強化させる
とともに、不織布による補強部材を付着されたリ
ードの構造及びリードの取付部を略Ｖ字様の断面
形状に形成されるとともに、本体にリード装着溝
を設けられて取付部をリード装着溝内へ挿入され
た構造が、開閉弁作動の繰返しに伴うリードの弁
板部及び取付部の接合部の曲げ変形に耐える強度
を強化させる。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第２図の実施例においては、弁孔２を穿たれて
該弁孔２の周辺に弁座３を形成された本体１に、
略４角形の断面形状を呈するリード装着溝４が設
けられるとともに、ゴム状弾性材料による板材の
中間部に不織布による補強部材９を埋設されてな
り、略Ｖ字様の断面形状を呈する取付部７及び該
取付部７の一方の端部から伸びて板状を呈する弁
板部８よりなるリード６が、取付部７を本体１の
リード装着溝４内へ挿入されて取付部７の他方の
端部の上面を本体１に添着された押え部材１′に
押圧され、取付部７をリード装着溝４に保持され
て弁板部８を弁座３に当接させている。

開弁時における弁板部８の過度の曲げ変形を抑
止させるために、弁板部８に対向する傾斜面５
が、押え部材１′側に形成されている。

第３図及び第４図に示した本考案の他の実施態
様においては、リード６のゴム状弾性材料による
板材に付着される不織布による補強部材９が、弁
座板８の背面側に付着されている。

本考案によるリードバルブが、上記したよう
に、ゴム状弾性材料による板材に不織布による補
強部材を付着されてリードの素材を形成され、略
Ｖ字様の断面形状を呈する取付部及び該取付部か
ら伸びて板状を呈する弁板部によつてリードを形
成されるとともに、本体に穿たれた弁孔の側方に
リード装着溝を設けられ、略Ｖ字様の断面形状に
形成された取付部を本体のリード装着溝内に挿入
され、弁板部を弁孔の周辺に形成された弁座に離
接させて弁孔を開閉する構造を備えていることに
より、ゴム状弾性材料による板材に不織布による
補強部材を付着されてなるリードの構造が、曲げ
変形に耐える弁板部の強度を強化させるので、閉
弁時の流体の漏れが効果的に抑止され、更に、不
織布による補強部材を付着されたリードの構造及
びリードの取付部を略Ｖ字様の断面形状に形成さ
れるとともに、本体にリード装着溝を設けられて
取付部をリード装着溝内へ挿入された構造が、開
閉弁作動の繰返しに伴う曲げ変形に耐える弁板部
及び取付部の接合部の強度を強化させるので、リ
ードの耐久性が著しく増強され、又、本体のリー
ド装着溝内へ取付部を挿入される構造が、本体に
対するリードの取付作業を容易に実施できる効果
をもたらす。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の技術によるリードバルブの一
例の一部断面された斜視図、第２図は、本考案の
一実施例の断面図、第３図は、本考案の他の実施
態様を示す平面図、第４図は、同実施態様の断面
図である。 １……本体、１′……押え部材、２……弁孔、
３……弁座、４……リード装着溝、５……傾斜
面、６……リード、７……取付部、８……弁板
部、９……補強部材、５０……リード、５１……
弁板部、５２……取付部、５３……本体、５４…
…弁座。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弁座３を周辺に形成された弁孔２及びリード装
   着溝４を備えた本体１と、ゴム状弾性材料による
   板材に不織布による補強部材９を付されてなり、
   略Ｖ字様の断面形状を呈する取付部７及び該取付
   部７から伸びて板状を呈する弁板部８を備え、前
   記取付部７を前記本体１のリード装着溝４内に挿
   入されて前記弁板部８を前記弁座３に離接させる
   リード６とを有するリードバルブ。